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ポスト「京」の利活用促進・成果創出加速に関するワーキンググループ(第6回) 議事要旨

1.日時

平成31年4月19日(金曜日)15時00分~17時00分

2.場所

霞が関コモンゲートナレッジスクエア スタジオ

3.出席者

委員

(ポスト「京」の利活用促進・成果創出加速に関するワーキンググループ)
合田主査代理,伊藤委員,宇川委員,臼井委員,梅谷委員,加藤委員,栗原委員,白井委員,住委員,田浦委員,高田委員,原田委員,藤井委員,安浦主査

文部科学省

磯谷局長,増子審議官,原振興企画課長,坂下室長,根津参事官補佐

オブザーバー

【オブザーバー】
(理化学研究所)岡谷副理事,松岡センター長
(高度情報科学技術研究機構)関理事長,高津センター長

【説明者】
(国立情報学研究所)漆谷副所長 

4.議事要旨

議題1 学術情報ネットワークSINETの概要
議題2 HPCの教育における利用
資料1について漆谷副所長より説明
資料2について安浦主査より説明
質疑応答は以下の通り

【安浦主査】  400Gbpsは大阪と「京」の間はどうなっているんですか。
【漆谷副所長】  今年度に東京から大阪までが400Gbpsになりますが、それと同時に大阪から神戸はあと100Gbps足しますので、200Gbpsになります。それから、神戸から「京」までは現状100Gbpsですが、この部分につきましては、基本的に理研さんの費用負担になりますので、理研さんの判断で増強することは可能でございます。
【安浦主査】  ありがとうございます。
 ほかに何か御質問はございますか。住先生、どうぞ。
【住委員】  履歴をずっとフォローしてというのは、あって悪いとは言いませんが、それを使う人間のシステムを考えないと、結果的に悪くなります。逆に言うと、e-Learningはいいんだけど、道具立てばかり注意してもどんなに整備されたところで、選ぶ方が物すごくバイアスがあったら何もならなくて、かえってひどくなるので、そういうところも非常に強調してやっていただけるといいと思います。
【安浦主査】  教育の、特に入試のところはちょっと過激な言い方をしておりますが、会社の入社試験の方はもうこれを大分取り入れております。大学成績センターというところに、今年で多分20万人ぐらいの学生は履修履歴を登録していると。そういうデータから、各クラスの大体70%ぐらいの学生が登録していると、この先生は全部にA出しているとか、BからSまでちゃんと分布しているかとか、そういうデータが分かるのでAをたくさん取っているが、全員にAが出されている講義ばかりでAを取っている学生は採らないとかいうことをもう実際に会社は始めており、それを止めることはできないというふうに思います。
 入学試験でその辺をやると、まさにおっしゃるようないろんな問題が出てくると思いますが、社会的な理解はいろいろ必要になってくると思いますけれども、例えば芸術系だとか、特殊な系統の入試にはこういうプロセスを重視するという考え方も出てくるかもしれません。また、初等中等教育で一番問題になっているのは内申書の信頼性ですが内申書で見るよりは、日頃の勉強過程で見た方がフェアではないかというような話も聞いております。
【安浦主査】  梅谷委員、どうぞ。
【梅谷委員】  もう就職試験とかで使われているということだったんですけど、このデータは、例えば企業が使うときに、有償で使うとか、何かそういう枠組みがあって利用が可能になっているということでしょうか。
【安浦主査】  就職に関する大学成績センターというのは、1企業当たり40万ぐらい払うと、学生はセンターにエントリーシートに必要な成績履歴を1回登録して、例えばある企業を受けたいといったときに、企業側は加盟していればそこからデータが取り込まれることになります。現在、400社ぐらい加盟していると聞いております。
【梅谷委員】  分かりました。ありがとうございました。
【安浦主査】  栗原委員、どうぞ。
【栗原委員】  効能をよく承知した上での質問ですが、これで先生と生徒がそれぞれコンピュータばかり見て、お互いの顔を見ないというようなことはないのでしょうか。
【安浦主査】  まさにこれを使って、予備的な予習をしっかりしてきてもらって、講義の中ではディスカッションだけをやるという反転授業みたいなものに、若い先生たちはよく使っております。
 例えばスライドを60枚用意していても、予習では全部見ないんですよね。それは実験で分かったのですがAIを使って、大事な10枚から15枚を自動的に抜き出すシステムを使うと、急激に予習率が上がったということで、要するに、この講義では何を教えたいかというのの概要が分かった上で参加するのと、どこに行くか分からない船に乗って、こっくり、こっくりなる、そこの違いだというふうに思います。
【栗原委員】  効率を生かして相補的な活動を組み合わせて考えていくと、プラスに生かせるという点は大事だと思います。
【安浦主査】  ありがとうございます。白井委員、どうぞ。
【白井委員】  最近、YouTubeとかを見ると、いろんな勉強というんですかね、分かりやすい、それこそ、AIそのものにしても、私が専門としているたんぱく質のシミュレーションとかいうのもすごく丁寧に、日本の先生も、あるいは、海外の先生もたくさんやられていて、ずっとやっているだけで勉強になるなと思うんですけど、要は、学び方の方法というのが、先生から提供されるのではなくて、自分から自主的にいろんなサイトでインターネットで勉強する時代になっているんだろうなと思います。
 そうすると、例えば、これでいくと、先生の学び方とは違うけれども、自分のというのが何かネグられてしまうとか、そういうことはないんでしょうか。
【安浦主査】  その辺が、今後、教育というものを、このネットワークでつながった時代に、どう考えていくか。下手すると、大学なんて要らないよと、日本の大学は要らないよという話になるかもしれないんで、それも含めて、特にMOOCというのが広く世界的には広まっていて、MITの講義だって取ろうと思えば取れるわけですけれども、そういう活動と、実世界の教育の統合、どういうふうに融合させて、より良い教育を施していく社会を作るかというのがかなり大きなポイントで、まさにそこに大きな学習空間のモデルを、個人ではなくて集団としてのモデルを作って、どういう学び方をするのがより良い将来につながるかという、そういう議論を今後はしていく必要があるのではないかと思います。

議題3 報告書について
資料3-1、資料3-2について事務局より説明
質疑応答については以下の通り

【安浦主査】  この報告書につきましては、前回までは中間取りまとめという表現をしておりましたが、今回の議論をもちまして、本ワーキンググループの最終報告として、親委員会であるHPCI計画推進委員会に報告させていただきたいと思っております。
【安浦主査】  合田委員、どうぞ。
【合田委員】  10ページの下から3ポツ目で、「科学と社会の関係性をさらに深化させることにより、「Society5.0」、SDGsの実現に貢献すること」というところが、改めて読むと、ちょっと浮いている気がしていて、ここだけ具体的に何をやるかというのが分かりづらいということと、前半を読んでいたときは、Society 5.0やSDGsに貢献するために、そのほかのポツに書いたようなことをしていくんだという理解だったんですけど、ここに改めてこの2行だけ出てきた理由がありましたら、教えていただけますでしょうか。
【事務局】  この点につきまして、資料3-2にあります通り住委員から、こういった観点を入れたらどうかという御意見を頂きましたが、この場所にこういう形で書くかどうかという点につきましては、合田委員から御指摘があったように、全体がそもそもそういう前提ではないかということもおっしゃるとおりだと思いますので、もしこの場での議論で、そういう御理解でよろしければ、ここからは落としてもいいかとは思いますけれども、いかがでしょうか。
【安浦主査】  落とすというよりは、ここから外して、段落の一番先頭に持っていき、より高位に位置付けるという意味ではないでしょうか。
【住委員】  僕が言ったのは、特にここで民間利用などを強調しているときに、民間利用を単に商売のためだけと考えているというように誤解されると困るので、今の流れのSDGsだとかSociety 5.0は、研究者も民間企業もみんな同じプレーヤーとして課題解決に当たるという新しい流れの中でポスト「京」の利用があるということを強調した方がいいという意見です。
【安浦主査】  分かりました。
【事務局】  そうしましたら、一つ目のポツのところとうまくマージさせるような形で記載させていただくようなことでいかがでしょうか。
【安浦主査】  「人類の英知の源泉となる」というところに更に加えると。
 ここは非常に重要なポイントでもあって、今後、このような計算インフラに対する予算措置等で国民の理解が得られるかどうかということにも関わってきますので、このSociety 5.0とかSDGsというようなキーワードは確実に書き込んでおく必要はあると思います。今、提案がありましたように、1ポツの「人類の英知の源泉」というようなところにちょっと溶け込ませて工夫してみたいと思います。ありがとうございました。
【安浦主査】  宇川委員、どうぞ。
【宇川委員】  まず、1つ目が、8ページの下、「新たな体制の中では」という3行なんですけれども、これは新しいユーザーを積極的にエンカレッジしようという文章だと思っていて、私もそれは非常に賛成しているところですが、書きぶりが「促進することも期待される」と割と穏やかな書き方をしているところを、もう少しはっきりと、新規ユーザーをエンカレッジしようというニュアンスが出るように変えた方がいいんではないかと思います。
【安浦主査】  ここは「促進すべきである」とか、そういう言い方に変えた方がいいかもしれないですね。続いて、お願いします。
【宇川委員】  それから、2つ目は、少し全般的な話なんですけれども、海外ユーザーというか国際的なユーザーのことが、今までのスパコンプロジェクトでもずっとそうだったと思うのですが、この報告書にも全く書かれておりません。この成果創出フェーズにおける課題の申請においても、例えば海外の研究者独自、あるいは、国内の研究者と共同で申請というふうなこともやはり進めた方がいんではないかと思います。
 これは国民の税金で作ったものではあるけれども、しかし、科学研究の成果を生み出すという観点では、別に日本人に限る必要は全くないし、むしろ、海外の方も含めて推進した方がいいと思うので、そういったことは書いた方がいいのではないかというのが2点目です。どこに書くかはちょっと難しいですけれども、10ページ辺りの「留意しつつ」辺りに書くのが一つかなというふうには思います。
【安浦主査】  例えば10ページの下から二つ目のポツの「アカデミアはもとより、産業界においても」のところで、「海外も含めて」というような言葉を入れるとか、そういう感じではいかがでしょうか。ほかはいかがですか。
【宇川委員】  3点目に運用面について、13ページのマル4の「調整高度化・利用拡大枠」、それから、5の「政策対応枠」、これだけ割合が入ってないのに何か理由があるんでしょうかというのがまず質問です。その上で意見があります。
【安浦主査】  割合を入れなかったのは、まずマル4に関しては、今後、実際にこの巨大システムを動かし始めて、最初から一発できれいに動くかどうかというのも分からない部分もありますし、その利用形態に関しても、どんどん新しい利用形態の要求が出てくるそういう中で、例えば、10とか15とか、書いてしまうことが本当にいいのかどうかという懸念があったので、あえて私の方から、※印のところで、「柔軟な計算資源配分を行う」という書き方にしました。て実際、現在の「京」コンピュータでも、理研の方からお聞きしているところでは、15%ぐらいこの調整高度化的な意味で、実質的な調整枠で運用をスムーズにするために使う枠が取られているということなので、やはり規模が大きくなったから計算量はそれで賄えるんではないかという、そんな単純なシステムじゃないと思いますので、あえてちょっと数字を外してはどうかというのを私の方から提案させていただきました。
 理研さんの方から何かあればお願いします。
【岡谷副理事】  今、安浦先生がおっしゃったように、参考資料2-3にもありますとおり、我々は、重点課題報告書で10%と書かれているものの、それ以降も「京」において既に15%の資源量を調整高度化枠という形で使わせていただきました。そのうちの高度化というのは、例えばSCALEのような一般利用でも使われているようなアプリ、こういうものを高度化したり、あるいは、ツールやライブラリなどを強化して、皆さんに資するようなことをいろいろやってまいりました。
 また、この調整というのは、実はシステムがダウンしたときに補償するための財源として主に使っております。ポスト「京」が立ち上がりますと、色々なトラブルが起こる可能性があるわけなんです。そういうときに、どれぐらい補償枠、コンペンセートするものが必要なのかということなんですが、「京」の経験からしまして、大体5%ぐらいが必要なんだというふうに私たちは考えております。
 なので、調整高度化に加えて、さらに、今回ここに、データ科学・AI分野を含めた幅広いユーザー利用に資する高度化研究、あるいは、利用者の支援だとか、新しいタスクが入っているのと同時に14ページに、前回、私がここでプレゼンしましたけれども、民間サービスプロバイダと連携したような形のクラウド利用を試行的に実施せよという新しいタスクが入ってきているわけなんですが、そういうものを勘案しますと、この単純に計算した100から40、10、40を引いた10%というのではとてもとても賄い切れないというのが私たちの気持ちでございまして、できることならば、15%以上の計算資源がないと、特に最初の頃はうまくできないんじゃないかというふうに考えている次第でございます。
【安浦主査】  要するに、この調整高度化・利用拡大枠というものを余り固定してしまうと、本当にこのポスト「京」という資源を有効に使えなくなってしまう可能性があるので、柔軟に割り当てて、本当に安定して、10%ぐらいで済む事態になれば、それぐらいで抑えればいいわけで、ただ、ひょっとしたら20%ぐらい、そういう枠が必要となる事態も、当初一、二年は起こり得るんではないかということで、ここはあえて割合を書くことをちょっと避けたという、かなり現実的な判断でやらせていただきました。
 政策対応枠については、これはどんなものが出てくるか、常時出てくるかどうか分からないので、あえて書いておりません。
【宇川委員】  まず、政策対応枠に関しては、これは「京」の場合も枠外という位置付けになっていたと思います。ニーズが出てくると、そこは入れるという了解で枠外ということになっていたと思います。それは同じ考え方で、ポスト「京」でも私はいいのではないかと思うので、そのことは明記すべきではないかと。割合まで書くことは恐らく必要ないだろうと思います。
 それから、マル4のところなんですけれども、もともと、調整高度化枠と書いてあったので、多少混乱が生じたんではないかと思います。つまり、調整という部分と高度化というのとは違うことをやるということなわけですが、それが一くくりになっていたということですよね。
 それで、今の理研さんのお話も伺うと、特にポスト「京」の運用開始時においては、調整枠、つまり、システムが安定的に運用できるようになるまでに、そのための調整をするための、いわば計算をしている部分ではない部分が必要になってくると。そこが不定性があるというお話だと思うんですよね。そこについては、確かにどのぐらいになるかはよく見えないということも事実だと思います。
 一方で、厳しい言い方をすると、運用主体として、そこのところをできるだけ少なくするように努めるのが理研の役割でもあると思います。
 一方で、それ以外の、ここに幾つも書いてありますけれども、ユーザー利用支援、それから、データ科学・AIの高度化研究利用支援、それから、これは理研さんの提案でここに、提案に基づいてここに入れろということになったわけですけれども、クラウドの試験運用、それから、先導的研究開発、これは研究開発としてやらなければいけない部分ですよね。ですから、そこのところは、ある意味、使用量が不定であるということはないわけですよね。
 それを考えると、私としては、このマル4の調整高度化・利用拡大枠については、まず、言い方を、「調整・高度化・利用枠」というふうに、考え方が明確になるようにする。さらに、その高度化と利用拡大枠については、そこはどれだけ配分するのかということは、程度でいいと思うんですけれども、そこは明記しておく。その上で、調整部分については、特に運用当初においては柔軟な配分をすることにすると。そういうふうにした方がいいのではないかというのが私の意見です。
 そうしないと、マル4だけ%が、程度であれ、書いてないというのはあんまり良くないのじゃないかと思います。
【安浦主査】  ありがとうございます。
 全部、割合を消そうかということも私も考えたんですけど、それをやってしまうと、また全部を上の委員会に任せてしまうことになりかねないので、マル1、マル2、マル3は程度という書き方をして、マル4については書かないというように私の方で判断をさせていただいたのですが、今、宇川先生から、調整の話はここは不定性が大きいということで値が書けなくても仕方がないけど、高度化とか利用化、利用拡大枠のところははっきり、大体の程度でいいから、数値を入れてはどうかという御意見でございますけれども、いかがでしょうか。
【住委員】  僕も宇川先生の意見に賛成です。こういう割合は、ある種の憲法とか、どういうふうにポスト「京」を使いますよというフィロソフィーを述べており、当然書いた方がいいと思います。
 それから、最初の運用時のことは全然触れてないですよね。だから、あくまでもこういう数字は、定常的にうまくいったときに、我々はこういうフィロソフィーで考えているというステートメントにした方が良いと思います。
【安浦主査】  まず、その調整枠と高度化・利用拡大枠というのは分けるということで、調整枠はもうとにかく必然だから、調整枠のところは除いた部分が、その時々の100%になると。その中で、じゃあ、高度化・利用拡大枠はこれこれですという、そういう考え方で整理した方がいいという御意見で、宇川先生もよろしいですか。
【宇川委員】  はい、それで結構です。ただ、よく考えないといけないのは、その場合に、その調整枠というのをこのマル4だけに背負わせるのか、マル2マル3マル1からマル3のところですね、そこにも、システムがちゃんと動かないというのは別に意図して動かないわけではないので、最善の努力をした上でもやっぱりうまくいかないところがあるということなので、そこのところはマル1、マル2、マル3に含めて考えてもらうのか、そこは整理した方がいいと思います。
【安浦主査】  梅谷委員、どうぞ
【梅谷委員】  今、宇川先生がおっしゃったのは僕はそう思っていて、まず、この調整高度化とか、利用拡大枠とか、ある意味、うまくいかないことが前提でこういう枠を取っておきましょうというのは、まず、会社では許してもらえないので、こういう成果を生まないところというのは、本来ゼロベースからスタートするべきで、本当にこういう枠が必要でであれば、具体的にどういう調整が必要で、どういうことが必要だというのは具体的にあって、それだったら、やっぱりこれぐらいの枠が必要だねという積み上げ型であるべきなんじゃないかというふうに思います。
 ですから、最初は0%からスタートして、それでやり切れない部分というのを乗せていくということなんじゃないかと思います。
 実は、ある意味、「京」コンピュータのときには、こういう、並列化とか、プログラムの高速化のところというのは、例えば産業利用でいうと、産業利用枠の範囲内でやっていたので、そういう意味では、すごくそこは少し理不尽に感じたところもあって、高速化をすると全体のためになるんだけれども、自分の課題枠のリソースは使っちゃうわけで、そこが矛盾しているところはあるので、ある意味、こういう枠って必要なような気はするんですが、やる内容というものというのをきちんと明確にすべきなんじゃないかなというふうに思います。
【安浦主査】  今の「京」はやはり極めて複雑なシステムで、「京」をベースにして商用化されたマシンを私ども九州大学でもスパコンを入れているんですけど、やっぱり導入して2年、1年半、2年近くなりますけれども、まだまだボード単位でばさっと二、三か月止まることが起こっています。
【梅谷委員】  ある意味、初めてではないわけで、「京」コンピュータの実績があり、例えば「京」コンピュータの調整にどれいくらい取ったかというデータをベースに、まず半減できないかといって、まず、7%枠からスタートできないかというような検討というのはやっぱりすべきなんじゃないかというふうに思っています。
【安浦主査】  ありがとうございます。
 理研の方では、安定運用に至るまでにどれぐらいのことが想定されるかというのは何かありますか。
【岡谷副理事】  先ほど、申し上げましたが、「京」の経験だと、最初の頃、大体8%ぐらい、実際にコンペンセーションをしておりますので、そういうことが起こる、新しいシステムに変えるわけですから、梅谷委員がおっしゃるとおり、その経験をそのまま使えればいいんですけれども、しかし、今回、規模ががらっと変わる、それから、Armに変わる、システム全部変わるという中で、また、エネルギーの観点でも大分変わりが発生しますので、やはり過去の経験を踏まえると、少なくともさっきの調整枠という部分は最低8%は必要なんではないかというふうに運用技術部門と相談しております。
 だから、私は少なくともそれぐらいのコンペンセーション枠がないと、皆さん方が使われたときに、ダウンして皆さんが困るはずだと思うんですね。
 その部分をちゃんと枠として補償していくというのが、やっぱり運営側として安定的な運転をしていくために必要だというふうに思っています。
【梅谷委員】  やっぱり運用は生き物なので、そういう柔軟性というのは当然必要だと思います。目標を例えば5%でやったとして、うまくいかなかったというと、やっぱり全体の効率を落とすというのは不幸なことですから、柔軟性を持って、問題が起きれば当然その10%枠で、ほかのものを削ってでも対応するという必要はやっぱり出てくると思いますが、何ていうんですかね、僕ら、やっぱり計画で入れると、やっぱりそれをそのまま使ってしまうところがあって、最初からね。やっぱり成果を生まないところに最初から大きな枠というのを設定するというのは、やっぱり目標管理としては良くないことなんじゃないかというふうに思います。
【安浦主査】  これはシステムを、どのタイミングで見るかということにも含んで議論が行われていますけれども、まず、一つは、先ほど、宇川先生、住委員の方からも御提案がありましたように、調整の話と高度化・利用拡大枠というのはまずは分けて考えると。高度化・利用拡大枠の方は10%を例えば補償すると。その代わりに、調整に関しては、ここは柔軟に、そのときに必要に応じて割り当てていくという、そういう発想で考えるというのを一つのベースにして、具体的な数値は、このワーキングが憲法を決めるわけじゃないので、一つの提案として出させていただくという、そういう線ではいかがでしょうか。
【宇川委員】  よろしいですか。今の皆様の議論を聞いていての私の御提案は、マル4というのは理研が責任を持って運用するという部分だというのはこれは共通なわけですよね。だけれども、その中身について、調整というものと、それから、高度化と利用化とちょっと種類が違っている。しかし、いずれにせよ、理研が運用する部分であるということは間違いないわけですよね。
 その観点でマル4は一くくりにすることにして、ただし、ポツを入れて、「調整・高度化・利用枠」というふうに使途については明確化すると。その上で、調整分については不定性があるし、安定したとしても、一定程度必要であるということを考慮して、この米印のところを、「運用初期における調整については、柔軟な計算資源を配分する」と、その文章だけにとどめて、つまり、その調整部分に関しては、特に運用開始時においては想定よりは多く配分することもあり得ると、そういう言い方をしたらどうでしょうか
【安浦主査】  御提案、ありがとうございます。
【安浦主査】  伊藤委員、どうぞ。
【伊藤委員】  付帯事項で申し上げたいんですけれども、クラウドの話が出ていたと思うんですが、これは一旦、試行にしてもやり出すと、やっぱりそれ前提としたユーザーが出てきますのでなかなか後に引けなくなってくると思うんです。そうしたときに、ゆめゆめ、例えば科学的成果を得る人の全系利用みたいなものが阻害されないようなうまい工夫をしていただきたいなと思います。
【宇川委員】  一つだけ言い忘れました。数字はやっぱり書いた方がいいというのが私の意見です。
【安浦主査】  ありがとうございます。臼井委員、どうぞ。
【臼井委員】  クラウドという部分で思うところがあるんですが、民間としてもやっぱりアーリーな部分から事業という意味ではなくお手伝いという意味で参入したい部分があるんですが、ここの計算資源の「クラウド的な」という表現が非常に曖昧だと思っていまして、この委員会の中でも出ていましたけれども、申込みのしやすさの話であったり、あるいは、有効的な計算資源の活用という意味で可変長の例えばリソース配分であったりというようなところが特に記載はないので、ふわっとしたバズワード的なことになっているのがちょっと大きな気になるところではあります。
【安浦主査】  ありがとうございます。
 「クラウド的な」という表現、11ページにしていますけれども、これはクラウド自身が毎年のようにイメージが変わっているんで、今のクラウドで物事を固定してしまうのは非常に危険だろうということで、ちょっとぼかしたという、そういうことで。
 多分2年後のクラウドは今のクラウドとかなり違うというふうに思いますので、要するに、国のお金を使って作ったシステムを、2020年の段階で固定化した使い方で5年、6年使うか、それとも、新しい技術が入ってきたら、それを導入して効率が上がるんであれば、効率を上げて使えるようにしておくかという、そこの判断の違いだという認識で、私はこのワーキング全体としては、とにかく前向きに、いいことであれば入れていった方がいいという御意見の方が多かったんではないかということで、「クラウド的な」という表現にさせていただいたというものです。
【梅谷委員】  そこもちょっとよく分からないところがあって、クラウド的なというふうに言ったときに、いわゆるクラウドという仕組みというか制度のことを言っているのか、クラウドで便利に使えるツールのことをおっしゃっているのか、あるいはビジネスモデルなのかで大分違う。
 制度やビジネスモデルのところはやっぱり大きなやっぱりこの枠組み、制度のところなので、この枠の中でRISTなり理研なりが自由にやる、試してみるみたいなところというのはまずいんじゃないかと。やっぱり制度設計をきちんとした上で、その検証内容をはっきりさせた上で検証すべきなんじゃないかというふうに思っていて、試行だから何をやってもいいじゃないみたいな話じゃなくて、ここは委員会として一定の歯止めを掛けるという表現というのを入れた方がいいんじゃないかというふうに思っています。
【安浦主査】  田浦委員、どうぞ。
【田浦委員】  まず、「クラウド的な」というのがすごくぼんやりしていて、もうちょっと書いた方がいいというのは全く賛成で、私の理解では、その「クラウド的な利用」というのは、一つは、民間のサービスプロバイダとか、そういうこれまでの運用のノウハウだけではちょっと対応できないかもしれないようなユーザーのニーズに迅速に合わせるとか、そういう必要なものを入れていくみたいな、そういう要素を民間のプロバイダとかを使ってやっていって、これまでにない、有効活用しやすい環境を作っていこうといった積極的な話として入っているというふうに思っています。
 もう一つは迅速な利用ですよね。今までの審査会、審査申請書を一生懸命書いて、何箇月後か、1年に1回かというスピード感ではない利用を許す。これがクラウド的な利用なのか、それなくても、どっちみちほかでもやりたい話なのか分からないんですけど、そういうところがあると思っていて、だから、クラウド的な利用って言葉としてぼんやりしているというだけじゃなくて、やっぱり積極的な意義が全然書かれていないので、そこをもう少し書き込んだ方がいいんじゃないかなというふうに思います。
 それで、歯止めというのはもちろんどこかには何かルールはある、上位憲法的なものはあるんでしょうけど、やっぱり、失礼な言い方ですけど、要するに、理研とRISTがこれまでのノウハウだけでやっていてはなかなか到達できないところに到達しようというのがこの考え方だと思うので、余りこれまでと同じような考え方でまず枠を決めてというよりは、もっと積極的に、こういうふうにしたら何か変わるかもしれないというところを出したい気がしますけど。
【安浦主査】  ありがとうございます。どうぞ。
【合田主査代理】  補足ですけど、たしか全体の議論でもそうで、「クラウド的な」のを使う一番の目的は、ユーザーが柔軟に使えることをいかに実現するかということだったと思いますので、それから、運用する側が柔軟であるということよりは、やりやすいということよりも、ユーザーが、これまでの画一的な使い方ではなくて、柔軟に使えるということを意識できるような書き方にするのが重要かと思います。
【安浦主査】  今、田浦委員、合田委員から出た御意見というのは、結局、運用側の立場ではなくて、ユーザー側の立場から見たときに、より使いやすい利用形態を常に模索して提供していくという、そういう趣旨だというふうに思いますけど、それでよろしいですね。
【田浦委員】  はい、そうです。それで、もちろん運用側としても、やっぱりなかなかどうやっていいかが、これまでの蓄積だけでは分からないところにやっぱり踏み出していこうという話だと思うんで。
【安浦主査】  多分、運用自身は理研さんが行うというのはこれはもう決まっていることだと思いますけれども、その間で調整、ユーザーに対するインタフェースをRISTさんがやられるのかどうかというのは、これはまだ100%決まっているわけじゃないという認識をしております。そこの部分をどういう形で今後決めていくかというのは、これは多分、上位委員会での議論の一つのポイントになってくるんではないかというふうに認識しております。
 ですから、そういうところで、憲法というほど強く考えるのか、要するに、精神として、やはり多くの人が使ってより良い科学的な成果を生み出すためにどうしたらいいかという、そこが目標であって、運用をいかにフェアにやるかということで資源自身の利用率が落ちるというようなことは、ある意味で本末転倒になりかねないんで、そういうことをいかに避けていくかという工夫を今後していく必要があるんではないかというふうに思います。
【梅谷委員】  田浦先生がおっしゃられるとおりで、やっぱり夢のあるプロジェクトなので、こういう提言ってこういうところを目指すと、クラウド的なというところもこういうところを目指してこういう仕組みを作っていくんだというような具体的な表現にしていくといいなと思いました。
【安浦主査】  ありがとうございます。ちょっとここの表現については少しまた検討させていただきたいというふうに思います。どうもありがとうございます。
 栗原委員、どうぞ。
【栗原委員】  質問なのですけれども、9ページの一番上のところに、「広報・アウトリーチ」、それから、「アプリケーションの維持・普及」とか、人材育成、「アプリケーションを開発したり、利用したりする人材の育成も、非常に長期的には重要」だから、「上記の研究開発課題とは独立した別の課題群としてこれらを実施すべき」と書いてあります。
 この後に述べられている実施の形態と、割り振りの中で、こういうことがどう入っていくのかというところがよく分かりません。これは先ほどの4のところに含まれるのか、あるいは、それぞれ何か個別にやる活用推進の加速の中でやるようなことを考えられるのか、あるいは両方ともでやるのか。でも、別課題としてというふうに書いてあるので、これはどういうイメージなのでしょうか。
【事務局】  その点なんですけれども、この報告書の2章と3章で一応分けておりまして、先ほどこの前に議論していた3章のマル1、マル2、マル3、マル4というのは全体の計算資源の配分の話なんですけれども、今御指摘のあった2章のところは、重点課題、萌芽的課題の成果創出フェーズの課題の在り方について書いております。ですので、今御指摘のあった9ページの一番上のところも、重点課題、萌芽的課題の成果創出フェーズの中で、そういったものを独立した課題群として扱うべきであるという御意見として頂いたと考えております。
【栗原委員】  これは、今回、重点と萌芽が終わったからといって止まるようなことではなく、特にアプリケーションの維持とか、あるいは、更に高度化はやはり重要ではないかと思うので、何か引き続きどうやっていくのかということは大事ではないかと思うのですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
【事務局】  そうですね。頂いた御意見の趣旨としては、いわゆる研究に集中する課題と、そういう広報・アウトリーチ、人材育成、アプリケーションの維持・普及をやる課題というのをそれぞれ設けた方がいいという御意見で頂いていると思っておりまして、ちょっと独立という言葉の印象が強かったかもしれませんので、研究課題とこうしたそれ以外の周辺の取組が連携するということが大事ですので、そこが確かに分かるように書いた方がいいかなと思います。
【栗原委員】  ありがとうございます。
【高田委員】  今の栗原先生の御質問なんですが、私の意見がかなり反映されている部分でもあり、他の何人かの委員の先生方とも共有できている今後の考え方を提示している部分と思っております。
 私自身は今後の利活用を進めていく上で二つ、非常に大事な考え方があるなと思っています。一つは、人材育成・登用の仕組みです。1-1の背景のところの最後の辺り、「今後の計算科学の推進のためには、それを支える人材育成が必要不可欠である。」となっています。これからポスト「京」を展開していく、その利活用を展開していく上で、新しいテーマと新しい技術が出てきて、それを担う若い人がどんどん出てこないといけないという意味で、人材育成が大事ですよという意味です。これは実際に「京」の推進・運用についてもそうでした。
 それではこれからどうしていきますかというのは、8ページの下の方に、「機動的に研究開発が実施できるような体制・・・」および「一定の利用者循環・・・、研究領域の内外で新たな課題参加を促進・・・」にあります。人材育成で育った人たちが次の担い手にどんどんなっていくような形の流れにしていきましょうということです。さらに、10ページの方の下から五、六行目のところでは「次世代の人材育成や研究者のすそ野拡大は最重要である。より多くの若手研究者が・・・参画できる仕組みとすること。」となっています。若い人たちにどんどん参加できる新しい仕組みを作りましょうというところがポイントです。
 もう一つは、成果をもっと横展開・普及していくための仕組みです。今までの重点課題を振り返ってみたときに、世界的にもとんがった技術成果がそれぞれの領域で出てきています。それぞれの領域で皆さんがソフトを開発して、それを普及する努力をされています。しかしながら、現在の枠組みではそのソフトがその重点領域の中だけでクローズしちゃっているんじゃないかという懸念があります。そうすると、やっぱり何か各重点領域で出てきたものを横串にというか集めてきてほかの分野に展開し、アカデミアの資産を産業界や社会にももっと展開していく、領域の壁を越えたアプローチが必要だと思います。
 ですから、成果物のソフトを広報も含めて、何か共通基盤的な機能、組織的なファンクションを次の仕組みのマネジメントの中に入れた方が良いのではないか、各領域の研究グループというのとは別に、何か共通的な組織が要るのではないかと思います。
 例えば、加藤先生の重点課題は精力的にものづくり企業全般産業界へ展開されてきましたが、今後は他の課題の成果も含めて産業界や社会全体にもっと大きな展開ができる枠組みができるのが望ましいと思います。縦の糸(各研究領域の推進)と横の糸(領域間の連携・成果の横展開・人材の交流)を組み合わせた形が一つの姿です。何か組織というか、マネジメント面で新しい仕組みを考えてはどうでしょうか。
 もう一つは、AIとかデータサイエンスというのも、各研究領域に共通する領域です。各研究領域と同じようにその技術自体を掘り下げるだけでなく、他の研究領域で既に始められているAIとかデータサイエンスを横串で見て有効活用していく人だとか組織が必要です。産業界・社会への展開とAI・データサイエンスの2分野は、今までの重点領域の群とは違って横串となる別の組織があると良いなと思います。是非今後の展開の中で、そういう考え方を生かしていっていただくといいなというのが私の意見です。
【安浦主査】  ありがとうございます。
 今の高田委員の御意見というのは、結局、人材についてはそれぞれの、先ほどの枠の話でいうと、当然、成果創出加速枠でもやられるし、産業応用枠、一般利用枠の中でもやられる、やらなければならないと。そして、もう一つは、縦方向の研究課題だけではなくて、横方向に展開するような研究提案も出てきて、それがちゃんと採用される、そういう仕掛けも考えてほしいという、そういう御提案だということでよろしいでしょうか。
【高田委員】  はい。
【栗原委員】  私も全く同感なのですが、そうすると、この書きぶりが少し誤解されるような感じもいたします。「上記の研究開発課題とは独立した課題群」というような書き方になっていて、同じような研究課題が出てきそうな感じなので、何か少し書き方を変える等、工夫していただけたらと思います。
【安浦主査】  どうもありがとうございます。ここはちょっと表現を検討させていただきたいと思います。
 加藤委員、どうぞ。
【加藤委員】  今のお二人の委員の御意見というか御発言に関係して、そもそもこういう議論というのはやっぱり政策ベースの議論なんで、結局、政策はプロジェクトという形(課題群という形)となります。ただ、一番重要なのは、いろんな課題を設置して、それらを動かしたときに、一体どういう人の流れとか、人のフォーメーションとか、新しい動きが生まれるかということだと思います。だから、本当は何かもうちょっとそこの全体像みたいなもの、課題で新たな新しい体制を作ろうとしているわけですから、そこの新しい体制に対する期待というか、そういうことを書き込むようにすれば、先ほど栗原委員が言われたように、全く独立したアプリの普及とか、あるいは、育成、人材育成だけの課題のように捉えられちゃう誤解はなくなると思います。
 だから、多分、皆さんが目指しているところは同じなので、そこが少し明確に出るような文言にしたらいかがかと思います。
【安浦主査】  ありがとうございます。
 今の件はちょっと全体、もう一回見直させていただきたいと思います。
 ほかに何か御発言ございますか。岡谷さん。
【岡谷副理事】  発言でなくて質問なんですけれども、全体にわたって、2か所、アーリーアクセスプログラムのことが書かれております。これは共用開始前の早期利用という形で書かれていまして、15ページでも、「一般の研究者のみならず、産業界の利用を可能とする」というふうに書かれていまして、臼井委員の方からは、そのクラウドについてもアーリーアクセスの段階で使いたいという話がございました。
 私ども、運用側としてお伺いしたいのは、アーリーアクセスというのはまだ共用開始前ですので、選定プロセスというのが多分存在しないんだと思うんですね。そういうときに、資源を誰にどのように使わせるかというのをどのように決めるのかというのがここの中に書いてないので、2020年のとき、私たちはどうすればよいのかというのが分からないというのが運用側の素朴な疑問でございます。
【安浦主査】  そこはこのワーキングでは議論してない部分であり法律論的な部分もあると思いますので、少し検討させていただいて、上位の委員会の中では何らかの形ではっきり、アーリーアクセスのところはこういう面倒の見方をして、運用はこういう考え方でやり、正式な運用が開始されると、こういう考え方でやりますという形がきちっと表現できるような文章にしておきたいと思います。どうもありがとうございます。
 藤井先生、どうぞ。
【藤井委員】  今のお話にも関係するんですが、アーリーアクセスが最初に出てくる9ページで、今の重点と萌芽課題を厳しく精査した上で、継続するものについてはアーリーアクセスをやるというのがここに書いてある。それ自体は多分、否定される方はいないと思います。
 私も産業に近い立場なので、例えば15ページの最後のところに、アーリーアクセスプログラムについて、一般の研究者、それから、産業界の利用と書いてあります。産業界であってもいいと思うんですが、現実的に、そのアーリーアクセスの段階で、これ、できますかというのを理研さんと文科省さんにお聞きしたいと思っていました。
【安浦主査】  文科省的にいわゆる制度論としては理研さんさえオーケーであれば可能なんですか。
【藤井委員】  制度論だけではなくて、私、課題審査委員長をやっていますので、現実問題として、課題を募集して審査してやることができるかということも併せてお聞きしたい。
【事務局】  アーリーアクセスプログラムというのを具体的にどういうふうに設計するかというのは完全にこれからの議論になると思いますので、その内容によって、多分対応が変わってくると思います。
 ですので、書き方、表現については、御指摘を踏まえて誤解のないようにしたいと思います。ここの14ページから15ページに書いてある趣旨は、産業界から、2021年から22年の共用開始前に、何らかの形で、できるだけ早期にアクセスができるような工夫をしてほしいという御要望を頂いていると受け止めていますので、それをアーリーアクセスプログラムという名前をを使ってしまうと、今のような議論が出てくると思いますので、その辺りを正確に記載をしたいと思います。
【安浦主査】  理研の方は何かありますか。
【松岡センター長】  アーリーアクセスプログラムの趣旨というのが幾つかあるんですけど、主に二つあると考えておりまして、一つ目は、やはり重点課題等でなるべく早く早期の成果創出をしていただくというのが非常に大事だと思っています。例えば、極端な話、ちょうど最初のアーリーアクセスのプログラムがあって、これに例えばゴードン・ベル賞のエントリーがあるので、それ、誰が入るのかとか、そういうのはやはりそのオポチュニティというのはやはり無視するべきではないと。ですので、その成果創出、国民に分かりやすい成果創出をいち早くやるというのが一つ目と。
 二つ目は、先ほどいろいろ議論いただいていますが、やはり運用主体としては、いち早くこのポスト「京」を安定運用して、かつ、その機能を上げると。機能を上げるというのは、今までの「京」の運用と比べても、はるかに様々な機能というのが入っていかなきゃいけないと。データ科学への対応、クラウド的利用、クラウド的利用というのはただの利用というだけ、例えばクラウドAPIをちゃんとそろえるだとか、そのバッチキューとの整合性を取るだとか、こういう書き方をすると、リアルタイムのアプリケーションに対する対応だとか、当然やることは山のようにありまして、それに対する対応等がここに入ってくると。それは後者に関しては高度化においても継続するわけですが、やっぱり一日も早くそのような機能というのを実現したいと。
 一方、やはりそういう、いわゆるこれは開発期間の一環でありますから、そのシステム的には完全に安定、いろんな工夫はできますけれども、全ての機能が安定に動くわけではないと。及び、それを富士通というこの開発主体のこの企業側である富士通が補償できるものではないということも非常に懸念する点としてございまして、その辺りをうまくバランスした形で、なるべくアグレッシブにちゃんと使って、少しでもバグ出しをして成果を出していただけるようなユーザーになるべく使っていただきたい半面、やはり、じゃあ、全くの全然知らない人がやってきて使えるかというと、あれはなかなか難しいんじゃないかと。
 その辺りを勘案した上での制度設計というのをしていくことが必要大事だというふうに思っております。
【安浦主査】  ありがとうございます。
 このアーリーアクセスプログラム、この言葉自身もちょっと考え直さないといけない部分もあるかもしれませんけど、正式運用が開始される前の段階での利用については、少し表現を誤解のないような表現に改めながら、そこはまた藤井先生にもちょっと御協力いただいて、御意見いただきながら、制度に対して、このワーキングが決めるものではないんですが、ワーキングとしてはこういう方向がいいと思うという形での表現を入れていきたいというふうに思います。
 ほかに何か。
【安浦主査】  藤井委員、どうぞ。
【藤井委員】  13ページの一番上、二つ目のポツなんですけど、「年度ごとに、『優先分野』を設定し、優先的に採択する(「データ科学・AI」)」、データ科学やAIについては理解できるんですが、それ以外について、どんなものを考えてここに「優先分野」を設定するということを提案されているのか、ちょっと趣旨をお聞きしたいと思います。
【宇川委員】  これは、僕が提案したものです。
 「京」の場合は、一般利用というのは本当にもうボトムアップで、どんなテーマでもいいということだったわけですよね。それももちろん大事なことだとは思うのですけれども、一方で、特にこういったテーマ、こういった分野を推進したいというようなことも当然あり得る話なわけなので、その要素をポスト「京」においては入れた方がいいんではないかという趣旨で、いい名前が余り浮かばなかったので、「優先分野」としました。ネーミングは多分余り良くないです。
【藤井委員】  恐らく、これ、現実問題として、どこで議論してとか、そういうことになってくると、ここを明確に意図を伝えておかないといけないと思ったのが質問の趣旨です。入れること自体は反対しませんが、実際やるときに大丈夫かなというのが心配です。
【安浦主査】  重点とか、そういう言い方をして、優先とやると、それに関わっているものは何でもプライオリティが上がっちゃうということになりかねないんで、ちょっと言葉を選びたいと思いました。
【藤井委員】  それで結構です。
【安浦主査】  ほかに何かございますでしょうか。伊藤委員、どうぞ。
【伊藤委員】  言葉だけの問題なんですけれども、10ページの上の方の「適切なプロジェクト推進体制」、これは結構なことだと思うんですが、この「プログラムディレクター」という言葉がかなり一定のイメージを持っていまして、それゆえの制約といいますか制限というか、何かそういうことを想起させてしまうんですね。
 少し何か軟らかい、制度の導入とか、何かちょっと今のほかのプログラムでやっているようなプログラムディレクターではないというような可能性もあることをちょっと含みを持たせていただきたいなと思います。特に産業界側からはそういうふうに思われます。
【安浦主査】  分かりました。プログラムディレクターというのはいろいろ最近よく使われるんで、いろんな意味が出てきますので、ちょっと言葉を選ばせていただきたいと思います。
 いろいろ御意見いただきましたので、今頂きました御意見をベースに、私の方と事務局とで相談をさせていただいて、少し修文をさせていただきたいと思います。
 最終版につきましては、事務局より委員の皆様に共有させていただいて、できるだけきょう頂いた意見を反映したものとして、本委員会の最終版の報告書とさせていただきたいと思います。修正につきましては主査に一任ということでさせていただければと思いますけど、よろしゅうございますでしょうか。
(異議なし)
【安浦主査】  どうもありがとうございます。なお、報告書の日付につきましては、元号に関する取扱いもございますので、この修正版ができて、令和元年5月付けとさせていただきたいと思います。よろしゅうございますでしょうか。
(異議なし)
【安浦主査】  ありがとうございます。
【藤井委員】  安浦先生、ちょっとよろしいですか。主査一任は賛成なんですけど、きょうの委員会で多分発言できなかった方もいるので、この後数日、文科省の方にコメントがあれば出していただいて、参考にしていただくというのはどうでしょうか。
【安浦主査】  それはいいですか。
【事務局】  はい。それは結構でございます。
【藤井委員】  どう判断するかはもう主査一任で構わないです。
【安浦主査】  ありがとうございます。

磯谷局長から挨拶
安浦主査より閉会

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