資料1-1 今後の議論の進め方(加藤主査提出資料)

 第1回目の本サブWGにおける議論を受け、今後の議論の進め方を以下のとおりとする。

  1. 2018年から2020年頃に産業界において、実務(研究開発および設計等)で使用されている、あるいは、実用化の前段階として実証研究が行われている、スーパーコンピュータ用アプリケーション・ソフトウェアを対象として、その研究開発、実証研究、および、実用化のそれぞれのフェーズにおいて、国としての支援(関与)のあり方を議論・検討し、提言という形でまとめ、HPCI計画推進のあり方に関する検討WGに報告する。
  2. 上記の議論は、2018年から2020年頃に、産業界においてスーパーコンピューティング技術が最も有効に活用されている姿(ビジョン)を明確にした上で、そのビジョンを実現するための、最も、効果的・効率的な施策を検討するという立場で行う。
  3. 産業界で利用されるアプリケーション・ソフトウェアは実用化されて初めて本来の目的が達成されることは自明であるので、本サブWGでは、実証研究に留まることなく、実用化までの過程において、国の支援の在り方を議論する。特に、国プロ開発アプリやオープン・ソース・ソフトウェア(OSS)に関しては、市販アプリから乗り換える際に、精度検証のための実験費、新たなデータインターフェースの構築費に加えて、相当な人件費が発生することを前提として議論する。
  4. 一方、市販アプリに関しては、国の関与の仕方には限界があること、また、高並列化できるアプリは限られていることを認識した上で、国として必要な支援の在り方を議論する。ただし、現在共有メモリー(マルチスレッド)を利用して4~16コアを利用した並列計算が行われている市販アプリを128コア~256コア程度に並列化することは(産業界のニーズは高いことは認識しつつも)本サブWGの議論の対象とはしない。
  5. 産業界における、スーパーコンピュータの利用方法としては、単に大規模で高精度な解析を実施するだけではなく、数千から数万ケースのジョブを一度に実行するようなバルクジョブの実施や、現在と同じ規模の解析を極めて短時間に実行するジョブの実施などの使い方も想定される。このような利用に関しては、その効果や(ハードウエア面から見た)実現性を精査した上で、I/O性能なども含めて、スーパーコンピュータのハードウェア開発に対するソフトウェアからの要求を纏め、本サブWGの提言の中に含める。

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