平成29年8月4日(金曜日)14時~16時
文部科学省旧庁舎2階文化庁特別会議室
髙橋德行委員、杉谷祐美子委員、高木俊明委員、林隆之委員
藤野大臣官房サイバーセキュリティ・政策評価審議官、岡村大臣官房政策課長、鎌田大臣官房政策課評価室長、米原大臣官房政策課評価室室長補佐 里見大臣官房国際課長、原研究振興局参事官(情報担当)、富田大臣官房文教施設企画部整備計画室長、田川研究振興局基礎研究振興課基礎研究推進室室長補佐、倉田研究開発局開発企画課課長補佐、内野科学技術・学術政策局産業連携・地域支援課係長
(1)分科会長の指名
○髙橋委員が分科会長に指名された。
(2)文部科学省事後評価書(平成28年度実績)(案)について
○文部科学省より資料1に基づき、文部科学省事後評価書(平成28年度実績)(案)について説明があった。その後、質疑応答がなされた。
主な意見は以下の通り。
(林委員)
・研究力が下がっているという事実があるにもかかわらず、お金を出した事務事業はできているという評価結果が出ているので、きちんとした施策評価のため指標・目標の改善が必要。(施策目標9-1)
・量子分野の達成目標と同様に、IoTや材料分野でも実績値として人材育成の状況を示した方が良い。(施策目標9-1)
(高木委員)
・AIP、人工知能、ビッグデータ、IoT、サイバーセキュリティは非常に重要なテーマであるので、目標値を設定し、進捗状況を評価していくべき。(施策目標9-1)
・グローバル人材育成について大幅に遅れていると思うので、対応策がしっかりなされているか、を評価指標に入れて管理するべき。(施策目標13-1)
(杉谷委員)
・指標の基準の欄が空欄になっている中で、進捗状況の記述を見るだけでは、どのように判定がAとなったかがわからない。(施策目標9-1 達成目標1 成果指標1)
・国際バカロレアの認定校に関する指標として、申請校の数も含めることは評価として妥当なのか。また、そもそも目標値には遠い状況で、この目標値が妥当なのか等、要因分析をする必要がある。(施策目標13-1 達成目標2 成果指標3)
・施策に関する評価結果では「相当程度進展あり」という判定になっているが、指標別にはBが半数を超えている状況であり、この判定は甘いのではないか。(施策目標13-1)
(3)文部科学省事前分析表(平成29年度実施施策)(案)について
I文部科学省より資料2及び3に基づき、文部科学省事前分析表(平成29年度実施施策)(案)の施策目標4-1から6-1、13-1、13-2までについて説明があった。その後、質疑応答がなされた。
主な意見は以下の通り。
(林委員)
・教育の質の向上についての指標の中で実績値が100%に近い状況になっているものがある。こういう指標の取り扱いをどう考えているか。 (施策目標4-1 達成目標1 測定指標1,2,3)
・教育の質の向上について、本当の学習成果に関係したアウトカムのような指標が一つもなくて良いのか。 (施策目標4-1)
(杉谷委員)
・実績値が100%に近い指標を継続的に設定していくことに意味があるのか。 (施策目標4-1)
・大学等の設置初年度の設置計画履行状況等調査(AC)実施の割合が指標となっており、実績値は100%であるが、逆にこれは設置認可以降にACが行われないケースがあり得るのか疑問であり、もっと質的な面を測る指標にするべきである。(施策目標4-1 達成目標4 測定指標1)
・奨学金に関する施策目標の測定指標においても100%に近い実績値となっており、この指標では出てこない、学生の苦しい状況を反映するような指標や、奨学生として採用された学生の平均所得等の割合の推移といった指標を設定するべき。(施策目標5-1 達成目標1 測定指標1)
II文部科学省より資料2及び3に基づき、文部科学省事前分析表(平成29年度実施施策)(案)の施策目標7-1から8-3までについて説明があった。その後、質疑応答がなされた。
主な意見は以下の通り。
(杉谷委員)
・研究費の過度の集中の排除を徹底する達成目標の測定指標で、研究時間に関する指標であるe-Radに登録している研究者のエフォートの合計値が100%を超えている研究者数という指標が設定されていることは妥当なのか。また、この指標の基準が100%以上で良いのか。(施策目標7-3 達成目標1 測定指標1)
(林委員)
・オープンイノベーションについての目標において、人材の流動性に関する指標が設定されていないが良いのか。 (施策目標7-1)
・共同研究の成果の状況として、ある年にはアルマ望遠鏡について、ある年は国文学研究資料館について記載されているが、このように毎年異なる研究について記載されていると進捗状況は見れない。ピアレビューの場の評価結果を指標として設定する方が良いのではないか。(施策目標8-2 達成目標2 測定指標1)
III文部科学省より資料2及び3に基づき、文部科学省事前分析表(平成29年度実施施策)(案)の施策目標9-1から10-1までについて説明があった。その後、質疑応答がなされた。
主な意見は以下の通り。
(林委員)
・事務事業レベルの指標が多くなっている。各事業の効果があったか、を見るのが施策評価であるので、できる範囲で施策レベルの指標を設定するべき。(施策目標9-1)
・施策評価として、横断的にデータを取り、各分野の若手人材の育成状況についての指標も設定するべき。(施策目標9-1)
(髙橋分科会長)
・現時点でまだ表れていない潜在している課題に対して、文科省として政策や達成目標をどうしていくか、というのが大きな課題である。 ・達成目標と測定指標の整合性や、測定指標の目標値の妥当性について、今後検討していく必要がある。
・事前分析表の中で、見通しが厳しい達成目標については対策を記載できるようにするべき。
(4)その他
○文部科学省より資料4、5、及び6に基づき、租税特別措置等の事前評価、規制の事前評価及び政策評価の今後のスケジュールについて説明があった。
大臣官房政策課評価室