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国立大学の一法人複数大学制度等に関する調査検討会議(第6回) 議事録

1.日時

平成30年12月19日(水曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省中央合同庁舎7号館東館3階3F1特別会議室

3.議題

  1. 国立大学の一法人複数大学制度等の導入にあたっての意見交換
  2. その他

4.出席者

委員

有川座長、奥野委員、黒田委員、酒井委員、永田委員、藤井(輝)委員、藤井(良)委員、古沢委員、村田委員、室伏委員、森迫委員、森田委員

文部科学省

義本高等教育局長、淵上国立大学法人支援課長、北野国立大学戦略室長、佐藤高等教育局視学官(命)大学改革官、小倉国立大学法人支援課専門官

5.議事録

【有川座長】
出席予定の方で、まだ到着されていない方がいらっしゃいますが、時間になりましたので、ただいまから国立大学の一法人複数大学制度等に関する調査検討会議の第6回目を開催いたします。委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、本日も会議に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。カメラ撮影を御希望の方はいらっしゃいますでしょうか。もしいらっしゃいましたら、後ほど事務局から配付資料の説明をするところまで、本日は撮影ができるということになっております。それでは、まず事務局から配付資料について説明をお願いします。

(事務局から資料の説明)

【有川座長】
それでは、本日の議題に入ります。本日は、前回の第5回に続いて、一法人複数大学制度の具体的な制度設計について御議論いただきたいと思います。本日は、本年最後の会議になりますので、これまでの御議論を中間的にまとめたものとしまして、年度内の最終まとめも視野に、「国立大学の一法人複数大学制度等について(案)」を資料として提示しております。議論に先立ちまして、まず、これらの資料及び参考資料について事務局から御説明をいただき、それを踏まえまして、委員の皆様方より御意見をいただきたいと思います。それでは、佐藤視学官お願いします。

(事務局より資料1、参考資料1について説明)

【有川座長】
ありがとうございました。それでは、ただいまの説明等を踏まえまして、これから議論していただければと思います。今、最後にございましたけれども、参考資料の三番目に、これまで議論していただきました基本的なことは全部入っているかなというふうに思います。今日はこれについて御議論いただくということが主な議題になります。よろしくお願いいたします。御意見、あるいは質問等ございましたら、どうぞお願いします。

【村田委員】
今日新しく出てきた言葉で、「理事長」という言葉は、これまで多分なかったと思うんです。「法人の長」という言葉を使っていたと思うんですが、先ほどの説明で、参考資料1のところで、法人の長と大学の長が全て異なる場合は理事長とするというふうにあるんですが、理事長という職を作ってておいて、学長と理事長が兼務するという形であってもいいので、このケースだけ理事長、このケースは呼ばない、何かややこしい。そこのところはそれほど難しい問題ではないので、理事長という形、この名称をとった方がすっきりするかなという気はします。まず一つ目がそれです。簡単な方からにしますと、最後の3ページ目の「任命」のところで、大学の副学長の方は法人の長が任命するとあるんですが、これはやっぱり学長が任命しないと、法人の長が任命し、学長があまりこの人は適切でないと思っている人を、法人の長が任命したらガバナンスがむちゃくちゃになるので、これはどうかなと思います。まずはその点を申し上げたいと思います。

【有川座長】
大事な点を二点御指摘いただいておりますが、これに関しまして事務局から考えがございますか。

【事務局】
まず、「理事長」という名称ですが、これは非常に分かりづらいんですけれども、国立大学法人法上の整理でいきますと、参考資料1の左上の「形態」のところを御覧いただければと思いますけれども、大学の長とならない法人の長を理事長と呼んではどうかというふうな、今お話ではないかと思います。その際に、大学の長となっているこのA大学とB大学の方々については、国立大学法人法上は理事という位置付けになります。したがって、この図に職を当てはめていくと、理事長と理事、理事という関係になります。一方で、その下の、法人の長と大学の長が同一である場合は、これは実際現行の国立大学法人法もそうですけれども、法人の長となる学長ですので、この法人の長と同じ大学の長、お二人ともこれは学長という表現になっていまして、理事長という名称にはならない。一方で、この右側の下の方については、これは理事という形になります。二番目のところには理事長という名称は出てこないんです。ですので、国立大学法人法上のそういう法令上の整理と、それから実体上どういうふうにやるかというのは、また別だと思うんですけれども、そこについては分かりやすい整理がもう少しあってもいいのかなというのは、正直感じております。

【村田委員】
どっちにしても、一番上の方の異なる場合に、理事長と呼ぶのであれば、やっぱり法改正が必要なわけですよね。そうであったら、あわせて理事長という名称を作ってしまって、学長が理事長と兼務するときもあると。あるケースだけ理事長で、あるケースはないという、やっぱりちょっといびつなので。どうせ改正しないといけないんであれば、理事長職というのを作ってしまった方がすっきりするような気はします。

【酒井委員】
参考資料の絵をベースに、基本的な点で恐縮ですが、お伺いをさせていただきたいです。法人のガバナンスの構造ですけれども、役員会は理事会であり総督する。したがって株主というか、国の立場の議論も協議するという場所であろうかと思うんですが、それに対して、ここからが質問なんですけれども、経営協議会というのは審議機関というふうに書いてあるんですけれども、これは理事会との関係ではどうなのか。あるいは法人の長に対しての関係は何なんでしょうか。諮問機関ですか、それとも決定機関。理事会に対してどういう関係にあるんですか。この辺りをお伺いしたいんですが。また、同時に教育研究評議会は、法人の長に対しての関係はどうなのか。すみません、基本的な点で恐縮ですが。

【有川座長】
これは、現行の国立大学法人法に関係したことですので、そのことを確認をしておけばいいんだと思いますが、どうぞ。

【事務局】
今の点を御説明させていただきます。まず、役員会については、現行の国立大学法人法上において規定されておりまして、学長及び理事で構成する会議を役員会と申しておりまして、中期目標など、文部科学大臣に認可・承認を受けなければいけない事項、予算の作成等について、議を経なければならないものとされております。一方で、まず経営協議会の方は、経営に関する重要事項を審議する組織と現行の国立大学法人法上では規定をされております。こちらのものですと、先ほどの中期目標・中期計画の経営に関する事項であるとか、あともちろん予算の作成、そういったものが審議事項になります。教育研究評議会も同様に、教育研究に関する審議を行う組織となっておりまして、こちらは、例えば学則であるとか、教育課程の編成方針であるとか、そういったものを法人が決定するに当たって、まずはそちらで審議いただく。「議を経る」と「審議」の違いですが、「審議」はあくまでそういったところで議論をしていただくというもの。「議を経る」は、役員会として何かしらの決定なり判断とか、そういったものを通過するといったような違いがございます。以上です。

【酒井委員】
追加でお伺いをしたいんですけれども、改めて、役員会、経営協議会、教育研究評議会の委員は、誰がどう指名するんでしょうか。

【事務局】
こちらも現行法についてなので、私の方から説明させていただきます。役員会については、法律において「学長及び理事で構成する会議」とありますので、こちらはもう法定上の充て職として人員が決まっております。経営協議会の委員についても法律に規定がありまして、「経営協議会は、次に掲げる委員で組織する」とございまして、学長、学長が指名する理事及び職員。また当該国立大学法人の役員または職員以外の者で、大学に関し広くかつ高い見識を有する者のうちから、教育研究評議会の意見を聞いて学長が任命する者となっております。

【酒井委員】
学長がですか。

【事務局】
いずれも任命権者は学長になります。

【酒井委員】
法人の長ではないんですね。

【事務局】
ここでの学長は法人の、つまり現行法の学長は法人の長となります。法人の長であり大学の長でもあります。

【酒井委員】
ここでありますよね。整理しておく。

【事務局】
一方、教育研究評議会の構成員につきましては、「学長」、「学長が指名する理事」、そして「学部、研究科、大学附置の研究所その他の教育研究上の重要な組織の長のうち、教育研究評議会が定める者」という規定になっております。また、「その他教育研究評議会が定めるところにより学長が指名する職員」も加えることができるとされております。こちらも職員とか理事、あと組織の長、いずれもこの法人の役職員でありますので、その任命は、法人の長であり大学の長である学長となります。以上です。

【有川座長】
金子先生。

【金子委員】
一応念のためですけれども、さっきお話しになっていた理事会は、一般的な株主総会に当たるものから選任された役員会という、株式会社のものには相当しない。これは、国民の意見や意思はどうやって反映しているかというと、文部科学大臣が法人の長を任命することによって反映している。理事というのは法人の長が任命しますから、むしろこれは執行をする役目を負っている組織であって、本来はこれが意思決定機関として何らかの大きな役割を負うというのはおかしいんですけれども、現行はそうなっているということだと思います。それで、その法人の長を決めるのはどこだということになると、一種の監督機関としては学長選考会議がその役割を負うということになっていますが、学長選考会議も、実は学長によって任命された者がかなり入っていますので、実はかなり倒錯しているところがありまして、制度上はかなり問題が残っているところだと思いますけれども、一応その部分については、今回はいじらないということだと思います。

【有川座長】
よろしいでしょうか。

【黒田委員】
基本的に、国立大学法人法を改正せずにいこうとしているのか。改正するのならば、先ほどからあります法人の長をはっきり明記するということが大事だと思うんです。学長と法人の長を分けて、同一人物だったら、さっき言った理事長、学長ということになるわけで、今の学長が法人の長だというのと、理事長が法人の長だというのを二つ作るというのは、絶対だめだと思います。これはやめた方がいいです。こんな無茶苦茶なことをやったら日本は崩壊しますよ。今、私立学校でも私立学校法と学校教育法の二つで運営しているんです。学校教育法で教育の関係をやっているわけで、私立学校法で法人の方をやっているわけです。ですから、その辺りをしっかりわきまえてやらないと、日本の教育システムが本当に壊れます。国立大学が壊れてしまいます。ですから、どうしてもこの国立大学法人法の改正が嫌だというのであれば、もうこういう制度を作らない方がいいです。複数大学を持たせるということであれば、国立大学法人法と学校教育法をきちっと運営できるような制度を作っておかないとだめだと思います。以上です。

【有川座長】
何かございますか。

【事務局】
今の御質問について、先ほどの説明と若干重なるところがありますが、一部補足させていただきます。この調査検討会議の御意見を踏まえて、我々はその制度化なり、必要があればその法改正ということを検討していく段階ですので、今の時点で何か決まっているとか、固まっているというものはございませんが、国立大学法人法上の法律の用語を整理する際に、まさに今委員から御指摘のあった私学の場合は、私立学校法と学校教育法と二つの法体系が重なり合います。現行の国立大学法人法の「学長」という言葉と、学校教育法上に規定されている「学長」という言葉が、使い方、その意味するところが違ってございます。国立大学法人法の「学長」は、学校教育法の「学長」の職務に加えて、法人を代表するという、法人のガバナンスの観点の職務の二つを有する人を国立大学法人法では「学長」と言っておって、学校教育法の「学長」は、その大学の学長たる職務でしかなく、法人の組織を定めているものではございません。当然この辺りは、委員も皆さん重々御承知のことかと思いますが、仮に、今回のように法人の長と大学の長を分担した場合に、現行のように、参考資料1の一番上のパターンですと、まさに国立大学法人法上は、学校教育法上の職務を行う学長職務と法人の長職務という二つのうち、学校教育法の学長職務、大学の長の職務を、まさにA大学、B大学の大学の長二人に渡してしまっておりますので、この場合、法人の長に位置する方は、学校教育法上の「学長」の職務を行わなくなることになりますので、そういった場合に国立大学法人法の「学長」という文言を当てはめてしまうと、法律上の文言とその職務が一致しなくなってしまいます。今回、このように分担することを仮に制度化するのであれば、職務に合った言葉の整理をしなくてはいけないということで、一番上のところのみ法人の長を「理事長」としてはどうかといったような、言葉の、法律上の整理をさせていただいているというところで、こういった書き方になっていると考えています。

【黒田委員】
ですから、その考え方がおかしいと私は言っているんです。そういう考え方は社会的に成り立たないですよ。

【村田委員】
今の説明は、もともと国立大学法人法が、学長が法人の長になるということを前提にして書いているものですから、それでも一大学一法人だから、その矛盾を何とか隠しながらできたわけで、今、一法人複数大学にするときに分けざるを得ないわけですから。今の説明は、申し訳ないけれども説明になっていないと思うんです。逆に、今度は一法人複数大学にする以上は、そこを分離せざるを得ないわけだから、あるところは理事長と言って、あるとこは理事長と言わないというのはあり得ないわけで、やっぱりそれを明確にしておかないといけないと思うんです。もしそれをしないというのであれば、もう初めから一法人複数大学になっても、法人の長はある大学の人が必ずなるというふうな選択肢しかないと思うんです。そっちはもう少し柔軟性を持たせて、一方で理事長と呼ぶときと呼ばないとき、それはあり得ない。矛盾があります。そこをはっきりしておかないと絶対ややこしく、黒田先生と私は全く同意見です。

【有川座長】
非常に本質に関わるところで、これは、この調査検討会でも、割と初期の頃にそういったことに関連した意見、議論もあったように思います。一方で、現行の国立大学法人、二つを一緒にしているという、それをベースにしながら、一法人複数大学という選択肢もありますよということを付加的にやるということで考えていきますと、これまで教学の長としての「学長」と法人の長としての「学長」を区別せずに使ってきたんですけれども、同じ「学長」というものの中にその二つの面があるということが、今回の我々のこの議論を通じて明確になってきているということになるのかなというふうに思います。そういうことで、黒田委員のおっしゃったような、そこをはっきりさせないとだめだという考え方も当然あるし、論理的に考えますと、その方がすっきりするのでしょうが、この手のことがもう少し色々な観点から出てくる可能性もあるのかなとも思います。そういうことを考えますと、一応、今回、大きく国立大学法人法をいじるというのは、最初のことですので最小限度にしておいて、その手のことがいくつか出てきたところで、今御指摘のようなことを踏まえて抜本的に考えていく、こんなプロセスを経るのがうまいやり方かなという考え方もできるのではないかと思います。どうぞ。

【事務局】
本当に色々本質的な御指摘をいただいているところですけれども、これは第1回のときからこういうふうなお話をいただいているところではあるんですけれども、色々な委員の先生方が御指摘のとおり、現行の国立大学法人のこの制度に関しては、100%完璧な形になっているかというと、そうではなくて、かなり実体上、まだまだ改善の余地はあるところはあると思っています。法制度上、それをどういうふうに整理するかという問題は一つ非常に根本的な問題で、そこはしっかりと考えていくべき問題であるんですけれども、一方で、今般この有識者会議で調査検討会議を立ち上げさせていただいた経緯としては、やはり今、実態として国立大学が非常に厳しいさまざまな社会的な要請、状況に置かれている中で、色々と自立的に、色々な現状を打開する方策の一つとして、こういう法人を統合、大学の統合ではないんだけれども、法人を統合することによって、色々な経営力の強化ですとか、教学のガバナンスを発揮しようというふうなことを自立的に考えるところを、ぜひ背中を押せるような形で制度というのを新しく、今、法律上は一法人一大学しか許されておりませんので、そこを何とかあけてできないかというふうなことで、今御説明させていただいているところです。ですので、色々と制度上的な根本議論、国立大学法人制度の在り方というところに関しては、先生たちの御意見というのは色々ありますし、それをぜひこの場でも出していただきたいということは当初から申し上げているところなんですけれども、今般の大きな目的としては、まずはこの一法人複数大学というところをやりたいというふうなところが実際にございますので、そういったところがそういうふうな形態をとれるようにしつつ、もちろん、その国立大学法人と言いつつ、国立大学法人の制度というのは、今は一法人一大学が原則ですので、そこを基本とすることを外さずに、かつその選択肢として一法人化するということができる制度の在り方というのがないかというところで、今御議論いただいているというふうに考えております。ですので、色々な本質的な御議論に関しては、ぜひ言っていただければありがたいと思っているんですけれども、それを最終的にこの報告書の中にも、例えば、将来、この先の今後の検討課題であるというふうな形でまとめさせていただくということは十分に可能ですし、またそれを受けて、私ども文部科学省としても、さらにいい国立大学のあり方というのをしっかりと検討してまいらなければいけないと思っておりますし、何とかその辺りを、ある程度、今回の中で整理しながら進めさせていただくことなのかなというふうに考えております。

【有川座長】
ありがとうございます。そういったような考え方が一つあるということで、今回のまとめなどは、そんな観点からまとめてあるということだと思います。

【藤井(良)委員】
私も村田委員の考え方に賛成ですが、どちらにしても大学長と法人長が一致するという今の規定を変える必要があるわけで、質問は、そのように大幅に変えることは原理的には可能だと思いますが、今考えられているタイムラインに入らないために今はこのような形を取られるということなのでしょうか。そうだとすれば、今後この件は問題点として残ると、先ほどおっしゃったように問題を整理して、ここは暫定的に決定することも可能であると思いますが、そこは時間的な制約でそこまでは踏み込まないと、そういうことなのでしょうか。

【事務局】
そうですね、閣議決定されている内容も実はございまして、最初の会議でも御説明させていたいて、資料にもありますけれども、タイムライン的には来年度中に法改正を行うというふうなことが閣議決定されておりますので、かつ、実際、いくつかの協議体が話を進めているというふうな状況から考えると、まず今般は、今そこに絞った形で、現行の一法人一大学制度というのを堅守しつつ、そこを守りつつ、選択肢としてそういった法改正で穴をあけていくというふうなことを考えたいというふうにしているところです。

【土井委員】
一法人一大学の場合の原則を変更する必要は全くないと思うんです。ただ、参考資料1の左の「形態」の上から二つ目の図の部分なんですけれども、これは国立大学法人の名称をX国立大学法人とした場合に、この長の名称はA大学学長と呼ぶということになるわけですか。上の法人の名前が挙がっていないんですけれども、これをX国立大学法人と、A大学、B大学と違う、別の名称を立てたときに、この人物を呼ぶときにはA大学学長と呼べという整理になるんですか。

【事務局】
A大学の学長であり、X法人の長であるX法人の学長ということになります。法制度上の整理ですね。

【土井委員】
この人物は、国立大学法人Xの学長であり、A大学の学長である、そういう二つの学長職につかれるという整理ですか。

【奥野委員】
先生、A大学の学長でなくて、X法人の学長になるのではないですか。村田先生が指摘しているのはそれですよね。

【村田委員】
というか、一番上と下と、二つ目と一つ目が矛盾しているのがやっぱり。整合的でないというのがどうなんでしょう。

【奥野委員】
そうですか。

【村田委員】
そうであれば、一回目のときにも申し上げましたように、必ずどちらかの学長が法人の長になると言えば今の法改正は要らないわけで、分けるんだったらどこかで法改正が必要で、そうであれば、理事長と学長というのは分けざるを得ないと思って、どっちかだと思っていまして、混在させることは難しいというのが私の意見です。

【事務局】
法改正しないというふうに申し上げているわけではなくて、結局、現行の一大学一法人というのを堅持しつつ、今般、一法人複数大学になって、法人の長と大学の長を分けたいといったときにも分けられるような法改正をするということなので、全くそこを一致しなければいけないというと、むしろ今回色々な法人が考えている、ぜひこうしたいというふうなところを逆に閉ざしてしまうことになりますので、そこは事務局としてはどうかと思っているところです。

【村田委員】
むしろこの会議でそうお聞きしたので、だったら逆にそういうふうにするようにして、上の場合と下の場合と、ちゃんと理事長というのを作って分けていかないと、うまくいかないんじゃないですかというのが私の意見です。

【有川座長】
例えば、今のものに関して言いますと、二つ目の方ですけれども、上と同じように、このような場合には法人の長を理事長と言うということにしておけば整合はしますね。

【森田委員】
この議論は多分続けて尽きないと思うんですけれども、法制度の現時点における法改正といいましょうか、制度改正の話とこの基本的な原則の名称の話がかなりこんがらがってきているという状況だと思います。先ほどの土井先生のお話もそうですけれども、一番下のケースで、X法人の学長でA大学の学長でB大学の学長ということになりますと、ますますこれは混乱をする可能性があるかなと思います。どこまでどういうふうに法改正をするかということですけれども、根本的に一大学一法人を原則としている国立大学法人法の原則まで動かすということでないならば、今回は、少なくとも一法人複数大学の場合は、長は理事長と呼ぶ、というふうに言い切ってしまってもいいのではないかなと。その下に兼務で何々大学学長という形の名称にした方が、少なくとも今回の整理ではいいのではないかと思います。ただ、やはり大学の学長を兼ねていらっしゃる方が、どうしても「学長」の名称を使いたいという御要望が強いならばまたそれは別ですけれども、そうしませんと制度的な整理ができないのではないか。したがいまして、国立大学法人法の中で一法人複数大学という例外を設けて、その場合には、長を理事長と呼ぶ、ということにしてしまえば、学長は学校教育法の方で呼ぶという形で少なくとも今回は整理できるのではないか。また、それはそのかわりに国立大学法人の制度そのものについての見直しといいましょうか、今回議論になりましたのは、どちらかといいますと国立大学法人法の作り方といいましょうか、構成自体に矛盾があるということが明らかになったと思いますので、それについてはまた改めて、きちんともう少し時間をかけて慎重に原則の在り方を考えて法改正をするというアプローチの方がいいのではないかと思います。ちょっと余計なことですけれども、国立大学法人制度を作ったときに、私の記憶では、黒田先生、間違っていたら御指摘いただきたいと思いますけれども、そもそもは独立行政法人のスキームをそのまま国立大学にあてようとしました。そのときに、当然法人格と、その施設としての大学というのは分離するという考え方もあったと思います。実際にそういう形で独立行政法人が作られたのが、国立病院機構なんかはそうなります。一法人の下にたくさんの病院がぶら下がっているという形です。その法人に対して運営費交付金が与えられるということになりますけれども、国立大学法人の場合には、それぞれのところが法人格を持ちたいというか、持つべきだという主張があって、言わばその妥協の産物のような形で複数の法人が一つの法律のもとでつくられた。しかし、運営費交付金は総額として与えられるという形になりまして、非常に制度的に不整合というか、矛盾をはらんだものだと思います。その中でも、特に法人の長というものを、それぞれ法人化したものですから置かざるを得ないわけですけれども、それは実質的に学長ではないかということです。先ほど、金子先生が御指摘になりましたように、経営協議会と役員会というのがありますけれども、独立行政法人の場合には、株主は、ある意味で言いますと出資者たる国民であり、それを代表した形での文部科学大臣ということになるかと思います。したがいまして、もとの原型になりましたイギリスのエージェンシーという制度もそうですけれども、法人の長は大臣に対して責任を負うし、大臣は一種の契約という形で、これは中期計画等に相当するわけですけれども、法人にミッションを与えるという仕組みになっていたと思います。それが、大学の自立性と学長の選考のあり方の伝統的な形式というものを踏まえて、それを何となく混ぜたような形になってきている。それが今回、矛盾として出てきたのかなというふうに思います。その意味で言いますと、制度の趣旨といいましょうか、ロジックをすっきりさせるという意味では、やはり法人というものをベースにして大学も考えるべきではないか。その意味で、同じ研究教育をする機関としての私立の大学との共通性というものも明確になってくるのではないかと思いますけれども、そうした経緯で国立大学法人制度というものは、独立行政法人に似て非なるものという形で作られたところから、色々な矛盾をはらんでいる。今回の場合、法人を明確に大学と分離するということで、それが表れてきたのではないかと思います。したがいまして、ちょっと長くなりましたけれども、現時点で、少なくとも閣議決定されているもとで決めなければならない場合には、国立大学法人の例外的な仕組みとして一法人複数大学というものを決め、そこはここでこういう名称でし、こういう形でガバナンスの仕組みを作る。そういうふうにこの時点では整理せざるを得ないのではないかというのが私の意見でございます。長くなりまして申しわけございません。

【有川座長】
ありがとうございました。後半で、国立大学法人法の制定に係るいきさつ、基本的な考え方も言っていただきました。前半では、一法人複数大学を導入するのであれば、形態としては三つのバリエーションがあるわけですけれども、その場合には、法人の長の部分に関しては「理事長」と言ったらどうかという具体的な提案も含まれておりました。大事な点かと思います。

【金子委員】
私は国立大学法人法を持っていないんですけれども、国立大学法人法で「法人の長」という具合にしていますよね。「学長」という言葉を使っているんですか。

【事務局】
現行の国立大学法人法では、各国立大学法人に役員として、その長である学長及び監事二人を置くという形で規定がされております。

【金子委員】
分かりました。具体的にはその部分を変えなければいけないわけですね。

【事務局】
今後の法制化に際して検討をさせていただこうと考えておりますが、この規定が法人の長と大学の長というところが一致している、まさに今の原則を示している条項だと考えております。

【土井委員】
実質論は森田委員のおっしゃるとおりで、私も異論はありません。ただ、名称の問題を持ち出したので確認なんですけれども、今の事務局の御説明は、参考資料1の一番上の形態については、国立大学法人法上は「学長」という名称が消えるという理解でよろしいですか。

【事務局】
そうです。

【有川座長】
藤井(輝)先生。

【藤井(輝)委員】
私も法的な部分での整理としては、その理事長というものを、この場合に限り置く。この場合というのは、複数大学とするときに置くというのを理解はできるんですけれども、ですから、あともう一つは法的に呼ぶ職名と、それから呼称として実際に呼ぶものということの違いがやっぱりあるわけで、そこをどういうふうに。ですから、一番上の場合は理事長ですけれども、例えば、東京大学ですと、学長なんですけれども総長と呼んでいるわけです。という呼称はあるわけですので、一番上と二番目、三番目とでどういうふうに、その法人の長の方の呼び方を、さっきの、X大学の学長だけれどもA大学の学長、という方をどう呼ぶかということは、それはある程度、もしも法人の裁量で決められるのであれば、そういう形をとるというのは一つのソリューションかなというふうに思いました。

【有川座長】
ありがとうございます。呼称として、それに相当するようなものを使ってのところが私学でもあると思います。どうぞ。

【事務局】
今の藤井(輝)委員のお話は、まさにそのとおりで、例えば、総長という名称を使われている大学も、国立大学法人法とか学校教育法上は学長というふうな形になっているわけです。また、二番目のX法人の長という先ほど土井委員の方からお話があったのも、例えば、名古屋大学と岐阜大学の統合のケースでいきますと、これは東海国立大学機構という形でやっていて、もしかすると、例えば機構長というふうな名称を使う可能性もあるわけです。機構長という名称を使ってはいけませんよというふうになるかというと、全くそんなことはなくて、基本的には、その法人の長のところに機構長というふうな形で、法令上は法人の長、理事長であったり、学長であるわけですけれども、ただし実態、名刺にどう書くかというところでいくと、例えば機構長というふうな形でやるということは可能であろうというふうに考えております。

【村田委員】
例えば、私立大学の場合は学校教育法と私立大学法で、学校教育法では「学長」なんです。私立大学法では「理事長」、こうなっているわけです。これは法人と大学とは分かれて、それぞれ規定されているわけで、これはまさにガバナンスの問題で、僕は呼称はどうでもいいと思っていまして、むしろ法人として経営を担うところであれば、やっぱりちゃんと法律的に「理事長」と統一をしておかないといけないし、教学は「学長」であろうと思いますから、形態の上のケースであれば「理事長」と呼んで、下のケースは「学長」と呼ぶのではなくて、下のケースも、もう「理事長」と呼んで、理事長がA大学の学長を兼ねている、でいいんだと思うんです。なぜそれができないのかということが私には分からないんです。もう全部法人の長は「理事長」だというふうにしてしまって、たまたま二番目、三番目のケースは、A大学の複合機構の理事長がA大学の学長を兼ねている、兼務しているという形で考えればいいんだけれども、しっかり法改正まである程度考えていらっしゃるのであれば、できない理由を教えていただけないでしょうか。

【事務局】
まだ制度改正や法改正について、決まったものではないというのは申し上げておりますが、おそらくその「理事長」という言葉を全部統一するに当たって出てくるだろう、今思いつく論点としては、一つは先ほどから議論も少し出ておりますが、一法人一大学みたいに、今まだ大半の大学がそうである中で、一法人一大学のところをも含めた言葉の使い方とどう分けていくかといった論点が一つあります。もう一つは、理事長と分けて、法人の長ではない下の方を「学長」と国立大学法人法上で仮に規定するときの問題としては、国立大学法人法の中に、法人の経営をする学長と、法人の経営をしない学長という二種類の学長が出てきてしまうなと。その辺を、当然できないと言っているのではなくて、そういった論点をクリアして制度化を検討することになっていくのかなと思います。

【村田委員】
基本的に、法人の長は全部理事長なんです。一大学一法人も法人の長は理事長で、一法人一大学の場合は、その理事長が学長を兼ねている。学長と理事長が兼務されているというだけの解釈でいいわけで、ですから、決して法人の長にならない学長とか分かれるのではなくて、法人の長は全部理事長で、ある大学は、そのうち学長が理事長を兼務しているし、一法人複数大学の場合も、ある一法人複数大学の場合は理事長が学長を兼ねているし、兼ねていないところもある。極めて単純な話だと思っているんですけれども、なぜそれがそうならない原因があるのかというのは分からないので、教えてください。

【有川座長】
そういう面では、ここは全体の国立大学法人法を見直すとか、そういった場ではないと思いますので、そういう趣旨に従いますと、今出てきておりますのは、その参考資料1の左の三つのケースで言いますと、先ほど森田先生からございましたけれども、この法人の長というところを、複数大学ということを言うのであれば、ここは「理事長」というふうにしておけばいいのかなというふうにも思うのですが、これはどうですか。

【村田委員】
私の今の質問に答えてください。というのは、一大学の場合も一理事長に分けるわけですから、そこができないのはどうしてですかという簡単な話ですから。

【事務局】
私の理解としますと、これは前回、前々回でもずっと申し上げているんですけれども、今の現行の国立大学法人法のスキームが、先ほど金子先生から御質問がありましたように、法人の長である学長を置くという規定になっています。この学長の職務規程を見ますと、学校教育法上の学長の規定と、法人の業務全体を総理するという、この規定になっていまして、国立大学法人法上の「学長」という概念が、ある種二重性を持っているというふうに、今の現行法制上構成されているという実態がございます。この大概念の「学長」という概念、これは国立大学法人法の中で、既にその確立した概念としてセットされているという現状がある。これは一法人一大学を前提とする中で、この大概念の学長という概念が、まず基本的にある。これは私立学校法で言えば理事長であり、学校教育法上の学長であるという、この二つを合わせ持った概念としての大学長という概念が既にあるわけでございます。この概念の「学長」そのものを、今回完全に作りかえるということではなくて、この大きな概念の学長の中で、純粋に経営のみを特化して行うようなことが生じる場合に、そのことが今回、その一法人複数大学の場合に際立ってきますので、その場合の構想というものを考えてはどうかというふうな整理かなというふうに考えています。

【村田委員】
今の反論をさせていただきます。しつこいようで申し訳ありませんが、大概念の「学長」という話は、例えば、形態の一番上のときに、結局ここは理事長に分けてしまうわけですから、それは一法人一大学の、今の法体系を、言わば例外規定を作ってしまう形になるわけですよね。それだったら、ちゃんと整理してしまった方がいいんではないですかというのが私の意見で、時間的な余裕がなくて、そこまでいかなくてというのであれば分かるんですけれども、どちらにしろ、この一部例外規定を変えていく、法改正をしていくのであれば、全部矛盾を持ったままの法改正よりも矛盾のない法改正の方がいいんではないですかというのが私の意見です。

【有川座長】
それに関しましては、先ほど早い段階で私の方からも意見を申し上げたのですけれども、これを矛盾として見るかどうかということにかかるんだろうと思うんですけれども、こうした形態が出てきたということで、これに対して最小限度で対応しておいて、そしてもう少し広い観点からの議論が出て、熟した段階で、今、村田委員がおっしゃったようなことで、全体をもうちょっとすっきりさせたらどうかと、こういった考え方をとっていくのかなというようなことを申し上げた次第です。永田先生。

【永田委員】
村田委員の御意見と概ね同じですけれども、別の観点から意見を申し上げます。法人の長がいずれかの大学の学長である場合に、他の大学や学部等に対する影響が大き過ぎる、という問題があります。つまり、こちらの大学の長は法人の長だから、何でも思い通りにできてしまい、もう一方の学長とは権限が異なるのではないか、という感覚で見られることになると思います。法律上の視点からは、森田委員の御意見のように例外として規定すれば良いと思いますが、実際の教育研究の現場における影響を推測すると、各教員や学生は明らかに、こちらは法人の長である大学の長であり大きな権限を持った者だ、という感覚を持つと思います。そうすると、もう一方の大学の長は教学についてのみ権限を有するプロボストという位置付けになります。この違いは、法律上とは別に、大学の教育研究現場に与える精神的な影響は非常に重いと思います。仮に、先ほどの例外規定を入れるとしても、そのストラクチャーが精神上の基盤になる前に、何らかの対応策を検討しておかないといけません。名は体をあらわすので、それが教員や学生にとってどう見えるかという視点から考えると、また違った課題が見えてきます。ですから、限られた時間的制約の中で、今回の制度改正ではこの部分だけを対象として見直します、と明確に言い切ってしまえば良いと思います。繰り返しになりますが、ガバナンスの影響を受ける側、マネジメントを受ける側、教育を受ける側、研究をする側から見たときの、法人の長と大学の長の形態が与える大きな違いは認識しておく必要があると思います。

【有川座長】
そういう意味では、この形態の三つの中では、真ん中のところに難しいところがありますね。今おっしゃったようなことは当然あると思うのですけれども。

【金子委員】
意見を錯綜させてしまうかもしれないんですけれども、国立大学法人法で「学長」はどう書かれているというのは、あまり気がつかなかったんですけれども、役員の職務というところで、第11条ですけれども、学長は学校教育法上の第92条に規定する職務を行うということが書いてあって、法人と学校教育法の規定が完全に独立ではないんですね、どうもこの書き方は。だから、分割するためには、相当な手術をやらないといけないということになるかもしれない。

【有川座長】
その辺りは、事務局の方はどうですか。

【事務局】
ですので、申し上げているとおり、基本的に一法人一大学という原則は堅持しつつ、一法人複数大学になるという場合にどういう形であれば可能かというところを、もちろん実体上の影響も含め、法制的に何とか整理する形で今考えているというところでございます。

【有川座長】
大事な点を御指摘いただきまして、法人の長と学校が一致している場合でしたら、そういう意味では、何でも両方の権限等を持たせることができるので簡単だったわけですけれども、分けるとなったときに初めて顕在化する問題が出てきたということかなと思います。淵上課長。

【事務局】
先ほど永田先生から御指摘いただいた、その形態の場合、色々な留意事項が必要だろうというふうなことは、おっしゃるとおりだと思います。制度的にどこまでの許容度のある制度にするか、あるいは基本原則をどうするかということを決めることと同時に、その後、施行通知などを発信するというふうなことも、当然あるわけでございますので、今回御指摘いただいているようなこと、あるいは今後、法律になれば、国会で御審議いただくようなことなどを含めた形で、具体的にその運用に当たってどんな留意事項が必要なのかというのは、また御審議の結果等を踏まえて、しっかり整理をしたいというふうに思います。

【室伏委員】
現在動き出している形態は、この二番目、真ん中の形が考えられますが、これをうまく進めていくためには、永田先生のおっしゃったようなことが、かなり大事な点になってくると感じました。今後、順調にこの一法人複数大学制度が成果を出していくためにどうしたらいいか、議論をさらに進めていくことが必要だろうと思っております。今日の議論の中ではっきりしてきたのは、一法人一大学という基本があって、今後は一法人複数大学という形の組織を作れるようになるということだと思いますので、この案の2ページ目の四番目の記述ですけれど、その考え方が分かり易く記載されると良いのでないかと思います。あまり大幅に変えることは、こういった議論の最終的な結論としてはよくないと思いますので、例えば、二行目から三行目にかけて、国立大学への社会からの要請ということを考えると、「各国立大学法人には、取捨選択していくことが求められる」というふうにした方がいいかなと思いました。また、「その中で、一法人一大学の仕組みをとる場合については」というふうに持っていくと非常に分かりやすい。つまり一法人一大学と一法人複数大学が並び立てるような、そういう記述になるのではないかなと思いましたので、細かいことですけれども申し上げました。

【有川座長】
ありがとうございます。大事な点で、今日は本当に骨子のところだけなのが、これの前文みたいなものを考えておいて、現行の国立大学法人法とはこういったものになっているんだというようなことを明示しながら、最初の方におっしゃっていたようなことを続けるというようなことをやっていけばいいのではないかと思うんですが、どうですか。

【事務局】
そこは、では考えさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

【奥野委員】
今、室伏先生が言った続きみたいなことをもう一度確認したいのです。我々が議論してきたとは、先ほど森田先生が言ったように、法を改正する訳ですから特例を考えることになる訳ですね。つまり、国立大学法人が規定されていて、そこに、ただしその特例として、法人は一つで複数の大学が一緒にやりたい場合はこうしてくださいと、書くことになるのだと思います。その時、先ほど事務局が説明したことは、この部分ではあるコンフリクトが起こり得ます、という事なのでしょうか。そのような理解でいいのかという質問です。また、その時に、この参考資料の左上の図中にある「理事長」だったら問題がないということなので、我々が議論してきたことの基本になる図はこれですよね。二番目とか三番目の図の形も許すということの理解でいいですか。

【事務局】
法改正の作業につきましては、最初の質問ですけれども、これからですので確定的なことは申し上げられませんけれども、ずっと御説明してきているように、原則は維持しつつというふうなことになりますので、おそらく御指摘のとおりのような形で整理することを基本線としていくんではないかなというのは思っています。二点目ですけれども、その経営力を高めるとか、そういった御意見が色々ある中での話なので、左上の一番上の三者、ばらばらの人がなるんだよね、というのを基本とすべきではないかというのは、色々委員個人の中で強弱はあると思うんですけれども、ただ一方で、例えば二番目の形態をとったときにも、必然的にB大学の学長というのは、もう法人の長ではなくなりますので、結局法人の長と学長としての分離というのは、もうその時点で起こってしまうんです。ですので、それは強弱というよりは、いずれのパターンも必ず起こり得るというふうな前提で、フラットにそこは考えるべきではないかなというふうには考えております。

【森田委員】
今までの議論を聞いておりまして、色々あると思います。国立大学法人制度の原則を見直すべきである。それはそういう御議論が出て、そのとおりかなと思います。もう一つは、現段階で実際にもう一法人複数化で手を挙げていらっしゃるところがいて、それについて、もう一定の期限までに何らかの制度の整備をしなければいけない。原則から議論をして変えていくというだけの時間的な余裕がないと。しかし、現実に手を挙げられている大学がある以上、それに対してきちっと応えていかなければいけない。その中で法制度の設計をどういうふうにしていくかというのが今の課題だと思います。したがいまして、先ほど申し上げましたように、この部分だけ例外として位置付けていく。ただし、今視学官がおっしゃったように、原則は原則として維持するというのは、あくまでも今回の当面の場合であって、ここでの議論を聞いておりますと、やはり原則についてもきちっとした形でもう一度再検討していくべきである。それはこの我々の結論として書き込んでいくという形で整理をしていくしかないという言い方はないかもしれませんけれども、そうするのが望ましいのではないかと思います。そして、この形態の三形態というのがありまして、先ほど永田先生がおっしゃいましたように、第二の形態の場合にはご懸念の点は多分にあると思います。ただ、これは個々の大学のケースと、それぞれの学長の力量とか、色々なパーソナリティーにもよるかと思いますけれども、例えば、この今日の案で言いますと3ページの「法人の長の役割」の最初に書いてありますけれども、「法人の長は、法人全体に対して監督責任を負うのみならず、経営の失敗や法人の諸問題についての責任を負うこととなる」ということでして、逆に言いますと、B大学の方が非常に反発を持つとか、そうした形になるときには、まさにガバナンスの問題が問われるということになると思います。それが想定されるとか、そういう事態が生じた場合には、またやはりきちっとした形で上の形態に変えていくなり何なり、そこは大学のご判断に任せるということではないかなと思います。私自身は、やはり二番目の形態、三番目の形態、あり得るとは思いますけれども、どちらかといいますとこれは例外的な形態であって、そういう立派な方があらわれているとか、他に人がいらっしゃらないというようなケースにこういうものも選択をする。これを制度的に封じてしまうということは必ずしも望ましくないのではないかというふうに考えて申し上げたわけです。

【有川座長】
ありがとうございます。うまく整理をしていただいたのかなと思いますが、基本的には、議論の出発点は三つあるうちの一番上だということは、皆さん認識しておられると思うのですが、それ以外の形態も当然あり得るということだと思います。

【藤井(輝)委員】
今の森田委員の御発言の後半に関係して、ですからその場合には、この3ページで言いますと、この三つ目のところですよね。この法人の長と大学の長を分担にするのか、そうでなくするのかということを、どこでどういう選択をするのかということがここで書かれていまして、これは前回も少し議論があったかと思うんですけれども、ここで強調されていることは、学長選考会議なりで、大学としてそれをある意味、自ら選択して決めていくという形をとるべきであるということはここに書かれていますので、これは学長選考会議というところの、ある種かなり位置付けが、今にもまして重要度が高まるということになるのかなというところかと思います。

【有川座長】
この学長選考会議というのは、現行ですと両方を選べるということがありますので、そこのところをしっかり意識した書き方、整理の仕方ということになっていると思います。

【土井委員】
今の、具体的に法人の長と大学の長の役割分担を、どこでどのようにして決めるかということなんですけれども、この問題については、制度として法人の長と大学の長を分離して、組織を整理するということと、人事として法人の長及び大学の長を選考することは、一応区別して考えた方がいいというふうに思います。制度として法人の長と大学の長を分離するというのは、今御議論いただいたように非常に複雑な話で、それぞれの職務権限をどうするかとか、そのもとに法人及び大学の機関をどのように設置して構成するかとか、意思決定手続をどうするかといった組織全体の編成の問題を考えなければいけません。そうしますと、各構成大学あるいは学部・研究科の理解を得て関連する制度、人的・物的体制を整えるという十分な準備を行う必要があります。これほどの組織の根本問題になりますので、慎重な手続が必要で、法人の長が独断で決定してよいという話ではなかろうと思います。その意味で学長選考会議、あるいは経営協議会、教育研究評議会で審議することが必要でしょうが、他方で、合議制の議事機関だけで対応できる問題かというと、そうでもなくて、やはり執行の最高責任者がちゃんと原案を準備されて、必要な調整を行って、決定をされれば円滑に実施できるという体制を整えませんと、これは大きな問題を引き起こすということです。その意味では、法人の長や学長の関与が、やはり必要不可欠な決定事項だと思うんです。ただ、この提案も、現在の学長選考会議は、確かに経営協議会、教育研究評議会の双方の委員で構成されている合議体ですし、これまでも法人、大学の運営方針を踏まえて学長を選考する権限を有しておられたことがありますので、この分離を審議するのにふさわしい機関だと思うんですけれども、ただ、現行法制度上は、学長は当然構成員となる機関ではございませんので、そうしますと、確かに学長や法人の長の選考という人事に際して、現職の学長や法人の長が関与されないというのは一つの見識かとは思いますが、この種の組織の根本問題に関わる審議に、学長、法人の長が関与しないというのは、難しい問題を引き起こすことになるんではないかと思います。今回のように一法人複数大学化する場合には、おそらくこの複数大学化を決める過程で、学長とか、経営協議会とか、教育研究評議会が関与して、しっかりした制度を作られると思いますし、最終的には法律事項になると思いますので、国会や文部科学省にも説明責任を果たす程度の審議はされると思うんですけれども、その意味では実質的問題はありませんが、一法人一大学に応用する場合には違う事態が生じかねないので、そこのところの手続については、十分適切な運用が可能になるように配慮していただく必要があるというふうに思います。

【有川座長】
ありがとうございます。

【金子委員】
今おっしゃったことは二つ問題があって、一つは、その移行過程をどういうふうにするかということについて、まだあまり具体的な議論がないんですが、これはかなり問題なのかなと思います。それから、私、この制度を作るときの発想として、文部科学省なんかは、やはり具体的に既にアイデアがあって、やりたいところがあるんだから、こんなところを二つにつなげるという発想が一方であるのと、制度としては上から決めなければいけないというか、制度的な整合性から作っていかなければいけないということの議論が必ずしもまだ組み合っていなくて、それは非常に難しいところを作っていると思います。先ほどの理事長の話は、名称から出ましたけれども、結局その経営団体としての法人と、学術団体としての大学というのを分けるという形でこの制度、整合性を作ろうというお話だったんですが、ただ国立大学法人法の中に書いてあることを見ると、かなり教学関係のことが書いてあって、国立大学法人法第11条では、学校教育法第92条による、とか書いてあるわけですから、ここの部分を直すとなると、えらい大工事になるのではないかという感じが私はします。それで、ここから後は、全く私のちらっと考えたことですけれども、やっぱり上からの発想でやる、上からの制度的な整合性でやるのであれば、この学長を、複数大学を擁する場合については「大学機構長」とかいうふうな名前にして、その「機構長」が二つの大学について、それぞれ学長を任命して、その一定の職務を分担する、委譲するというような書き方も、上から考えていけばあり得るのかなと思います。

【有川座長】
ありがとうございます。非常に大事な議論が出ているかなと思いますが、事務局の方から何かございますか。意見か何か。一つ、土井先生がご指摘の学長選考会議というものの中に学長が入っている大学もあるのですが、入っていないところがほとんどだと思います。それで、完全にそうしてしまうと問題があるというのは、これはちゃんと認識しておかないといけないかなと思います。

【村田委員】
今、土井先生がおっしゃった話なんですよね、最終的に、どこでこの大学を一法人複数大学にするということを決めるのは、実質的には、間違いなしに両大学が学校でも色々な話をして、色々なことをやっていくことは当然必要で、それがないとあり得ないわけなんです。形式的にというのは、やはり一番上に、先ほど金子先生は機構という名前を出されましたけれども、やはりそれぞれの大学の経営協議会が経営の問題も含めて入ってくるわけですから、意思決定で決めていくというしかなくて、学長選考会議ではしんどいなと私は思っています。実際、私も学長選考会議、あるいは経営協議会に入っていますが、やはり経営協議会の方がしっかりした議論ができているのかな。というか、学長選考会議は、あくまでも学長を選ぶ、個人の問題をしているわけで、その辺りは、やっぱり経営協議会でやる形式が必要かなと思います。

【藤井(輝)委員】
先ほどの土井委員の御発言にも関係するんですけれども、今の御発言にも関係しますけれども、この今のページの、今度はどこでそれを決めるかという話ですね、四つ目のところが、これはつまり法人の運営形態をどのようにするかということについて、国立大学法人が法律によって設置されているということも踏まえての、先ほどのいわゆる株主を代表するということから文部科学大臣の関与を定めていくというふうなことをここで言っているわけですので、それに当たっては、結局機関として決定をして、文部科学大臣との間で何らかのことをするという、そこで最終的には決定されるということだとすると、自動的に、これは役員会を通る話になるのであれば、現学長は関係するというふうなことになるのではないかというふうに思うんですけれども、そこはいかがですか。

【有川座長】
土井先生。

【土井委員】
一法人複数大学そのものを作るというときには、そうせざるを得ないと思うんです。最終的には、この形態で設置するということを法律の別表で定められると思いますので、そこに至るまでの機関決定はそうされて、実質上、先ほど村田委員がおっしゃられたように、合同の会議なんかを作って意思決定をされていくということになるので、実質的にはしっかり制度設計もされるでしょうし、チェックも受けるという話になるので、そちらは問題ないんですけれども、私が問題かなと思うのは、応用がここは考えられていて、一法人一大学にも応用するということになりますと、学内だけで基本決定が行われるというときに、学長選考会議だけで決めるという話になると、そこにしっかり法人の長なり、現在であれば学長ですが、それが関与されないと難しい問題が起こるんではないかという趣旨です。

【有川座長】
ありがとうございます。何かございますか。

【事務局】
まさにこの3ページの四番目、今、藤井(輝)委員の方からのお話もあった点なんですけれども、文部科学大臣の関与を定めていくことが必要であると。その法人の長と大学の長を分けましょうという判断を一法人一大学がしたときに、文部科学大臣がどう絡めるかは、まだ全く決まっておりませんので、今後のあれ次第なんですけれども、今、国立大学法人法上、役員会の議を経なければならないというふうな項目の中に、これは第11条第2項ですけれども、役員会の議を経る中に、「この法律により文部科学大臣の認可又は承認を受けなければならない事項」というのがあります。なので、これは全く、そうしたい、と言っているわけではないんですけれども、例えば、認可または承認をという形で文部科学大臣の関与を作るというふうなことになれば、そこは必ず役員会というのを通ることになりますので、そこでそういった形は、要は現学長の関与というのは担保されるということにはなるだろうと思います。ただ、本当にその認可または承認という形にするのかどうかというのは、これは非常に大きな議論ですので、また別の問題だと思います。

【永田委員】
理事長に関する議論とは別に、一つだけ指摘しておきたい課題があります。それは、一法人複数大学への移行を承認する仕組みであり、文部科学省やあるいは有識者会議、大学設置・学校法人審査会なのかもしれません。2ページ目の最後のところには、「メリット、将来的なビジョンをしっかりと検討することが求められる」という記述があります。そのとおりなのですが、その内容の妥当性を一体誰が判断するのでしょうか。大学設置のときには大学設置・学校法人審議会が行いますけれども、そこまではいかないのか。承認事項だというのならば、そういうプロセスを作れば良いでしょう。しかし、7ページの最後に「各法人が所在する地域や経済界等のステークホルダーをはじめ、社会に対ししっかりと説明責任を果たしていくことが必要」とあって、こうした関係者の意見もきちんと聞く必要があるとされています。こうしたプロセスを踏んでいるかどうかも、国立大学法人支援課の担当者が確認するだけでいいかどうか。実際には、少しばかりの学部の改編でも大学設置・学校法人審議会を通しているわけですが、法人が複数の大学を持つというときに、行政が見るだけでそこに誰も介在しないというのでは大きな違和感があります。ですから、これだけの議論を経た、こういうステークホルダーがいて理解を得ている、この人を選んだときにはこの人たちが選んだ、こうした内容が全部申請書のような形で明らかにされる必要があります。それを大学設置・学校法人審議会に置くのか学校法人分科会に置くのかは分かりませんが、何かしらその内容を精査するプロセスを確立すれば良いと思うのです。これがあれば、申請者は、正しいプロセスを経て選択されて、正しい教育研究の方向性を持って、A大学とB大学の両方をこの人はこういう形で見る、と説明せざるを得ないのではないでしょうか。当然、はじめに法人統合の意義や必要性を明確に述べるという書類になるはずです。この論点は以前にも問題提起しましたが、改めて申し上げました。

【有川座長】
そうですね、一部の議論をしていますね。

【永田委員】
最後のところに、大学側が検討する必要があることだけではなくて、検討した上で、その妥当性を判断するためにどういうプロセスを置くのか、というのは注意書きでもしておくべきではないかと思います。

【有川座長】
今のは2ページの一番下のところなんですけれども、これをどう保証するかということを考えていくと、今御指摘のようなことも見ておかなければいけないかなと思います。

【事務局】
今御指摘の点ですけれども、お手元の机上資料にあります第4回の資料4で、そういったところを実は御説明させていただいておりました。「一法人複数大学化の流れの概要(イメージ)」という資料でございましたけれども、まずは関係大学での一法人複数大学化の合意締結というのが先にあって、それに伴い、学部変更等の大学設置・学校法人審議会等への、必要に応じて伺いをするとか、新法人に係る予算要求があって、その後、国立大学法人法の改正。これが別表の改正ということになるんですけれども、一法人複数大学の成立というふうなことでさせていただいております。ただ、これは一法人一大学という形では書いておりませんので、またそこに関しては、先ほど金子先生の方からも移行プロセスに関してよく見えないというふうなお話もありましたので、またこれに類する形で、次回に向けて資料として整理させていただきたいと思います。

【事務局】
補足をさせていただきますと、一法人複数大学という制度につきましては、この仕組みで新たな法人を作り、その法人の下にどういう大学名の大学が設置をされるのか、これ自体が法律事項ということになりますので、今の法人法の別表で記載をされているということでございます。したがいまして、どこで承認するかというのは、これはもう最終的には国会で御審議いただいて、そこで決定される。これが最も権威の高い承認の方法だろうというふうに思います。私どもも、当然、事務的には国会で国民全体に対して御説明ができるという観点で、しっかり事務的な詰めをした上で臨んでいくということになります。加えて、今申し上げた学術的な学部の変更等がこれに加わる場合には、やはりその専門的な知見での検討が必要だろうということで、その学部変更の場合には大学設置・学校法人審議会にてあわせて御審議いただく、こういうふうな手続になろうかと思います。

【有川座長】
法律の中に、こういった法人を置くというのは別表で掲げますので、当然そこをいじるということになりますから、法律の改正ということになるわけでございます。そういった点はあるのですが、永田先生の御指摘は、学部等を設置する、学科もそうですよね、そういうときも大学設置・学校法人審議会とかそういったことがあるわけだから、その点のしっかりした議論をする、見える形でのものが必要なのではないかということですけれども、課長から今ございましたように、改正をお願いするというときにそういったことは十分資料としても埋められているはずであるということでした。そういった話をかなり早い段階でも一度したような記憶がございます。他にございますか。もう今日は時間がなくなってきているのですが、どの順番で議論するというようなことは、特に決まっているわけではなくて、全体を示した上で、大事な点について集中的に御議論いただいていると思います。いいですか。

【藤井(輝)委員】
ここで一点だけ若干気になることがありまして、ただ、そんなに原則論ではないのかもしれないんですが、この経営協議会、これだと5ページの一番下のあたりの文言に対応するんだと思うんですけれども、要するに、「各大学の経営事項を審議する場を別に設ける」ということですが、参考資料の方だと二枚目の右上に、A大学、B大学の中に経営協議会の分科会というのが入ったような形態が示されているんですけれども、これがやや、そういう意味では、学長の役割というところを言うと、この中間まとめの4ページでは、「大学の長は、法人全体の経営方針に従いつつ」ということで、経営自体はある意味法人一体でやっているという前提だと思うんですけれども、それに一部、ある意味で各大学の経営事項について、各大学ごとにある種協議をするというふうな、そういうことがあり得るのか。それをやったときには、各大学のこの分科会という方々は、法人の経営協議会との関係はどういうふうになるのか。そこのあたりがやや気になるので、例示をするのであれば、ここは整理をしておいた方がいいのではないかというふうに思いました。つまり、大学内の、いわゆるリソースを使った運営の方針を決めるのであれば、それは大学の内部の組織論として、ある種ここの裁量は大学に任せるという形式もあり得るとは思いますので、その辺りは少し整理をしておいたほうがいい。

【有川座長】
これも少し議論をしたような気がしておりますが、似たようなものとしては、現行で言うところの部局といいますか、学部等で経営といいますか、予算のことなどもちゃんとやっているわけですけれども、そういったような感覚のことが一法人複数大学ということをやる場合にも必要なのではないかと、そういうような認識のもとでこの図ができているのだというふうに思っておりますが、そういうことでよろしいですか。

【金子委員】
今の点ですけれども、経営協議会は、これからの国立大学は決定に参加するだけではなくて、地域の理解を得るということが非常に大きくなってくると思うんです。ですから、そういう意味ではローカルなものがあっても私はいいと思います。

【森田委員】
これも、この図をめぐって色々議論があったところだと思いますけれども、基本的に今回の考え方は、色々な形態はそれぞれの大学というか、法人でとり得るということで、きちっとこれだけは決めておかなければならないというところを明確にするとしますと、少なくとも法人が経営協議会を置くということと、教育研究評議会は各大学に置くということ。これは確認して、それ以外のところに同じような機能のものを置くということは、別に妨げないという決め方で、この前は確か皆さんそれほど御異論がなかったような気がするんですけれども、そういう意味で言いますと、色々な形があり得ると思います。むしろ、私自身ちょっと気になりますのは、これは経営協議会というのは議を経ることが法人上義務づけているわけです。「議を経る」というのは、決定をするというわけではないわけで、言わば一種の諮問機関的な形。したがって、法人の長が決定をするときに、経営協議会に諮らずに決めるということは違法なのかもしれませんけれども、諮って、経営協議会の多数の方が言った意見は無視しても差し支えないと、極論しますとそういう位置付けだということですね。現実にはあり得ないと思いますけれども、そこのところは役員会とちょっと違うのかなという気がします。

【有川座長】
ありがとうございます。役員会の方も、現行でも役員会に諮るわけですけれども、別に役員会で決まったとおり学長がしなければいけないというようなふうにはなっていなかったと思います。大事な点はこの点だということで、それを確認しておけば、色々なバリエーションがあるだろうという、そういった整理の仕方でいいのかなというふうに思います。今日は特にページを追ってとか、項目を追ってという議論はしませんでしたけれども、一つのまとめの案に対しまして、ここでかなり見える形で一法人複数大学制度等に関するまとめが示され、それに沿って御議論をいただいたと思っております。非常に深い議論ができたのですけれども、これを限られた時間の中で収束をさせなければいけないということもございます。あと、先ほどもございましたけれども、これに関して、これだけすっと出てきますと唐突感もございますので、現行の国立大学法人制度の仕組みなどがどうなっているかというようなことなども含めまして、その辺を冒頭に書いておくというようなことをした上で、とりあえずの案として、次のステップに進んでみたらどうかというふうに思いますが、いかがでしょうか。致命的にどうしようもないというようなことはなかったように感じているのですけれども、甘いでしょうか。大きなことで言いますと、国立大学法人法自体を整えるべき、改正していくという、その方がすっきりはするのでしょうけれども、相当時間もかかるでしょうし、また我々にそれが求められているわけでもないだろうという気もいたしますが、そういうことも一応ちゃんと踏まえた上で、既に手を挙げていらっしゃるようなところもある、あるいは閣議決定もされているという条件の中で、どういったことを今この段階で考えていけばいいかというようなことに関しましては、かなりまとまった議論ができたのではないかというふうに私自身は思っております。そういったことで、今日いただいたことなど、若干また整理をして、今年の会議はこれが最後だと思いますので、メール等で確認をしていただいて、次のステップに進むということをやったらどうかというふうに思います。今後の日程等につきまして、予定等につきまして、その辺りも含めまして事務局の方からお願いいたします。

【事務局】
では御説明させていただきます。御議論、本当にありがとうございました。今日いただいた御意見については、この案の案文の方に、また色々と、しっかりと反映させていただきたいと思います。具体的には、まずは、今最後に有川座長の方からお話しいただきました、前文的に、まずは一つ、一枚か二枚程度加えさせていただくということ。それから、移行プロセスとその手続のところのフローについても、少しまた資料として加えるということ。あとは、今般、最初の方でたくさん御議論いただいた、国立大学法人制度自体の課題として色々受けとめるべきところがございますので、そこは工夫してこの中にしっかりと書き込ませていただきたいというふうに思います。次回ですけれども、本年はこちらで終わりでございます。本当にありがとうございました。次回については、年を明けてから、また日程を調整させていただいた上でご案内させていただきたいと思っております。なお、本日いただいた、この反映版ということになりますけれども、次回の会議までに、できればパブリックコメントというふうな形で、年末年始をはさんでかけさせていただきたいと思っています。ただ、その前に、今日いただいた御意見の反映版というのを、まずは先ほど御意見いただきましたので、メールで一旦、委員の皆様にご紹介させていただいた上で、パブリックコメントというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。以上です。

【有川座長】
本日は長時間ありがとうございました。非常に本質的な議論ができたというふうに思っております。いただきました御意見等は、今日の資料1に反映させて、資料1にはもう一つ前書き的なものが、先ほど来申し上げておりますように入って、全体の位置付けをした上で、今日いただいた御意見を反映させたものを作りまして、でき次第先生方の方にメール等で差し上げて、確認の上、この机上配付の方で言いますとパブリックコメントもということでして、それをまた参考にして、年明けにより深い議論をしてまとめに入っていくという、そういったことかと思います。本日は、長時間御議論をいただきましてありがとうございました。これで終わります。

(以上)

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-- 登録:平成31年02月 --