いかなる分野においても,その振興のために人材育成が重要であることは論を俟たないが,同時に,人材育成ほど難しく,多様な御意見が出される論点はないと言っても過言ではない。
「今後のHPCI計画推進の在り方について(中間報告)」においては,人材育成について,「我が国の計算科学技術を今後とも継続的に発展させていくためには,それを支える人材をいかに育成していくかが重要」との認識のもと,以下のとおり指摘している。
他方で,人材育成については,HPC人材育成のための教育のあり方検討会,HPCIコンソーシアム等の提言(参考資料1及び2参照)がこれまでも出されており,また,例えば,HPCI戦略プログラムにおいて,若手人材の育成支援,大規模計算技術の習得支援等(参考資料3参照)が実施されている。
以上のような状況を踏まえると,本WGで人材育成のあり方をゼロベースで議論することは屋上屋を架すことになりかねないため,上述の2つの提言をベースとしてその実現状況を確認した上で,本WGとしても改めて提言すべき事項を検討するとともに,昨今の状況から新たに提言すべき事項を検討し,中間報告の指摘も踏まえて提言してはどうか。
その際,「利用の在り方」においても産業利用の促進が議論されているように,昨今,「京」を含めたHPCの産業利用が増えていること,また,これまでの提言では産業界に係る議論が比較的少ないことから,本WGの提言としては「c. 産業界で求められる人材」に比重を置くことも一案ではないか。
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