学校施設における非構造部材の耐震対策の推進に関する調査研究(第3回) 議事要旨

1.日時

平成24年8月31日(金曜日)13時30分~15時30分

2.場所

文部科学省東館3階 3F1特別会議室

3.議題

  1. 天井落下防止対策等検討ワーキンググループにおける検討状況について
  2. 中間まとめ(案)について
  3. その他

4.議事要旨

(1)事務局より資料の確認

(2)国土交通省から天井脱落対策試案の説明

  • 試案の中で、規制は6メートル以上の高さというのがあるが、6メートル以下を規制対象外とする理由は何か。 
  • 【国土交通省】過去の被害事例等を含めて、人身被害の大きくなるところで、6メートルについては具体的な基準を設けている。なお、既に建築基準法施行令39条で、6メートル以下も含めて、一般的な要求としては、天井脱落しないようにという規定があるので、設計にあたってはこれを当然配慮していただく。その中で、具体的な基準を決めるのが、特に人的被害の危険の大きくなる6メートル以上と考えている。 
  • 高さに対する、頭部が受ける衝撃が気になる。人体への影響という視点で考えられているのか。また、天井材の落下面積によっても影響は違う。 
  • 【国土交通省】人体への影響を考えている。また、基本的に天井材はまとめて落ちると考えている。

(3)ワーキンググループにおける検討状況について

  清家WG主査より報告

(4)中間まとめ(案)について

  • 文科省が中間まとめで集中的に言っているのは、既存の対策であるということを強調したほうがいいのではないか。 
  • 「専門的な知識を有する専門家に相談し」と書いてあるが、この「専門的な知識を有する専門家」がどういう人達で、どう組織化しておくかは、非常に重要なことだと思う。
  • 総点検においても、つり天井の場合について重点的に診断するということが、もう少し明確にわかるほうがいいと思う。また、8ページに「振れ止め(斜め部材)」とあるが、国交省の対策試案では「斜め部材」と書いてあり、国交省の対策試案と言葉をそろえたほうがいいのではないか。 
  • 検討させていただく。 
  • 8ページに、「以下に該当する場合、実地診断は不要と判断」とあるが、適切な施工がなされていることが確認済みである場合には、もう調査せずともよいということか。そうするともう全く調査する機会がなくなってしまうが、使用しているうちに、変形や腐食とかいうものを考慮しなくていいのか。 
  • 確かに、数年前のものが有効かと問われると、考えるべきところがあるので、補足的なことは書いた方がよいかもしれない。 
  • 落下防止ネット等の設置で、落下防止ネットの基準みたいなものはないのか。また、技術的にそういうものが確立されているものなのか。 
  • 現状製品として確立していないところなので、その辺の基準をある程度示さないと、より具体的なことが示せないと思う。 
  • ネットはネットでなくても、防止布など、布という概念もあるか。 
  • もちろんネット以外もあると思うが、どれにでも設置できるということを考えると、ネットというのが一番わかりやすい例示としている。 
  • 照明器具には、電動昇降装置がかなりついている学校が多い。そういったものの点検の仕方や対策も、触れていただけるとありがたい。 
  • 国交省の基準原案で、既存の建物を判断してしまうと、ほとんどNGになる可能性もある。特に優先度が高いものか分かるように、A、B、C、Dぐらいのランクが出てくるように工夫できないか。 
  • 国交省の先ほどの基準原案にあったレベルに合わせておけば、応急避難場所としても使えると考え、実際に使えるかどうかを応急危険度判定すると思ってよろしいか。
  • 現状では、同じレベルで、とにかく脱落させないことを目標に考えている。
    前提条件として構造がしっかりしているという意味。 
  • 【国土交通省】今の、私どものパブコメ中の基準原案は、今後修正をすることも考えているので、総点検の直前に、直近の情報をご確認いただき反映いただきたい。
  • 「チェーンやワイヤーロープによる」という記述があるが、例えば、事業所とか、居住空間においての什器とか家具の効果的な固定については、実はチェーンやワイヤーロープといった、ピーンと張りつめたものは、案外繰り返しの揺れに弱く、伸縮素材の機能を持つベルトが、わりと効果が出てきたりというのがわかってきたりしている。新しい科学の知見も考慮すべき。
     
  • ぜひ調査研究を推進ということを強調していただきたい。「発生メカニズムがすべて明らかになっているわけではない」は、どこかに補足が必要なのではないか。
  • 学校の屋内運動場という範囲で、構造体と非構造部材の関係を整理し、正確なメカニズムの確認と、それに対する対策をきちんと提案できる形の進め方を、今後考えたい。
  • この総点検の実施の時期と、ここで書かれている手引きの策定等の関係は、手引きができてから総点検を求めているという理解でよいか。
  • この本中間まとめをおまとめいただいた後、可能な限り早いタイミングで、文部科学省としては総点検を呼びかけたいと思っている。点検を実施している中で、できるだけ早くこの手引きをお手元に届けることができれば、点検の取り組みも効果的になっていくのではないかと思う。
  • 【岡田主査】中間まとめについては、今日いただいたご意見を踏まえて、私のほうで、最終的に責任を持って、ご意見をまとめさせていただくということで、ご一任いただきたい。

(了承がなされる)

(5)事務局より、今後の進め方について、スケジュールの確認

・清木文教施設企画部長より挨拶
 先生方には5月以降、ワーキンググループを含めて、大変精力的にご審議いただき、今回中間まとめという形で、総点検や対策につきまして明確な方向を取りまとめいただいて感謝申し上げたい。引き続き残された課題についてご審議いただくとともに、今後もご指導、ご助言を賜りたい。

お問合せ先

大臣官房文教施設企画部施設企画課

防災推進係
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(大臣官房文教施設企画部施設企画課)