参考資料1 「行政監視に基づく事業の見直しに関する決議」のフォローアップに基づく決議(平成24年9月7日 衆議院決算行政監視委員会)

 本委員会は、予算の計上及び執行の適正について徹底した検証を行うために行政監視に関する小委員会を設置し、昨年十一月十六日及び十七日に同小委員会において有識者の意見を求めつつ集中的に討議して評価を行った結果、革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラの構築、医療費レセプト審査事務、公務員宿舎建設・維持管理等に必要な経費並びに原子力関連予算の独立行政法人及び公益法人への支出について、改善を求めるべき事項を指摘し、予算編成及び執行に十分に反映させるなどの対応を求めるとともに、反映状況につき講じた措置について、本委員会に対し六箇月以内に報告するよう求める決議を十二月八日に行ったところである。

 今国会に設置した行政監視に関する小委員会において、去る六月十三日に報告を聴取し、八月二日に集中的に討議してその内容を精査したところ、政府の対応、また、これを説明する資料の提出について十分でないものがあった。改善が不十分な点があったことは極めて遺憾である。

 よって、本委員会は、これらの事項を今後も質疑等で適宜取り扱い、行政監視を行っていくため、政府に対し、以下について速やかに対応するよう求める。

一 革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラの構築

 決議では、スーパーコンピュータ「京」の技術選択の過程、特に当初のスカラー・ベクトル混合型からの方針転換について国民に明確に説明することを求めたが、今回の討議においても十分に説明されたとは言い難い。改めて国民に向けて論理的かつ合理的な説明を行うよう求める。

 また、決議では、スーパーコンピュータ「京」の完成後のスーパーコンピュータの開発戦略を早急に検討して公表することを求めたが、文部科学省の回答は平成二十六年三月頃の最終報告に向けて検討中というもので、スピード感を欠いている。検討を加速するよう求める

(以下略)

 

(参考)行政監視に基づく事業の見直しに関する決議(平成23年12月8日 衆議院決算行政監視委員会)(抄)

一 革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラの構築

 スーパーコンピュータ「京」については、当初のスカラー・ベクトル混合型の技術選択がなぜ途中で方針転換されたのか、また、その変更が予算執行にどのように反映されたのかを政府は国民に明確に説明する義務がある。開示されていない会議の資料、議事録を公開するとともに、技術選択の過程、ベクトル型スーパーコンピュータとの連携など今後の方針が明確に説明される必要がある。

 また、スーパーコンピュータに関しては、最速の一台の能力だけでなく、国内における必要な総計算能力、地域分散の必要性、民間のニーズなどについてのデータを政府は明らかにすべきであり、「京」完成後のスーパーコンピュータの開発については、その戦略を早急に検討して公表するとともに、費用を精査することによりコストの縮減を図る必要がある。

 「京」の利用に当たっては、その能力を有効に活用するため、コンソーシアム体制に依存することなく、ニーズの高い利用者が透明・公平な手続で選定されるような枠組みを構築して早期に供用を開始するとともに、純粋な科学、自然大災害予測など重要な国家的要請に基づく研究利用と、対価を得られる民生技術開発とを区別した利用のためのルールを策定すべきであり、後者については利用料金等を徴収するなどして、運用経費負担を圧縮すべきである。

 

お問合せ先

研究振興局情報課計算科学技術推進室

電話番号:03-6734-4275
メールアドレス:hpci-con@mext.go.jp

(研究振興局情報課計算科学技術推進室)