資料3 システム検討サブワーキンググループ第1回及び第2回の概要

 システム検討サブワーキンググループは,フラッグシップシステムの開発主体候補が提示する「期待される成果,必要なスペック,要素技術等」の技術的妥当性を評価し,HPCIに係る諮問機関として,フラッグシップシステムの具体的な方向性及び要素技術開発に係る方針を提言するために設置された。その第1回及び第2回の概要は以下のとおり。

○ フラッグシップシステムで解決できる社会的・科学的課題について,開発主体候補である理化学研究所から,創薬・医療,総合防災,クリーンエネルギー創出と環境問題解決,社会科学,基礎物理と物性物理の連携等が提示された。また,それぞれの課題解決に必要な計算機の要求性能等が提示された。

  • これに対し,解決できる課題については特段の異論はなかったが,要求性能については,さらなる精査が求められた。

○ 消費電力を一定以下に抑えることを前提としつつ上記の要求性能に応えるシステムとして,理化学研究所から,システムの発展の動向も踏まえ,汎用プロセッサと演算加速コプロセッサを組み合わせた総理論演算性能でエクサフロップスを目指すシステムが提案された。

  • これに対し,電力性能や通信性能,信頼性,自主開発の必要性等に関する議論が行われた。また,演算加速コプロセッサについては,その必要性やシステムソフトウェア開発の担保,ビジネス展開等に関する議論が行われた。

○ どのような課題のアプリケーションが演算加速コプロセッサの活用により実効性能が上がるかについて提示があり,創薬などのMD計算等について効果が高いことが示された。

  • これに対し,演算加速コプロセッサのコアメモリ上だけで計算が行えるアプリケーションに効果が高いことから,どのような課題のアプリケーションがコアメモリの利用だけで計算可能なのかを明確にすべきとの指摘があった。

○ 開発・運用のスケジュールについて,理化学研究所から,2014年度から2018年度までに開発,2019年度に設置・調整,2020年度から運用という工程表が提案された。

  • これに対し,海外メーカの技術動向に関する議論が行われた。

(参考)

HPCI計画推進委員会
今後のHPCI計画推進のあり方に関する検討ワーキンググループ
システム検討サブワーキンググループの設置について

平成25年6月25日
検討WG決定

1.趣旨

 今後のHPCI計画推進のあり方に関する検討ワーキンググループ(以下「検討WG」という。)の中間報告では,リーディングマシンの研究開発の方向性として,開発主体候補において,期待される成果,必要なスペック,要素技術等に関するイメージを明らかにした上で,フラッグシップシステムの具体的な方向性及び要素技術開発に係る方針を検討することとしている。
 この検討を実施するため,検討WGの下にシステム検討サブワーキンググループを設置する。

2.設置期間

 平成25年6月25日から調査検討の終了までとする。

 


 

HPCI計画推進委員会
今後のHPCI計画推進のあり方に関する検討ワーキンググループ
システム検討サブワーキンググループ

 

浅田邦博

東京大学大規模集積システム設計教育研究センター長・教授

 

宇川 彰

筑波大学数理物質系教授

主査

小柳義夫

神戸大学大学院システム情報学研究科特命教授

 

笠原博徳

早稲田大学理工学術院教授

 

加藤千幸

東京大学生産技術研究所教授

 

小林広明

東北大学サイバーサイエンスセンター長

 

関口智嗣

産業技術総合研究所情報通信エレクトロニクス分野副研究統括

 

中島 浩 

京都大学学術情報メディアセンター長

 

平木 敬

東京大学大学院情報理工学系研究科教授

 

松岡 聡

東京工業大学学術国際情報センター教授

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お問合せ先

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(研究振興局参事官(情報担当)付計算科学技術推進室)