国立大学等施設の総合的なマネジメントに関する検討会(第5回) 議事要旨

1.日時

平成26年7月25日(金曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省 旧文部省庁舎4階 文教施設企画部会議室

3.議題

  1. ワーキンググループ第1回における議論等について
  2. 報告書における事例の掲載等について
  3. 報告書骨子案について
  4. その他

4.出席者

委員

佛淵主査,上野委員,小松委員,小山委員,佐々木委員,恒川委員,成田委員,古阪委員,水田委員,和田委員,齋藤特別協力者

文部科学省

山川参事官,森計画課整備計画室長,赤石参事官補佐

5.議事要旨

○事務局よりワーキンググループ第1回の報告と資料説明
○討議

・事例について

委員:各取組の効果を是非入れてほしい。まだ取り組み中のものは,アウトカムは難しくてもアウトプットだけでも分かるとよい。
    学長が是非これは見ておきたいと思うつくりにしてほしい。

委員:事例調査を通じて,大学により意識・実態に相当な差があると感じた。
    読み手側のレベルが様々なので,よい点だけでなく,失敗例や,困難だった点などの生の声を載せることに意義があると思う。

委員:大学が苦労している点や今後改善したいと考えている点も入れるとよい。

委員:各取組について,何が一番大事か分かるキャッチフレーズが必要。
    また,苦労した点やアウトカムなどの具体的な内容があると,読みやすく,成功している点や困難な点が見えてくるのではないか。
    学長のビジョンに対して,どのような計画を立て,財源を確保し,どのような取組をしたのかという一連の流れを書くことが重要だと思う。

委員:現在の資料3の取組は,ほとんどが運用管理や修繕の内容である。
    今回の報告書では,多くの大学では大学のビジョンとマネジメントとがつながっていないことを経営者に伝えることが一番大事だと思う。

委員:誰がどの程度の権限を持って何をしているのか,実際の運用でどう動いているのかなどのマネジメントの仕組みがよく分からない。
    マネジメントを行う際の基本的なことを軸にして横並びで比較すると,各大学の特徴が見えて参考になると思う。

委員:横並びで比較すると,読者の学長も自分の大学と比較しやすくなる。

委員:各大学の規模や保有面積,学生数などの基礎的なデータも比較に役立つ。
    また,学長は忙しいので,取組ごとに体制も含めてポイントが全て分かる形にするべきだ。

委員:資料3の冒頭にあるマトリックスの表に,各大学の基本情報や特徴的な取組も組み込んではどうか。
    また,骨子にも事例と対照できる仕組みがあると良い。
    事例の各取組では,目的,取組内容,実施プロセスに加えて,目的に対する効果を項目として加えてはどうか。

委員:効果は,できれば取組前後での定量的な比較があると理解しやすい。
    まだ取組を始めたばかりで効果検証まで至っていなくても,評価指標が示せると良い。

委員:マネジメントの基本は財源,情報,権限だと考えている。この三つを評価軸に比較できれば,各大学のマネジメントのやり方が見えてくるのではないか。
    それから,PDCAサイクルの中でCの評価の部分に当たる,各取組の評価の指標や方法,プランへの還元の仕方が分かると面白いが,
    日本の大学はまだ評価まで至っていないと思う。
    海外の大学は恐らく評価,還元まで実施しているので,横並びで見ると,彼我との差がよく分かると思う。

委員:各取組を一覧表にして,PDCAサイクルのどの段階にあるかを示してもいいかもしれない。
    PDCAのPのプランを作る際は,まず最後のチェックとアクション,あるいはアセスメントを意識しないと,合意形成も実践も難しい。

委員:財源と権限は大学によって様々なため,報告書の中でも明確に説明した方が良い。

委員:情報については,各大学は既にいろいろな形で施設マネジメントを実施しているが,その効果に関する情報をほとんど取っていない。
    報告書では,まずそのような現況を示すべきであり,その理想的な在り方について少し提言をしても良いかもしれない。

委員:資料2の海外の事例に関して,まず,ニューヨーク州立大学オールバニ校のウエブベースでのシステムは,
    キャンパス単位ではなく,ニューヨーク州立大学システム全体で作成,管理しているシステムであったと思う。
    調査対象を1つのキャンパスのマネジメントに絞るのか,システム全体とするのか,事前に整理をした方が良い。
    また,シェフィールド大学は,キャンパスに分散していた管理状態が余りよくない小規模の建物を集約して,
    高度なメンテナンス水準を保った大規模な建物にする大々的な計画を実行した。
    その際に機能した学内の意思決定システムが,日本の大学に何らかの刺激を与えるような事例として紹介できれば良いと考えている。

委員:シェフィールド大学ではないが,イギリスへ行ったときに,エステードディレクターという専門職がいると聞いた。
    彼らは教員ではないが,大学の上層部で施設マネジメントについて重要な役割を果たしていて,何年か後には他の大学へ移る。
    これは日本には全くない仕組みであり,逆に言うと,それくらい施設マネジメントは専門的な仕事で,
    教員が兼ねて取り組むというレベルではないと感じている。

委員:スペースの確保に関して,既得権意識の排除が問題になるので,どこからスペースを捻出したのか等も事例に盛り込むと,
    実際の実務に生かせるのではないか。

委員:資料3は,まだ従来の事例集に近いという感想を持っている。
    総合的なマネジメントを機能させていく上で,学内規定のような明文化されたポリシーを設けることは非常に重要であるため,
    その部分を強調しても良いのではないか。
    また,資料2の海外の事例に関して,サンディエゴ州立大学についても,
    カリフォルニア・ステート・ユニバーシティーという大学システムの23キャンパスの中の1つという位置付けがある。
    その点を踏まえて調査を行うと良い。

事務局:各取組での意思決定過程については,組織構成の説明だけでも分量が多く,幾つかのパターンはあるがほぼ同様の内容となるため,
     検討したが記載が難しかった。
     また,掲載する取組については,大学ごとに実施している取組を網羅的に記載するか,特色ある取組のみを記載するか,
     どちらが良いか御議論いただきたい。

委員:取組を網羅的に書く必要は余りないと考える。
    マネジメントの本質を明らかにするために,取組内容だけではなく,誰が権限を持ってどうやっているのかという意思決定過程を書いてほしい。
    各大学でほぼ同様でも良い。私学や海外の事例と比較すると,国立大学の意思決定過程そのものの課題が見えてくるのではないかと予測している。

委員:まず国立大学の意思決定過程の一般論とその課題を示し,課題を打開しようとする取組とその成果が見せられると良い。

委員:財源,情報,権限といった評価の軸を設定して各大学を比較し,特定の軸で特色がある大学についてその具体的な取組を書くと,
    読者は興味を持ちやすいのではないか。
    また,特色ある取組については,なぜそれができているのか,なぜうまくいっているのかを分析して示せると良い。

委員:事例では,各大学の特徴が分かるようなタイトルが必要。

委員:週刊誌のような目を引く見出しを作ると良いのではないか。

委員:事例の見せ方は非常に重要。図や写真を入れて,分かりやすいものにしてほしい。

・報告書骨子(案)について

委員:構成を見直して,大分分かりやすくなった。

委員:全体の構成はこれで良いと思う。
    ただ,どこかに施設管理・運営の現状と問題点を入れて,1章で書かれている施設の現状と課題が進行している原因はこの点にあると示した方が良い。
    施設の老朽化や需要増加への対応がうまくいかないのは,
    現状の施設管理・運営のシステムの中に情報,財源,権限といった視点が入っていないからであり,
    それらを取り込んだマネジメント体制を作らないと問題は解決しない,という問題提起が良いのではと考えている。

委員:その問題提起を,最初の「序」に入れてはどうか。

委員:「序」に,マネジメントの現状と課題が少し書かれているが,本文に対応する記述が全くない。
    1章で施設マネジメントの課題について記載した方が,流れとしては良いと思う。
    また,現在の1章は,施設が古くて狭くてお金がないからマネジメントが必要だ,という内容だが,マネジメントは施設が新しくても必要。

委員:事例の掲載の仕方に関して,そもそも事例については,骨子案の文章のみでは具体的な方策が見えてこないため,
    ワーキンググループを設置して事例を調査して掲載しようという経緯があった。
    今の案では,事例のみ5章に切り離されて,事例掲載の目的と結びついていないように思う。

委員:骨子の中に事例とのリンクを張る必要がある。
    また,事例しか読まない人もいるので,事例から骨子へのリンクも必要。

委員:骨子の2章,3章の中でも具体例を書くことになる。そのときに,5章に載せる事例との関連性を持たせた記述にすれば良い。

委員:現在別に検討されている次期5か年計画との整合性を取っていただきたい。

委員:施設マネジメントの課題として,既得権意識の排除についても書かれると良い。

委員:納得できるデータがないことが,既得権の主張が全体の調整を妨げる最大の原因ではないかと考えている。
    情報管理の欠如が現状の施設マネジメントの仕組みにおける問題点であると書いてはどうか。
    また,既得権については,これまでの大学施設マネジメントの議論でも出てきている。内容を集約して整理してもらいたい。

委員:全体的に文章が多いので,データやグラフなど目につきやすいものを入れるべきだ。

委員:現在の案に掲載されているグラフも精査が必要。今後,データの選定もワーキンググループでお願いしたい。

・全体について

委員:報告書の概要のような,読みやすいリーフレットを作成してはどうか。

事務局:報告書の完成後,そういったものの作成を考えている。

委員:この事例集は一過性のものか。それとも,何年か後に検証するのか。

事務局:施設マネジメントを各大学に浸透させ,理解してもらうために,事例の追加やフォローアップなども今後の課題と考えている。
     まだ具体的な予定はないが,報告書をまとめて終わりではないと考えている。

委員:ホームページで新しい事例を紹介していくやり方もありうると思う。

委員:将来的な話だが,施設マネジメントの先進的な事例を表彰するような取組も,全体の底上げに役立つのではないかと考えている。

 ○事務局より今後の予定説明

お問合せ先

大臣官房文教施設企画部参事官付

(大臣官房文教施設企画部参事官付)