学校施設整備指針策定に関する調査研究協力者会議(第58回) 議事録

1.日時

平成20年12月16日(火曜日)10時~12時

2.場所

中央合同庁舎第7号館 西館9階 共用会議室1

3.議題

  1. 学校施設評価システム検討部会及び環境を考慮した学校づくり検討部会における検討経過報告
  2. 学校施設における事故防止に関する調査研究報告書について
  3. その他

4.出席者

委員

(協力者)伊藤惠津子、岩井雄一、衞藤隆、長田美紀子、今野雅裕、新保幸一、高際伊都子、辻村哲夫、長澤悟、中村和彦、成田幸夫、福本雄吉、増谷信一、松村和子、屋敷和佳、柳澤要、山重慎二(敬称略)
(特別協力者)藍澤宏(敬称略)

文部科学省

(文教施設企画部)布村文教施設企画部長、岡技術参事官、長坂施設企画課長、森企画調整官、瀬戸専門官、山本専門官、木村指導第一係長、栗本指導第二係長、野口専門職

オブザーバー

(文教施設企画部)岡施設助成課長補佐、笠井施設助成課長補佐
(スポーツ・青少年局)長岡学校健康教育課安全教育調査官
(国土交通省)望月国土交通省公園緑地・景観課長補佐

5.議事録

【議 事】(○:委員の発言、●:事務局の発言)

(1)学校施設評価システム検討部会及び環境を考慮した学校づくり検討部会における検討経過報告
1.学校施設評価システム検討部会における検討経過報告
・新保委員より資料5に沿って学校施設評価システム検討部会の検討経過報告。

● 学校施設整備指針策定に関する調査研究協力者会議においては、3つの部会を同時に進めていただいている。それぞれ重要なテーマを審議いただいているが、学校現場に対して点検やチェックをお願いするようなことをメッセージとして打ち出しているものが多い。現場においてやることだけが増えたというような印象を与えてはいけないと考えている。施設評価の報告書ではご審議いただいているそれぞれのテーマがつながっているということを明確にしたいと考えている。

2.環境を考慮した学校づくり検討部会における検討経過報告
・藍澤委員より資料6に沿って環境を考慮した学校づくり検討部会の検討経過報告。

○ 学校施設は、過疎地だけでなく都心部でも少子化による統廃合や再編整備が進んでおり、学校数が減少することでエネルギー消費量にどのような影響があるのかを記述するとよい。

○ 地域によるエネルギー消費の違いに応じて、どのような環境対策が望ましいかを記述するとよいのではないか

○ 学校が自らのエネルギー消費が平均より多いか少ないかを的確に判断できるデータを提示していくことは有効である。その際、地域ごとの目安が示されているとよい。

(2)学校施設における事故防止に関する調査研究報告書について
・長澤委員より資料3の説明。資料4に沿って報告書(案)のポイントについての説明。
・事務局より資料2に沿って主な意見についての説明。資料4に沿って報告書(案)の説明。

1.第1章について

○ 1ページのグラフは、全体的に危機的な状況が増えたということを示したいのか、それとも以前に比べて改善されていることを示したいのか、グラフの示し方と説明文を工夫する必要がある。

○ 1ページのグラフは昭和50年度の届出件数を基準とし、加入者数や障害・死亡者数が減少しているということを示しているが、50年度を基準とする意義が不明。

○ 学校建築は、新しいデザインや特殊なデザインが増加している。その中に危険性が隠れている場合も増えているのではないか。

2.第2章について

○ <計画・設計編>と書いてしまうと、新しく学校を計画・設計する場合にしか使えないという印象を受ける。既存の学校について見直すべき点も示しており、誤解を与えない名称としたい。

○ 安全点検を実施する際の責任者を明確にするべきではないか。

● 安全点検については、学校保健法などに基づいて実施されている。

○ 学校では月に1度、必ず安全点検を行っている。

○ 「クリアランス」や「キャットウォーク」など、職員に伝わりにくい言葉については注釈をつけるべきである。

○ 10ページの「情報の共有」について、ある学校における留意点が、教育委員会を通して他の学校に対して情報提供されたり、教職員の異動時、情報交換が確実に行われたりするよう、記述を充実させるべきではないか。

○ 従業員が50名以上の職場には産業医を置くことになっている。産業医は月に1回、巡視を行っており、安全点検を行う際に加わってもらうのも一案。

○ 子どもたちの危険察知能力の低下について報告書の中で言及できないか。

3.第3章について

○ 設計者・設置者が留意すべき点と、利用者である学校現場が留意すべき点が混ざっている。整理して記述した方がよいのではないか。

○ 児童生徒等が立ち入るべきではない場所は明確にして、施錠をすることが重要。

○ 24ページの階段の吹抜け部分等、上部からの落下物についても対策を書く必要があるのではないか。

○ 「はじめに」の中で、学校施設内の安全は、ハード面だけでなくソフト面での取組が相まって初めて確保されるというメッセージを強く示した方がよい。

○ 報告書内の写真が、唯一の対応策のように誤解させてはいけない。あくまでも参考であるという位置づけが伝わるよう工夫が必要である。

○ 安全性に問題があり改修をした事例もあるのではないか。そのような学校の、改修前後を比較して提示するのも一案である。

○ 45ページの写真は改善した例である。写真の解説を工夫しながら補足したい。

4.全体について

○ この報告書の活用方法について記述してはどうか。また、チェックリスト等を入れると学校現場でも使いやすいものになるのではないか。

○ 学校施設評価の5つの指標に、「安全性」という項目がある。それとワンセットにして進めていかないと、現場では危険防止、事故防止につながるアクションになっていかない。どこかに、施設評価と連動したらよいという記述をいれたらどうか。

○ 現場の負担感について、施設評価についても言えるのだが、やればやるほど現場では負担が増える。チェックから施設改善までのプロセスの重要性を明確に書き込まないと、型どおりのものになってしまう。形骸化させない工夫や、実効性をもたせた記述に工夫してもらいたい。

○ 施設評価は、安全性も含め様々な項目を評価するものであり、必ずしも安全対策の報告書と1対1に対応するような形になっていない。チェックリストのようなものを付録として安全の報告書につけ、これを活用し点検・確認すると良いのではないか。それが学校施設の評価にもつながっていくことになると考える。

○ 計画・設計編と維持・管理編をどのように書き分けるのかというのが、今後の検討課題である。

○ ご意見を踏まえながら取りまとめて、報告として公にするということで、修文等は部会長、事務局と相談させていただき、私のほうにご一任ということでよろしいか。
(「はい」の声あり)

(3)その他
・ 布村文教施設企画部長より閉会のあいさつ。
・ 事務局より資料7に沿って今後のスケジュールについて説明。            

以上

お問合せ先

大臣官房文教施設企画部施設企画課

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(大臣官房文教施設企画部施設企画課)