国立大学法人等施設整備に関する検討会(平成21年度)(第3回)参考資料3

平成21年度国立大学法人等施設の整備方針(平成20年7月29日第2回施設検討会了承)

基本的な考え方

 国立大学法人等の施設は、世界一流の優れた人材の養成と創造的・先端的な研究開発を推進するための拠点であり、科学技術創造立国を目指す我が国にとって、不可欠な基盤である。
 文部科学省では、第3期科学技術基本計画を受け、「第2次国立大学等施設緊急整備5か年計画」(以下「第2次5か年計画」という。)を策定し推進している。第2次5か年計画は、教育振興基本計画においても着実に実施することとされており、文部科学省としては、引き続き、国立大学法人等施設の重点的・計画的整備を支援するとともに、システム改革への取組を一層推進する。

整備方針

1.施設整備の推進
 平成21年度国立大学法人等施設の整備に当たっては、引き続き「第2次5か年計画」を推進する。
 第2次5か年計画の事業においては、イノベーションを創出する若手研究者等の人材育成や国際競争力強化のための世界トップレベルの教育研究拠点の形成等の視点についても配慮する。
 事業の実施に当たっては、温室効果ガス排出削減に資する工法・対応や基幹設備の更新等の環境対策に配慮した取組を支援するとともに、PFIについても積極的な活用を推進する。    

◇基本方針
○老朽施設の再生を最重要課題とした上で、併せて、施設の狭隘化の解消を図る。
・人材養成機能を重視した基盤的施設の整備
・卓越した研究拠点の整備
○先端医療の先駆的役割などを果たすことができるよう、大学附属病院の整備を図る。

◇整備内容
○教育研究基盤施設の再生
・人材養成機能を重視した基盤的施設及び卓越した研究拠点の再生整備を推進する。
<老朽再生整備>
・耐震性の劣る建物が依然として全体の2割以上存在していることから、安全・安心な教育研究環境を確保するため、耐震性が著しく劣る建物について耐震改修及びそれに伴う機能改善を優先的に実施する。また、老朽施設及び基幹設備についても機能上・安全上著しく支障があるなど緊急性の高いものについては改善を図る。
<狭隘解消整備>
・既存施設の有効活用等によりスペースの確保を図ることを基本とし、このような施設マネジメントによる対応が困難で、真にやむを得ないものに厳選し整備を図る。
○大学附属病院の再生
・先端医療の先駆的役割などを果たすために必要な再開発整備について、引き続き、着実に計画的な整備を図る。

◇整備に当たっての留意点
第2次5か年計画の事業においては、以下の視点についても配慮する。
○魅力ある教育研究環境整備(イノベーションの加速)
・我が国の発展を支えるためには、イノベーションの加速は不可欠であり、世界に通用する「人」づくりが重要であることから、若手研究者等の多様な人材が意欲と能力を最大限に発揮できる教育研究環境の整備を推進する。
○世界最高水準教育研究施設整備
・世界の頭脳が集い、優れた研究成果を生み出すために、大学における教育研究機能を高め、国際競争力を強化することが重要であることから、革新的技術を持続的に生み出す環境をはじめ、世界トップレベルの教育研究を行う大学院の教育研究施設の整備を推進する。
○国際交流促進施設整備
・我が国の大学が世界に対してより開かれたものとなり、多くの優秀な外国人研究者や学生が集い、交流を通じて切磋琢磨する環境を整えることは、新たな活力を創造し、多様な人材を輩出するために重要であることから、国際交流を促進するための施設の整備を推進する。

2.システム改革の推進
○施設マネジメント
・既存スペースの有効活用
 全学的視点に立った施設運営やスペースの弾力的・流動的活用等の施設マネジメントを一層推進する。
・維持管理
 長期間にわたり学生・教職員にとって快適かつ良好な状態の施設とするための維持管理を一層推進する。
○新たな整備手法
・自助努力に基づいた新たな整備手法による施設整備を一層推進する。
○省エネルギー対策
・省エネルギー対策等の取組を一層推進する。
○コスト縮減
・継続してコスト縮減に取り組み、効率的・効果的な整備を一層推進する。
○適正な入札契約手続き
・入札契約の改善及び随意契約の適正化への取組を一層推進する。

お問合せ先

文教施設企画部計画課