政策評価に関する有識者会議（第19回）議事要旨

平成19年6月27日（水曜日）15時〜17時10分

如水会館　「オリオンルーム」

浅井（経）委員、浅井（彰）委員、高祖委員、河野委員、舘委員、田中委員、千野委員、中西委員、藤原委員、星野（敏）委員、宮部委員、美山委員、ゼッターランド委員

金森総括審議官、倉持政策評価審議官、戸谷大臣官房会計課長、田中大臣官房政策課長、吉尾大臣官房国際課長、長坂大臣官房文教施設企画部施設企画課長、滝波生涯学習政策局政策課課長補佐、大金初等中等教育局初等中等教育企画課課長補佐、小松高等教育局高等教育企画課長、戸渡科学技術・学術政策局政策課長、川上研究振興局振興企画課長、中原研究開発局開発企画課長、北風スポーツ・青少年局企画・体育課体育官、水田文化庁政策課企画調整官、木村大臣官房政策課評価室長、松渕大臣官房政策課評価室室長補佐

　委員の主な意見は以下のとおり。

• 全体的に、評価票が非常に読みやすくなり、大変良くなった。
• 達成目標1−1−1の放送大学について、以前は学生数とか量的な評価を行っていたが、ある程度頭打ちになり、質的なものに転換したことにより、非常に良い評価が行われている。
• 子どもの体験活動と文化や科学技術など、政策の中で関連するものについては、政策目標のところで、施策間の関連が分かるような表示の仕方があっても良いのではないか。
• 達成目標3−4−4について、B評価に対する社会・経済情勢の変化などの外因だけではなく、内因についてもう少し書いてはどうか。
• S評価であったとしても課題は残っているはずであり、その課題をこれからこういう形で対応するといった部分がもっと必要ではないか。
• 同じA評価でも、達成目標によって、評価結果の内容にばらつきがあるのではないか。
• 広報や啓発活動についても、セットで評価対象の中に入れていってはどうか。
• 達成目標3−1−3について、21世紀COEプログラムの採択拠点を指標として挙げているが、「世界最高水準の大学づくりが着実に進展している」といった際に、「世界最高水準の大学」とは何かを考えるべき。
• 達成目標2−4−4の青少年交流について、単純に人数が減ったというところでC評価がついているわけで、内容的にC評価かどうかというのは分からない。内容も含めた評価が必要ではないか。
• 個別の達成目標を総括して施策目標の結果を決めるといった方法も良いと思うが、施策目標の結果を見て、その貢献度合いによって個々の達成目標を判断するといった側面も重要。
• 達成目標5−1−1の奨学金について、奨学金の受給に関する学生たちの満足度の調査の結果も評価結果に反映させるべき。
• 外形的な部分（アウトプット）を評価しているため、個々の研究領域の評価結果がすべてA評価となっているが、研究競争力といった研究の結果の部分（アウトカム）についても評価をしていく必要があるのではないか。
• 政策目標8の中の施策目標についてS評価が非常に多いことは評価できる。他方、Sが多ければ外部からの目も厳しくなるため、Sが多い蓋然性や指標の客観性、説明の論理性といったことが厳しく問われる。例えば、達成目標8−1−1について、施策目標に対するアウトカム指標として支援した団体や美術館等の数が用いられているが、本来は、事業が芸術拠点の形成につながったかどうかが問われるべきである。参考指標や評価の内製化等の工夫を通じ、より説得力のある評価ができないか。
• スポーツの分野について、表に出ない部分をどう評価していくか、数値化していくかが1つの課題になる。競技力とか、あるいは学校体育とか、生涯スポーツの評価で、文化という面の視点も盛り込んではどうか。
• アウトカムの評価、質的な評価として、誰もが納得できる事例を用いるというのは、説得力のある方法である。
• 掲げた指標について到達できたということの他に、掲げた指標が到達できたとしても残っている課題があるはずである。達成したと同時に見えてくるこれからの課題、問題点についても見ていく必要がある。