参考1 国立大学等施設の設計に関する検討会(第3回)議事要旨(案)

1.日時

平成25年11月11日(月曜日) 13時30分~15時30分

 

2.場所

文部科学省 第2会議室(旧文部省庁舎2階)

 

3.議題

(1)検討会報告書(案)について
(2)その他

 

4.出席者

[委員]香山壽夫(主査),上野武,小山薫,竹内徹,田村圭子,古橋秀夫,堀川晋,山本仁
(敬称略)
[特別協力者]齋藤福栄(敬称略)
[WG委員]金田勝徳,小泉治,矢島知子,山口義雄(敬称略)
[事務局](文教施設企画部)関文教施設企画部長,長坂技術参事官,山川参事官,笠原計画課整備計画室長,阿部監理官,濱田参事官付参事官補佐 他

 

5.資料

資料1 文教施設における構造デザインの役割-耐震改修・防災計画とキャンパスデザインの両立-(竹内委員提出資料)
資料2 検討会報告書目次(案)の見直し
資料3 検討会報告書(案)
資料4 今後のスケジュール(案)
参考1 検討会(第2回)議事要旨

 

6.議事要旨(○:委員,●事務局)

以下のとおり
・プレゼンテーションについて
・竹内委員より資料1についてプレゼンテーションを行った。
・議題(1)検討会報告書(案)について
・事務局より資料3に基づき説明の後,各委員から以下の内容の意見があった。

 

○ P3第1章2.(1)持続的な発展への貢献について,文章中に「持続的な」という文言がない。大学の持続的発展なのか社会全体の持続的発展なのか,何について持続的なのかが不明なため,記入した方がよい。

 

○ P4第1章2.(2)地球環境問題への対応について,図表1.2及び図表1.3のグラフが何を表しているのかがわりにくい。研究など,必要なものは要求し,環境に配慮して削減できるものは対応するといった内容も記載が必要ではないか。

 

● P4第1章2.(2)地球環境問題への対応の2行目に,「大学のエネルギー使用量や二酸化炭素排出量は低減しにくい傾向にあり」と記載しており,同グラフはそれぞれの値が減っていないということを表現しているが,補足が必要である。

 

○ P3第1章1.国立大学等施設の現状について,建築後25年以上を経過した建物が老朽施設と定義しているのはなぜか。

 

● 25年経過しても構造体の寿命は来ていないと思うが,仕上げ材,設備関係の耐用年数が過ぎているため,学校施設においてもこの時期に大規模な修繕が必要という認識で設定している。

 

○ 建築を学校だけでなく全体で考えた際に,施設が大規模化している方向性にある。大学においても領域を超えた交流等を考えると施設が大規模化してくるのではないか。指針(案)では個々の項目については整理されているが,細かく施設を分類するよりフレキシビリティを考慮した場合,建物自体が大規模化してくるというような方向があるということを盛り込んではどうか。

 

● 本指針の対象範囲であるので,どこに盛り込むかは検討しなければならないが,整理を行う。

 

○ P8第2章1.(2)整備方針の見える化について,P29第3章1.(3)PDCAサイクルの確立と内容が似通っているため,整理した方がよい。

 

○ P8第2章1.(1)1事業の企画・立案について,「事業を企画することが望ましい」となっているが,これは「重要である」ではないか。

 

○ P8第2章1.(1)2基本計画について、「事業の目標を共有することが望ましい」となっているが,これは「重要である」ではないか。

 

○ P8第2章1.(1)3基本設計及び4実施設計について,構造設計に関する記載が必要ではないか。改修工事を行う場合,耐震性能の明確化や建物の現況調査に応じた計画等の注意点があるかと思われるが,その点が読み取れない。

 

○ P8第2章1.(1)3基本設計及び4実施設計について,基本的に施設部局が主導になるところだと思われるが,建築以外に関係する法律に関する記載がない。大学の研究室等を建てる際の関係法令一覧表等があればよいと思われる。

 

● 参考資料というかたちで盛り込んでいきたい。

 

○ P8第2章1.(1)4実施設計の4行目に,労働安全衛生法と記載してほしい。

 

○ P6第2章1.(1)1事業の企画・立案について,事業計画の段階で,建物を何年もたせるのかという記載を設けてほしい。100年建築の中で設備の耐用年数は20年程度であり,確実に4回程度の更新は行われる。建物を何年もたせるのかを明確にしないと事業の企画・立案の骨子にならないのではないか。

 

● P13第2章2.(2)1ア.将来計画を考慮した計画供用期間の検討について,委員の指摘内容を表現していたが,わかりづらいので表現を検討する。

 

○ P7第2章1.(1)3基本設計について,イニシャル,ランニングコストについて記載されているが,基本設計ではなく基本計画の段階の話ではないか。

 

○ P7第2章1.設計にあたってについて、P9のフロー図と文章の整合がとれていない。基本計画については,創造的議論や整備方針の確立が極めて重要なポイントになってくると思う。フロー内に「基本方針の確立」の欄が必要ではないか。

 

○ 指針の名称は整備となっているが内容は設計に関するものとなっている。整備なのか設計なのか,設計の場合,計画の設計なのか,建物の設計なのかが読み手がわからない。施設整備との言葉の整理が必要。

 

○ 計画,スコープ及び体制を1セットで記載しないことにはプロジェクトマネジメント的にわかりづらいのではないか。この内容が方法を示しているのか,理想の施設整備を示しているのか記述を分ける必要があるのではないか。

 

○ P6第2章1.設計にあたってについて,書き出しが「設計とは」となっているが,概念から入らない方がよい。

 

○ 各所においてキャンパスマスタープランの記載があるが,これは誰が作るのか,どこまで施設整備を縛るものなのかについて記載がない。キャンパスマスタープランが大切なのであれば,どこかに記載した方がよいのではないか。

 

○ 本検討会と併行して施設のマネジメントに関する検討会を行っており,そちらでは建設や維持管理など大学で行われている施設のマネジメントに関する一連の作業がどうあるべきかという検討を行っている。プロセスの点については,こちらで検討されている。

 

○ キャンパス計画指針の中でキャンパスマスタープランを計画するための留意点をまとめており,キャンパス全体のスコープや建物相互の調和等について記載されている。他の指針との住み分けの中で本施設整備指針についても考えていく必要がある。

 

● 施設整備指針におけるキャンパスマスタープランの位置づけに関する記載を追記する。昨年度,整備計画室でまとめた指針は,あくまでもキャンパス全体の考え方であり,本検討会はキャンパス全体を受けた個々の建物をどうしていくかということを議論する場だと認識している。全体の関係性を整理した上で検討していければよいのではないか。

 

○ P10第2章2.(1)2イ.構造計画からみたフレキシビリティについて,純ラーメン構造に限定しているが,構造計画をかなり縛ってしまうため止めた方がよい。

 

○ P17第2章3.(1)2ア.デザインの調和について,省エネルギーの考慮についても記載が必要ではないか。

 

○ 研究施設の設計する際は各室の諸元を事前に把握することが重要であるため、その内容についても記載していただきたい。

 

○ P19第2章3.(2)3イ.外部に対して開放されるパブリックスペースの充実について,建築分野では一般的に公的空間と私的空間という表現は使用するが,誤解を与える可能性もあるため,表現を検討してほしい。

 

○ P21第2章4.整備に関する留意点について,構造計画に関する記載がない。

 

○ P14第2章2.(3)1防災またはP18第Ⅱ章3.(2)2諸室等の配置に,継続使用を考慮した耐震性能についての記載が必要ではないか。

 

○ 本部・事務棟についての記載はないのか。防災拠点としての役割は重要なので記載してほしい。その際,防災拠点のとしての機能を持たせることについての記載も必要である。

 

○ P24第2章4.(3)2設備計画について,内容が細かすぎる。もう少し概念だけでもよいのではないか。

 

○ P23第2章4.(3)1ア.研究室・教員室について,実験エリアと居室エリアの分離は,間仕切り壁の設置が限定されているので見直しが必要である。

 

○ P11第2章2.(1)1エ.ユニバーサルデザイン,バリアフリーへの配慮について,外部利用者のためという姿勢になっているので,まずは学内の教職員学生のことを考慮した書きぶりとした方がよいのではないか。

 

○ P23第2章4.(3)1イ.実験室について,実験室の前室設置について記載されているが,外部者のリスクは考えているが,中にいる人のことを考慮していない。前室は通常,実験室のドアを開け放して外部と容易に行き来出来るようにして,安全通路を確保してから設置することだと思われる。

 

○ 前室を通して実験室に入ることに限定すると緊急時に困ってしまう。日常では,外部空間と実験室内を分けるためには前室は非常に有効ではあるが,実験室から直接廊下に出られる出入口と,常時使用するところに前室を設けるというのはいいアイデアだと思うが。そこまで配慮すれば前室という言葉を使用してもいいかと思うが,誤解を招きかねない表現だという印象はある。

 

○ P28第3章1.国立大学等に求められる取組について,内容がかなり具体的すぎると感じる。

○ (1)組織づくりや(2)学内コンセンサスについては設計を行う際に重要な取組だと思われるので第2章に含めた方がよいのではないか。具体的には,P6第2章1.(1)2基本計画に盛り込んだ方がよい。

 

○ P8第2章1.(2)整備方針の見える化については,第3章へ移動させた方がよいのではないか。

 

○ P28第3章1.(1)組織づくりについて,各工事の設計毎ではなく,恒常的な組織づくりをしなくてもいいのか。

 

● 第2章の指針の内容に盛り込んでしまうと,必ずプロジェクトチームと設置しなければならないということになってしまうため,第3章に記載している。

 

○ P29第3章1.(2)学内コンセンサス内の図表3.2について,基本設計の中に基本計画・基本設計が含まれているのか。あわせて基本構想とはどの段階にあたるのか。設計事務所がどの段階から入れるのかというのは非常に重要なポイントである。

 

○ P28第3章1.(1)組織づくり内の図表3.1について,設計事務所の役割の中に,「コーディネートの支援補佐」を追記していただけないか。

 

● P29第3章1.(2)学内コンセンサス内の図表3.2について,文章と図表の整合がとれていないため,内容を精査する。

 

● 第2章の施設計画に関する留意点と整備に関する留意点で内容が似通っている部分もあるため,統一的に確認を行っていきたい。

 

● 報告書をまとめていく中で,第2章が整備指針の原案となるため,その中で例示しているものが整備指針として位置付けられか,参考資料としての記載等,全般的な見直しを行っていきたいと考えている。

 

・議題(2)その他
・今後のスケジュールについて,事務局より資料4に基づき説明を行った。

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大臣官房文教施設企画部参事官付

(大臣官房文教施設企画部参事官付)