資料1 平成22年度国立大学法人等施設整備方針(案)

基本的な考え方

 国立大学法人等の施設は、世界一流の優れた人材の養成と創造的・先端的な研究開発を推進するための拠点であり、科学技術創造立国を目指す我が国にとって、不可欠な基盤である。
 文部科学省としては、「第2次国立大学等施設緊急整備5か年計画」(以下「第2次5か年計画」という。)に基づき、国立大学法人等施設の重点的・計画的整備を支援するとともに、システム改革への取組を一層推進する。

整備方針

1.施設整備の推進

 平成22年度国立大学法人等施設の整備に当たっては、第2次5か年計画の最終年度として、第2次5か年計画の目標達成を目指す。

◇基本方針
 第2次5か年計画の最重要課題である老朽施設の再生を着実に進めるとともに、施設の狭隘解消を推進する。
 また、先端医療の先駆的役割などを果たすことができるよう、大学附属病院の整備を図る。
 事業の実施に当たっては、温室効果ガス排出削減に資する対策など、地球環境に配慮した取組を促進する。

◇整備内容
○教育研究基盤施設の再生
 人材養成機能を重視した基盤的施設及び卓越した研究拠点の再生整備を推進する。
<老朽再生整備>
 安全・安心な教育研究環境を確保するため、Is値0.4以下の教育研究施設を中心に耐震性が劣る建物について耐震改修を着実に実施する。また、老朽施設及び基幹設備についても教育研究上・安全上著しく支障があるなど、緊急性の高いものについて機能改善を図る。
<狭隘解消整備>
 プロジェクト研究の実施等により研究スペースが著しく不足しているなど、狭隘化が著しいものについて、既存施設の有効活用等によるスペースの確保が困難で、真に必要なものに厳選し整備を図る。
○大学附属病院の再生
 先端医療の先駆的役割などを果たすために必要な再開発整備について、引き続き、着実に計画的な整備を図る。

◇整備に当たっての留意点
 国立大学法人等施設の整備に当たっては、各法人における第2期中期目標・中期計画を見据えた要求に対して、各々の特性を踏まえた優先度を尊重した支援を基本としつつ、以下の国の各種政策や社会的ニーズへの対応も勘案した上で、教育研究効果や社会への貢献が期待される事業に対して、必要な支援を行う。
 ・イノベーションを創出する若手研究者等が研究に専念できるような環境の整備
 ・国際競争力や国際協力の強化のための世界トップレベルの教育研究拠点等の整備
 ・地域医療を支える附属病院等の機能強化
 ・理数系教員養成に係る実験・実習環境の充実
 ・国の拠点校、地域のモデル校としての附属学校施設の充実
 ・高等専門学校におけるより高度な実践的・創造的技術者養成のための基盤の強化

2.システム改革の推進

 システム改革に関する取組を一層推進することとし、各法人における以下の取組を事業評価・選定に反映する。
○施設マネジメント
 ・全学的視点に立った施設運営やスペースの弾力的・流動的活用等の既存スペースの有効活用
 ・長期間にわたり良好な状態の施設とするための維持管理
○効果的な省エネルギー対策
○自助努力に基づいた新たな整備手法による施設整備
○継続的なコスト縮減による効率的・効果的な施設整備
○入札及び契約の適正化
○施設整備事業の適切かつ早期の執行 

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文教施設企画部計画課