国際リニアコライダー(ILC)に関する有識者会議(第11回) 議事録:文部科学省
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国際リニアコライダー(ILC)に関する有識者会議(第11回) 議事録

1.日時

平成30年7月4日(水曜日)15時00分~17時00分

2.場所

文部科学省15階 15F特別会議室

3.議題

  1. ILC計画の見直しを受けたこれまでの議論のまとめ(案)
  2. その他

4.出席者

委員

平野座長、岡村長代理、伊地知委員、大町委員、京藤委員、熊谷委員、神余委員、徳宿委員、中野委員、観山委員、森委員、横溝委員、横山委員

文部科学省

伊藤文部科学審議官、磯谷研究振興局長、千原大臣官房審議官(研究振興局担当)、渡辺振興企画課長、岸本基礎研究振興課長、轟素粒子・原子核研究推進室長、山本加速器科学専門官、三原科学官

オブザーバー

LCCアソシエイトディレクター 道園教授

5.議事録


【山本加速器科学専門官】  それでは、開会に先立って、事務局より御連絡いたします。
 前回、確認いたしましたとおり、当会議は公開としておりますので、御承知おき願います。
 本日は、プレスから撮影の希望がございましたので、冒頭の撮影を許可したいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【山本加速器科学専門官】  それでは、撮影希望の方はどうぞ。一、二分を予定しておりますので、よろしくお願い申し上げます。

(カメラ撮影)

【山本加速器科学専門官】  それでは、撮影につきましては、ここまでとさせていただきます。
 それでは、平野座長、よろしくお願い申し上げます。

【平野座長】  皆さん、こんにちは。大変お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。よろしくお願いします。
 それでは、第11回国際リニアコライダーに関する有識者会議を開催いたします。
 本日は蒸し暑い中、こちらに台風は来ないんですが、台風の影響も西の方にはありましたが、皆さん、お集まりくださいまして感謝しております。どうもありがとうございます。
 まず、事務局から、出席状況について報告をお願いします。

【山本加速器科学専門官】  本日の出席状況につきまして、お知らせいたします。本日は、梶田委員が所用により欠席となっております。森委員は所用により遅れての出席と伺っております。本日は出席委員13名でございまして、定足数は8名でございますので、会議は有効に成立しております。
 なお、国際研究者コミュニティであるリニアコライダー・コラボレーションのプロジェクトリーダーである道園教授にオブザーバーとして本日御出席をいただいております。
 以上でございます。

【平野座長】  ありがとうございます。
 それでは、事務局から配付資料の確認をお願いします。

【山本加速器科学専門官】  議事次第に続きまして、本日、資料1ということで、ILC計画の見直しを受けたこれまでの議論のまとめ(案)ということでお配りをしております。この案につきましては、下部に通しのページを振っておりますので、そちらを御覧いただければと思います。このほか、机上に関連する資料をドッチファイルにまとめておりますので、議論に際しまして、適宜御活用いただければと思います。
 以上、不足等ございましたら、お知らせ願います。

【平野座長】  資料について、よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、議事に入ります。
 本日は、御案内しておりますように、ILC計画の見直しを受けたこれまでの議論のまとめに向けて御議論をいただきたいと考えております。前回、ILC計画の見直しを受けたこれまでの議論の取りまとめの骨子(案)について御議論をいただき、委員の皆様方から、様々な貴重な御意見を頂いております。今回は委員の皆様から頂いた議論を基にして、議論の取りまとめ(案)を提出しておりますが、あらかじめ委員の方々には会議の開催に先立って送付をさせていただいております。本日、配付しております資料1の取りまとめ(案)については、これまでの御意見を反映してお示ししているものであります。
 では、取りまとめ(案)について、事務局から説明をお願いします。よろしく。

【轟素粒子・原子核研究推進室長】  それでは、ILC計画の見直しを受けたこれまでの議論のまとめ(案)について、御説明いたします。
 資料1の目次を御覧ください。
 まず、全体構成についてですが、基本的に平成27年6月にお取りまとめいただいた前回まとめを踏襲しております。
 1ポツで検討経緯と本まとめの位置付けについて記載し、2ポツで、これまでの検討結果の概要を記載しています。このうち(1)の科学的意義から(4)の体制及びマネジメントの在り方の検証までは、作業部会を設置して、詳細に御検討いただいておりますので、その検討結果を17ページ以降に掲載しております。それらに基づいて、各作業部会の座長と御相談をした上で作成しました概要を、2ポツ、これまでの検討結果の概要の部分に記載をしております。また、2ポツの(5)、(6)は、特に作業部会は設置しておりませんが、(5)の国際協力については、前回の有識者会議で集中的に御議論をいただいた内容を整理しております。その検討に当たって必要となった国内外における大型加速器施設の事例を(6)に記載しています。
 続いて3ポツで、ILC計画の見直しを受けたこれまでの議論のまとめとして、前回まとめにおける提言を踏まえた今回の議論のまとめを記載しております。
 参考資料については、前半に委員名簿等を掲載した後、後半は主に国際協力に関する参考資料を掲載しております。
 また、次のページで、別添資料といたしまして、前回まとめにおいても掲載をしておりましたが、自然法則の統一的理解のための課題と研究動向として、各種素粒子物理実験のポンチ絵集を添付するとともに、野村総研が実施した経済波及効果の再計算結果を添付しております。
 それでは、1ページを御覧ください。
 1ポツ、検討経緯と本まとめの位置付けから、内容について御説明いたします。
 ここについては、前回、6月19日の有識者会議で既にお示しをしていますので、再度の詳細な御説明はいたしませんが、(1)で、背景、(2)で、日本学術会議の所見を受けて、当有識者会議を設置し、平成27年に前回まとめをおまとめいただくまでの経緯について記載し、次の2ページに行っていただいて、(3)で、前回まとめ以降の検討経緯を示した上で、3ページの(4)で、ここの部分、下から3行目になりますが、本まとめの位置付けとして、「有識者会議として、ILC計画の全体像を可能な限り明確に示すため、ここに『ILC計画の見直しを受けたこれまでの議論のまとめ』として取りまとめる」というふうにしております。
 続きまして、4ページを御覧ください。2、これまでの検討結果の概要です。
 先ほど目次のところでもお話ししましたが、2ポツの(1)から(4)までは作業部会を設置して詳細に御検討いただき、おまとめいただいた検討結果を17ページ以降に掲載した上で、ここの部分では、その概要を各作業部会の座長と御相談して作成、記載しております。
 (1)科学的意義については、1つ目の丸で、LHCの実験結果について、2つ目の丸で、その結果を踏まえた国際研究者組織による計画の見直しについて、3つ目、4つ目の丸で、250GeV ILCによる実験が最も優位性を有するヒッグス粒子の精密測定の意義について、5つ目の丸で、トップクォークの精密測定ができなくなったこと、6つ目の丸で、新粒子がILCで発見される可能性が低くなったこと、7つ目の丸で、間接的な方法による暗黒物質や余剰次元等の探索の意義は余り下がらないことについて記載をしています。
 (2)コスト及び技術的成立性の検証についてです。
 1つ目の丸で、本体建設費と測定器関係経費について示しています。2つ目の丸で、年間運転経費について、3つ目の丸で、コンティンジェンシー及び解体経費について、4つ目の丸で、これらの見積りには有識者会議が指摘するコスト、リスク要因や技術上の課題等に伴う追加的な経費が発生するリスクがあることについて、5つ目の丸で、その技術的な課題、特にビームダンプ等の技術を準備期間において完成させる必要性について、6つ目の丸で、特に今回検証した土木建築、放射線防護、地震対策、湧水対策、環境影響に関するリスクへの対応の必要性について記載をしています。
 続きまして、3の人材の確保・育成方策の検証です。6ページになります。
 1つ目の丸で、ILC加速器建設に係る人材構想について示しています。2つ目の丸で、現状の国内の人員では明らかに不足しており、海外からの参加のシステムの整備が不可欠であるということについて、3つ目の丸で、マネジメント人材や加速器の専門家の育成・確保の必要性について、4つ目の丸で、若手やリーダーの育成の重要性について、5つ目の丸で、海外パートナーとの諸条件の綿密な調整や地元地域の協力を得つつ、住環境等を整備する重要性について記載をしております。
 次、7ページに行きまして、(4)体制及びマネジメントの在り方の検証についてです。
 1つ目の丸で、研究者コミュニティの想定するILCのスケジュールについてお示しをし、その後、2つ目の丸で、最初の段階、KEKからプレ研究所への移行について、3つ目の丸で、国際研究所であるILC研究所を条約に基づき設立することは妥当であるということについて、それから4つ目の丸で、現物拠出、In kindによるコスト増の可能性とその対応策について、5つ目の丸で、立地地域のILC関連人口に関して考慮すべき点、6つ目の丸で、ILCの周辺自治体等による支援の必要性について、7つ目の丸で、日本の大学によるILCへの参画の意義について、8つ目の丸で、KEK及び高エネルギー物理学コミュニティにおける選択と集中について、9つ目の丸で、産業界のILCへの参画やスピンアウトの必要性について記載をしております。
 続きまして、8ページです。
 (5)の国際協力については、前回、有識者会議において集中的に御議論をいただきましたので、少し詳しく御説明をさせていただきます。
 1つ目の丸ですが、ILCは巨額の経費を要する計画であり、一国のみで実現することはできず、国際的な協力が不可欠である。参加国による費用分担を前提とすべきであり、応分の負担をする意思があるのかを見極めることが重要である。2つ目の丸で、前回のまとめを引いてきて、各国の現行の計画や予算は、ILCについては明確な位置付けは、まだほとんどなされていないため、ILCをめぐる国際動向を踏まえて検討を進めることが必要であると、「前回まとめ」ではされていました。これを踏まえまして、3つ目の丸で、国際的な研究者組織においては、昨年11月ですが、ILC計画の見直しを公表した。その際に250GeV ILCを日本に建設することを推奨するとともに、経費分担についても、最近の同様の国際プロジェクトの例として、欧州XFELとFAIRを例示して、ホスト国が主要な費用負担を行っており、おのずと土木建設やその他のインフラの建設コストはホスト国が責任を持ち、加速器建設については適切な費用分担がなされることが期待される旨、表明しているとしています。その下、4つ目の丸で、両プロジェクトを例示したLCB、これはリニアコライダーボードというILCに関する国際研究者組織ですが、その意図を確認したところ、丸1、ホスト国の負担する割合が高いこと、それから丸2、まず施設を相当額を拠出してホストしたい意思があると宣言し、国際協力の立ち上げとプロジェクト推進のイニシアチブを取った、このことを先ほどの2つの例示から類似であるとしています。現状において、ILC建設を立ち上げるには、ホスト誘致国が国際協力の話合いを立ち上げるイニシアチブを取る必要があり、その際にホスト国として相応なレベルの貢献を考えているとの示唆があることが望ましいとの判断に基づくものであるとの回答がありました。
 9ページの丸です。1つ目ですけれども、今のような国際研究者組織からの期待があるものの、我が国が参加している科学技術及び学術の大型国際プロジェクトの前例、注にITERとCERNとALMAの例がありますが、これらと比べてもホスト国の負担割合が高くなっており、我が国の厳しい財政状況の下では、現実的かつ持続的な国際経費分担である必要があるとしています。その下、2つ目の丸ですが、ILCは本格的な学術の国際共同プロジェクトとして検討されてきたものであり、ホスト国に権限と負担が過度に集中しないようにするため、ホスト国とその他の参加国とのバランスに留意する必要がある。3つ目の丸、他方、今度は行政機関間ですけれども、平成28年5月より、文科省と米国のエネルギー省(DOE)との間でILCに関する意見交換を実施しておりますが、その中では大幅なコスト削減を目指すことが重要との共通認識から、KEKとフェルミ国立加速器研究所の間で日米共同研究を開始しています。また4つ目の丸、欧州との間においても、文科省は今年3月にフランスの高等教育研究イノベーション省と、それから5月にドイツの連邦教育省との間でILCに関する意見交換を実施しました。その際、両国に共通の指摘としては、欧州における次期素粒子物理戦略、これは2020年5月開始予定ですが、これにILC計画が掲載されることに影響力はありますが、科学的な答申であるため、それによりドイツ、フランス政府によるILC計画への予算拠出が決定されるわけではない。フランス、ドイツとも大規模プロジェクトの予算決定プロセスには、日本と同様に国内の科学コミュニティ全体による評価に基づき、行政レベルでの優先順位付けを経て意思決定が行われる。ILC計画へのフランス、ドイツ政府からの拠出の可否についても、このプロセスにおいて十分な時間を掛けて審議する必要があるという指摘がありました。
 次のページ、10ページに行っていただいて、1つ目の丸、最終的には各国政府間の交渉で国際経費分担が決定されることになるが、現状では、各国政府レベルの計画や予算において、ILCについての明確な位置付けはほとんどなされていない。欧米等の具体的な参画及び経費分担についての明確な見通しを得ることが重要であるが、各国内において、サイエンスカウンシル等によるプロジェクトの承認を経た上で、自国政府の資金確保に向けた主体的な議論の進展がなければ、各国政府の合意を得られないことに留意する必要があるとしています。2つ目の丸、これは前回も御指摘がありましたが、ILC計画実施について、時宜を得た判断が行われない場合には、国際的な求心力が失われる可能性があることに留意が必要である。
 続きまして、(6)国内外における大型加速器施設の事例についてですが、この部分は「前回まとめ」においても記載がありまして、1つ目の丸の国内の事例と2つ目の丸のLHCについての事例は、「前回まとめ」と同様の記述でございます。3つ目の丸は、先ほども御説明しましたが、最近のILCと同様の国際プロジェクトの例として、欧州XFELとFAIRが示されておりますので、両プロジェクトの概要について、丸1、丸2と追加をしております。
 11ページに行きまして、最後の丸になりますが、米国の超伝導大型衝突型加速器(SSC)についてです。これは前回のまとめと同様に記載をしているところでございます。
 なお、骨子で示していた経済波及効果のところですけれども、これは前回の有識者会議において、やはり様々な前提を置いた上で計算がなされていること、これを併せて明示すべきであるという御意見、それから、特にビジネス拡大係数3.0というのをCERNを例に引いているわけですが、その条件や限界についても表記すべきと、そういった御議論ありましたので、これを受けまして、経済波及効果については119ページからの野村総研の報告書に一元化をいたしまして、最後に有識者会議としての留意点を138ページから140ページまで付記する形にさせていただいております。
 138ページを御覧いただくと、「ILC計画に関する経済的波及効果の再計算結果」報告書に関する留意点ということで、経済波及効果推計の前提を1ポツに、それから2ポツで、CERNのビジネス拡大係数「3.0」を適用する妥当性、必要条件及び限界を示しております。また、3で、ILCの経済波及効果推計結果のまとめ及び乗数「1.95~1.96」の解釈についても比較をしております。2ポツまで、以上になります。
 続きまして、12ページに戻っていただきまして、3ポツ、ILC計画の見直しを受けたこれまでの議論のまとめでございます。
 ここの部分ですが、見直し前の500GeV ILCについて、平成27年6月に「前回まとめ」をおまとめいただきましたが、その際に、以下の提言を頂いております。特に提言については読み上げませんが、この「前回まとめ」以降、LHCの実験結果を踏まえた国際的な研究者組織による見直しが行われ、それを受けまして、有識者会議として、「前回まとめ」における提言を踏まえ、見直し後のILC計画、今度は250GeV ILCですが、これについて研究者コミュニティからの聴取や調査分析を通じて検討を行い、これまでの議論を以下のとおり取りまとめたとしております。
 当然ながら、2ポツの概要と重なる部分も多いわけですが、議論のまとめの部分となりますので、以下、読み上げさせていただきます。
 科学的意義。
 2017年末までのLHCの実験では、標準理論を超える新粒子や新現象の兆候は捉えられていない。さらに、LHCにおいてII期計画が続く2018年末までに、新粒子や新現象が観測される可能性は低いことが判明している。
 この結果を踏まえて見直された250GeV ILCについて、科学的に最も優位性を有するのはヒッグス粒子の精密測定であり、これにより標準理論からのズレに素粒子ごとのパターンが見出されれば、今後の素粒子物理学が進む方向性に示唆を与える可能性がある。
 13ページに行きまして、他方、LHC実験の結果から、ILCでの新粒子の発見の可能性は低く見通しは得られなかった。また、500GeV ILCから250GeV ILCへの見直しにより、トップクォークの精密測定は実施できない。
 続きまして、コスト及び技術的成立性の検証です。
 ILC計画のコストについては、計画の見直しにより加速器本体及びトンネルを含む土木・建築等を対象としたコスト削減が図られたが、引き続き巨額の投資が必要であり、一国のみで実現することはできず、国際的な経費分担が必要不可欠な計画である。
 コスト削減に向けた研究開発の成果による効果が見込まれている一方で、コストのリスク要因や技術上の課題等により、研究者コミュニティにより見込まれている経費に追加的な経費が発生するリスクに十分な留意が必要である。
 技術的な課題については、ビームダンプや陽電子源、電子源、ビーム制御、ダンピングリングの入出射システム等の性能実証が不十分と指摘されており、今後技術として完成させる必要がある。
 続きまして、国際協力です。
 国際的な研究者組織からは、計画見直し前と比べてホスト国の負担割合が高くなり、それ以外の国の負担割合が低くなることを前提として、我が国がILC計画をホストする意思があると宣言し、国際協力のイニシアチブを取ることが期待されているが、我が国が参加している大型国際プロジェクトの前例と比べても、ホスト国の負担割合が高くなっており、我が国の厳しい財政状況の下では、現実的かつ持続的な国際経費分担である必要がある。
 ILCは本格的な学術の国際共同プロジェクトとして検討されてきたものであり、国際経費分担についても、ホスト国以外の参加国からの十分な貢献を確保するとともに、ホスト国に権限と負担が過度に集中しないようにするためのホスト国とその他の参加国とのバランスに留意が必要である。
 最終的には各国政府間の交渉で国際経費分担が決定されることになるが、現状では各国政府レベルの計画や予算において、ILCについての明確な位置付けはほとんどなされていない。欧米等の具体的な参画及び経費分担についての明確な見通しを得ることが重要であるが、各国内において、サイエンスカウンシル等によるプロジェクトの承認を経た上で、自国政府の資金確保に向けた主体的な議論の進展がなければ、各国政府の合意は得られないことに留意する必要がある。
 また、国際協力を前提として、人材の確保・育成や体制及びマネジメントに係る諸課題を指摘しているが、これら諸課題の解決について明確な見通しが得られなければ、計画に大きな支障を来すリスクがあることに十分留意する必要がある。
 最後、国民及び科学コミュニティの理解です。
 ILC計画の実施の可否を判断する際には、それが巨額の投資を必要とすることから、学術全体への影響の可能性や我が国の中長期的な財政状況を踏まえつつ、ILC計画による成果等について広く国民及び科学コミュニティの理解・協力を得ることができるかどうかが課題である。その際、これまで有識者会議において検証を行ったILC計画の科学的意義、コスト及び技術的成立性、人材の確保・育成、体制及びマネジメント、国際協力などILC計画の全体像について、国民及び国内外の科学コミュニティに周知・共有されることが肝要である。
 有識者会議においては、日本学術会議による「国際リニアコライダー計画に関する所見」(平成25年9月)を受けて、ILC計画の見直し前の計画(500GeV ILC)及び平成29年11月に見直された計画(250GeV ILC)について様々な観点から調査・検討を行い、現時点におけるILC計画の全体像をできる限り明確にし、ここに本まとめを取りまとめた。
 同所見においては、「日本学術会議は、上記の調査・検討を踏まえて改めて学術の立場から見解を取りまとめることにより、政府における最終的判断に資する用意がある」とされている。当有識者会議としては、我が国の科学コミュニティの代表機関である日本学術会議による見解の重要性に鑑み、見直し後のILC計画について、本まとめが活用され、日本学術会議において改めて審議がなされることに期待する。以上でございます。

【平野座長】  ありがとうございます。
 それでは、今から質疑に入りますけれども、今、これまでの意見を取りまとめていただいた項目ごとに議論をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
 まず、1ページ以降の1ポツですが、検討経緯と本まとめの位置付けについて、これは前回議論していただいておりますが、更にここで御指摘いただくところがあったらお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 ここはよろしいでしょうか。

【岡村座長代理】  じゃ、1つ。

【平野座長】  どうぞ。

【岡村座長代理】  コメントですけれども、3ページの本まとめの位置付けというところの一番最後の方、「有識者会議として、ILC計画の全体像を可能な限り明確に示すため」と書いてあります。これはとっても重要なポイントだと思いますので、このことは、場合によっては繰り返し書いてあってもいいぐらいで、私は実は3ポツのところに、もう一度繰り返すことを提案してもいいかなと思っているぐらいです。これはとても重要なことで、我々として取りまとめた視点を明確にするというのはよいことだと思っています。

【平野座長】  ありがとうございます。重要なことだと思っておりますが、今の御意見、また必要なところ、今の御提案だと3ポツのところに繰り返して指摘してもいいんじゃないかということでありますが、よろしいでしょうか。よろしければ、また3ポツのところで岡村委員から御指摘をいただいた方がいいかもしれませんので、そのとき、また加えさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 そのほか、いかがでしょうか。どうぞ。

【神余委員】  中身の話ではないのですが、3ページ(4)の本まとめの位置付けですが、文章が非常に長いのですね。読んでいてよく分からないので、切った方がいいのだろうと思います。具体的には、4行目のところで、「検討結果の報告がなされた。これを受けて、有識者会議として」というふうにしないと、全部1文でつながっているわけです。以上の点だけです。

【平野座長】  ありがとうございます。ここは修正をして分かりやすくするということでよろしいでしょうか。ありがとうございます。
 そのほか、いかがでしょうか。よろしいですか。どうもありがとうございます。
 それでは、次には、4ページ以降の2ポツ、これまでの検討結果の概要について、特に前回では集中的に御議論いただいておりましたが、(5)の国際協力についても含めて御議論いただければと思いますが、どうぞ御自由に、意見よろしくお願いします。

【伊地知委員】  中身ではなくて、形式的なところで3点ほどお願いいたします。
 まずは9ページですが、上から2行目に、一番最後、原文は105ページ参照というふうにあるんですが、105ページにあるの、これは恐らく訳文ではなくて、原文が含まれてないかのように思われますので、そこを御確認いただければと思います。

【平野座長】  そこはもう一度、確認をし直して、修正をするということにします。

【伊地知委員】  それから2点目、これも非常に形式的なんですが、9ページの下から3分の1ぐらいのところに、ドイツの連邦教育省というふうにBMBFの訳をされているんですが、Fに当たる研究が抜けているので、恐らく連邦教育研究省というふうにされるのがよろしいかと思います。
 それから、また同じく形式的で恐縮なんですけれども、11ページの1行目なんですが、同じように11ページの下の方は、これ正しいかと思うんですけど、研究者の「懐述」と書いてある。これは「述懐」ではないかと思いますので、修正いただければと思います。

【平野座長】  ありがとうございます。ここを修正でよろしいでしょうか。
 それじゃ、そのほかいかがでしょうか。どうぞ。

【神余委員】  中身はまた別として、形式上の問題を指摘したいと思います。先ほどの国際協力、(5)の8ページのところですけれども、一番最後の丸のところで、日本語の問題になりますが、4行目のところで、「推進のイニシアチブを取ったことであり」となっていますが、全体の文章から見ると、LCBに対してその意図を確認したところ、「取ったとのことであり」と、「との」という言葉が要るのではないのかと思います。
 それから、もう一つは、9ページのところです。一番上の丸の最後に、何回も出てくるのですけれども、「現実的かつ持続的な国際経費分担が必要である」となっていますが、「我が国の厳しい財政状況の下では、現実的かつ持続可能な国際経費分担」とすべきではないかと思います。サステーナブルということを言いたいのだろうと思いますが、「持続的」ではちょっと逆になるので、「持続可能な国際経費分担」というふうにした方がいいのではないかという感じがします。
 それから、先ほどの御指摘は全くそのとおりで、ドイツの連邦教育省とありますが、これはBが教育でFがフォルシュング(研究)ですから、教育研究省とするのがよいと思います。
 なお、持続可能というのは、13ページのところにも出てきます。国際協力の一番最初の丸のところで、最後の方に「現実的かつ持続的な」とありますが、これも「持続可能な国際経費分担」というふうにされたらどうかなと思います。
 以上です。

【平野座長】  ありがとうございます。じゃ、これ、修正よろしいですね。ありがとうございます。
 そのほか、ここの項目ではいかがでしょうか。どうぞ。

【岡村座長代理】  8ページの(5)の国際協力の一番最初の丸のところですが、3行目に、「ILC計画に対して応分の負担をする意思が」と続いていますが、この「ILC計画に対して」の前に、「各参加国が」というふうに補った方が全体がはっきりするというふうに思っています。
 それから、もう一つが、10ページの上から2つ目の丸で、「ILC計画実施について、時宜を得た判断が行われない場合には」の次に、「ILCの国際的な求心力が失われる可能性があることに留意が必要である」というふうに、頭に「ILC」を補った方が、何の求心力かがはっきりしてよいというふうに思います。

【平野座長】  ありがとうございます。今の御指摘のところを修正するということでよろしいでしょうか。そうですね。主体がはっきりした方が、後の方もよく分かると思います。よろしいですか。
 そのほか、いかがでしょうか。

【京藤委員】  よろしいですか。

【平野座長】  どうぞ、どうぞ。

【京藤委員】  岡村先生が言われたの、ILCの国際的な求心力でなくて、日本が進めるILCの国際的求心力がということじゃないですか。技術的にはILCというのは重要だということだから、日本の。

【平野座長】  どうでしょうか。その方がより主体がはっきりするという御意見だと思いますが。

【岡村座長代理】  いや、私ももしかしたらそういうことかなというふうにも思いましたが、それだと、やっぱり「日本が進めるILCの」と書いた方がいいし、「ILCの」と書くのとは意味合いが変わると思います。どっちを書くかはかなり大きな違いを生むと思います。

【京藤委員】  微妙なところですね。

【岡村座長代理】  微妙なところなので、もし、そういう問題があれば、議論をした上で決めるのがいいと思います。

【京藤委員】  どっちに捉えた方がいいか分からないんでという質問なんですけど。

【平野座長】  今のところは単に言葉だけじゃなくて、ここのもとに関わる重要なところで、国際協力のところに係るところですから、はっきりさせておいた方がいいと思いますが。ILCといえば、そのほかにどういうふうに国際的な位置付けをするかとは書いてありますから、「日本と」という固定をしない方が、はっきりするんじゃないかなとは思って聞いておりましたが、いかがですか、今の御指摘について、御意見ありますでしょうか。

【徳宿委員】  私も「ILCの」のままでよろしいと思います。

【平野座長】  その方がよろしいですね。京藤委員、今の「ILCが」ということで、ここは頭付ける。

【京藤委員】  で、いいです。ちょっとどっちか分からなかったんで。

【平野座長】  そうですね。これは重要なところですから。では、ここは「ILCが」ということにしていきます。
 そのほか、いかがでしょうか。どうぞ。

【徳宿委員】  ここもちょっと文章が明確でないので、9ページの下から2つ目のところの欧州戦略のところで、この文章が、「ILC計画が掲載されることに影響力があるものの」というのですが、これ、ILC計画が掲載されることは、何かデシジョンに影響があるものの、科学的答申であるために、それにより決定されるわけではないということなんじゃないかと思うので、日本……、ちょっと文章を改善した方がよいのではないかと思います。

【平野座長】  今の御指摘、いかがでしょうか。はっきりしますね。

【徳宿委員】  単純には「ことは」ですが、もうちょっと何か加えた方がはっきりするかもしれません。

【平野座長】  何がということがはっきりするかもしれません。よろしいですか、今のところ。じゃ、ここは修正をさせていただきます。
 そのほか、この項目でいかがでしょうか。

【徳宿委員】  じゃ、もう一つよろしいですか。

【平野座長】  どうぞ。

【徳宿委員】  10ページのところの(6)のところですね。ここにいろんな費用が書いてあるのですが、最初の1つポツのところの、日本のものに関しましては全て人件費が含まれていないということと、KEKBについては下のLHCと同じように、既存のトンネルを活用ということがあるので、それは明確にしておいた方がよいと思います。というのは、ILCのコストに関しましては人件費がきちんと入っていると書いてありますし、また、その後のXFEL及びFAIRについても、これ全部人件費が入っているものでありますので、全体の主張は余り変わりませんが、正確を期すために、最初のポツのところには、人件費は含まれていない。KEKBについては既存のトンネルを活用というのがあった方がよいと思います。

【平野座長】  これはアスタリスクか何か付けて、すぐこの下に書いた方がいいか、文章内に入れた方がよろしいでしょうか。

【徳宿委員】  その次のポツのところには、LHCのところに括弧で書いてありますので、もし……。

【平野座長】  そうですね。こういう形でよろしいですね。

【徳宿委員】  同じ形でいいのではないかと思います。

【平野座長】  ということですが、どうでしょうか。そうですね。数字が出てきていますから、はっきりしておいた方が、算定は分かりやすいと思いますが、どうですか。

【熊谷委員】  これ、ちょっとよろしいですか。

【平野座長】  どうぞ。

【熊谷委員】  国内の建設予算、人件費が入っていると思うんですよね。これ、文科省の方できちっと調べていただいた方がいいと思うんですが、ごちゃまぜになっているんだと思うんですよね。だから、例えばの話、J-PARCの予算が1,500億となっていまして、その後にSPring-8が1,100億といっても、ビームラインの数が最初の数本だけの話です。だから、何かもうちょっと正確にあれした方がいいと思いますけど。

【平野座長】  文科の方、これ、データにもともと基づいてますから、データをここにもう少し丁寧に、数字だけ一人歩きして誤解が生じるといけないんで、今のような御指摘を、うまくこの中に入れ込むということで、文が長くなるとしたら、下にアスタリスクを書いて注意書きをするか、あるいは括弧でうまく書けるんならば、その中で入れ込むというように修正したいと思います。何らかの形で、きちっとその背景を、しっかり数字の背景を出しておいた方が間違いないという御指摘ですが。

【熊谷委員】  はい。そのほかに、もう一つ。Euro XFELも、多分、ビームライン全部入ってないですよね。この予算の中に。なので、例えば、ビームラインを全部埋めたときに、総額で幾らになるのか、又はビームラインというのは、XFELのビームラインを除いて、加速器本体で幾らなのかという、そこを明確にした方が、後々の比較の中で対照はできると。うまく。

【平野座長】  ここは概要とはいえ非常に重要なところで、ここで見て、途中で終わるということになって、誤解があってはいけませんので、ダブってもいいから丁寧にここは書いておいた方がよろしいと私も思いますが、これについては、それじゃ、また書き込みをするということでいきたいと思います。よろしくお願いします。
 そのほか、御指摘があればどうぞ。中野委員。

【中野委員】  10ページの最初の丸が、内容が分かりにくいような気がします。どこが分かりにくいって言えないぐらい分かりにくい。まず、「欧米との具体的な参画及び経費分担について明確な見通しを得ることが重要であるが」と書いてあるのが、何に対して重要かということが書かれてないといけないし、それからその後の文の「進展がなければ」というところも、誰と誰の議論なのか、どういう議論なのかということも分からないし、最後の「合意を得られない」というのが、何に対する合意なのかというのも分からないので、ここは全面的に書き換える必要があると思います。すぐにはどう書き換えれば良いか思い付かないですけど。

【平野座長】  分かりました。ここはやっぱり分かりやすい方が良いのは当然ですから、誤解のないようにして、何がどういうふうなということが分かるようにということですね。

【中野委員】  何か非常に困ったことがあって、その困ったことを解決するためには、何らかのことをしなくちゃいけないんだけれども、その何らかのことというのがよく分からないという感じです。

【平野座長】  分かりました。ここはちょっと事務局も併せて検討いただき、きょう、全体の了解が得られれば、先走ってはいけないんですが、今の御指摘のところは、中野委員からの御提案も頂いて、もし了解していただければ、岡村座長代理と私の方で同時に事務局と相談をして分かりやすくしたいと思っておりますが、ここで今、いい文章がすぐできれば、一番それが完全でいいんですが。
 言わんとするのはそういうところなので、そこをきちっとした文章の中で誤解のないようにしたいと思います。
 ここについては、今、これだったら分かるという御意見があれば、是非参考にさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 これは、ここで書いてある趣旨を合意していただいて、誤解が生じないような書き方に明記するということでよろしいでしょうか。よろしいですか。分かりました。それじゃ、それについても相談をさせていただきます。

【中野委員】  1つは、その一つ一つの要素ですね。例えば、「最終的には各国政府間の交渉で国際経費分担が決定されることになる」という、このこと自体、非常に明確で、1つの丸にしてもいいくらいだと思います。その後の「現状では各国政府レベルの計画や予算について、ILCについての明確な位置付けはほとんどなされていない」というのも、これも非常に分かりやすくて、これも1つの丸にしていいぐらいだと思うので、あとはつなぎ方だけかなという気がします。

【平野座長】  分かりました。今、御指摘のところを尊重して、活かして、きちっと明記するというふうでいきたいと思いますが、そのほかのところで。はい、どうぞ。

【横山委員】  恐れ入ります。ページ10の上から2つ目の丸で、先ほど御議論いただいていた、「時宜を得た判断が行われない場合には」というところなんですが、先ほどはILCの国際的な求心力というところが議論になりまして、そこには賛同なんですけれども、ここで「時宜を得た判断が行われない場合」というところが、もう少し補足した方が分かりやすいかなというふうに思いまして、例えば、ここに「欧州の素粒子物理戦略に掲載されない場合には」というような言葉を前に足したらいかがでしょうか。
 といいますのは、9ページの下の方、下から2つ目のポチの方に、「掲載された場合に影響力はあるものの」というふうに書かれておりますが、掲載されない場合の影響というのは、この10ページの方の2つ目の丸にございます「時宜を得た判断が行われない場合」というところになってきますので、こちらの文章を、例えば、「ILC計画実施について時宜を得た判断が行われず、欧州戦略に掲載されない場合は、ILCの国際的な求心力が失われる可能性がある」というふうにしてはいかがでしょうか。

【平野座長】  どうもありがとうございます。今の御指摘のところはいかがでしょうか。どうぞ。

【観山委員】  今の意見、分かるような気がするんですが、国際的な求心力に対して、欧州のものだけ書くというのは何か変な感じがするので、やはり元のままぐらいのところが適切な表現ではないでしょうか。余り詳しくすると、反対に縛ってしまうことにもなります。欧州だけ言うことも、なかなか適切なのかという感想を持ちました。

【平野座長】  ありがとうございます。今の御意見ですと、「時宜を得た判断が行われない場合には、ILCの国際的な求心力は失われる可能性があることに留意が必要である」というところでよろしいんじゃないかと、こういう御意見と思われますが、いかがでしょうか。どうぞ。

【横溝委員】  今のところに関しては、時宜を得た判断は何を言っているのかと、書いた人の意図にもよるのでしょうけど、実は日本の決定も遅れれば同じような状況になってくるわけで、判断っていろんなところにされていると思うんですよね。だから、そういうのをひっくるめた、何か適切な表現がされて、だからヨーロッパというか、特定のところは言わないで、もっといい表現があればいいかなと思いますけど。

【平野座長】  いかがでしょうか。今、地域について特定をしないでいくということでよろしければ、これ、我が国だけのことではないので、理解があるとしたら、「ILCの国際的な求心力」と言っておけば、私の個人的な読み取り方からすれば分かるんではないかなと、そういうふうに思いますが、いかがですか。どうぞ。

【中野委員】  これは受け身で書かれているので、多分、英語に訳したら主語がなくなるんだと思いますが、誰がと言ったときに、日本がその中に入らない可能性はないと思うんです。日本も含めた国際的な判断によりILCが進むというような、そういうような意味なんで、ここはもうこのままでいいんじゃないかなと。

【平野座長】  ということは、一番初め御指摘があったように、「行われない場合には、ILCの国際的な」というところでよろしいという御意見でしょうか。そうとっていいですか。

【中野委員】  はい。

【平野座長】  どうでしょうか、今の御指摘。そういうふうでよろしいですか。
 それじゃ、ここについては、「ILC計画実施について、時宜を得た判断が行われない場合には、ILCの国際的な求心力が失われる可能性があることに留意をする必要がある」、こういうことでよろしいでしょうか。
 じゃ、そのように修正をさせていただきます。
 そのほか、いかがでしょうか。

【伊地知委員】  よろしいでしょうか。

【平野座長】  どうぞ。

【伊地知委員】  2回目になりまして恐縮です。

【平野座長】  いや、どうぞ。

【伊地知委員】  9ページの下から6行目なんですけれども、CERNの文書決定プロセスがどうなっているかの詳細まで承知していませんので、もし違っていたらお許しいただきたいと思うんですけど。
 「科学的な答申」とあるんですけれども、答申となると、何か諮問があるかのように見えるんですが、ただCERNのサイトで、現状のヨーロピアン・ストラテジー・フォー・パーティクルフィジックスを見ると、これはカウンシルでの採択、アドプトされるコンベンションというふうになっているので、もしそうであるとすれば、「科学に係る文書」ぐらいが妥当なのではないかなと思うんですが。
 いずれにしましても、答申ではないのではないかなというふうに思っています。

【平野座長】  今の御指摘、これ全体の位置付けとしては重要なところだと思いますが、いかがでしょうか。どうぞ。

【徳宿委員】  答申ではないかもしれませんね。科学戦略というのは、結局、CERNの最高決定機関である理事会が最終的に認めるものです。だから、それを何というのかというのは、多分、他の方が詳しいだろうと思いますけど。確かに答申というよりは自分自身で自分のことを言っており、でもCERN自身はヨーロッパの全体へのお金をどうこう言えるものではないから、その次の言葉に続くのであろうと思いますので、答申以外の正しい言葉があれば、それにした方がよろしいと思います。

【平野座長】  分かりました。何かいい言葉はありますか。

【伊地知委員】  恐らく事務局の方が一番適切かもしれませんが、「科学に係る文書」なり、あるいはコンベンションなど協定となるかもしれないので、適切な。あるいは原語を示すというのもあるかもしれません。

【平野座長】  CERNの今の理事会決定事項は、日本語で最も適当なのはありますか。時にこれ難しいんですよね。国際的な位置付けを言葉に書いた場合には。

【徳宿委員】  ちょっと、今すぐには思い付きません。探すことは探します。

【平野座長】  そうですか。それじゃ、この点については事務局とも打合せをするようにして、入れ込みたいと思います。よろしく。どうもありがとうございます。
 そのほか、いかがでしょうか。2のところ、よろしいですか。ありがとうございます。
 それでは、3ポツ、これは有識者のこの会議としての取りまとめに当たるところでありまして、12ページ以降の項目であります。ここについて御自由に御指摘いただきたいと思います。よろしくお願いします。どうぞ。

【岡村座長代理】  すみません。先ほどちょっと申し上げたことから始めます。12ページで、提言が点々四角で囲んである下に文章が書いてありますね。4行ありますが、これの最後のところに、「研究者コミュニティからの聴取や調査分析を通じて検討を行い」とあります。この後ろに私はもう一回、「現時点におけるILC計画の全体像をできる限り明確にするために、これまでの議論を」というふうに繰り返して入れてはどうかというのが提案です。これについては、最初に書いたのを、また言うのかいと言う人もいるかもしれませんが、実はそれに掛けて言いたいもっと大きなことがあります。この下の「科学的意義」というところに丸が3つあります。これ、事務局の方が、今までの議論を非常にまとめてエッセンスを作られたことで、それはそれで、とてもよくまとめられています。しかし、そもそもILC計画というのは、科学的意義があるから始まって、延々延々、これだけの議論を積み重ねたのです。それにしては、最後のこれは実によくまとまり過ぎていて、人に訴える力がなくなったんじゃないかという気がしているんです。
 一番最初のポツはLHCの話で、これは事実ですね。2ポツ目は、確かに一番優位なのはこれであるが、「見出されれば、進む方向に示唆を与える可能性がある」というふうにまとめられていて、3ポツ目は、「実はトップクォークは実施できない」とあります。ここの委員の人たちは、随分いろんな議論をしているから分かるんですが、この3つだけをぱっと見た人は、「これがILCという大計画の意義なのか」という拍子抜けした気がちょっとするんじゃないかというふうに恐れています。実はこれまでたくさんの議論がなされていることを見ていただくために、恐縮ですが、一番最初は27ページから28ページをちょっと見てください。これは最初の頃のまとめですが、「科学的意義」に関して、27ページの黒い線のところから書いてあって、こういうふうに行って、次の28ページのところまで、29ページの1行目までですか、こういう議論があった。それが次に集約されたのはどこになるかというと、21ページを開けてみてください。21ページの真ん中から下に、今度は「250GeV ILCの科学的意義について」というのが、こう書いてあって、22ページあたり、いろんなことが書いてありますよね。23ページまで。これが更に集約されると、4ページを見てください。4ページに「科学的意義」、ここは丸が7個あって、3番目と4番目のことが割と重要かもしれませんが、「間接的な方法、暗黒物質や余剰次元の探索についても」というのが最後の黒ポツでありますよね。これだけ記述されているもの全部をまとめて、今見た12ページの、この丸3つに集約されると、えっ、これで人に本当に訴える力があるのかなというのが、私はちょっと心配になっています。

【平野座長】  ちょっと中をまとめ過ぎていますかね……。
 中野委員、どうぞ。ここを議論していただいたところで。

【中野委員】  「今後の素粒子物理学が進む方向性に示唆を与える可能性がある」というのは、やはりこれだけでは弱いので、ただ、それ、どういう方向性なのかを細かく説明するだけのスペースはないので、概要のところに書かれたのと同じ、「例えば」って、これ、そのうちの一部ですけど、「暗黒物質の正体やヒッグス粒子が真の素粒子かどうかなど、現在の標準理論では説明が困難な課題に対し、解明の端緒を与える可能性がある」というのを、もう一度繰り返してもよいかと思います。
 もう1点、よろしいですか。

【平野座長】  はい、どうぞ。

【中野委員】  これは意見なんですけど、このまとめで、「科学的意義」の最後で、「トップウォークの精密測定は実施できない」というのがあるんですが、これ、ネガティブはネガティブなんですけど、これは実はそんなに重要じゃないというのがあるので、それはそれで残しておいていいんですけれど、その前の文章、「見通しは得られなかった」というので終わっている。いろいろあって頑張ったけれども分からなかったというような印象を与える可能性が非常に高くて、これは書き換えた方がいいかと思っています。
 分かったことは何かというと、新粒子の発見の可能性は低いということで、これに関しては見通しを得られなかったんじゃなくて、見通しが立ったんですね。だから、低いという見通しとなったと。いろいろ頑張ったけど分からなかったじゃなくて、これ以上待っていても、待っていたら分かるとかそういう話ではなくて、LHCの結果を見て、そういう可能性は低いという見通しとなった。ヒッグスファクトリーでヒッグスの精密測定を行うということは、その見通しに基づいて立てた戦略であり、そういう方向性なので、ここは「低いという見通しとなった」、あるいは「低い」で止めてしまってもいいかと思います。

【平野座長】  そうすると、ここの部分は、今の御指摘を頂いたところで、この丸3つの順序も変えて、丸の3つ目のところを前に持ってきて、そして、その後にページ4の概要の部分をもう少し丁寧に抽出して入れ込む。要するに、ここは、今までの結果で可能性がない、低いという点については、この250GeVで効果が出てくるところであるとの点も加えたような言い方にこの部分は変えてきたら分かりやすいかと思うんですが。まあ、組合せですが。

【中野委員】  はっきり書かなくちゃいけないことは、新粒子と言っていたんだけど、その新粒子に対しては非常に可能性が低い。極めて低い。500GeVであってもなかなか難しいということと、もう一つは、そういう状況の下ではヒッグスファクトリーに特化して、ヒッグスの精密測定をすることが重要であって、その結果、標準理論を超えるようなシナリオ、ただ標準理論を超えるだけじゃなくて、標準理論を超えた物理というものに対してアプローチができる可能性がある、その2点だと思います。

【平野座長】  そうですね。

【岡村座長代理】  私は、丸が1つぐらい増えてもいいんじゃないかという気がしているんです。「科学的意義」というのから始まったのであるから、それぐらいのウエートがある部分であるべきだと思っています。

【平野座長】  分かりました。ここは、よく分かりやすく丁寧に背景を含めて書くということで、ここの部分は趣旨は分かるんですが、書き直しをするということでよろしいでしょうか。事務局、よろしいですか。ここの部分を当たってくださった中野委員にも相談をしながら、ここの部分を、完全にネガティブな方向だけに取られないような、丁寧に科学的な意義をここに書き込むというふうにしていきたいと思います。そういうのでよろしいですか。
 どうぞ。

【熊谷委員】  これ、ちょっと分かりにくいのは、LHCとILCがごちゃ混ぜになっているんじゃないの? だから、ILCの科学的意義をきちっと述べることが非常に重要なんだけど、ほとんどがLHCのことだよね、これ。

【中野委員】  いや、そうではないですけど。

【熊谷委員】  いや、読めばですけど。だから、別にLHCの実験ではこういうことが判明している。それは事実ですよね。そういうことがあった上で、ILCの科学的意義は、それを基にして考えたときに科学的意義はこういうものがまだ残っていますとか、こういう方向性が新たに見出されましたとか、そういうふうに書けばいいんだと思うんだけども。

【中野委員】  全くそのとおりです。書くべきことはそのとおりで……。

【熊谷委員】  そのとおりだよね。

【中野委員】  はい。そうなっていると思っていたんですが、そうなってないようなので。

【平野座長】  これ、点々の枠の中にあるように、前回のところの提言を受けて、その後、きちっと書かなきゃいけないんで、それで、LHCについては書いておいた上で、それは中野委員が御指摘のように、LHC実験の結果から云々かんぬんというのは、入れるべきだと思うんですね。その次に何があるかというと、ここにも書いてありますように、500GeVで検討したものを、次の提案を受けて250GeVの条件で再検討した、との経緯と、このときにどういう科学的な意義がそれで出るのかということは書いておく必要があると思いますがいかがでしょうか。250GeVの場合は、その条件での意義があるわけですから、それについてきちっと分かるように書く、そういう書き方でどうでしょうか。よろしいですか。中野委員、どうでしょう。

【中野委員】  大事なところですので、頑張って書きますので。

【平野座長】  これ、部会でもよく議論していただいたところですので、ここの提言が前もってありましたから、それを受けた上で、次の500GeVから250GeVに変更されたときの科学的意義をきちっとここで述べる、そういうふうに、ここの中は書き改めていきたいと思いますけれども、岡村委員、御指摘のところはそれでよろしいですか。

【岡村座長代理】  はい。

【平野座長】  そのほか、いかがでしょうか。
 あと、先ほど御指摘があった国際協力等のところにおける持続可能なというような、ここの部分についてもきちっと適切な修正をすることにしたいと思います。
 そのほか、いかがでしょうか。どうぞ、横山委員。

【横山委員】  14ページの中ほど、「国民及び科学コミュニティの理解」の項目でございますが、大変重要なことだと思っていて、ここに提言の3を引き受けて、前回と同様といいますか、項目出しをしていただいているのは非常にいいことだとポジティブに捉えているんですが、一方で、このテーマで審議をしたことは恐らくないのだと思っております。ということで、こちらの今の会で十分見ていただく必要があるかと思っているのですが、内容に関しては私の意図も組み入れていただいて大変結構だと思っていますが、2つほど指摘したいことがございます。
 1つは、タイトルにもなっておりまして、前回も提言3で使われております「理解」という言葉です。一応、情報共有のために申しておきますと、「国民の理解」という言葉は、特に震災以降、余りポジティブな意味合いでは使われておりません。要するに、決めたことをのみ込んでくれというような意味合いがありますので、震災以降、比較的、「国民の支持」といった、サポートの方の言葉を使うことが多うございます。だけれども、最終的にもしILCを実施するとなれば、理解していただき、日本としての負担を了解していただく必要があるので、そういう意味で、こちらで「理解」という言葉を、その意味を踏まえた上で使う分には結構だと思います。
 もう一つの指摘は、この項目の一番最後に、「国民及び国内外の科学コミュニティに周知・共有されることが肝要である」とございます。これは私から申し上げて、最低限、皆さんが知っておいてほしいということで申し上げたのですが、もし進展するとなれば、当然、さらなる合意形成が、政治レベルでもあるでしょうけれども、国民のレベルでも広く行われるべきだと思います。なので、「周知・共有されること」というのは最初のステップであるというようなニュアンスの言葉を少し入れておいた方がいいのではないかと思いまして、「周知・共有されることが最初のステップである」とか、そのような言葉にしていただいてはいかがかと思います。
 こちらの会議では、この項目について十分に審議したというふうにはないけれども、皆様の合意であれば、このような見出しを出しておくのも大変大事かと思った次第で、コメントさせていただきました。
 以上です。

【平野座長】  どうもありがとうございます。ここの点については、前の提言のところでは、それとなくと言っては恐縮ですが、書いてありますが、明確にこういう言葉を使ってということはありませんので、今御指摘いただいた点について、委員の方々で御意見があれば是非伺っていきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 ここの14ページの頭のところで使っているような部分、今の最後の御提案は、「肝要である」というところを、「最初のステップとして肝要」でいきますかね。という提案でよろしいでしょうか。いかがでしょうか。こういう議論を積んで、一歩行くにはやっぱり当然重要なことではないかとは思いますが、修文と言っても大変重要なポイントですが、よろしいでしょうか。
 そのほか、いかがでしょうか。どうぞ。

【中野委員】  ホスト国の負担割合についてなんですが、13ページです。500GeVか250GeVに計画が変わって負担割合が高くなっているのは、これは250GeVにしてもほとんど経費が変わらない部分と、250GeVにすることによって経費が大幅に削減する部分があって、インフラとか土木工事というのはホスト国が持つべきものなので、結果として高くなるという、そういう側面もあると思うんですね。一番大事なのは、一番最後の文に書いてある「我が国の厳しい財政状況の下では、現実的かつ持続可能な国際経費分担である必要がある」という、このことが一番大事なわけで、負担割合自体は全体として本当に安くなってしまえば、何らかの方法で安くなってしまえば、割合が高くなっても我が国の負担が少なくなって、可能になれば、それはそれでいいのではないかと思います。
 だから、余りここで割合、割合と言ってしまうと、我が国が負担するときに、幾ら安くなったとしても、ほかの国も出さなきゃ嫌だと言っているような、そういう印象を与えるので、ここ、もう少し工夫して書いた方がいいんじゃないかと思います。だから、ただ単に割合というよりは、我が国がちゃんと負担できるような計画に国際協力でするべきであるというような、そういう書き方の方がいいんじゃないかと思うんですが。

【平野座長】  どうぞ。

【観山委員】  中野委員の言われることも、理解できますが、かつ計画の見直しによってホストがやる部分、これはまだ計画の段階なので、それは実際分からないんですけれども、ただ、私が思っている意味合いとしては、結構割合というのが重要じゃないかと思うんです。私の見解では、この例に出されているXFELとかFAIRとかという計画は基本的にドイツとロシアの計画という感じで、なおかつ、ドイツがほとんど70%ぐらい出しているような計画ですよね。そういうのは、やっぱり適切な、我が国に初めて持ってくる国際的学術計画だとするのなら、やはり応分の負担を各国が出して、もちろんホストなので、土木とかそういう部分についてはそれなりの貢献があってもいいかもしれないけれども、割合というのは重要です。運営上、組織上、計画実施するときに、もしも50%か60%ぐらい出した形であって、いろんなコントロールが、反対にホストの言いなりにならないようだったら、今度は国から、何でたくさんお金を出しているのにそういうシステムになってないんだということになります。応分な負担は非常に重要だと思うんですけれども、ある程度の外からはめた割合というのは私は重要と思っているんですけれども。ただ、それはいろんな御意見があろうかと思いますので。

【平野座長】  どうぞ。

【神余委員】  確かにおっしゃるとおりで、ホスト国が負担する割合というのは、いろんなところで影響が出てくるわけです。負担する割合が、これは土地とかそれに類した部分なのか、それとも、それ以外の部分なのかというところによるのですけれども、ホスト国が土地とかを提供するのはよくあることです。ただ、プロジェクト全体の負担割合をどうするかというのは、また別の議論があって、例えば、ホスト国が過半を占めてしまうと投票権に影響する可能性がある。どこかの機関では、拠出した額に応じた投票権を与えるというのがあります。そのようなことになってくると、日本がやっぱり完全に過半数の発言権を持つという話になってくるので、言ってみれば、中国がやっているAIIB、アジア・インフラ投資開発銀行みたいな話になってきて、何だ、結局、日本がやろうとしていることは国際スキームではなくて日本のための計画ではないかというところに話が発展しかねないので、やはり私は負担割合は、国際的なある種のスタンダードみたいのがあって、50%以下に下げるとか、あるいは、せいぜいリーズナブルなところに置いておくというのが大事なのではないかと思います。そういう観点からいくと、この割合というのは、おっしゃったように、国際協力ではある種の意味を持ってくると思います。

【平野座長】  どうぞ、森委員。

【森委員】  今のところですけど、これはプロジェクトの進行に関する話だけではなくて、果たして国民が受け入れるかどうかという点もありますので、その視点から見ると、「金額は低下するものの」とか何か、絶対額と割合の両方について言及されておく必要があるかと思います。これだけ見ますと、それまでの話と比べて負担の金額が増えると思われてしまうと、逆だと思います。

【平野座長】  確かにそういうふうに、ここは次との関連もあるんですよね、御存じのように。2番目の丸。ここがある意味、ホスト国に権限と負担が過度に集中しないようにするための「ホスト国とその他の参加国とのバランスに留意が必要である」。これは非常に重要なポイントだと、私は理解しているのですが、そういう意味からすると、上のところを誤解のないように、今、森委員も御発言いただいたようなところに修正し、それを受けて、2番目の「バランスに留意すべきである」、そういうふうに受けたらいかがかと思うんですが、どうでしょうか。

【中野委員】  結構だと思います。

【平野座長】  それじゃ、そのようにここの部分を見直していくようにします。
 そのほか、いかがでしょうか。どうぞ。

【森委員】  同じ13ページの上から4番目の丸、技術課題についてですが、ここで技術の波及効果についても考慮するという話が前あったかと思うんですけれども、ここでは、そういう波及については触れられていませんので、ちょっとポジティブな話もあっていいかと思いました。技術については特に。

【平野座長】  それは、ここへ加えていただくことでよろしいでしょうか。当然、ここでも議論していますから。

【徳宿委員】  前の方のページに入っています。

【平野座長】  ええ、前にあるんです。ここでもう一度、コスト及び技術的成立性の検証、成立性ですから、どうでしょうかね、森委員、前にもあるんですが、ここにもう一度入れた方がいいという御意見でしょうか。

【森委員】  私は、こういう開発には波及効果を期待するというのは恐らく意味があると思いますので、今すぐ見えていなくとも、これまでも波及効果がありましたから、今後も期待していいのではないかと思います。

【平野座長】  ここに、更に付け加えるということでよろしいでしょうか。この部分だけ読まれる方があるとしたら、余りダブってもいけないですが、あるとしたら、きちっと了解がしやすいかと思いますが。
 どうぞ。

【横溝委員】  非常にもっともな御指摘ですけれども、波及効果の議論は余りしてきてないんですね。課題の整理ということでやってきたので。加速器の開発では必ず波及効果があって、いろんなところに使われているのは事実なのですけれども、ここにそれを入れるというのは、報告書にも実は入ってないということもありまして、ちょっといかがでしょうかねというのが気になるところです。

【平野座長】  いかがでしょうか、今の注意する御指摘がありましたが。

【森委員】  報告書に入ってないのでは、ちょっと入れづらいですね、おっしゃるとおり。

【平野座長】  あるとしたら、野村総研で調べていただいたあの部分のところだと思います。

【横溝委員】  そうですね。そっちにはありました。経済効果の方ではありますけれども。

【平野座長】  経済効果の検討です。

【横溝委員】  それに関連しまして。

【平野座長】  どうぞ。

【横溝委員】  経済効果の最後の方にいっちゃっている、この資料なのですけれども、138ページ、留意点というのがあって、これ書いている内容は、この委員会でかなり議論したものがここに入っているようにも思うんですけれども、これを見ると、全然関係ない資料みたいに受け取られそうであり、野村総研の資料の一部という感じにも見えちゃうので、今の御指摘があったとすれば、それを少し反映するというのはあるかとは思うんですけれども、いかがでしょうか。

【平野座長】  いかがでしょうか。あるとしたら、「コスト及び技術的成立性の検証」、その後に新たに「経済的波及効果」として後ろから入れるということについて、事務局、何か御意見ありますか。どうぞ。

【轟素粒子・原子核研究推進室長】  前回の有識者会議のときの議論では、経済波及効果はかなりいろんな前提のもとに成り立っていて、CERNのビジネス拡大係数3.0も、その条件に限界がある。これと合わせて表示をしなければ、数字の独り歩きというか、そういう懸念があると。そういう御指摘を踏まえまして後ろに持ってきてはいるんですが、1点、事務局の至らないところですけれども、この留意点が有識者会議の指摘であるということは書いていないので、そこはしっかり、138ページのところに明記をさせていただくということで、前回の議論を踏まえれば、一元的にここに整理をさせていただければというのが事務局として考えたことではございます。

【平野座長】  いかがでしょうか。背景を踏まえて、いろいろと言うことでありますが。

【横溝委員】  この資料に、全然有識者会議での議論であると書かれてなかったので特に気になったので、そういうふうになっていれば、それでもいいのかなとは思います。

【平野座長】  どこかで注記をした方がよろしいでしょうか、この概要のところかどこかで。

【横溝委員】  こちらに入れにくいという状況であれば、最後の方に留意点としてまとめておく。これは有識者会議での議論ですよというのが分かるようになっていればいいかなという気もしますけど。

【伊地知委員】  発言してよろしいですか。

【平野座長】  どうぞ。

【伊地知委員】  それで言いますと、文書の位置付けが、野村総研の報告書の中ではないので、目次にもそこは別建てをしていただくとよろしいかと思います。

【轟素粒子・原子核研究推進室長】  承知いたしました。

【平野座長】  今御指摘あったように、目次のところで目に付くように別建てにしていただいて、そこを見ていただければ背景が分かるようにしたいと思います。それで、そのところでは、こういう前提の下で経済的波及効果を見ればという議論をしたわけですから、そのようなところで読んでいただけるということでよろしいですか。
 そのほか、いかがでしょうか。どうぞ。

【観山委員】  14ページ、「国民及び科学コミュニティの理解」か「支持」かありますけれども、余り議論しませんでしたが、計画の推進に関しては、ここが一番重要なのかなと。そのときに、4行目の「課題である」。つまり、「広く国民及び科学コミュニティの理解・協力を得ることができるかどうかが課題である」。細かいことなんですが、「課題である」と言うと、この課題をクリアしたのかという議論は必ず出てくるので、この件に関して、クリアしましたという状況を求めるのは非常に難しくて、だから、「できるかどうかが計画の推進に大変重要である」ぐらいにしておいた方が、これ、最後のところだけを見て、「課題をクリアしたんですか」と言われると非常に困ると思うので、それぐらいのニュアンスでよいと思います。その下に「肝要である」とかという言葉もありますけれども、そういう並びにしておいた方が穏やかなんじゃないかと思いますけれども。

【平野座長】  ありがとうございます。理解・協力を得ることができるかどうかについて、これは検討するのは難しいので、ここの後のところが、「計画の推進に重要である」と、それで止めるということでよろしいですか。横山委員、ここのところ、かなり注意されてみえましたが、いかがでしょうか。

【横山委員】  今の御提案に対しては賛成です。ただ、ここのテーマは審議はしてないんですね。なのに、やはり同じ並びで並んでいることには多少の違和感があります。ただ、非常に重要だと思っていますので、皆様でこの場で合意されていると思いますので、このまま掲載は同意はしてございます。
 ただ、もうちょっと丁寧な議論が必要ですね。やはりメガサイエンスの国民の合意形成というのは一体どういうものかというのを、どこかの場で更に審議する必要はあると思いますので、例えば、学術会議の方でそうした審議をしていただくことを期待するとか、そこまで踏み込むかどうかは別として、どこかの組織できちんとした議論をやっていただきたいとは希望しております。

【平野座長】  分かりました。これ、先走ってはいけないんですが、そのうちの1つは、この有識者会議で皆さん方に協力いただいているのも、学術会議から文部科学省に検討依頼が来て動いておりますので、学術会議は御存じのように科学者のコミュニティの代表会議ですから、私は座長として後から発言しようと思っていたんですが、ここで皆さんの了解を得た上で、学術会議で審議いただきたい、というふうに、文部科学省から学術会議へ要請いただくように、私はここで提案しようと思っています。それが1つ、科学者のコミュニティにおける理解共有というところにしていきたいと、こう思っていました。ということでよろしいでしょうか。行動はその次に。すぐ、これで皆さん方がよろしいということになれば、それを私は提案しようと思って準備はしてきたのですが、ということでよろしいですか。
 前に戻っていただいて、12ページの「『前回まとめ』における提言」というところで、この枠の中ですが、提言1及び提言2に関する事項を含めて、国民及び科学コミュニティの理解を得ることが必要であるということは、今のような背景を持って、また、学術会議で議論していただきたいと思います。それは当然の期待としては、科学コミュニティ全体としてILCをビッグサイエンスとしてどう位置付けるかについても含めて検討いただけると期待したところであります。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 そのほか、いかがでしょうか。中野委員。

【中野委員】  国際協力のところ、1つ付け加えていただきたいんですけど、やはり今、お金の話ばかりになっている感じですね、各国が分担するとか負担するとか。その前提として、国際的な科学者のコミュニティの求心力というか、それが高まっているというか、ILCを日本に作ってほしいということが、国際的な科学者の総意として示されているというのが大前提だと思うんですね。人材にしても、いろんなマネジメントにしても、国際協力が必要ですので、お金の問題だけじゃないので、国際的な期待がILCに集まる必要があるというような意味の文章をどこかで1つ加えていただきたいと思います。
 もちろん各国分担するんです。その前提として、各国の科学者コミュニティがILCに対してコミットする、あるいは推進をしてほしいと言うということが前提となっていると思うんですけれども、それが入ってないので、それを入れていただきたいと思います。

【平野座長】  今の御意見でいきますと、例えば、国際協力の丸1番目の、「国際的な研究者組織からは科学者の総意としても期待」、「科学者の総意」と書くと、場合によってはいき過ぎるかもしれないので。

【中野委員】  いき過ぎるかもしれませんけど、何らかのことで。ここでの研究者組織は、多分、LCBのことだと思うんですけど。

【平野座長】  そうでしょうね。

【中野委員】  確かにLCB、お金のことしか余り言ってなかったので、それは適切に。でも、ILCを推進したいと思って……。

【平野座長】  この2番目の丸のところで、「国際的な関係者の期待として提唱されている、このILCは」とか、あるいは、「本格的な学術の国際協力プロジェクトとして検討されてきたものである」というように受けていくかどうかだと思いますが、ここの部分でもよろしいでしょうか。

【中野委員】  はい。ここの部分で結構だと思います。

【平野座長】  それはいかがでしょうか、皆さん方。よろしいですか。事実はそうやって動いてきていますので。
 そのほか、いかがでしょうか。どうぞ。

【道園教授】  13ページ目の「コスト及び技術的成立性の検証」の3番目のところなんですけれども、「技術的な課題については」とあって、「今後技術として完成させる必要がある」と書いてあるんですが、これはTDR検証部会のところでの議論、43ページのところをごらんになっていただきたいんですけど、43ページの一番上の丸のところ、「ILCは、巨大かつ複雑な加速器システムであり」とあって、「本準備期間において技術実証のめどをつけることが肝要である」とあるんですが、TDR検証部会の中でも申し上げてきたのは、こういった課題があることについては準備期間で取り組みたいと思いますということは申し上げております。
 ここを切り取ったときに、技術として完成させないとILCの加速器としては駄目であるという形で読む方がいると、ちょっと誤解を与えるかなという懸念があるので、指摘させていただきます。

【平野座長】  誤解がないような文面の御提案がありますか。

【道園教授】  とすると、例えば、このままで言いますと、「不十分と指摘されており、準備期間において技術実証のめどをつけることが肝要である」、あるいは「必要である」というような書き方。これはまさに43ページのを拾った形ですけれども、そういった形の方が誤解はないかなという気はいたします。

【平野座長】  いかがでしょうか。大変重要な御指摘だと思うんですが、この文章で逆に変に締められることありませんか。完成しないと駄目じゃないかと取られないか、危惧しますが。

【道園教授】  技術実証のめどを付けると申し上げたのは、そこの点です。つまり、TDR検証部会においても、完成という話じゃなくて、めどという形で書いてあるということなんですけど。

【轟素粒子・原子核研究推進室長】  よろしいでしょうか。

【平野座長】  どうぞ。

【轟素粒子・原子核研究推進室長】  道園先生の御指摘、多分、作業部会の議論をちょっと混同されていると思うのですけれど、作業部会の議論。43ページのところは、長期間の安定な運転に耐えうる性能が求められていることを踏まえ、となっており、長期間の運転まで含めたら技術完成はできないので、「技術実証のめどを付ける」という言い方にしようという御議論だったと承知しています。
 42ページに行っていただいて、下から3つ目と2つ目の丸について、今の直接的なビームダンプとか陽電子源の部分に関しては、下から2つ目の丸ですが、ここの部分は、やはり本準備期間において、「ダンプシステムとして技術を完成させる必要がある」と言っているので、作業部会の議論を正確に反映するのであれば、むしろ「準備期間に完成させる」と書かないとならないのではないかと思います。

【平野座長】  いかがでしょうか。どうぞ。

【熊谷委員】  今の点、それで正しいんだと思うんですが、6ページで、上のところで、5ページからの続きですが、そこにちゃんと、「準備期間においてダンプシステムとして技術を完成させる必要がある」と規定されていますよね。
 もう一つは、このILCで、もしダンプがきちっとした性能を実現できないと、それに引っ張られて、いつまでたってもルネース上がらないということになるわけで、やはりそこは覚悟をしてやっていただかないとまずいんじゃないかと私自身は思いますから、曖昧な書き方が許されるところと、曖昧な書き方をして、ずるずるとその計画がどんどん後ろにずれていって、何のために作ったのということにならないようにということは重要だと思います。

【平野座長】  という今の御意見を受けますと、6ページ目のところをもう一度、ここにきちっと誤解されないように書き込むということでよろしいでしょうか。重要な意見交換だと思いますが、6ページを受けて、きちっとここには書いておいた方が、私は良いと思いますが。それでどうでしょうか。じゃ、事務局、今のように議論された結果ですから、それをここにきちっと書き込むようにしてください。
 そのほか、いかがでしょうか。どうぞ。

【熊谷委員】  6ページ、人材育成のところでちょっと気になるところがある。これ、中野さんに聞けばいいのかもしれないですが、下から3つ目の丸のところに、「大規模プロジェクトのマネジメントができる人材の育成・確保が必要となるとともに」、その他、加速器がどうのこうのとありますけれども、これは具体的にどうやって人材育成して確保したらいいのでしょうかというのが抜けているんですよね。実際にこれ、計画するときに、ここのマネジメントができる人がいないと、これは計画が実施できないわけで、ここのところ、非常に重要なところなんですよね。例えば、大規模プロジェクトのマネジメントができる人材というのは、別にILCとか加速器じゃなくても、ほかの分野できちっと大きなプロジェクトを実施したという実績を持つ人とか、具体的に書いておいた方がいいんじゃないか。そういうことをきちっとしないと、このままだと、何か書いておいて終わりということになりかねないような気がするんですが。
 それから、加速器システム全体を俯瞰といったところの、「着実に育成・確保する」というのも非常に重要なことで、これは国際的な枠の中できちっと人材育成するというのもあるんでしょうし、それから、もし国内でやるとしたら、国内にきちっとその人材も育成しなきゃいけないという。その具体策はここに書かなくていいものですかという。

【平野座長】  御意見あれば、どうぞ。

【中野委員】  急には思いつかないんですが、議論はしていったように思います。元の長い答申の方で、そういうので具体的に、何らかの形で抜き出せるところがあれば、それを入れたいと思いますけど。

【平野座長】  どうぞ。

【京藤委員】  いろんなプロジェクト、下手な専門家がマネジメントするとろくなことがないというのが結構あるんですけど、そういう観点から言うと、中野さんは、そういう視点は十分考慮して、素人でもいいからマネジメントの能力を引き抜いていきたいんですというメッセージなんでしょうか。

【中野委員】  素人というのは、例えば?

【京藤委員】  要するに、こういう専門家じゃないけど、全体を俯瞰できる人が引っ張っていく。

【中野委員】  そうです。

【京藤委員】  そういうのを強調された方が。今までどこでも、ちょっと知っているとミスることが多いので、私もそうなんですけど、そこが今まで失敗している例の根源にあると思うので、そういうのを踏まえて、マネジメントという視点でたけている人を引っ張ってくる。例えば、IBMですと、ナビスコの、お菓子屋さんの会長が社長になったりしましたよね。あれで一気に復活しましたよね。マネジメントというのは、本当の専門家じゃなくて、そういうことができる人という視点が重要だと思うので、そういうのを……。

【中野委員】  どういう例を挙げるかというのは考えたいと思いますけど。

【京藤委員】  それはいいですけど、そういうのがあるので、そういうメッセージみたいのが入るといいかなという感じがするんですけど。

【中野委員】  ここでの人材、マネジメントという議論をしたときは、まさしくそういうことで、今まで日本が経験したことがないような大規模プロジェクトなので、そういう人材は簡単には見つからないし、いろんなところで探してこないといけないという。

【京藤委員】  ヨーロッパを見ていても、大型のプロジェクトで、本当の専門家が所長をやっていてうまくいってない例があるんですよ。だから、そういうのをちゃんと踏まえた方がいいかなという感じがするんですけど。

【熊谷委員】  今の御意見、もっともだと思うんですが、新しいことをやるときに、やっぱり異分野というのも対象なんですよね。例えば、ILCをやるときに、異分野だから適任ではないという判断をするべきではなくて、取組の姿勢だとか考え方ですよね。そういうのがきちっと外にメッセージとして表されるような格好の方がいいとは思うし、それから、下の加速器システムも別に、加速器って電磁気学の応用なので、別に全体をマネジメントというか、俯瞰するような専門家というのは別に加速器の人じゃなくてもいいのかもしれないんですよね。だから、余りにもこの枠を限定しないで、もっと適切な人材がILCの計画に関与できるような、参画できるような枠組みを作った上で適材適所ということなんだと思うんですが。

【中野委員】  大規模プロジェクトに関しても、それから加速器全体も俯瞰してという、その点に関しても、加速器で育った人をそういうことができるようにしろとか、ILCに関わっている人を本物のILCをマネジメントできるように育てなさいとか、そういうメッセージじゃなくて、やはり今まで日本が経験したことがないような規模のプロジェクトなので、そういう人材、今欠けているので、広くという、そういう意図ですので、例えば、加速器の専門家を着実にという、「加速器」と入れることによって狭くなっているんだったら、加速器を省いて、「全体を見られる専門家を着実に育成・確保することが望ましい」と書き換えたいと思います。

【平野座長】  今の御意見は、背景として考えていきますと、例えばですが、「大規模プロジェクトのマネジメントができる人材の育成・確保が必要となるとともに」、これはもう重要なことだと思いますが、その次ですが、今、中野委員もおっしゃったように、これ、全体ということを受けていきますと、加速器システムというのを除いて全体を俯瞰して見られると、そういう専門家を着実に育成ということでいかがですか。内容は今の議論だと思いますが。

【中野委員】  結構だと思います。

【平野座長】  そういうことでよろしいですか。
 そのほか、どうでしょうか。どうぞ。

【横山委員】  今のところで賛成で、非常にいい改良だと思うんですけど、少し思い出したので発言しておきますと、SSCのときにマネジメントを管理する会社に委託して、それで失敗したというのが大きな原因の1つだったように記憶してございます。だから、余りにも違うマネジメントの人たちを入れて成功しなかった例がSSCだと思いますので、適切な、どういうふうに補足したらいいのかすぐに思いつきませんけれども、そういうこともあるというのを念頭にした修文をお願いしたいと思いました。

【平野座長】  ありがとうございます。ここには書き込むまでは難しいと思うんですが、これが動くときには是非それを、何らかの委員会ができたら留意しておいていただきたい。ここに書くわけにはいかないかもしれません。

【中野委員】  そういう例もあるんですけど、LIGOとかで、重力波の専門家じゃなくて、高エネルギーの方からリクルートしてうまくいった例もあるので、うまくいっている例もありますので、適切なという意味を、軍じゃなくてとか、それじゃなくて入れればよいかと思います。

【平野座長】  全体を俯瞰して見られる適切な人材の育成に当たるというのが重要なことだと思っております。
 どうぞ。

【轟素粒子・原子核研究推進室長】  今のところは、マネジメントの報告書の83ページのところの御議論だったと思います。ですので、直接人材ではなかったのですが、83ページの丸3のところで、「これまでの大型加速器実験計画からの教訓」というところで、SSCが失敗したときの要因として、まさにマネジメントが乖離していたと、そこに今おっしゃった軍の関与があったのかもしれませんが、そういう話があった。やはりマネジメント能力のある優秀な、研究者であれば、分野は違えど、ある程度研究組織のことはよく分かっている。そういう人をなるべくトップ、必ずしも一番上じゃなくてもいいのですけれど、執行部にちゃんと入れた上で、明確に統一された命令系統を作ることが必要であるという教訓を頂いておりますので、ここにありますが、この部分のエッセンスを人材のところにも引っ張るという手はあるのではないかと思います。

【平野座長】  その下を見ていただきますと、一番下の丸ですが、途中からいきますと、「ILCのような大型国際プロジェクトを研究者だけでマネジメントすることは不可能である。そのため、大型国際プロジェクトの経験を持つ人材を産業界からも広く求め」と。その人がリーダーになるかどうかは別にして、ここに書いてあるのは注記だと思いますので、それをきちっと動くときには、動くというような場合には、これを理解しておいていただきたい、こういうことでありますが、ここに一々細かく書くことはないかもしれない、とも思いますが。
 どうぞ。

【徳宿委員】  その点は、もう既に8ページの一番最後のところに書いてあります。

【平野座長】  いいですよね。

【徳宿委員】  はい。

【平野座長】  どうぞ。

【観山委員】  この文章はこのままでいいと思いますが、さっきのマネジメントのできる人材というのは、実際、こういうプロジェクトに近いことをやってきた経験から言うと、トップだけじゃなくて、例えば、こういうものだと物流だとか、いろんなものが発生しますので、熊谷委員が言われるとおり、様々な分野から適切な人材をうまく集めてきてやらないといけないというような、大変な事業になりますので、文章はこのままでいいんですが、それはやっぱり委員でもう一回再認識しておいた方がよいと思いました。この議論、結構したと思うんですけども。

【平野座長】  ここにも、すぐ後にもありますし、先ほどのページのところにもありますので、かなり心配をしながら、ここについては議論をいただいておりました。
 そのほか、いかがでしょうか。どうぞ。

【岡村座長代理】  これは文書の形式的なことになるのですが、14ページを見ていただいて、最後の2つの丸は、丸を付けないべきではないかと思っています。それは今まで、この丸というのは四角で囲った項目に対応するもので、下の2つは、そうじゃなくて、全体を受けてこういうふうにするという話ですから、ここは丸を付けないでいった方がよいのではないかと思います。

【平野座長】  分かりました。今の御指摘のように、下の2つのところは、ここのスタンス、立ち位置ですので、これは別におろす、丸を付けないということでよろしいですね。項目を新たにする必要はないので、「有識者会議においては」というのを別段で出しましょうか。

【岡村座長代理】  12ページの3ポツの下の点々四角で囲んである部分の直前と直下の文章は丸が付いてなくて、それから項目とそれに対応する丸のセットが4つあります。おしまいにあるこの2つの丸は12ページの丸の付いていない文章と並ぶように見えるので、丸は取って作る方が形としてはすっきりすると思います。

【平野座長】  ありがとうございます。それじゃ、これは丸を外して、きちっと全体像を通して、次を受けて出すことにしたいと思います。
 どうぞ。

【岸本基礎研究振興課長】  いろんな考え方があり得ると思うんですけれども、もともと、この提言、前回まとめの提言3のところは、要するに、全体、これまで議論をしてきたものをまとめた提言1と提言2、これまでの議論の全体をまとめて、この全体まとめについて、国民や科学コミュニティの理解を得ることが必要だという、もともと全体のまとめになる位置付けになっていたかと思っております。この形式を踏まえて、今回、提言1、2、3という言い方をしておりませんので、提言3を受ける部分である最後の国民及び科学コミュニティの理解若しくは支持の部分で、これまでの議論全体を踏まえて、国民への理解あるいは支持を深めることは大事だし、同時に科学コミュニティ、いわば、その代表するところである日本学術会議でしっかり御議論いただくことが必要だという形で事務的にはまとめさせていただいた部分でございます。ですので、今御指摘いただいたような趣旨を、ここで体現させていただいているかとは思うんですけれども、これでなお不十分だということであればとは思うんですけれども。

【平野座長】  不十分というわけじゃなくて、このまま「国民及び科学コミュニティの理解」というところの1つ目の丸と、あとの2つ、これは少し位置付けが違うんじゃないか、そういうふうに理解しておりまして、これについては、もっとそれをはっきり言うならば、3ポツの枠のすぐ後に「前回まとめ」とありますが、その下に入れてもいいぐらいな部分だと、そういう意味なんです、御指摘は。そうですよね。

【岡村座長代理】  そうです。

【平野座長】  ということでありますが、よろしいですか。お分かりでしょうか。いいですか。

【岸本基礎研究振興課長】  じゃ、またちょっと御相談させていただいて、表現の形式、工夫させていただければと思います。

【平野座長】  ここの部分は、私は先ほど、中頃に終わらすように、座長として皆さん方に、事務局にお願いをしようという項目が実はこれなんです。という位置付けだと理解をしていただければと。
 そのほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 全体を通して、何か御指摘があったら、またお伺いしたいんですが、いかがでしょうか。追記等、よろしいですか。ありがとうございます。
 今、いろいろ大変貴重な御意見を頂いておりますので、これについては、また事務局とも打合せをして、岡村先生とも相談をした上で、もしよろしければ、私及び座長代理にまとめさせていただき、委員の皆様方にその結果を御報告して、再度意見を頂いた上で、最終のまとめにしたいと思っておりますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【平野座長】  ありがとうございます。この最終の、皆さん方にお諮りをした結果をうけて修正し、またメールで御意見を伺いますので、よろしくお願いします。その上で、最終の取りまとめをしたいと思っております。
 最終的には、私も先ほどお話ししましたように、文部科学省から日本学術会議へ審議を依頼していただきたいと思っております。そのような手順でいきたいと思いますが、よろしいでしょうか。どうもありがとうございます。それでは、また、岡村先生、よろしく。あと、また皆さん方に再チェックをしていただくようにしたいと思います。長い間、大変真摯な御意見、御議論いただきましてありがとうございます。
 この有識者会議は、ILC計画の見直しに伴いまして昨年の12月から検討を再度進めてきて、きょう、全体的な姿については議論をいただきました。この取りまとめとしては、ほぼめどが立ったかと思っております。感謝しております。この有識者会議は、本日、最終回となりますので、事務局である文部科学省から挨拶をよろしくお願いします。

【磯谷研究振興局長】  研究振興局長の磯谷でございます。本日も大変活発な御議論をいただきまして、まことにありがとうございました。この国際リニアコライダーに関する有識者会議におけるILC計画の見直しを受けたこれまでの議論のまとめに当たりまして、一言御挨拶申し上げます。
 この有識者会議におきましては、座長からも御紹介ありましたように、平成27年6月に取りまとめていただいたこれまでの議論のまとめ以降、平成28年7月に「体制及びマネジメントの在り方の検証に関する報告」を取りまとめていただきました。また、昨年11月のILC計画の見直しの公表やCERNにおけるLHC実験のこれまでの結果を踏まえて、今年の1月に素粒子原子核物理作業部会、それから、技術設計報告書検証作業部会を再度設置して、両作業部会から御報告をいただきまして、科学的意義あるいはコスト、技術フィージビリティー、さらには国際協力、経済的波及効果についても議論をいただいたわけであります。本日、これらの議論を経て、議論の取りまとめの目途が付いたわけであります。各委員におかれては、専門的な観点から貴重な御意見を賜りまして、心より感謝を申し上げます。
 特に、各作業部会の座長を務めていただきました委員の先生方、それから、前回の取りまとめからこれまでにわたり本有識者会議の座長を務めていただきました平野先生には様々な調整をいただきまして、議論の取りまとめに御尽力いただきました。改めて御礼を申し上げます。
 文部科学省といたしましては、本取りまとめを、国民や科学コミュニティへの周知に努めるとともに、科学コミュニティである日本学術会議に対して、学術的な観点からILC計画に対する審議を依頼する予定としております。
 結びになりますが、これまで本有識者会議に御協力いただきました皆様に御礼を申し上げまして私の挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。

【平野座長】  ありがとうございます。
 それでは、あと、事務局から連絡事項をよろしくお願いします。

【山本加速器科学専門官】  本日の議事録につきましては、後日、出席委員の皆様にメールにて内容確認をお願いしたいと思っております。皆様から御了承いただけましたら、当省のホームページで議事録を公開したいと思っておりますが、よろしいでしょうか。

(「はい」の声あり)

【山本加速器科学専門官】  ありがとうございます。
 以上でございます。

【平野座長】  それでは、これで終わらせていただきます。もうこちらへ返ってくることはないだろうと思いますが、是非いろんな意味で、また、今後とも応援をよろしくお願いします。どうもありがとうございました。これで終わります。


―― 了 ――

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-- 登録:平成30年08月 --