学校における環境教育のためには、ゼロエネルギー化した学校施設の特色であるエネルギー消費及び創エネの状況を「見える化」し、導入した環境技術の仕組みや原理について設計の工夫により「見える化」することが有効である。
学校のエネルギー消費量や発電の状況、外気温や室内環境の状況などをリアルタイムでわかり易く表示するなどの工夫を行い、得られたデータは、環境学習の教材として活用することが有効である。
導入した環境技術の仕組みや原理の理解に役立てるため、児童生徒等が触れられたりするなど、効果が分かるような工夫をすることが重要である。
【具体的な事例紹介と解説を加える】
学校施設を活用して環境教育を行うことは、児童生徒等の興味・関心を高め、また理解を深めることができると考えられる。また、学校は、地域の環境教育の拠点としての役割が期待される。
(1)授業に活かす
(2)家庭・地域にひろげる
(3)活動をつなげる
学校施設のエコスクール化については、これまでも取組まれてきたところである。しかしながら、エコスクールをより進めたゼロエネルギー化については、その学校が立地する地域の実情等に応じて、各種環境技術の効果的な組み合わせも考慮して計画することが重要である。
また、学校施設のゼロエネルギー化の普及には、地方自治体などの学校設置者の理解が欠かせない。
そのため、学校設置者を対象に積極的な情報提供等を行うことが必要である。
学校施設をゼロエネルギー化する場合、様々な環境技術を組み合わせたり、より高性能な設備等を導入したりすることが必要になる。その結果、コスト縮減を行ったとしてもなお、通常の整備に比べて建設費が割高になることが考えられる。
そのため、学校設置者においては、国や地方公共団体等が行う補助事業を積極的に活用し、その財政負担を軽減することで、学校設置者内の意思決定を円滑に進めるための一つの要因となる。
「エコスクールパイロットモデル事業」(国土交通省との新たな連携)
「住宅・建築物省Co2先導事業」(国土交通省)
「スーパーエコスクール実証事業」(文部科学省)など
大臣官房文教施設企画部施設企画課