平成29年12月15日(金曜日)10時00分~12時00分
東海大学校友会館「朝日・東海の間」
東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビル35階
西尾主査,藤井主査代理,伊藤(宏)委員,梅谷委員,大石委員,小柳委員,喜連川委員,小林委員,土井委員,中川委員,中村委員,安浦委員
板倉審議官,渡辺振興企画課長,原参事官,澤田参事官補佐
(一般社団法人HPCIコンソーシアム) 加藤副理事長(説明者) (理化学研究所計算科学研究機構(AICS)) 岡谷理研副理事・AICS副機構長,石川プロジェクトリーダー (高度情報科学技術研究機構(RIST)) 関理事長,平山センター長,奥田副センター長
・議事開始にあたり,議題1と議題2を非公開とすることが確認された。
議題1 ポスト「京」のコスト及び性能に係る評価について【非公開】
・利害関係者の確認後,ポスト「京」に係るシステム検討ワーキンググループ(WG)主査の小柳委員より説明。
・HPCI計画推進委員会としてコスト及び性能に係る評価報告書が承認された。
議題2 HPCIコンソーシアムにおける議論の状況について【非公開】
・加藤HPCIコンソーシアム副理事長,RIST関係者入室。
・加藤HPCIコンソーシアム副理事長より(フラッグシップ計算機停止期間中におけるHPCIの資源提供の在り方に関する調査検討の状況について)説明,意見交換等が行われた。
議題3 ポスト「京」で重点的に取り組むべき社会的・科学的課題に関するアプリケーション開発・研究開発に係る中間評価について
・傍聴者入室
・利害関係者の確認の後,本評価を実施したポスト「京」重点課題推進WG主査の小柳委員より資料3-1,3-2に基づきご説明
・中間評価票(案)の修正については西尾主査預かりとされた。
・質疑等は以下の通り。
【西尾主査】 どうもありがとうございました。ワーキンググループでの審査に関しましても,小柳先生,誠にありがとうございました,また,大石先生,本当にありがとうございました。
総括的には資料3-1の20ページに書かれていることだと思いますが,御意見等はございませんでしょうか。この中間評価につきまして,この委員会で承認するということでよろしいですか。いかがでしょうか。どうぞ,安浦先生。
【安浦委員】 細かいことは十分分からないんですが,具体的にCo-designと言っているフレームワークの中でやったことに対して,実際にシステム開発が遅れ,システムの変更が行われたことの影響,あるいはアプリケーション開発側からシステム開発にどういう影響を与えたかというところが少し見えてないように思うんです。それは評価しなくていい部分なんでしょうか。
【小柳委員】 これは石川リーダーがいらっしゃるといいと思うんですが。
【澤田参事官補佐】 Co-designについては資料3-1の16ページの上に書いてあります。先ほどコスト・性能評価でさせていただきましたとおり,来年度のシステムの中間評価でCo-designについては評価する予定としております。
【岡谷副理事】 追加させていただきますが,私たちは,この時間的な遅れの中で,Co-design文書など,より普及に即するような活動を作っていくことができる時間ができましたので,よりCo-design活動の中で全体に向けて発信していくものの作業をしているところでございます。
【小柳委員】 システムへのフィードバックということは,特に今回,重点課題の中でも非常に重要な課題でありまして,実際,システムのいろんなパラメーターの決定などに対してもかなり影響を与えたと了解しております。
【安浦委員】 その点を何か表現として書き込んでおかなくていいのかというのが。全体のこのプロジェクトを動かす基本コンセプトにCo-designということを言って,アプリケーション開発を並行して走らせて,その中で,遅延は必ずしもいわゆるアプリケーション側からの要求による変更が原因でなかったとしても,単にそれで時間が稼げたというような言い方では少し説明が弱いんじゃないかと思うんですね。
【小柳委員】 資料3-1の16ページの上の段に,Co-designが重点課題の推進において非常に重要であるということは一応,書いてあるんです。余り具体的なことを書く場じゃないので,例えばどこかの設計の細かいパラメーターがどうなったということを書くべきじゃないので,一応,ここに進められたということがちゃんと書かれていることが重要ではないかと思います。
【西尾主査】 安浦先生のお考えは,その他などにおいて,もう少し踏み込んだ記述をした方がいいということですか。もし,安浦先生に具体的な案などありましたら,是非,御提示いただけますとありがたいのですが。
【安浦委員】 いえ,細かいことを書くというよりも,このプロジェクト全体のスキームの中で,やはりアプリケーションをちゃんと並行して走らせたことの成果が出ているというポジティブな表現がどこかにもっと明示されていていいんではないかということでございます。
【西尾主査】 小柳先生,どうでしょうか。
【小柳委員】 先ほどありましたように,ここは一応,システムへのフィードバックなので,システムの評価のときに,多分そのことを配慮できるんじゃないかと思います。
【西尾主査】 土井委員,どうぞ。
【土井委員】 今のに関連して,2点ほど具体的に書き加えてはいかがと思うのです。例えば,資料3-1の14ページの1ポツの一番最後のところで,スケジュールが延伸したと言っていることに対して,ただ単に「これを受け」というのは,どうして延伸したのにそのままつながるのかが分からないので,延伸したことによって,どういうふうにCo-designに寄与するようなことをやったのかも,例えば「なので,通常どおりのスケジュールでやった」というような説明を付け加えるというのが1つ。
あと,資料3-2の最後の20ページで方向性で継続と判断しているので,Co-designについては先ほど御説明があったようにポスト「京」の中間評価のときに触れるとしても,ここでは,Co-designをきちんとやっているから問題なく適切であるということを,「本事業の目標の達成状況及び運営方法」と書くのではなく,「きちんとCo-designをやることで機能しているので」などと書いていただくと,今,安浦先生が言われたことが分かりやすくなるのではないでしょうか。やっぱり,そういうふうに言っていただいた方が分かりやすくなるかなと思いますが。
【西尾主査】 そうしましたら,この件は,事務局の方で対応いただけますか。
【小柳委員】 必要があれば,今のような形で。
【西尾主査】 それを前提として,これを承認するということでよろしいですか。
【小柳委員】 はい。
【西尾主査】 安浦先生,貴重な御意見,どうもありがとうございました。
小柳先生には,さまざまな御対応に感謝します。
どうぞ。
【中川委員】 1件,いいですか。やはり,もう少しアップした方がいいというコメントなんですけれども,先ほど「Society5.0」にも合っているという記述がありました。多分,重点課題を選んだときは,それは余り見えてなかったと思うんですけれども,その後に第5期科学技術基本計画が出てきて,「Society5.0」が出てきて,サイバーフィジカル,AIが大事だよという話になりましたというところで,萌芽的課題の中に,社会・経済シミュレーションや全脳人工知能の話など,まさに「Society5.0」と合致するテーマが既に入っていますよね。やはり,こういうところも確実に「Society5.0」に合った形で進められている,ちゃんと別途になっているんですよということ,HPCだからちょっと特殊な世界ではなくて,ちゃんと合っているんですよということは,せっかくそういう萌芽的テーマを扱っているので,少し追記したらよろしいのではないかと思いました。
【西尾主査】 では,その件も対応をお願いします。
【澤田参事官補佐】 事務局で対応させていただきます。
【西尾主査】 貴重な御意見,どうもありがとうございました。
今後は,小柳先生とも相談しながら,最終的には主査一任ということでお願いできませんでしょうか。よろしくお願いいたします。
議題4 次世代領域研究開発について
議題5 将来のHPCIの在り方に関する検討ワーキングループの準備状況について
・事務局より資料4,資料5に基づきご説明
・議事での発言は以下の通り。
【西尾主査】 (将来のHPCIの在り方に関する検討ワーキンググループ主査就任予定の)小林先生,是非,御感想やコメントをお願いします。
【小林委員】 今,澤田補佐から御説明ありましたように,主に若い方,助教,准教授といった先生方を中心に,アプリからシステムまで幅広い分野の方に,まずはブレーンストーミング的に話をしましょうということで集まっていただきまして,それぞれの先生方の取り組まれている研究テーマとHPCIとの関わり,あるいは10年,20年後,どういったイメージでHPCIに期待しているか,それをどう発展させるか,そのための必要な支援の仕組みや体制の整備といったところについて自由な意見交換を行いました。
いろんなキーワードが出てきたんですが,これから,長老の人たちの顔色をうかがわなくてもどんどん意見を吸い上げて,この長老の委員会に持ってきたいと思いますので,温かく見守っていただければと思います。どうぞよろしくお願いします。
【西尾主査】 非常に大きな期待をしておりますので,どうかよろしくお願いいたします。
それでは,2つの案件,議題4の次世代領域研究開発についてと議題5のワーキンググループの準備状況について御報告がありましたけど,御意見等はございませんでしょうか。よろしいですか。では,どうぞ。
【小林委員】 資料を拝見させていただきまして,1つ,現在,導入しているシステムあるいはこれから導入するシステム,ベンダーとの連携というようなことが計画の中に書いてございますが,その実現可能性に向けてしっかり取り組んで行くべきとおもいました。
【西尾主査】 貴重な御意見,コメント,どうもありがとうございました。 今の小林先生の意見に対して,ほかによろしいですか。大石先生,どうぞ。
【大石委員】 将来のHPCIの在り方に関する検討ワーキンググループについて,若手の方に長老に遠慮しないで発言してもらうみたいな会ということもあるんですが,ちょっと運営の仕方は難しいとは思うんですが,意見を持っている人は各層に非常にいると思うので,少しオープンネスをこの中に入れて,意見があって,こういうスーパーコンピュータを作りたい,HPCIを発展させたいという若手やいろんな層の意見が取り込める仕組みを考えていただけるといいかなという気がします。クローズドでなければいけない部分もあるんだけど,余りクローズドにせず,一部,加えていただけるとありがたいかなという印象です。
【西尾主査】 どうぞ。
【澤田参事官補佐】 事務局でも,そのようにいたしたいと思います。文科省オープンネスと言って以来,それを旨にやっています。それとは別に,もちろん表立って言えないこともあるでしょうから,それは別の機会を設けてちゃんと会合を開きたいと考えています。
【大石委員】 オープンという意味は,参加する人,参加層を少し。意見があるときは,選び方が難しいかもしれないんですけど,加えられるような。
【澤田参事官補佐】 委員会の公開・非公開のことではなく,WGの参加層ですね。ありがとうございます。毎回,コアメンバーとして来ていただく先生方にも委嘱をお願いする他,各回でスポット的に話していただく先生方の両方で,このWGを作り上げたいと思います。先生方からも推薦があればお聞きして,どんどんメンバーを増やしていきたいと思っています。
【西尾主査】 どうか,よろしくお願いします。社会全体でどう盛り上げていくのか,次世代の方々がどう思っておられるのかをきっちり反映して,我々の政策を考えていくことが大事だと思いますので,どうかよろしくお願いいたします。
ほかにございますか。皆様には,本日,一言ずつは御意見を頂きましたかね。どうですか。
【伊藤(宏)委員】 何もしゃべってないので,1つだけお話しさせていただきます。
先頃,スーパーコンピューティング技術産業応用協議会でシンポジウムを開催した際に幾つかお話が内々にございまして,やはりもう少し夢のあることを語れということがありました。どうしても産業界というのは課題解決型のことを要求しがちなんですが,やはりサイエンスあってのアプリケーションだと思っておりますので,特に将来のHPCIの在り方については,今後どういうことに備えていけばいいか,どういうシーズが提供されそうなのかということで産業界としても注目しているということを申し述べさせていただきます。
【西尾主査】 本当に貴重な御意見,どうもありがとうございました。御指摘いただきましたことは重要な観点として,今後も捉えていきたいと思います。
【中村委員】 一言も発してないので,一言だけよろしいですか。
【西尾主査】 どうぞ。
【中村委員】 最後の件で,将来のHPCIの在り方に関しては,資料1でも「京」が止まる期間で第二階層群が大事だという話で,「京」と「京」以外のHPCI資源は,是非,両輪となって,将来どうあるべきかを議論していただきたいと思っています。私,基盤センター群では,やはりコミュニティーに対して,これからどういうマシンを用意していくかをオープンにしてやっていまして,議論させていただきたいと思いますので,是非その点を御配慮いただければと思っております。
【西尾主査】 最後のところでいくつか頂いている御意見等は,共通しているような内容であり,我々がオープンな議論の場を持ちながら,HPCIに関する議論を展開し,盛り上げていくことが重要である,ということだと思います。その点,どうかよろしくお願いいたします。
議題6 その他
・事務局より今後のスケジュールについて説明
西尾主査より閉会発言
電話番号:03-6734-4275
メールアドレス:hpci-con@mext.go.jp