今後のHPCI計画推進のあり方に関する検討ワーキンググループ(第10回) 議事録

1.日時

平成24年12月6日(木曜日)17時~19時

2.場所

文部科学省 3階 3F1特別会議室

3.出席者

委員

小柳主査,青木委員,秋山委員,宇川委員,加藤委員,関口(和)委員,関口(智)委員,善甫委員,高田委員,常行委員,富田委員,中島委員,平尾委員,牧野委員,松岡委員,室井委員,渡邉委員
(HPCI計画推進委員会)土居主査

文部科学省

森本審議官、下間情報課長、林計算科学技術推進室長、村松計算科学技術推進室長補佐

4.議事録

(1)今後の調査・検討課題について

 林計算科学技術推進室長より,資料1に基づき説明。質疑応答は以下のとおり。

【平尾委員】  前回は出席することができなかったが,「京」のスケジューリングについて秋山委員から意見があったと聞いており,その意図は次世代のシステム,あるいはエクサスケールのマシンを開発する際にもハードウエアだけではなく,スケジューラのようなシステムソフトウエアにも十分配慮すべきといった趣旨だと推察している。これに関して補足説明をしたい。一つ目は「京」のスケジューリングに関して,全体の効率が5割とか6割になる場合があるということ。二つ目が,8万ノードのジョブが走る前にはノードがあくのを待つために2,000ノード程度の低い充填率の時間帯が続き,有効利用の観点から少し問題ではないかということ。三つ目が,ある条件から外れるとブロードキャストの性能が低下すること。四つ目が,充填率を向上させるためにもスケジューリングに関する情報をもっとオープンにしてほしい。この4点だったと聞いている。
 1点目のスケジューリングに関しては,確かに共用開始時には利用者の利用開始が鈍く,ジョブの本数が少なかったために充填率が高くない時期があった。ただ,11月の保守以降は順調に利用も進んでおり,現在では平均して7割を超える充填率を維持している。今後も「京」と同じようなネットワーク構成を持つスパコンのジョブ充填率や,スケジューリングのポリシーについて引き続き調査を行い,有用な情報があれば運用改善につなげていきたいと思っている。
 2点目については11月8日から運用方法を変更しており,大規模ジョブを常時実行できるようにしている。その結果,全域を占有するジョブが長時間にわたって実行された場合などには,ほかの全てのジョブが待ち状態になって実行されなくなる。しかも大規模ジョブがいつ投入,実行されるかわからないため,ほかのユーザに対して影響が大きいと思う。また,大規模ジョブの実行前にはジョブの充填率が低下することが起こるので,運用面のデメリットも少なくないと考えている。現在,大規模ジョブと中小規模のジョブのすみ分けができないかを考えており,その方向で検討したいと思っている。
 3点目のブロードキャストの問題について,「京」はノード形状が三次元に指定された場合に,ブロードキャストの通信関数がTofuに最適化されるが,一次元や二次元の場合は現在のライブラリでは最適なアルゴリズムが適用されない。これは当初の設計には含まれていなかったためで,試験運用あるいは共用開始後にそのようなジョブの実行状況もわかったため,多様なジョブプロファイルに対応した最適化アルゴリズムが適用されるように通信ライブラリを高度化したいと思っている。
 4点目のスケジューリングなどに関する情報については,ジョブの充填率を向上させるための方策として,より詳しい情報をユーザに提供できるようなコマンドの作成も検討しており,できるだけ早く実施したいと思っている。
 共用が開始されてまだ2か月と少しだが,非常に多くの,また多様なユーザがあり,分野も多岐にわたっている。投入されるジョブも多様なため,全てのユーザが満足できるような運用は大変である。私たちはできるだけユーザの声に耳を傾けて運営に反映させ,改善できるところは改善したいと思っている。「京」はあれだけのパワーのあるマシンなので,「京」でしかできないジョブ,あるいは「京」の威力を引き出すようなジョブが優先されるべきだと思っている。そして有用な科学的成果を上げることが,このプロジェクトにとって重要なことだと思う。
【小柳主査】  これを詳しく議論する場ではないが,秋山さんからも一言。
【秋山委員】  詳しい報告を頂いたので2点に絞るが,一つは大規模ジョブを「京」で優先的に走らせることについて,一回スケジューリングしたものは後戻りしないというポリシーもあるので,大きなブロックだとすごく効率が悪くなる。現場の人と何度も話をしているが,大規模ジョブを集中して入れる期間をつくることしか答えがないと言っている。ただ,そのような細かい説明を聞かずに,政治的に8万ノードを走らせなければならないと上から言われてしまうと,にっちもさっちもいかないという声が現場からあった。
 それから,三次元,二次元,一次元ではなく無次元といえるようなものでも,Tofuネットワークを使いたいために任意のXYZを指定して三次元のようにしているユーザが結構いる。これはTofuのあき状況を公開してもらわないと狙えない。今はXYZを指定しないで入れるとTofuの機能が使えなくなるので,非常に効率が悪くなる。これも説明すれば理解してもらえることだと思うが,何か細かいことを言っている連中がいるみたいに思われてしまうと,スーパーコンピュータの実行効率が1割も2割も変わってきてしまう。このようなことは,このワーキンググループのメンバーにも理解していただいた方がいいと思う。
【小柳主査】  この議論はこれ以上しないが,各関係方面に尽力いただき,問題になっている点をうまくバランスをさせるようにしたいと思うので,よろしくお願いします。
 では議論の整理について,利用の在り方の利用促進や利用環境で何かつけ加えることはあるか。このまとめにもあるように,多くの人が簡単に使えるという話と,最高の性能を出すために苦労して使うというのは,両方の面が大事だと思う。
【中島委員】  リーディングマシンを何のために使うのかという議論がはっきりしていないといけないと思う。そのジョブの形態がどうであるかも重要だが,それが「京」の場合だと8万ノードなのか,4万ノードなのかという話と,100ノード×100個なのかという話とは違うし,思い立ったら使えるというようなことには実質的にならないだろうと思う。それでお金を払って使うのか,どのような形で使うのかという議論も当然あると思うが,スパコンを運用するだけでかなりのお金がかかるというのは,10年たっても変わらないと思う。
【青木委員】  使いたいときに使えるという意味が明確ではないが,ここで議論しているようなリーディングマシンの場合は,使うという意図があって使うものであり,突然使いたくなるようなものではないと思う。また少し論点が違うが,我々ユーザ側からすると利用促進というときに供給者側の論理を感じて違和感を覚える。本来は使いたい人がいるからこそあるのに,マシンがあるから使う人を呼び込もうという言い方は変な感じがする。むしろ,使いたいけど使い方がわからなくて困っている人を助けるという言い方なのではないか。自然科学以外の人が使いたいならどんどん使ってもらってよく,その人たちが使いやすいようにするのはわかるが,我々は使いたくてもマシンが足りないのにもかかわらず,もっと裾野を広げろとか,使いたいかどうかもわからない人を連れてきて,無理に使わせようとしているように感じてしまう。使う人がいないのにスパコンをつくっていると思われてしまうのは,このような言い方をするからではないかと思う。利用者側からは,むしろ足りないからつくってほしいという要望がある。
【松岡委員】  今の意見には反対で,国民からするとスパコンがどのように役立つかはすごく関心が高いと思うし,わかりやすい成果が求められている。そうしないと納税者に説明ができない。使いたくない人に使わせる必要はないと思うが,使いたい人の裾野を広げていく努力をしないといけない。むしろ産業利用のすき間を自然科学が使うぐらいのことを考えていかないと,今後サステナブルにはいかないと思う。
【小柳主査】  産業利用の話は前回余りできなかったので,これについて青木さんと松岡さんが出した論点を含めて議論したい。特に産業界出身の人からも意見を頂ければと思う。
【善甫委員】  産業利用の採択状況を見るとわかるが,かなり準備して使える状態になっているところか,地域的には関西の方が多く採択されている。ちょっと相談に乗ってほしいというときに,やはり地の利があるということで,関東では相談にいけるところが余り充実していないのではないか。慣れた人や既にプログラムが用意されたものならば遠方から使っても問題ないが,手厚い支援が必要なときには,近いという地の利を生かすことが重要になってくると思う。実際に大きな計算をやっている関東のユーザが余り応募してないというのは,こういったことがあるのではないか。
 以前も言ったが,産業界で使うためにはソフトウエアが変わってはいけない。大学で開発するソフトウエアはいろいろな視点で改良が進んでいくが,それで答えが変わってくると産業界では使えない。GAUSSIANはどのバージョンを使っても同じ答えが出る。これは産業の特徴で,違う答えを出してきたら全く信用を失うことになる。産業利用はすぐ製造に使えることが一番大きいはずだが,まだそこまでのレベルには行ってない。そのためにどうするのかという方策を考える必要があると思う。
 裾野を広げることについては,先ほど松岡先生がおっしゃったこととも関係するが,仲間をつくらないとどうしようもない。産業界でもそのような連携を図ろうと一生懸命になっている。ここでも地の利が問題になってくるが,それをうまく整備すれば,かなり大きな効果があると思う。人材については,論点整理でカテゴリを分けてくれたのでわかりやすくなったが,大学研究等から排出される人と,企業で求める人は違ってくる。これを同じ言葉で議論していったら誤解が生じると思う。これらは全て重たい問題だと思うが,そういうところがあるのではないか。
【高田委員】  産業利用の促進を図るためには,5年先,10年先にその姿がどうなるかというイメージを考えていかなければならず,それは多分アカデミアの先生方が使われるのとは違う姿になると思う。企業が国の税金で作ったマシンを利用するのは,自社のマシンではできないものを計算するということであり,同じリソースをずっと使っていくということではなく,卒業していくという概念が大事だと思う。利用してHPCの有り難みがわかれば,当然自社で導入していくことになる。そこがアカデミアとは違うのではないか。その後企業の人は使わなくなるかというと決してそうではなく,世の中の革新が進み,ハードもソフトも新しいものが出てくるので,その時代その時代で最先端のものを利用していくことはずっと続くと思う。ですから産業界の利用についても,今後もある割合をとっていく必要があるというのが私の考え方です。会社にとっていきなり新しい手法なりマシンを導入することはリスクが大きいので,その部分は国として投資していただきたいということになる。
 そのような姿を思ったときに,善甫さんが言われたように裾野を広げていくことが大事になる。裾野というのは地理的な問題もあるし,フロントランナーといわれる中堅企業ももっと使っていかなければいけない。それは日本という産業界の競争がアジアで下からどんどん競争に入ってくる国が出てきているということもあるので,下方展開とそのための仕組みを考えていく必要がある。これは国だけでやることではなく,そのマシンの回収とは別の意味で,加藤先生がよく言われているように,ソフト会社が自立する仕組みをつくるといったところをアカデミアの先生方と国と企業が協力してやっていく必要がある。
 このような中長期を考えるに当たりショートタームでやらなければならないのは,とにかく産業界で成果を出していくことであり,そのフロントランナーに,産業界として役に立っている,利用してよかったということを言ってもらうだけでも,ほかの会社の背中を押すような形になる。今利用している企業が早く,使ってよかったというところへつながるような,支援をしていく必要があるのではないか。これは理研の産業利用促進検討ワーキンググループでも,情報を収集して対応しようと思っている。
【加藤委員】  もう少しマクロで見たときに,流れをつくることが重要だと思っている。産業界が「京」を使う目的は,例えば3年後や5年後にどのようなことができるのかを味見したいというところにある。シミュレーションを実用化するのは人の育成も含めると3年くらいは最低かかるので,3年後にできることを予測したい。あるいはそのターゲットがわかれば,それに向けて投資をしたいということが基本的なポイントだと思う。そうすると,まず下流側に流れがないといけない。産業界は「京」を使って本当の意味でのプロダクションをやるわけではない。それは機密の話もあるし,そもそも税金でつくったものでプロダクションで利益を出すようなことまでやることは考えられない。それはプライベートなセクターがやるべきで,計算科学技術が全体としてレベルアップし,技術革新によりコストダウンがなされることによって起こる。その下流側の流れをうまくつくるように,HPCIのコンソーシアムでも考えた方がいいと思う。
 もう一つ重要なのは上流側だと思う。産業界の人が「京」を使うのはまだいろいろな意味で難しく,背伸びをして使っているのが現状だと思う。そうではなく,背伸びをしなくても楽に,例えば1,000コアくらいから始めて「京」の10万コアが使えるような,スムーズな流れをつくることがマクロにみると大事だと思っており,国全体としてもその方向で考えていただきたいと思う。
【平尾委員】  昨日,神戸でシンポジウムがあったが,例えば創薬を考えたときに,ほとんどの製薬会社が実は「京」を使いたい,あるいは使おうとしている。薬というのは,御存じのようにリード化合物が見つかっても,その後臨床実験等ですぐに成果が出るものではない。そこで必要なのはプロセスイノベーションであり,このようなやり方をすれば創薬につながるといった方法論を新たに開発し,その中に「京」を位置づけたい。加藤先生のところでやっているものづくりも,そのようなプロセスイノベーションを起こし,コンピュータを使ってこういうことができるということを示すことだと思う。それがわかれば,あとは個々の企業が自分でシステムを導入して開発すると思う。そのような形で企業を巻き込み,方法論的なところを確立することが重要だと思う。
 ポスト「京」の開発においても,産業界からもっと「京」以上のパワーのあるものが欲しいという声が出てこないと駄目だと思う。その意味では,「京」の出現によって産業界の目がスパコンに向いており,期待も高いので,その期待を実現する形でやっていくべきだと思う。
【牧野委員】  産業利用促進については,「京」にしても「京」の次のシステムにしても,それを使って産業界の人がプロダクションランをするわけではないので,そのためにソフトウエア開発の労力を割くのかという問題がある。アカデミア側で用意したプログラムがそのまま使えるならいいが,一般にはそうではない。つまり産業界にとってアフォーダブルなマシンを提供しないといけない。ここに大きいマシンがあるから使ってくださいではなく,自分のところで買うことができて,競争力もあるというのが,産業促進の場合にはキーになると思う。これは産業界に限った話ではなく,アカデミアでも「京」用のプログラムと計算センター用のプログラムを二重につくっているが,これが非常に大変だと皆が思っている。それが産業界にとっても大きな負担になるので,その意味ではシングルアーキテクチャで,皆が買えるようなマシンをつくることが大きいと思う。
【善甫委員】  それは誤解が入っていると思う。二重の手間がかかるから今は他のマシンを使うということであれば,それでは遅い。先ほど加藤さんが言われたように,早く味見をする必要があり,投資計画は3年ぐらいが中期計画なので,その中で入れておかないと間に合わない。
【加藤委員】  牧野さんが言ったのは,ソフトウエア的な面でチューニングが大変だから,もう少し小ぶりなマシンもいるということだと思う。それは産業界だけではなく,アカデミアでも同じことだと思う。ただ,プロダクションランをするわけではないというのは,本当にものをつくるプロダクションランをするわけではないという意味で僕は言ったわけで,これでプロセスイノベーションができるのかという意味では,プロダクションランをやっている。
【松岡委員】  本学でも100社くらい企業利用があるが,まさに加藤先生がおっしゃったとおりである。TSUBAMEの場合はペタFLOPS級の味見をすることになるし,「京」ではより大きい味見ができる。また,まず1社がシミュレーションでイノベーションを起こしていくというようなサイクルをつくらなければならないというのには賛成で,それは実際に起こっている。うちの産業利用の例ではTOTOがウォシュレットに力を入れてやっており,あれは非常に薄い水流なので設計が難しいが,かなり正確なシミュレーションができるようになり,試作が要らなくなるというところまで来ている。シミュレーションによってその成果が達成されたとわかった瞬間に,日本に限らず世界中で同業他社もフォローするようになる。このようなサクセスストーリーをつくるのが大事で,「京」の産業利用もプロダクションランにおけるフィジビリティが確認できるレベルまで1社でも成果を出せば,同業他社もフォローしていくと思う。
【小柳主査】  いろいろ議論はあるが,次の「その他」の項目,特に人材育成の話もしなくてはならないので,産業界の人材育成の話も含めて意見を伺いたい。
【加藤委員】  先ほどの議論で1点追加したいが,重要な観点は産業界にはお金があるので,産業界の人が使えばその分野にお金が入ってくることになり,それが次の技術革新にもつながる。以前直接的な下方展開は難しいと申し上げたと思うが,たくさん人が入ってくるということは,そういうことにつながるので,そのような観点からも産業利用は重要だと思う。
【秋山委員】  先ほどの牧野先生の意見はすごく大胆なことで,つまり,トップのマシンとその下のマシンの使い勝手が同じでないと大変で,だから同じにしましょうということをおっしゃったと思う。これは,いわゆる商用ソフトウエアがリーディングのマシンでも走る方がいいということでいいか。これは産業界にとってすごく大きなことである。
【牧野委員】  そのようなアーキテクチャでないと,トップで開発したものが実際に産業界で広く使われるのは難しくなるので,そうあるべきだという考えです。
【中島委員】  そうあってほしいのはやまやまだが,そんなには甘くないと思う。要するに達成する目標があって,それはIntelを並べれば達成できるかもしれないが,それがXeon Phiだったら大騒ぎであり,ISVがどうしたこうしたという話ではない。そこは勘違いしてはいけないと思う。その縛りをかけるとかなり制約されるので,それでいいのかというのは常にあると思う。
【秋山委員】  中島先生がそうおっしゃるのは当然で,すごく踏み込んだ発言を牧野先生はされたと思う。ISVが走らないとただの箱だと思っている人も産業界に入るので,その辺の書き込みをするのかどうかはすごく大きなところだと思う。
【牧野委員】  今のISVのソフトウエアがそのまま走るという意味と,ISVにとって新しくソフトウエアを開発したくなるほど魅力的なマシンであるというのと,二つの可能性があると思う。GPUみたいなものはISVにとって非常に使いにくいが,それに移行しないと商売にならないということがあって移行が進んでいる。そのような種類のアプローチもあるということを含んでいる。
【中島委員】  リーディングマシンがどのようになるかを読み切ってやるのはかなり大変なことだと思う。例えばトップになったTitanには山のようにGPU入っているが,GPUがずっと生き残るかというとそうとも限らない。ただ,GPUはある程度5年以上生き残ったので,ISVも食指は当然動かしている。Blue Gene/Qになると,アーキテクチャはどうということはないが,ISVを乗せるのはそれなりに大変な話になる。もちろんそこに向かって努力することは重要だし,それを重要なポイントだとするのはいいが,それで縛ってしまうと選択肢は非常に限られてくると思う。
【青木委員】  このような問題はHPCI全体で考えるべきことで,リーディングマシンに対してそのような理由をつけていくと議論がねじれていくように思う。HPCI全体の中で,リーディングマシンをどうするかということと,裾野を広げるということを分けて議論すべきだと思う。リーディングマシンはこれでしかできないというのをうたってつくるが,そのような理由で作るのにもかかわらず,更に産業界に利用者を増やすために作るという理由を加えるとリーディングマシンの意義が曖昧になってしまう。
【中島委員】  先ほど背伸びしてという話があったが,背伸びして届くところにあることは重要だと思う。背伸びしても全然届かないマシンをつくってもしようがない。背伸びするための努力を産業界の人もするし,アカデミアでもするという前提でいる。だから先ほどの同じ結果がでるというのは,これは背伸びしても絶対無理だが,そのようなことも含めて考えなければいけないと思う。
【松岡委員】  将来の味見をするという意味では,必ずしもISVの現状のソフトにこだわる必要はないと思う。産業界は3年後,5年後のプロダクションにつながるようなことを,例えば大学と共同研究するなり,オープンソースを持ってくるなりして,何らかの新しい背伸びしたことをやりたい。それが,例えばIntelのクラスタとかにつながってくれないと困るので,ある程度のソフトの互換性は重要になる。「京」の場合は一応Linuxマシンで,コンパイラの癖はあるがCやFORTRANで書けば,若干の速度の問題はあるかもしれないが「京」とIntelクラスタの互換性はかなり高い。昔はマシンAとマシンBは全く互換性がなかったので,そのようなマシンはもうつくってはいけない。「京」はそんなに外れたマシンではなく,例えば「京」やBlue Gene/Qくらいのマシンは産業界にとって全く問題はないと思う。今の産業界は必ずしもISVソフトを動かしたいわけではないので。
【小柳主査】  多少幅はあるが,お互いの発言のすり合わせというか,共通認識と違うところも,ある程度わかったのではないかと思う。余り時間がなくなってきたが,「その他」の人材育成の議論をしていないので,この部分について意見を聞きたい。
【高田委員】  この議論をするときにいつも危惧していることは,会社でもアカデミアでも同じだと思うが,一つのことを深く掘り下げていくことは大事だが,その掘り下げていく人材をコミュニティや会社でたくさん抱えられるかというと,それは違うと思う。もちろん深く掘り下げて世界のトップという形で育てていくことも大事だが,それ以外の人たちが社会のいろいろな仕組みの中で,仕事を見つけてハッピーに暮らしていけるかということも大事だと思う。そのときに,一つの専門にずっとこだわる人だけではなく,専門が二つか三つあるなり,世の中の流れに対応していける人材を育てていくことも大切だと思う。特に企業の場合はM&Aや事業売却で,その分野の人がいらなくなってしまうこともしょっちゅう起きている。もちろんこの分野で優秀な人をたくさん抱えて,増やしていくことも大事だが,一方で,国としてその人たちを食べさせていけるかというのは違う話なので,そのような対応も考えなければいけないと思う。
【加藤委員】  人材育成に関しては「京コンピュータ・シンポジウム」,以前「次世代スパコンシンポジウム」と言っていたときにパネルをやった。そのときの議論の一番重要な点として,育成すべき人材はソフトウエアを書く人も必要だし,ソフトウエアを使う人も必要でいろいろな人材がいるので,それを三つか四つくらいにカテゴライズし,その人たちがどのような素養を身につけているべきかを明確にし,それに沿った教育カリキュラムを実施すべきだというのがそのときの結論であった。5年ぐらい前にそのような議論をしていたが,ここに書いてあるポイントではその点が必ずしも明確になっていないので,それを入れてはどうかと思う。
【平尾委員】  もちろん幅広い知識,幅広い分野を持っている人が求められるのはそのとおりだが,深い知識には汎用性があると思う。どの分野ででも構わないが,一回深く掘り下げるというプロセスを経ないといけないのではないか。その後,幅を広げるということはあったとしても,深い専門性を追求するというプロセスはどうしても必要であって,それをやらずに幅だけ広げても意味がないと思う。
【渡邉委員】  私は幅広いというのがむしろ大事だと思っている。というのは,労働契約法が改正されて,有期労働契約が5年を超えたときは無期労働契約に転換できるようになっている。これまで人材育成はいろいろな補助事業でやってきたが,交付金が減っている中では補助事業でやってきた人をもう雇えなくなる。これが悩ましいところで,外部資金で雇っている人は,5年たったら他へ移らないといけなくなる。だから移っていくだけの素養を持っていないといけないという意味で,幅広い分野が大事だと思う。
【高田委員】  平尾先生のおっしゃることはわかるが,企業の場合は少し違い,一つ付け加えたいのは,企業でももちろん深い専門性を持った人が欲しい。でもそれは必ずしも大学で深い知識をつけて企業に入るということだけではなく,企業に入ってからそのような技術を持ってもらいたいと思ったときに,再教育というのか,アカデミアに戻って深い教育を受けられる機会も考えてほしいということである。
【関口(智)委員】  私はHPCIコンソーシアムで人材育成を担当しているが,高田委員がおっしゃったのと全く同じ観点で,人材育成といった場合にはインプットとアウトプットがあり,インプットはアカデミア若しくはビジネスセクターからのインプットで,アウトプットがアカデミアとビジネスセクターへのアウトプットと考えたときにA to Aと言う。アカデミアの人をアカデミアで育てるのは,先ほど平尾先生がおっしゃったような高度研究人材になると思うが,それだけではなく,アカデミアのインプットからビジネスセクターへアウトプットを出せる人,それからビジネスからのインプットをビジネス界に戻していくというように,まさに再教育のプロセスが必要である。これまで人材育成というと,アカデミアからアカデミアという高度研究人材が着目されていたが,ビジネスセクターにどのように戻っていくのかの議論を深めて,そのカリキュラム,ツールを含めて,どのようなことを教えれば,計算機やそのような技術が使える人材になっていくのかを明らかにしていく必要があるのではないか,といったことをHPCIの方では議論させていただいた。
【平尾委員】  少し誤解があるかもしれないが,深い知識だけを追求するように言っているのではなく,どの分野で一度は深いところまで掘り下げることが必要で,そういうところは汎用性があるということである。その後で幅を広げることはやっていいと思うが,初めから幅だけ広げても,ほとんど役には立たないのではないか。
【松岡委員】  昨日の番組でも申し上げたことで,「京」のセンターは事情が違うが,欧米のトップセンターと日本のトップセンターの大きな違いは人数である。NCSAやNSF,DOEのセンターは500人単位で人がいるが,日本の大学のセンターは50人くらいしかいない。この450人の違いは,スパコンでアプリケーションを動かしていくために,ユーザと一緒にやる人たちがその多くを占めている。大学や研究所,産業界にもそれぞれの分野のトップ人材がいるが,そことスパコンをつなげる人材が不足している。それをどうやって育成していくかはいろいろ議論があり,平尾先生がおっしゃるように一度きわめた人がその道に行くのか,ジェネラリストとして教育された人がそういうところに行くのか,いろいろキャリアパスはあると思うが,問題はそのキャリアパスがそもそも余りないということだと思う。そのようなキャリアパス,つまり横串をやっていく人材を育成し,それがセンターのビジネスないしは民間のビジネスにつながっていかないと裾野は広がらないと思う。
【小柳主査】  まだ議論はあるかと思うが,これらの議論を事務局でまとめて,論点整理に加えたいと思う。それではこれまでの論点整理の素案ということで,資料2を林室長から説明いただきたい。

 林計算科学技術推進室長より,資料2に基づき説明。質疑応答は以下のとおり。

【小柳主査】  この論点整理をもとに親委員会に報告するものと理解いただきたい。そこでまず全体の構成について意見を頂き,その後各項目別に,不足している点,追加すべき点,あるいは削除すべき点などを聞くというように進めたい。
【牧野委員】  これを見ても,ワーキンググループとしてどのようなメッセージを出したいのかがわからない。それを先に議論した方がいいのではないか。
【小柳主査】  共通認識と今後の検討課題を収束させていって,メッセージを出すというのが基本的なやり方だと思うが。
【加藤委員】  メッセージの結論が何になるかではなく,ワーキンググループが何を目的にして,どのような検討をして,どのような提言をするのかを前書きとして書かないとわからないのではないか,ということだと思う。
【小柳主査】  この資料は議論のポイントを箇条書にまとめたもので,最終的には全体の前書きは必要だと思う。
 では個々に議論していきたいが,1と2は現状認識が大部分なので意見が分かれたということはそれほどないと思うが,1の国内外の動向,2の計算科学技術の利用状況,今後の必要性等について意見はあるか。
【宇川委員】  資料2の位置付けについて,これは論点整理であり,このワーキンググループの報告書は,更に議論を深めて別につくるという理解でよいか。
【小柳主査】  これは報告書ではなく,これをもとにつくることになる。ただ,次回の会議はHPCI計画推進委員会と合同なので,今までの議論をHPCI計画推進委員会に中間として報告するということになる。
【林計算科学技術推進室長】  先にスケジュールを説明していなかったが,論点整理はこれまでの議論をまとめ,論点を明確にするための資料であり,そのために共通認識となっている部分と今後更に検討すべき部分を分けている。次回はHPCI計画推進委員会との合同会議を予定しているので,そこで頂いた意見も踏まえてまとめることになると思う。その後,1月以降は特に検討課題と書かれている部分を中心にワーキンググループで更に検討を深め,4月くらいを目途に中間報告の案をつくるようなスケジュール感で考えている。また,このような中間報告はパブリックコメントが必要だと思うので,4月くらいにパブリックコメントを行い,その後パブリックコメントを踏まえた議論をして,最終的に中間報告という形になると考えている。
【土居計画推進委員会主査】  最終的にどのような形のものを期待しているかについては,例えば10ページにあるリーディングマシンについては,それを幅広い分野をカバーするマシンとするか,分野ごとの特徴的なマシンとするか更なる検討が必要であるとか,あるいは12ページには,長期的なロードマップをどのようなものにしていくか更に検討が必要である,というようなことが書かれているが,これをもう少し,当たらずとも遠からずといった内容のロードマップを示せるところまで詰めていただきたいと思っている。
【松岡委員】  いろいろとディベータブルな議論があるのはいいが,事実のように書いていることが実は事実ではないかもしれないということはどうすればいいのか。
【小柳主査】  大きなことならここで議論してもいいし,事務局にメールで指摘いただければ,特に事実関係に関することは訂正させていただく。
【松岡委員】  それが事実と違うということは,誰が認めるのか。
【小柳主査】  ここで検討することになるし,議論した方がよければここの場で引き続き議論したい。
【林計算科学技術推進室長】  これは委員から頂いた意見をもとに書いているので,もし事実と違うということであれば,発言された委員に確認して,次回に整理して出すことになる。大きな話であれば,この場で言っていただいた方が議論は速やかになると思う。
【中島委員】  その重大な事実とは何か。
【松岡委員】  具体的にいうと,情報基盤センターが昔と比べると役割が違うということはディベータブルだが,昔と比べると相対的に能力が低くなっているというのは事実ではないので,それは訂正していただきたい。例えば2002年,地球シミュレータが1位のときに9大学の情報基盤センターはトップ500を基準にすれば6台だったが,2011年でも6台ある。もしそれが低下しているのだったら,そのエビデンスを示していただきたい。ここの文章では,情報基盤センターのスパコンはどんどんその地位が低下していると書いてある。しかしこの10年間においては,例えば2002年と2012年と比べてもそれは事実ではないので,そういうことは書いていただきたくない。
【宇川委員】  言葉遣いはもう少し工夫した方がいいかもしれないが,以前の資料でトップ500に対して情報基盤センターのマシンがどこにあるかを示したものがあったが,明らかに低下していたと思う。それは一つの資料だと思うが,それだけでサービスが低下しているという話ではないと思う。
【松岡委員】  その変遷はあったが,少なくとも現時点において低下傾向はとまって,むしろ再び昔に戻っている。
【宇川委員】  そこはもう少し注意深く書くべきかもしれない。
【小柳主査】  これは重要な問題なので,ちゃんと調整する必要があると思う。
【加藤委員】  全体的な取りまとめとしてはよくまとまっているという気がした。ただ,意見が分かれなかったところは共通認識として,意見が分かれたところは今後の検討課題としているだけであり,もう少しワーキングとして集約しなくていいのか。しかも共通認識といっても検討課題がないわけではなく,もう一歩踏み込んだまとめ方ができないのかという気がする。
【平尾委員】  今後の検討課題はいずれも重たい問題があるが,そこは十分議論して,ワーキンググループとしてもう少し絞らないといけないと思う。
【小柳主査】  もちろんそのつもりです。
【中島委員】  今後の検討課題は,このワーキンググループが終わって,あと誰かによろしくという話ではなく,このワーキンググループの今後の検討課題ですね。
【小柳主査】  そうです。いろいろ議論が分かれているのは,3の将来の我が国における計算科学技術システムの在り方と,4の計算科学技術における研究開発の方向性の辺りだと思う。これは意見が違うという場合と,例えばリーディングマシンという言葉に対する定義が違うということがあると思うので,その辺は今後詰めて,もっと明確なメッセージを出せるようにしたいと思う。
【加藤委員】  全体的な話だが,例えば3の1を見ると共通認識として五つのポイントが挙げられている。これがどのような形の報告書になるのかがまだイメージできない。つまり,どのようなメッセージを出すかということで,確かにそれぞれ重要なポイントだとは思うが,それがばらばらに書いてあるだけに見えなくもない。全体に言えると思うが,一つ一つのポイントだけで,文章,文脈がないので,報告書として何が言いたいのかがわかりにくいのではないかと思う。
【小柳主査】  これは論点,ポイントで,これをつないで起承転結のそろった文章にしていくことが必要だと思う。
【常行委員】  この論点整理は,基本的には計算科学技術が大切であり,国としてその分野をサポートしなくてはいけないという論調でまとまっている。私もそのとおりだと思うが,ここで議論しているメンバーが,皆さん計算科学の関係者だったり,HPCIの基盤技術の研究者であったり,あるいはユーザであったりするので,その基本姿勢がある意味当然の帰結になってしまっていると思う。そこをもう少し補強できる方法はないのかと感じた。例えば,最初の必要性のところで産業利用が大事だという意見がたくさん出ているが,産業利用に関する具体的な言及が不足しているような印象を持った。先ほど青木先生が発言されたように,5の利用の在り方を読むと,何となく使われないところを無理やり使わせているような感じにも読めてしまう。そうではなく,産業利用に関しては潜在的ニーズがあるし,期待もものすごくあるということが前提で書かれているかというと,それが弱いように感じる。例えばですが,計算科学的手法を用いた研究開発への期待や,潜在的ニーズをスパコン利用による成果創出につなげるためにはどうすればいいかといった書き方にすれば,青木先生の意見と松岡先生の意見は全く矛盾しない話だと思う。そう考えると,最初の方に産業利用のことをもっと書いてもいいと思う。
【小柳主査】  それは重要な指摘だと思う。
【富田委員】  リーディングマシンの定義と必要性については意見が分かれているが,ここは一番根幹になるところであり,産業利用の議論をする上でも,このワーキンググループとしてリーディングマシンの定義をしないと話が始まらないのではないか。
【小柳主査】  これは大事な問題で,どのようなコンセプトで考えるかは委員の間でも定義の仕方が違う面もあるし,意見の違う面もあるので,そこはある程度割り切った形で方向性を出していく必要があると思う。まだいろいろあるかと思うが,これまでの意見を踏まえ,可能な範囲で事務局で修正し,またメール等で頂ければ,それも含めて調整していきたいと思う。次回のワーキンググループでは,先ほどから議論のある,もう少しメッセージ性を明確にしたような形,あるいは意見の分かれているところを集約させる形でまとめていきたいと思うので,よろしくお願いします。

(2)その他

【小柳主査】  最後に,その他の議題としてコンソーシアムからの報告があるので,宇川委員から説明をお願いします。
【宇川委員】  HPCIコンソーシアムの重要な業務として,将来のスーパーコンピューティングの在り方に関するコミュニティ側の意見集約があるが,その大まかな内容を報告したい。検討課題については2点あり,1点目として,我が国の計算科学技術推進体制の検討,2番目として,次期リーディングマシンについての検討がある。1点目の体制については,多様なシステムで構成される我が国の計算資源全体に対して,大学情報基盤センター,附置研,独法等の計算センターの役割や機能の在り方について検討しようとしている。そして,それをやっていく上でHPCIシステム構築におけるコミュニティの合意形成の在り方についても検討する。2番目の次期リーディングマシンについての検討は,整備すべきシステム像,開発すべき要素技術,開発・設置・運用主体といったことについての検討を進めていこうとしている。こういったことをやる上での検討体制については,コミュニティの幅広い意見収集をできる限りやろうとしており,これについては計算科学研究機構に設置されたワーキンググループと連携して,実際の意見収集をやっていくことにしている。もちろんそのワーキンググループだけではなく,コンソーシアムの会員やコミュニティとの直接の意見交換も予定している。今後の予定については,来年3月ころまでに検討課題に対するコミュニティの主要意見を集約し,更に6月ころをめどに意見を補足,収れんして,それぞれのタイミングで,我が国の計算科学技術関連コミュニティの意見として国に提言していきたいと思っている。また,これを進める上で一つ留意しなければならないのは,現在日本学術会議で学術の大型施設計画・大規模研究計画マスタープランの策定が進んでいる。今後我が国のHPCI整備と関係してくる部分もあるかもしれないことから,議論には留意していく必要があると思っている。
【土居計画推進委員会主査】  最後に言われた日本学術会議については,取りまとめられた結果は政府の方針に対して影響力があるものになる。あれを始めたのは20期からだが,情報の方々は遠慮深くて出てこない。できる限り厚かましくなって,具体的に提案をする方向でお考えいただきたいと思う。
【小柳主査】  このワーキンググループは専門家としての意見を集約しているが,HPCIの方はコミュニティを代表するという機能があり,違ったスタンスから意見集約をしていただければ我々としても役立つと思っている。コミュニティの合意形成の在り方が検討項目に入っているが,具体的には何を考えているのか。
【宇川委員】  具体的に決めようというのではなく,コミュニティとして合意形成をしていく上で,どういった手段なり方法をとっていくべきかを,コミュニティ側の意見を聞きながら,まとめられるならばまとめていこうという考え方です。
【小柳主査】 ワーキンググループのこれだけのわずかな人数で議論しても意見が分かれるのに,コミュニティ全体でどのように合意形成ができるのか,大変難しいという印象を持っている。
【宇川委員】  このワーキンググループも同じだと思うが,意見はいろいろ出るが大きな方向性としてどうなのか。そこのところで合意ができるかどうかは,逆にコミュニティ側としても問われるのではないかと思う。
【小柳主査】  当然そうだと思う。宇川委員の説明に何か質問はあるか。
 それでは議論し足りない点もまだあるが,本日はこれで議題を終わらせていただきたいと思う。最後に次回の日程について,事務局からお願いします。

 村松計算科学技術推進室長補佐より,次回の日程(12月25日火曜日,15時から17時)を報告。

小柳主査より閉会発言

 

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