木造校舎の構造設計標準の在り方に関する検討会(第5回) 議事要旨

1.日時

平成25年10月4日(金曜日) 10時00分~12時00分

2.議題

  1. 今年度の体制及び進め方について
  2. 木造校舎の構造設計標準(JIS A 3301)の検討状況について
  3. 木造校舎の計画・設計に関する技術的資料(骨子案)について
  4. その他

3.出席者

委員

荒木康弘、飯島泰男、稲山正弘、長澤悟、藤田香織、山田憲明、横山俊祐(敬称略)

文部科学省

関文教施設企画部長、長坂技術参事官、新保施設企画課長、その他関係官

オブザーバー

(農林水産省)
林野庁林政部木材利用課 大道課長補佐
(経済産業省)
産業技術環境局産業基盤標準化推進室 香田担当官

4.議事要旨

(○:委員、●:事務局)

(1)今年度の体制及び進め方について

 ・今年度の体制及び進め方について資料1、資料2及び資料3に基づき事務局から報告があり、意見交換を行った。その際の主な意見等は以下のとおり。

○ワーキンググループの検討概要等について事前に情報提供いただきたい。

(2)木造校舎の構造設計標準(JIS A 3301)の検討状況について

 ・日本建築学会の原案作成委員会における木造校舎の構造設計標準(JIS A 3301)の検討状況について、資料4に基づき同委員会主査の稲山委員から報告があり、意見交換を行った。その際の主な意見等は以下のとおり。

○JIS原案で取り扱う主要木材はどの程度の断面寸法ものを想定しているのか。
○JIS原案で取り扱う製材の寸法は、原則として幅120ミリメートル以下、せい240ミリメートル以下とするが、2階建ての1階の柱は荷重条件によっては150ミリメートル角のものによらざるを得ない場合もあると想定している。また、2階床梁は、幅150ミリメートルの大断面集成材を基本として想定している。
○使用材料として「JAS構造用製材」と記載されているが、JAS規格材以外の使用も選択肢としてあるのではないか。JAS規格化されていない材料への対応も見据えた規格化を検討してはどうか。
○JIS原案では、小規模なユニットプランで法令による壁量規定を満たす場合を想定し、JAS規格材以外の使用も一定の品質条件を満たす場合は選択肢の一つとして残るような記述を検討している。また、JIS原案では一般化されている軸組構法による構造設計を取り扱い、JAS規格化されていないCLT(クロス・ラミネイティド・ティンバー(直交集成板))による構法や大断面集成材によるラーメン構法は技術的資料で取り扱う方向で検討している。
○JIS検討案には、荷重条件として具体的な床や壁等の仕様や、ユニットの形状によって耐力壁として開口部の配置に制約があることについて併記するとよりわかりやすくなるのではないか。
○具体的な床や壁等の仕様は解説としてJIS原案に記載する予定である。また、耐力壁の配置については具体的な軸組図等を示す予定である。
○JIS検討案に示されているユニットプランでは、それぞれの大きさに制限があり、単体のユニットごとに必要な耐力壁の量を確保している形になっているが、大小のユニットを組み合わせることで、必ずしも単体のユニットごとに耐力壁を確保せずともよいのではないか。
○JIS原案で示すユニットは、同タイプの2ユニットを連続して組合せができ、組み合わせたユニット間の梁間方向の軸組は一方のユニットの桁行寸法が12メートルとなる場合を上限として任意の位置に配置することを可能としているので、その旨明記する。
○大小のユニットを組み合わせることで構造的に有利なる場合があるが、組合せのパターンは多岐にわたるのでJIS原案ではなく技術的資料に記載する予定である。

(3)木造校舎の計画・設計に関する技術的資料(骨子案)について

 ・ワーキンググループの検討概要について横山委員から報告があった後、技術的資料作成方針案及び骨子案について、資料5及び資料6に基づき事務局から説明を聴取し、検討を行い、原案のとおり了承された。その際の主な意見等は以下のとおり。

○材料の仕様設定がコストに与える影響は大きいので、技術的資料ではコストに関する内容を留意点として示すべきではないか。
●技術的資料には、「第1章 2.(2)事業を進める上での留意点」及び「第3章 木造校舎整備事例編」にコストに関する留意事項や情報を記載する予定である。

お問合せ先

大臣官房文教施設企画部施設企画課

課長 新保 幸一(内線2286)、専門官 真野 善雄(内線2592)