政策評価に関する有識者会議（第20回）議事要旨

平成19年8月10日（金曜日）14時〜16時

エムプラス「サクセス」

浅井（経）委員、高祖委員、舘委員、田中委員、中西委員、星野（敏）委員、宮部委員、美山委員、諸石委員、ゼッターランド委員

玉井文部科学審議官、坂田大臣官房長、藤嶋政策評価審議官、戸谷大臣官房会計課長、尾崎大臣官房政策課長、原大臣官房政策課評価室長、高橋大臣官房政策課評価室室長補佐、吉尾大臣官房国際課長、長坂文教施設企画部施設企画課長、川上生涯学習政策局政策課長、常盤初等中等教育局初等中等教育企画課長、藤原高等教育局高等教育企画課長、戸渡科学技術・学術政策局政策課長、伊藤研究振興局企画課長、中原研究開発局企画課長、鬼澤スポーツ・青少年局企画・体育課長、水田文化庁官房政策課企画調整官

1. 事務局より「文部科学省実績評価書−平成18年度実績−」（案）及び「文部科学省事業評価書−平成20年度新規・拡充」（案）について説明した。
2. 意見交換
3. 事務局より「今後の文部科学省における政策評価」について説明した。

委員の主な意見は以下のとおり。

• 　「事業の概要」について、文科省が事業を直接実施するのか、地方や民間等外部に委託するのか等資金の提供方法も含め事業デザインがよく分かるように記載すべきである。
• 　「効率性」について、「アウトプット」、「アウトカム」だけではなく、「インプット」についても記載すべきである。併せて、「インプット」、「アウトプット」がどうかというだけではなく、従来あった同様の事業と比べた時にどれくらい当該事業は効率性を高くできるのか、効率性を向上させるためにどのような工夫をするのかといった点についても記述すべきである。
• 　今年から事務局は、「有効性」に関して、数値指標を求めなくなったのか。特に、新規事業については、成果に関する指標を立てることは、非常に重要であり、定量的に定めることが困難なものを除き、できる限り設定していくべきである。
• 　「効率性」、「有効性」、「公平性」はトレードオフの関係にあり、これら全てを満たすものはないのではないか。
• 　「優先性」についても、全てが優先度合いが高いことはありえず、「公平性」や「優先性」については、一律に記載するというよりは、特筆すべきものが存在する場合のみに記述してはどうか。
• 　縮減・廃止事業については評価を行わないのか。少子化に伴い、大学全入と言われている中、大学は現状の数が必要なのか。スクラップ化についての検討も必要である。
• 　国公私を通じた競争的資金配分型の事業については、第2ラウンドに入った感がある。これまでは、資金獲得に向けた大学間競争により大学における教育、研究の質が向上していることで当該政策がうまく行っていると評価されていたように思うが、これからは、政策の目標としているものが達成されたかについて検証すべきである。例えば、事業の実践が他の事業のモデルとして波及するという政策目的の下に実施されているGP型の事業は、本当に波及効果が生じたかについて検証すべきである。
• 　「公立小中学校の耐震化」について、耐震化の重要性は以前から指摘されているが、未だに進化率58.6パーセント、進捗率3.9パーセントと耐震化事業が遅々として進まない理由を実績評価書等において分析すべきである。
• 　「総合型地域スポーツクラブの育成・支援」等の事業については、これらの事業が国民医療費をどれほど削減したかなど国民の健康にどれだけ貢献しているのかという分析を行っていくことが重要である。
• 　施策目標7−2について、メダルの獲得率3.5パーセントという数値目標以外にも我が国がアジアにおけるスポーツ界をリードする立場になる、スポーツにおけるロールモデルになる等の文言も併せて盛り込むべきではないか。
• 　ドーピングを防止することが単純に国際競技力の向上につながる訳ではないことから、「ドーピング防止活動推進支援事業」の事業評価票のアウトカム欄の記述を修正すべきではないか。