平成24年度大学入試センター試験に関する検証委員会(第6回) 議事要旨

1.日時

平成24年4月26日(木曜日)14時~16時

2.場所

旧文部省庁舎6F第二講堂

3.議題

  1. 平成24年度大学入試センター試験に関する検証委員会報告書(案)について
  2. その他

4.出席者

委員

相川委員、及川委員、岡本委員、佐野委員、長澤委員、藤原委員、高井副大臣、城井大臣政務官

文部科学省

板東高等教育局長、常盤審議官、池田大学振興課長、平野入試室長、小谷教育制度改革室長

オブザーバー

荒井試験・研究統括官(大学入試センター)

5.議事要旨

(○:委員、●:大学入試センター)

1)冒頭、高井副大臣より挨拶。事務局より配布資料について説明の後、「平成24年度大学入試センター試験に関する検証報告書(案)」について説明後、主に次のような質疑応答があり、報告書の取りまとめについては、座長一任とされた。

○ 報告書案19ページについて、センター試験の「共同実施という枠組みのあり方も含めて検討がなされるべきである」という記載について、「周知徹底の問題にとどまらない点もあるため、役割分担も含めて、共同実施という~」など例示を入れた方が、もう少し分かり易くなるのではないか。

○ 25年度センター試験の実施では、大学側も多分全神経を使って、受験生のために取り組むと思うが、それで何事もなくよかったではなく、何事もなく実施できた要因をきちんと検証していくことが必要。

  このように問題を整理し、情報を共有していくことが大事だと考える。この検証結果を実施大学へ周知してほしい。受験生、子供たちも必死でセンター試験受験に向けて取り組んでいることをぜひ周知し、情報共有していただきたい。

○ 報告書の文言修正ではないが、2点話をしたい。1点目は、前年度の個別大学の入試で発生した携帯電話を使ったいわゆるカンニング事件を受け、不正行為の防止からマニュアルの試験開始前の指示内容が多くなり開始時間の遅れに影響していたと思う。試験の実施方法を大きく変更したのだから、不正行為の防止への対応とともに試験実施方法の変更に係るシミュレーションを十分に行うべきところ、不十分だったことが今回のトラブルを引き起こしたのかと思う。高校入試でも前日に事前打合せを行い各自が監督をする部屋にどういう受験生がいるのか写真が添付されている願書や試験室の受験番号など実際に自分が担当する試験室の資料に目を通し、翌日の監督業務に当たっている。試験問題を配付する際に監督者が使う問題冊子配付確認表の取扱いを例にしても、見本を元に説明を聞くことと実際の担当試験室のもので確認をすることでは意識が違うのではないか。

  もう1点、大学入試センターと大学との共同実施に関する報告書の記述について、センター試験は、参加する大学がそれぞれのアドミッションポリシーに基づいて、当然主体的に参加しているものであると認識しているが、個別入試と同様に主体的に取り組むべきではないかと思う。したがって、共同実施という意識が、単にマニュアルの徹底というレベルでとらえられてしまえば、今後入試方法が変わって実施方法が複雑化したときに、同様のトラブルが発生する原因になるのではないかと思う。改めてセンター試験の趣旨を参加大学が再認識することが必要ではないかと感じた。

○ 国立大学として検証をされる立場でもあったが、大学として受けとめなければいけない項目をリストアップすると相当な数となるが、検証すべき点や改善点などをしっかりと受けとめていかなければいけないと考えている。

  センター試験は参加大学と大学入試センターの共同実施であると同時に、全国的に公平性を担保しなければならない。全国の会場で実施しており、会場によって実施方法が違うということは絶対にあってはならず、それを担保するものの一つは監督要領であることをしっかり認識する必要があると考えている。

  また、共同実施は試験当日だけではなく、試験問題の作成委員を大学から出すなど大学も相当な努力を払い、そのことによってセンター試験の質が保たれていると考えている。大学入試センターと大学の共同実施をもう少し正確にとらえるならそういうことも含まれていると思う。

  最後に、今後の課題としてセンター試験全体の在り方、あるいは高大接続や高大連携という高校と大学の在り方は、日本の教育のこれからの在り方を左右していく非常に大事な課題だと思っており、これからやるべきことをどう具体化していくのかということがとても大事なことだと感じている。

● 共同実施のことは非常に重大なテーマだと感じておりますが、センター試験は大学入試センターと大学の共同実施と理解されているのではないかと思うが、共同実施というのは大学間の共同実施によりセンター試験が実施されている。その共同業務であるところのセンター試験をどうサポートするかということが大学入試センターの役割であると独立行政法人大学入試センター法に定められている。したがって、センター試験は大学入試センターが行う試験でもなければ、大学入試センターと大学が共同して実施するという単純にその2つの関係で成立しているものではないということだけ付言させていただきたい。

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