先進事例の現地調査について

1.趣旨

 エコスクールを環境教育に積極的に活用している学校について、施設整備段階に必要な建築的工夫や留意点、環境教育への活用状況等を「環境教育に活用できる学校づくり実践事例集」作成の参考とするため、これらの学校への現地調査を実施する。

2.調査内容

(1)  施設整備段階での建築的工夫や留意点
(2)  エコスクールの環境教育への活用状況
(3)  エコスクールを環境教育に活用する上での課題
(4)  その他

3.調査方法

 環境を考慮した学校づくり検討部会委員及び事務局職員等で調査班を編成し、現地調査を行う。(必要に応じ、同検討部会特別協力者も調査に参画する。)

4.調査時期

平成22年9月~10月。なお、必要に応じて追加調査を行う。

5.調査対象候補校 (各候補校の概要は別紙参照)

【新増改築校】

○  昭和町立押原小学校(山梨県)

○  武蔵野市立大野田小学校(東京都)

○  南越前町立今庄小学校(福井県)

○  茂木町立茂木中学校(栃木県)

【改修校】

○  上越市立安塚中学校(新潟県)

○  高森町立高森南小学校(長野県)

○  香南市立野市小学校(高知県)

○  黒松内町立黒松内中学校(北海道)

○  神戸市立多聞東中学校(兵庫県)

【自治体での取組】

○  京都市の小中学校(京都府)

○  安城市の小中学校(愛知県)

○  板橋区の小中学校(東京都)

【その他】

○  三田市立武庫小学校(兵庫県)

○  委員推薦校

○  上記以外のエコスクールパイロット・モデル事業認定校、学校エコ改修と環境教育事業採択校、太陽光発電を環境・エネルギー教育に活用している学校や自治体 など

(別紙)調査対象校の概要

【新増改築校】

○  昭和町立押原小学校(山梨県)

  • エコスクールパイロット・モデル事業認定校(平成13年度認定校)
  • 新増改築事業に併せてエコスクール化
  • 主な整備内容:太陽光発電、屋上緑化、雨水利用の屋根散水、ハイサイドライト、アースチューブ、井戸水の輻射冷房、屋上緑化、県産木材利用
  • 公立学校優良施設表彰 文部科学大臣奨励賞受賞校(平成15年度)

○  武蔵野市立大野田小学校(東京都)

  • エコスクールパイロット・モデル事業認定校(平成15年度認定校)
  • 新増改築事業に併せてエコスクール化
  • 主な整備内容:太陽光発電、屋上緑化、床涼温房システム、燃料電池の設置、雨水利用
  • 公立学校優良施設表彰 文部科学大臣奨励賞受賞校(平成16年度)

○  南越前町立今庄小学校(福井県)

  • エコスクールパイロット・モデル事業パンフレット掲載(平成17年度認定校)
  • 改築事業に併せてエコスクール化
  • 主な整備内容:太陽光発電、風力発電、外断熱、複層ガラス・断熱サッシ、蓄熱式床暖房、雨水の散水利用、内装等の木質化、ハイサイドライト
  • パンフレットで、太陽光発電や風力発電、内装等に利用した地域材について学習する様子を紹介。

○  茂木町立茂木中学校(栃木県)

  • エコスクールパイロット・モデル事業認定校(平成19年度)
  • 改築事業に併せてエコスクール化
  • 主な整備内容:太陽光発電、木造、内装等の木質化
  • 平成21年度優良木造施設コンクール林野庁長官賞受賞

【改修校】

○  上越市立安塚中学校(新潟県)

  • 大規模改造事業に併せてエコスクール化
  • 主な整備内容:太陽光発電、雪冷房施設、雨水の再利用、内装等の木質化
  • 文部科学時報8月号掲載予定:「雪や自然を生かした生活の提案(エコスクールから自然環境を活かした生活を学ぶ)」

○  高森町立高森南小学校(長野県)

  • 「学校エコ改修と環境教育事業」(環境省)のモデル校(平成17年度採択)
  • 主な整備内容:外断熱(屋根・壁)、ペアガラス、雨水の散水利用、高効率照明、節水型トイレ、給湯設備の高効率化、地域産材の活用、環境学習のスペースの整備、断熱工事と一体的な耐震改修
  • 事業終了後にも環境教育が継続できるようなムリのない取組とすることで、3年間の実践をとおして各教科とのつながりを発見。特に、家庭科の「住まい」に関する内容との連動の実践として、プログラムを作り、授業をおこなった。(「学校エコ改修と環境教育事業」ホームページより)

○  香南市立野市小学校(高知県)

  • エコスクールパイロット・モデル事業パンフレット掲載(平成19年度認定校)
  • 「学校エコ改修と環境教育事業」(環境省)のモデル校(平成17年度採択)
  • 主な整備内容:太陽光発電、太陽熱給湯、ペアガラス、緑化(壁面、校庭など)、雨水の散水利用、ビオトープ
  • モデル校当時の教職員が大量に異動になった平成21年度は、環境教育の取組が縮小。そのため、平成21年度に環境教育を教科で整理することに取り組む。(「学校エコ改修と環境教育事業」平成21年度事業報告書より)
  • 「平成20年度地球温暖化防止活動環境大臣大賞(環境教育・普及啓発部門)」受賞

○  黒松内町立黒松内中学校(北海道)

  • 「学校エコ改修と環境教育事業」(環境省)のモデル校(平成17年度採択)
  • 主な整備内容:外断熱(屋根・壁)、樹脂サッシ+ペアガラス、教室の両面採光、温度差換気+夜間換気、高効率照明、節水型トイレ、間取りの変更、校庭の緑化、環境学習のスペースの整備
  • 事業終了後も教員と設計者、アドバイザーの先生で連携を取っている。設計者によるエコ改修内容の授業も実施。(「学校エコ改修と環境教育事業」ホームページ等より)

○  神戸市立多聞東中学校(兵庫県)

  • エコスクールパイロット・モデル事業パンフレット掲載(平成18年度認定校)
  • 「学校エコ改修と環境教育事業」(環境省)のモデル校(平成17年度採択)
  • 主な整備内容:ルーバー設置、外断熱(屋根)、ペアガラス、屋上緑化、高効率照明、節水型トイレ、雨水の散水利用、内装木質化、落ち葉の堆肥化
  • 校内の「環境林」の里山づくり、エコファーム活動に取り組む。3年生はエコ改修校舎を使って地球環境化について考える取り組みを行っている。改修のことを知らない生徒や教員にも分かるよう、改修した場所に説明書きを表示。(「学校エコ改修と環境教育事業」平成21年度事業報告書より)

【自治体での取組】

○  京都市の小中学校(京都府)

  • 学校における新エネルギー活用ガイドブック掲載
  • 市内の小中学校に小型風力発電を導入し、環境教育へ有効活用。
  • 電力監視測定器を導入し、リアルタイムに見える化した電力使用量データをもとに様々な省エネ活動にも取り組む。(既存学校施設のエコスクール化に関する事例集より)

○  安城市の小中学校(愛知県)

  • 「学校省エネプロジェクト」
    市内の小中学校において、省エネルギー活動に主眼を置いた環境教育を実践し、未来を担う子どもたちにエネルギー問題や地球温暖化への理解を深めてもらうとともに、継続的な省エネ活動を促すことが目的。

○  板橋区の小中学校(東京都)

  • 平成15年度の板橋第七小学校で始めた「緑のカーテン」を、平成17年度に区の計画事業に位置づけ、区内小中学校全校での取り組みを目標に、毎年、計画的に実施校を増やしている。(板橋区ホームページより)

【その他】

○  三田市立武庫小学校(兵庫県)

  • 全国学校ビオトープコンクール2009文部科学大臣賞受賞

○  「学校エコ改修と環境教育事業」平成18年度採択校

  • 太田市立中央小学校(群馬県)
  • 埼玉県立浦和高等学校(埼玉県)
  • 坂井市立鳴鹿小学校(福井県)
  • 若狭町立三方中学校(福井県)
  • 海士町立海士中学校(島根県)
  • 伊予市立翠小学校(愛媛県)

○  太陽光発電を環境・エネルギー教育に活用している学校や自治体

  • 熊本県立菊池高等学校(熊本県)
  • 小諸市(長野県)
  • 松山市(愛媛県)
  • 掛川市(静岡県)

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大臣官房文教施設企画部施設企画課

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