ここからサイトの主なメニューです

理工系人材育成に関する産学官円卓会議人材需給ワーキンググループ(第3回) 議事録

1.日時

平成29年3月29日(水曜日) 15時30分~17時30分

2.場所

経済産業省別館9階 944共用会議室

3.議題

  1. 人材需給ワーキンググループ取りまとめ(案)について

4.出席者

委員

江村委員、岸本委員、剣持委員、関委員、辻委員、永里委員、萩谷委員、山本委員

文部科学省

浅野専門教育課長、福島専門教育課企画官、辻専門教育課長補佐、飯村大学連携推進室長(経済産業省)、渡邉大学連携推進室長補佐(経済産業省)、小林大学連携推進室長補佐(経済産業省)

5.議事録

【飯村室長】 それでは,定刻になりましたので,第3回人材需給ワーキンググループを開催いたします。委員の皆様におかれましては,年度末,大変御多忙な時期にもかかわらず,ご出席いただきまして,誠にありがとうございます。経済産業省大学連携推進室長の飯村でございます。よろしくお願いいたします。本日の議事進行は永里座長にお願いいたします。


【永里座長】 それでは事務局に資料の確認をお願いいたします。


【飯村室長】 はい。本日資料でございますけれども,ペーパーレスということで,お手元のiPadを使って議論させていただきたいと思います。資料は議事次第,委員名簿のほかに資料1としまして,ワーキンググループの報告書取りまとめ案,それから資料2が前回第2回のワーキンググループの議事録でございます。このほかに資料1報告書の別添としまして,別添1産業界のニーズの実態に係る調査結果,これが経産省の方の調査結果。そして,別添2としまして文科省さんの千葉大学への委託調査,ということで別添とさせていただいております。同じフォルダに入っているかと思いますので過不足ないと思いますけれども,以上が本日の資料でございます。


【永里座長】 ありがとうございました。ではカメラ撮影はここまでにします。いいでしょうか。はい,それでは議題に入りたいと思います。資料1人材需給ワーキンググループ資料とりまとめ案について事務局に20分程度ご説明をお願いいたします。


【飯村室長】 はい,ありがとうございます。それではまず資料1をお開きいただければと思います。あわせてですね,前回少し宿題になりました,この人材需給ワーキンググループでどの辺にフォーカスを絞って議論するのかということに関係しまして,皆さんのiPadではなくて,こちらの画面を使いまして,パワーポイントで少し追加した資料をご紹介したいと思います。iPadで行ったり来たりするとなかなか大変なものですから,こちらの画面を使いたいと思います。
今まで産業界ニーズ調査ということでお示ししてきたわけなのですけども,それにさらに2枚ほど追加しまして,タイトルとしては,最終学歴別の出身者の業務で重要な専門分野と,大学等で学んだ分野ということで,青が大学の研究室で何を学んだかと,下が専門,横軸は細かい専門分野でございます。赤が企業における重要な分野でこちらの表は技術系職種かつドクターの出身者の方280名だけを切り出したものです。同じ横軸で,もう1枚用意しましたのは,これは博士以外の方,マスターそれから学士それから高専の方について,それぞれ比べたものです。初めの方に戻りまして,ドクターの方で見ますとこの青と赤のずれというのは実はあまりなくて,分野のずれ,あるいは高さのずれ,それぞれあまりないというのが状況です。一番左はちなみに一番青いのが高いので機械工学,次の次は青い山ですね,これは有機化学ということです。次に赤いちょっととがったところが,真ん中近くにありますけども,これがハードソフトなど,それから右側に行きまして,ちょっと青い高い山が分子生物学等ということで,これは比較的それぞれのピークがしっかり合っているのではないかというふうに思っております。 
次に11ページを見ていただきますと,今度は真ん中あたりに高い赤,つまり企業における業務で重要な専門分野というのがたっております。これは技術系職種の博士以外の方ということで,ハードソフトのところで企業において大変にやはり人材ニーズが高いというふうに見えます。またその右下の方に青が幾つか小さく飛び出ているところがあるのですけども,これ実は文系の科目でございまして,例えば法律や経済学などを学んだ人が技術系職種,例えばシステムエンジニア等として活躍されているという実態でございます。以上,私どもの産業界のニーズ実態調査に加えましたので,これから見てもお分かりいただけるのは,このワーキンググループでどこをフォーカスして議論するかという意味につきましては,まずドクターという数とそのギャップの状況から見ると,ドクターというよりもむしろ数の多い,またギャップの大きい修士・学士の方を対象に議論していくということ,それからこのワーキンググループで少し専門分野を絞ってということで,やはり情報技術系ということでこれまでも議論して,本日もフォーカスを絞って議論していきたいというふうに考えております。
 早速ですが資料1,報告書の本文の方に行きまして,こちらをご説明したいと思います。報告書の方ですけれども,初めに5ページほど,これは要約ということでご用意しております。後ろの方が本文となっておりますけれども,本文で全部ご説明しますと長いものですから,要約の方でご説明したいと思います。本文の中でも図が出てくるので,それもスライドでご紹介したいと思います。それでは要約の方でご紹介したいと思います。
この人材需給ワーキングループでございますけれども,昨年8月に策定されました理工系人材育成に関する産学官行動計画に基づきまして,政府が実施する産業界のニーズの実態に係る調査,その結果の分析あるいは産業界の将来的なニーズに係る議論を行うとともに,理工系人材の質的充実,量的確保に向けた対応策ということで検討を進めてまいりました。この産業界のニーズ調査でございますけれども,今年度実施したニーズ調査におきましても,前回2年前の調査と同様に,機械,電気,土木,ITなどの分野の企業ニーズが高い一方,分子生物学,生態システム等の分野につきましては,企業ニーズは低いけれども研究者の数が多いという人材需給構造が改めて明らかになったところでございます。このうち,特にAI等の成長を支える数理情報技術分野の人材育成については,第4次産業革命の進展により一層圧倒的に人材が不足すると指摘されているところでございますので,喫緊の課題として,本ワーキングループでの重点分野として,以下,具体的な実現方策を取りまとめたということでございます。この後,要約あるいは本文の中で三つの柱に整理して,議論をまとめております。
一つ目が(1)ということで,産業界のニーズの実態に係る調査に基づく需給マッチングでございます。中身は二つございまして,一つは,人材需給マッチングを推進するための仕組みの構築ということで,大学協議体に関することと,もう一つは社会ニーズに対応する教育環境の整備ということで具体的には産業界からの寄付講座の提供,あるいは講師・研究員の派遣・教材の提供。これを(1)のもとで取り扱っております。それで(1)の①大学協議体に関することでございます。この要約では,これまでの調査,産業界ニーズ調査や皆様のワーキングからのご意見を踏まえまして,今後具体的に取り組むべき方策ということで,画面の上では,箱の中に記載しております。この大学協議体にかかるところでございますけれども,人材需給マッチングの推進にあたって,産業界ニーズ調査による定点観測をし,あるいは大学関係者による協議体,この大学協議体の早期の設立。そして,産業界との意見交換への実施が鍵となるということで,実際にこの協議体を設立して具体的な活動内容を定めていこうということで議論をしていただいてまいりました。図の中では一度ワーキングの中で整理したものですけれども,左側に,一番左の細長い丸に産業界とその次は産業界代表でその次が大学協議体で,一番右側が教育機関で下の箱の中に社会人と学生そして一番上の細長いところで政府とありまして,ここでは大学協議体の位置付けは,大学の関係者によって大学協議体を設置し,そこに産業界あるいは産業界の代表が関わって具体的な意見交換あるいは将来的には産学協働で教育プログラムを作っていく,そう言った位置付けにある項目でございます。従いまして,今後具体的に取り組むべき方策というところですけれども,行動計画にもともと大学協議体を作ろうというふうに記載されておりますので,この具体化をしていくということでございます。文科省さんと私どもの方で関係者の皆様に具体的な調整を進めているところですけれども,現在のアイディアとしましては国公私立大学の学部長さんから組織される大学協議体をつくりまして,将来的には人材育成だけではなく,共同研究も含めて,具体的な取組みに係る産学連携の橋渡し機能を担っていくことも検討していきたいというのが1点でございます。
また,このような議論は実務レベルで定期的に行う,そして継続的に行うのが重要だというのが2回目のワーキングのご意見でもございましたので,それぞれ教育機関側と産業界側からカウンターパートに対する要望についての意見交換あるいは寄付講座等の具体的な教育活動の構築実施や調査等に基づく政策提言の取りまとめ等に取り組むというふうにしております。
この大学協議体ができることになりますと,まずこのワーキンググループもあり,さらにその上に円卓会議もあるということですので,それぞれの役割,関係性を整理して,様々なレベルで定期的に議論をしていくということを実現していきたいというふうに考えております。また,大学協議体に参加する産業界の皆様には,この協議体との意見交換に参加するための体制整備というものを今経産省の方からお願いしております。このような意見交換の場で具体的な産学協働による教育プログラムとその協力方策を提示していく,こういうことを求めて参ります。具体的には,紙には今書いていませんが,経団連あるいは新経連で特に数理情報技術分野の人材育成ニーズが高いということで,このような皆様に大学協議体への参加というものを呼びかけ,具体的に議論しているところでございます。
つぎに②,社会ニーズに対応する教育環境の整備でございます。これは図でいきますと,一番右側の角に,1(2)とありまして,そこに寄附講座の提供,講師・研究員派遣教材提供とありまして産業界が教育機関にどのような形で関わっていくかいうところの項目でございます。この数理情報技術分野,私どももこのワーキングでフォーカスをおいてということですけれども,実践力を強化する観点からも,産業界から教育機関への寄付講座の提供,講師・研究員の派遣,教材の提供などを通じて,産学協働によって,人材育成を推進していく必要があると考えております。既に進められている産学協働での人材育成の取組みの好事例というのが様々ございますので,それを取り上げて,他の企業や教育機関でかかる課題の解決に資する形で整理して横展開していくことが重要ではないか,このようなご意見を第2回のワーキンググループでも頂戴したところでございます。
特に本年度の産業界ニーズ調査によりますと,企業と学生の,というかこれは働いている方の目線でお聞きしますと企業との共同研究に加えて,多様な分野の科目の習得あるいはダブルメジャーといった仕組みを要望する声も高くありました。機械や土木などの分野に数理情報技術分野を導入するにあたっても,産学共同で対応していくことが求められるというふうにしております。これが具体的に今後取り組むべき方策という点でございます。
産業界が教育に関わると,実践的な教育に積極的に参画するという以上は,産業界にとって利益のある専門性に合致した人材育成に着目していくことが重要であるというふうに考えております。特に産業界においては数理情報技術分野と,他分野との多様な知識技術を有する人材ニーズが高まっているといわゆる専門分野かけるIT人材という人材ニーズが高まっているということで,とりわけ,このような人材の育成において産学協働で対応していく,これが重要であるというふうにこの報告書では結んでおります。具体的には,図6-1と図6―2を参照しているのですけれども,図6-1は,これも第2回のワーキングでお話がありました,どの分野をターゲットにしているのかと。そうすると,産業界の関わり方は,例えば,基礎的なリテラシー,分野横断的な知識,専門知識の上にITを持っている。さらには,高度な研究,こういった様々なレベルの能力スキルがあるというわけですけれども,その中で,例えば,この本文ですとパターン1,2,3と書いているのですけれども,パターン1,一番上の研究人材に相当するような,これはもしかしたらドクターかもしれませんけども,大学と個別企業による人材育成を含めた大規模な共同研究といった形で人材を育成する方法があるのではないか。また,パターン2としましては,業界団体等の主導によって講師派遣,教材提供を行うといった例があるのではないか。また,パターン3としましては,個別または複数企業による人材育成で,こういったいくつかのパターンがあるのではないか。このような既存の産学協働での人材育成の取組みを整理・分類しまして,一般化する。好事例を一般化して提示し,横展開を促していくべきであるというふうにまとめております。
特に今パターン3としてご説明しました,個別または複数企業による人材育成,これは少なからず例があるわけですけれども,実施までの手続きにかかる負担の大きさなど,横展開においては,改善の余地も見られるというふうに考えております。例えばパターン2として紹介しました業界団体主導の講師派遣,教材提供の仕組みというものをより本格的に検討して,そういった実現例を早期につくり出していくことが重要ではないかと考えております。
ここでまず図8にそのイメージの例を示すとなっておりますが,この図8というのは文科省さんのenPIT事業でございます。enPITというのはeducation network for information technologies ということで成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成という事業で,具体的に企業の方が講義内容の設計や教材作成あるいは講義そのもの,あるいはPBLに実務課題を提供するといった形で,参加されている事業であるというふうにお聞きしています。
また,教育機関側においても,例えば,ここで図6-2に戻るのですけれども,いわゆる専門分野かけるITといった需要が様々に求められるということで,例えば土木分野においても,すでに取組みが進められており,今後,インフラ整備,維持管理,高度利用を進めていく上でICTに関する知識が必要不可欠であるということで土木学会・土木情報学委員会におきまして,土木情報学の体系的な教育カリキュラムを産業界と大学の関係者により検討中であるということでございますので,このような例もご紹介しまして,具体的に産業界,教育機関が協働してプログラムを作っていく,こういう動きを求めていきたいと考えております。
また,さらに,人材育成に関心が高いけれども,教育機関と連携の実績がまだ少ないという企業の声をお聞きしますと,寄附講座等の手続きフローや,必要な規模・予算なども含めまして,そういう規模についての十分な理解があれば,人材育成の取組みを実施するうえでの障害の軽減に繋がるというふうに期待されますので,私どもの方で例えば,寄付講座の一連のフローと期間,だいたい2ヶ月から5ヶ月くらいということで,例示を用意しております。こういった形を通じまして代表的な例を紹介し,あるいは実際に何か課題が発生すればFAQの形で産業界にも情報提供する。そういった形で産学間が連携して解決に向けて検討する,課題を改善していくということを推進してまいりたいと思います。
以上の取組みを進めるにあたっては大学協議体と産業界との意見交換の場も活用していくというふうに考えております。
次は(2),産業界が求める理工系人材のスキルの見える化,そして採用において当該スキルの有無を評価していくという点でございます。スキルの見える化,まず履修履歴の活用ですけれども。これは採用面接時で約3割前後,技術系,非技術系ありますけれども2割から3割,もうすでに履修履歴の取得というのが進んでいます。さらに内定後の提出まで含めると8割以上の企業が履修履歴の提出を求めているというふうに把握しております。さらに今後,情報技術分野のスキルは,今後,企業内研修や自らの学びによる取得の割合も多かったということで,個人のライフスタイルに合わせた履修が可能であるMOOCS等のICTを活用することも効率的であるというふうに考えております。この項目についての今後具体的に取り組むべき方策でございます。
もともと,産業界が求めるスキル・知識の見える化ということでございましたけれども,現在,経済産業省において理系女性活躍促進事業を実施しております。この中で,専門分野ごとに求められる必修科目群の整理を行うことにしておりますので,その中で,スキル知識の見える化をまず進めていきたいということでございます。
それから,MOOCSの活用ということでございます。第2回でもご紹介がありました一般社団法人日本オープンオンライン教育推進協議会,JMOOCさんにおきましてすでに産業界のニーズが高い理工系基礎科目の講座を順次開講されているところであります。これに加えまして,2018年には,情報系科目を5科目から10科目追加して開講する予定です。さらには海外のMOOCとの連携についても検討を進めているというふうにお聞きしております。このように,産業界のニーズが高い講座を企業内教育等にも活用するだけではなく,大学における教育も補完する形を促していきたいというふうに考えております。まとめますと,採用活動時に取得する履修履歴を企業内教育や学び直しに把握するための有効な情報管理ツールとして最大限活用する。そして,まず新卒者の今回の採用スケジュールにおいて,各企業におかれましては履修履歴の取得を進めていただき,その学習状況の管理のデータベース化を進めていただきたい,履修履歴の活用を検討していただきたいというふうにしております。
最後に三つ目の柱でございます。産業界のニーズを踏まえたカリキュラムの提供ということです。一つ目は,社会人の学び直しの促進です。ここでの問題意識は二つございまして,従来,企業ではオンザジョブトレーニングが中心だったけれども,オフザジョブトレーニングはなかなか人事評価に繋がってないということで,学び直しの意欲が湧きにくく,かつイノベーションやブレイクスルーを生み出すような一般的な能力のスキルアップがなされていないのではないか,また,二つ目として,大学において企業や社会のニーズに応じて特別なプログラムを開発するのではなくて,これまでどちらかというと通常の学生プログラムを社会人にも提供するといった形が多かったので,そういう意味では社会人が受講を希望するような魅力的なプログラムになっていないのではないか,これは特に文科省さんの問題意識ということで,ぜひ,最後の回でございますので,オフザジョブトレーニングによる学びが人事評価に繋がるような仕組み,こういった点についても本日議論いただきたいというふうに考えております。またプログラムそのものについては,産業界なども関わって具体的に進めていくということだと考えております。ここで今後取り組むべき方策が2点ございます。
1点目は職業実践力育成プログラム,いわゆるBPですけれども,これはワーキングで取り上げましたのは,社会基盤メンテナンスエキスパートという岐阜大学と,地元の建設業界,業界団体が,協働してプログラムを作るという事例でございます。このような形で産業界と教育機関の両者にとってメリットがある取組みを推進し,新しいムーブメントを起こす,そういったシステムを構築することが望まれるということからも優良な取組み事例を取り上げて横展開を図り,一層の周知広報活動を推進していくこととしております。
またこのBPは120時間の履修時間が必要ということで,より短期に職業に必要な能力を実践的に身に付けることが可能なプログラム,文科大臣が認定・奨励する仕組みを平成29年度に文科省さんの方で創設を目指しているところです。
最後に,②未来の産業創造社会変革に達した人材育成で,これもどちらかというと大変時間的に長く,工学教育全体の話でございますけれども,この点については,今後具体的に取り組むべき方策としまして,文科省において現在大学における工学系教育のあり方に関する検討会を進めていらっしゃるというふうに聞いております。
この中では三つの視点,一つ目として今の技術を先導する力,二つ目として次の技術を生み出す力,三つ目として技術革新に適応する力,こういうものを身に付けるということについて議論を進めていらっしゃると,この委員会におきましても,今後このワーキングループで議論した産学協働による教育プログラムを進めるにあたって要請すべき人材をより明確にして,工学系教育の在り方について具体的な検討を進めていくとされています。
それから数理データサイエンス教育強化ということですけれども,標準カリキュラムの策定という論点がございました。現在,六つの拠点大学,北大,東大,滋賀大,京大,阪大,九州大を拠点として指定されまして,カリキュラム作成にあたっていらっしゃるわけですけれども,これは他大学や産業界の意見も取り入れることが必要であるということで,産業界及び研究機関等と連携した産学連携のネットワークを今後は整備して,数理データサイエンスかける他分野産業プログラムの開発も推進していくとされております。
それから,これは文科省さんの委託調査の方でも提案されております通り,課題解決型学習PBLの重要性については,論を待たないということでございますので,これを実践教育に導入するという観点で教材提供や講師派遣を含めて,さらに産学官協働した取組みを推進していくとしております。
最後に,現在情報専門学科におけるカリキュラムとしてJ07という10年前に策定されたカリキュラムがありますけれども,これを産学協働で見直して情報化教育をさらに推進していく。
これがこの項目の具体的な取組みの提案ということでございます。すみません長くなりました。以上で報告書の案についてのご説明でございます。


【永里共同座長】  はい,どうもありがとうございました。それでは,本ワーキンググループ取りまとめ案について議論いただきたいと思います。その前に,文言で,非常に細かくて恐縮なのですが,例えば3ページの上の方,取り組むべき方策の上の2行目のところ,「一人前の技術者になることを鑑みれば」と書いておりますけれども,「を鑑みる」という日本語はございませんので,これは何回も出ております。


【飯村室長】  はい,恐縮です。ありがとうございます。


【永里座長】  それでは,今日,書面でお出しになっている萩谷委員から配布資料があります。ご意見を皆さんにお願いしましょう。て今の要約版に関して本文の方で詳しく書いてあります。この要約版に書いてあることは,このとおりでございます。本文の方も含めて議論しましょうか。要約版で議論してもしょうがないですね。


【飯村室長】  時間の関係上要約版でご説明しましたけれども,図があるのは本文でございますので,もちろん本文についてもご意見いただければと思います。


【永里座長】  しゃべりたい方はたくさんいらっしゃるようですけれども,萩谷先生お願いいたします。


【萩谷委員】  はい。この取りまとめに対しては直接的な意見ではないですけれども,このワーキンググループに参加させていただいて,色々勉強させていただいて,私なりに現状認識というか,今後の方向性について考えてみましたので,お話させていただきたいと思います。


【飯村室長】  iPadの方でなくて,机上に紙で配付させていただいております。


【萩谷委員】  企業の採用担当の方と会いますと必ず言われるのが,長く企業に貢献できるような人材が欲しい,要するに,即戦力はあまり期待されてなくて,基礎的な素養のある学生をぜひ企業にくださいというようなことをよく言われます。日本の企業の方と会うと必ずそういうようなことを言われます。るということでそれは要するに終身雇用のもとで就職した学生さんはずっとその企業で貢献するということが期待されているからだと思います。欧米の企業のように,いわゆるジョブディスクリプションといったものもなくて,採用が行われているという現状ではないかと思います。
もちろん即戦力の人材の中途採用もあると思うのですけれども,基本的に従来,日本の企業は企業内研修で新しい分野に対応してきたのではないかと考えています。これが特にIT技術の進展,それから人工知能とかデータサイエンスの急速な発展に伴ってなかなか,机上の資料にはパラダイムシフトと書いてありますけれども,企業の中での対応が難しくなってきているという状況ではないかと思います。
それで,それに対して米国ではどうかというと,基本的に大学がそういう技術の変革パラダイムシフトに対して,率先して対応してきたのではないかと思います。単に技術を開発するのではなくて,大学は即戦力人材を供給できるように,常にその構造改革をし続けていって,新しい教育プログラムとか,カリキュラムとか,それから新しい学科とかを常につくっています。例えば,先ほどから話題になっておりますデータサイエンスにしても,近年はアメリカの大学ではデータサイエンスのための学科とかが新しくどんどんできてきているという状況にあると思います。そういう人材を企業はまさに即戦力として,採用しているという状況ではないかと思います。
それに対して2枚目なのですけれども,大学はどうかというと,これは私の大学を想定して書いてあるのですけれども,本当に日本の大学というのは典型的な日本的な組織でトップダウン的な構造改革ができていない。特に国立大学では。もちろん制度的には,学部学科の再編はできると思うのですけれども,いわゆる学科間の力関係の均衡があって,それを破って学科の定員を例えば1名変えるのでも,ものすごく長い会議をやるとか,そういうような状況になっている。先ほど言いましたように,基礎的な素養を企業が求めているということもありますので,工学でも理学でも伝統的な基軸の分野をルーツとする組織がずっと教育を担っている。例えば,工学部だと土木・機械・電気・化学というような機軸の組織がやっぱり現存としてあって,それが基礎的な教育を担っているという状況があります。前回ご紹介した情報処理学会の調査で情報分野の学生数はかなり増えてきている。数からいうと,米国のコンピューターサイエンスの学生比率とあまり変わらないというような状況があります。ただ,やはり伝統的な分野との融合,例えば電気と情報が典型的だと思うのですけども,そういう伝統的な分野と情報分野の融合が多いのではないかと思います。この辺は客観的なデータというものを持って言っているのではないので,かなり主観的なのですけれども。それに対して米国はコンピューターサイエンスという学科名が必ずついているので,コンピューターサイエンスの分野を中心にした教育が行われているということではないかと思います。
3枚目なのですけど,もう一つ重要なことがソフトウェア産業,日本のソフトウェア産業の一つの特殊性というのがあるのではないかということです。要するに情報系の分野の学生が米国とあまり比率が変わらないのに,IT人材・ソフトウェア人材が足りないと常に言われている。なぜだろうかということなのです。特にソフトウェア産業が非常に多くの人材を必要としている,それは,必ずしもこれだけが理由ではないと思うのですが,日本ではパッケージソフトウェアの利用があまり進まない,要するにカスタムソフトウェアの開発が非常に盛んに行われていて,そこに多くのIT人材が必要とされているという状況があります。パッケージソフトウェアの利用が進まない理由はいろいろありますが,どちらかというと日本では,従来からの業務形態にソフトウェアを合わせるということが多いとよく言われています。従って,従来の業務形態に合わせて新しいソフトウェアを開発することが非常に広く行われているということです。結果的に,カスタムソフトウェアが中心であるために,ソフトウェア産業全体としては,本来ならパッケージソフトウェアで対応できるところを,それぞれソフトウェアを作っているという状況があってそこで非常に多くのIT人材が必要とされている。そういうソフトウェア産業は実に古典的な日本的な企業形態で,要するに企業研修で教育をしている。これは前回,一つデータをお見せしましたけれども,全分野から学生を採用して,ソフトウェアエンジニアリング等の研修をして育成しているという状況があります。逆の見方をすると,そういうソフトウェア産業に情報分野の学生も就職していますから,本来セキュリティーとかIoTなどの先端的な分野に行くべきIT人材が今言ったようなソフトウェア産業にも多く就職しているという現状があるのではないかと思います。そういうこともあって,つまり,企業の問題もあり,大学の問題もあり,それらが両方向依存しあって現在の大学と企業の状況に至っているので,それを改革するというのは多分企業だけでもだめで大学だけでもだめで,両方とも一緒に改革していくことが必要だと思います。今回の取りまとめでもいろいろな提案が,方向性が打ち出されていますけれども,非常に難しい問題ではないかと思います。
最後のところに書いてあるのですけれども,ではどうすれば良いのかということで,私なりに考えますと,今までのお話であまり研究の話がなかったのですが,まず研究面では,企業はもっと大学に期待して大学の技術を取り入れていく必要がある。どちらかというと企業は,欧米の大学と共同研究をやることが多いのですけれども,もっと日本の大学と共同研究して,日本の大学の技術を取り入れるような,そういう期待をしていただく必要があるのでは。それにちゃんと大学も答える必要があって,大学としてももっと柔軟に企業の要望に対応すべきではないかと思います。大学もいろいろな制限があるのですけれども,そういうものに,ある種甘えて本格的な共同研究ができていないという現状もあると思います。
もう一つ,教育に関しては,これまでいろいろな方策があって提案されているのですけれども,現在大学としてできることは,特に情報分野の基礎教育を全学的に充実させることです。これは先ほどの取りまとめの中にありましたけれども,いろいろな分野と情報技術の融合を目指すためには,いろいろな分野で情報教育を充実させていくことが必要です。数理データサイエンスの授業なども活用する方向で進めていくべきではないかということです。
もう一つは,新卒ではなくて,社会人の教育を企業の要望に沿って充実させる。要するに企業の要望に従って社会人教育をするようなプログラムも大学の方で,企業と協力して開発していくということが現実的ではないかと思ったということです。一部ちゃぶ台をひっくり返すようなことも言っていますが,取りまとめに沿った考えも述べさせていただきました。どうもありがとうございました。
もちろん即戦力の人材の中途採用もあると思うのですけれども基本的に従来日本の企業は企業内研修で新しい分野に対応してきたのではないかというふうに考えています。これが特にそのIT技術の進展それから人工知能とかデータサイエンスの急速な発展に伴ってなかなかそれをパラダイムシフトと書いてありますけれども企業の中での対応が難しくなってきているという状況ではないかと思います。
それでそれに対して米国ではどうかというと基本的にその大学がそういう技術の変革パラダイムシフトに対して率先して対応してきたのではないかというふうに思います。単にその技術を開発するのではなくて大学は即戦力人材を供給できるように常にその構造改革をし続けていって新しい教育プログラムとかカリキュラムとかそれから新しい学科とかを常につくっていると例えば先ほどから話題になっておりますデータサイエンスにしても近年はアメリカの大学ではそのデータサイエンスのための学科とかが新しくどんどんできてきているという状況にあると思います。そういう人材を企業はまさに即戦力として採用しているという状況ではないかと思います。
それに対して2枚目なのですけれども大学はどうかというとこれは私の大学を想定して書いてあるのですけれども本当に日本の大学というのは典型的な日本的な組織でトップダウン的な構造改革ができていない。特に国立大学ではもちろん制度的には学部学科の再編というのはできると思うのですけれどもいわゆる学科間の力関係の均衡があってそれを破ってその学科の定員を例えば1名変えるのでもものすごく長い会議をやるとかそういうような状況になっている。先ほど言いましたように基礎的な素養を企業が求めているということもありますのでやっぱりその伝統的な工学でも理学でもその基軸の分野をルーストするような組織がずっと教育を担っている。例えば工学部だと土木・機械・電気・化学というような機軸の組織がやっぱり現存としてあってそれが基礎的な教育を担っているという状況があります。前回ご紹介したその情報処理学会の調査で情報分野の学生数はかなり増えてきている。数からいうと米国のコンピューターサイエンスの学生比率とあまり変わらないというような状況があります。ただやはりその伝統的な分野との融合例えば電気と情報とかが典型的だと思うのですけどもそういう伝統的な分野との融合が多いのではないかとこの辺は客観的なデータというものを持って言っているのではないのでかなり主観的なのですけれどもそれに対して米国はコンピューターサイエンスとかそういう学科名が必ずついているのでそういうコンピューターサイエンスの分野を中心にした教育が行われているということではないかと思います。
3枚目なのですけどもう一つ重要なことがソフトウェア産業日本のソフトウェア産業の一つの特殊性というのがあるのではないかということで要するに情報系の分野の学生がアメリカとあまり比率が変わらないのにそのIT人材・ソフトウェア人材が足りないというふうに常に言われている。なぜだろうかということなのですけど特にソフトウェア産業が非常に多くの人材を必要としているそれはいわゆる一つの理由なのですけれども必ずしもこれだけではないと思うのですが日本ではそのパッケージソフトウェアの利用があまり進まない要するにカスタムソフトウェアの開発が非常に盛んに行われていてそこに多くのIT人材が必要とされているという状況があります。そのパッケージソフトウェアの利用が進まない理由はいろいろあって要するにどちらかというと日本では従来からの業務形態にソフトウェアを合わせるというそういうことが多いというふうによく言われています。従って従来の業務形態に合わせて新しいソフトウェアを開発するとそういうことが非常に広く行われているということです。結果的にカスタムソフトウェアが中心であるためにソフトウェア産業全体としては本来ならパッケージソフトウェアで対応できるところをそれぞれソフトウェアを作っているという状況があってそこで非常に多くのIT人材が必要とされている。そういうソフトウェア産業では実に古典的な日本の企業形態で要するに企業研修で教育をしている。これは前回一つデータを見せしましたけれども全分野から学生を採用してソフトウェアエンジニア等に研修をして育成しているというそういう状況があります。逆の見方をするとそういうソフトウェア産業に情報分野の学生も就職していますからそういうことで本来もう少しその先端的なセキュリティーとかIoTとかそういう先端的な分野に行くべきIT人材が今言ったようなソフトウェア産業にも多く就職しているというような現状があるのではないかと思います。そういうこともあってつまり企業の問題もあり大学の問題もありそれらが両方向依存しあって現在の大学と企業の状況に至っているのでそれを改革するというのは多分企業だけでもだめで大学だけでもだめで両方とも一緒に改革していくことが必要だと思うので今回の取りまとめでもいろいろな提案が方向性が打ち出されていますけれども非常に難しい問題ではないかというふうに思います。
最後のところに書いてあるのですけれどもではどうすれば良いのかということで私なりに考えますと今までのお話であまり研究の話がなかったのですがまず研究面では企業はもっと大学に期待して大学の技術を取り入れていく必要があるとどちらかというと企業は欧米の大学と共同研究をやるというようなことが多いのですけれどももっと日本の大学と共同研究して日本の大学の技術を取り入れるようなそういう期待をしていただく必要があるのでは。それにちゃんと大学も答える必要があって大学としてももっと柔軟に企業の要望に対応すべきではないかと大学もいろいろな制限があるのですけれどもそういうものにある種甘えて本格的な共同研究ができていないという現状もあると思います。
もう一つ教育なのですけれども本当に難しくてこれまでいろいろな方策があって提案されているのですけれども現在大学としてできることは特に情報分野の基礎教育を全学的に従事させるとこれは先ほどの取りまとめの中にありましたけれどもいろいろな分野と情報技術の融合を目指す。そのためにはいろいろな分野でその情報教育を充実させていくということが必要であるということでこれは先ほどありました数理データサイエンスのそういう授業なども活用して大学ではそういう方向で進めていくべきではないかということです。
もう一つは新卒ではなくて社会人の教育を企業の要望に沿って従事させる。要するに企業の要望に従って社会人教育をするようなプログラムも大学の方で大学だけではなくて企業と協力して開発していくということが現実的ではないかというふうに思ったということです。一部ちゃぶ台をひっくり返すようなことも言っていますが取りまとめに沿った考えも述べさせていただきました。どうもありがとうございました。


【永里共同座長】  このことに関して,議論すべきなのか,それとも皆さんも同じようにいろんな思いを述べて頂くのか,少し迷うのですが,せっかくなので今説明があった部分について,皆さんの反論とかご意見をお願いしましょうか。どなたからでも。


【江村委員】  前回と同じ話をすることになるので飯村さんが最初におっしゃっていたように,この議論やっぱり混ざっているんですよ。研究レベルの人材とエンジニアリング人材の話が微妙に混ざって議論されているので,特に萩谷先生はご所属されている大学の特徴上,が大学なのでどちらかというと研究レベルによったお話になっていると思うのですけれど,そこをやっぱりクリアにしないと,一個一個みるとその通りかなと思うのですが,全体感をみるとちょっと混ざっているなというのが一番気になったところです。
それでいくつか言わせて頂くと,まず最後の方で「企業はもっと日本の大学を使え」というのは,弊社の場合は完全にそっちにシフトしております。それはなんでなぜかというと,アメリカの大学とかは非常によくみえるのですけど,こちらが使い切れないのですよ。場所も離れているし,アメリカの大学の周りにはアメリカの人がいっぱい集まっているので,日本人もそこにいくといい人がとれそうだなと半分くらい相談がある。先生の能力というのはあまり差がなかったり,日本の先生の方が優れていたり,そこをちゃんと使うというふうに考えなきゃいけないと私たちは思い直していて,具体的には,NECは大型の産学連携を始めました。そのとき先生がいわれている話というと,組織体組織というときにビジョンの話をしていて,そこがここに書かれていることなのではないかと思うのです。企業は大学にもっと期待すべき,大学はもっと企業の要望に対応すべき,というのはそこをどうやって握るかという問題をいっていて,その連携のプロセスをどう考えるかということをみんなでみていかないといけないというふうに思っています。たくさんいいたいことがあるのですがやめておきます。企業の問題というところで書かれているところの,これも今回の議論のかなり本質的なところかと思うのですけど,研究者側によっている話なので,今回のフォーカスからはすこしずれているのかもしれないですけど,企業は即戦力を求めていないわけではないのです。今大学が即戦力といわれている内容自身がいって,産業界での即戦力いわれていること自身が私たちの即戦力とずれているのですというのが需給のミスマッチでありまして,だからアメリカのコンピューターサイエンスから出てくる学生さんは即戦力でもあるし,実は我々がほしいと思っている基本的な素養も両方を兼ね備えた人材が出てきています,という実態と私は思っているので,即戦力と基本的な素養をこれをこうやって分けて議論すると実は違っていて,そうしたときに,今必要な教育のプログラムはこういうことで,その上でPBLとかそういうものを含めて即戦力的に身に付けてほしいものはこういうことです,というレベルで議論していかないといけないと思うので,なんか一個一個みるとそのようにも読めるのだけど,ちょっと実態と違うなというのが私の感想です。


【萩谷委員】  そういった即戦力の教育がもしあったとして,そういう教育,プログラムの卒業生をきちんと企業の方で採用していただけるか,要するに需給のマッチが起きるような,例えば配属において。とか。


【江村委員】  だから,即戦力といったときに,エンジニアリング的な方にいけば,即戦力を養成するプログラムを作りうるのだと思う。でも,全体を引っ張っていく人材というのは即戦力プログラムというものはできないのではないかと思っていて,その基盤的な能力とテーマが今の最先端のものに合っているか。合っている人が即戦力のリーダー的な人材になるので,そこに即戦力プログラムを作ろうというのはちょっと幻想じゃないかという風に私は思っていますというのと,そっち側に近い話でいうと,もう一つは書かれていることはその通りなのですけど,ITソフトウェア人材が少ない,でももっと根っこの問題はアーキテクトがいないということだと思います。そういう感じのところを本当は解いていかないと対処療法的な議論になるのではないかというのが私の認識です。


【永里共同座長】 ありがとうございます。それでは,はいどうぞ


【辻委員】  このご意見もすごく最もだと思うのですが,ワーキンググループでどこに焦点を絞るのかという議論の中で,もともとドクターとかではなく焦点を絞っている分野があって,3点に確か絞っていたと思います。一つは,産業界ニーズと構造マッチングとかスキルの見える化等というところ。それから最初にその辺で何が違うかということでいうと,研究者は割と行っているところと合っているけど,実は修士・学部とか,この辺が一番ずれているので,この辺を議論にしましょうというのが最初から中心にやった議論ではないかと思っています。もともと円卓会議ではドクターの部分とか,幅広くやっていたもののうち,このワーキングでは絞ってやると言ったのだから,ご意見はすごくわかるのですが,ここの議論の取りまとめとしてそこまで広げるのが,果たしていいのかといのが少し感じた次第です。


【萩谷委員】  私としてはいわゆる修士とか学部レベルの教育というものを想定して考えていたところなのです。があまりその研究人材ということではなくて。


【飯村室長】 補足的に申し上げますと,机上配布で行動計画をお配りしておりまして,表紙の裏に目次があります。大きく1ポツ,2ポツ,3ポツというのが行動計画の柱でして,この人材需給ワーキングでは,1ポツの産業界のニーズと高等教育のマッチング方策,専門教育の充実というものを議論していただいております。それの外側に,つまりこのワーキングの外側に,2ポツの産業界における博士人材の活躍の促進方策,あるいは3ポツの理工系教育の裾野の拡大,初等中等教育の充実というものがございます。それで,やはり1ポツの議論をしますと,当然ハイレベルの研究職の方というのも含まれるのですけれども,どちらかというのは,それは2ポツの方の整理と考えまして,1ポツの方では,今回は技術職あるいはエンジニアでかつ喫緊のニーズがあって,ギャップも大きい数理情報系というものにやはりフォーカスをしてご議論していただく,あるいはできるだけ具体的に次のアクションに繋がるように,進めていくというふうに考えております。


【永里共同座長】  ありがとうございます。そういう意味である程度ターゲットを絞ったことで議論していきたいと思います。萩谷先生の資料に関して色々ご意見もあるでしょうが,どうしても何か言いたいという方はいらっしゃいますか。
私の印象をいうと,企業は大学に対して即戦力を期待していないというような時代ではなくなったのです。よね産業界の人間として言えるのは,そういうことです。ただし,これを工学系でなくて事務系というふうに読み取ると,事務系には専門性を期待していない企業というのは結構多いので,そういうことはあり得ます。ですがだけど,企業の中のどなたに質問したかによって答えが変わってくる可能性もあります。特に,人事系統の方というのは,両方置いている会社もありますが,どっちかというとトップの方が事務系の人が多いので,この種の答えが出てくる可能性が,この種というのは,萩谷さんの最初に入れていた終身雇用のもと企業は新卒に対して,というのはどうしても否めないです。ただ,今は終身雇用そのものが崩れているということもまた事実でございます。ということで他に展開したいと思います。
それでは,この要約版にありますけれども,(1)産業界のニーズに係る調査に基づく需給マッチングに関しまして,①人材需給マッチングを推進するための仕組みの構築。②社会ニーズに対応する教育環境の整備,この辺について,なにかコメントございませんでしょうか。はいどうぞ。


【岸本共同座長】  これを順番にやっていくとすると,要約のところについてひとつコメントがあるのですが,これ読み直してみると,要約のところの2段落目の真ん中ぐらいで,特にAI等の成長を支える数理情報技術分野の人材育成,と書いてあるのですけれども,数理情報技術を専門とする人材なのか,数理情報分野に強い人材の育成なのか,数理情報分野を担う人材育成なのか,今の議論だと,全てが含まれていて,それをこの「の」で表現してよいのかということなので,だとすると例えば数理情報分野を「担う」というぐらいなのかもしれないなと思うわけですが,それが後に色々関係してくるのではないかと思いまして,発言させて頂きました。


【永里共同座長】  そうですね。どうでしょう。


【飯村室長】  数理情報技術分野を専門とする人材というのが一つのグループで,もう一つは専門分野にこの素養をさらに持っている,「かける」人材ですね。どちらかというと今までのこのワーキンググループは後者の「かける」人材の方に,より一層ニーズがあり,求められているのではないかという議論だったというふうに理解しています。この表現としてはどうでしょう。「を担う」のほうがより適切でしょうか。


【岸本共同座長】  もう一つだけ気になっていたのが,この学校の分野というのが産業分野をいっているのか,学んだところの部分をいっているのか,日本の中で,数字情報技術分野という産業はない。だからここら辺ちゃんと整理しておいた方がいいのかなと思います。これは言葉のことなので,これで通じればこれはこれでよいと思いますが,細かいところですが,ちゃんと議論しておいた方がよいかなと思いまして,発言いたしました。


【飯村室長】  ありがとうございます。本文の18ページに図6-2というのがありまして,これがまさに経団連が昨年の7月に出したソサエティ5.0への実現に向けてということで,一つずつ見ていただくと,ビックデータとかIoTとか人工知能,様々な項目について,例えば先ほどの土木かけるITとかです。それから,農業かけるIT,バイオかけるIT,様々なかけるITの人材がやはり必要であるというところを提言されていますので,私どもとしてはこういうことを大変意識して,今回議論しているということでございます。


【永里共同座長】  はい,どうぞ


【江村委員】  中身の議論の前に,この資料って,産学官円卓会議への報告となっているじゃないですか,結局読者は誰で,ここに書かれているものは次どういうふうにアクションされるのというのを理解しておかないと,書きぶりについて的確にコメントできるかというのがあります。


【飯村室長】  ご説明が不足しておりまして失礼いたしました。行動計画の一部についてこの人材需給ワーキンググループでフォローアップするという形になっておりますので,議論を取りまとめまして,円卓会議の方に報告します。5月の末ぐらいに報告できればと思っております。そういう意味では円卓会議に報告するのですけれども,円卓会議の行動計画というのはそれぞれ産学官が何をするかという形で整理されていますので,この報告書の中で,この1年間の進捗を見て,さらに,それぞれ産学官という主語で誰が何をやるかをはっきりさせていくということになっています。そういう意味で読者は二段階ありまして,少なくとも円卓会議に報告する円卓会議のメンバーであると同時に,政府の文章ですので政府としては,こういうふうにやっていきますと国民の皆様に読んでいただくということでございます。


【江村委員】  今日のとりまとめのところに,方策が提言されている訳ですけれど,それは円卓会議でもう一段ブレイクダウンされるのか,主語をそれぞれ置いたときに何かのアクションを考えるインプットになるという感じですね。


【永里共同座長】  それでいいと思います。ということで,先ほどの岸本先生の議論について,「担う」という感じという風に修正しましょう。はい。


【岸本共同座長】  細かいところで,すみません。


【永里共同座長】  いえいえ。ここははっきりさせないと,また後で議論が発散する可能性がございます。では次にご意見ありますでしょうか。それでは,時間の関係もありますので,今度は(2)産業界が求める理工系人材のスキルの見える化,採用活動における当該スキルの有無の評価,ここに関しましてご意見等ございますか。


【辻委員】  今後の取り組むべき方策ではないのですけれども,前提のところ,2ページのところからの終わりくらいに記載がある,企業の全業種で29%取っていて,履修履歴を取得することが割と習慣になりつつあるというふうなことを書かれているのですが,そもそもこの履修履歴をどうやって確認するかというと,もともと採用の時に確認すると,こういう科目をした方が例えば数理情報とかも企業はそういうのを評価してくれるんだ,ということが後輩とかに繋がっていって,それから後輩が自分の学科でも,例えばプログラミングやろうかというふうになってくる動きを,学生にとって履修の行動を変えていくことがもともとのポイントであるので,内定後に履修履歴を取っても関係ないのです。要するに応募の時に取って,それを確認していくということが重要なので,だから実は私が気になったのは,実は30%しかまだ取ってないのだということ。また経産省の調査でも,若手の学生,社会人に聞いたとき,採用を受けた会社の中で学業の状況とかを割と確認して重視されているという会社はありましたか,という質問に対して,そんな会社はなかったというのが実は40%なのです。10社も20社も受けている中で,そのような会社はなかったというのが40%の中で,勉強をしようという気になるかといったらならない,そのような段階だから,今確認をしようということなので,ここの表現なのですね。だから,習慣化されているというのはちょっと言い過ぎで,どちらかというとまだまだ進んでいないということの方が実態としては正しいのではないか。実際に社会人に聞いてもそういう会社はないというふうな,実はその認識を書いてあげることが重要なのではないかと思います。


【飯村室長】  ありがとうございます。別添1の23ページ。今の辻委員のご指摘なのですけれども,先ほど言った2割から3割の会社で採用時に見ているというお話でしたけど,これが今の後段でおっしゃったデータでして,別添1にあります。採用選考において重視されていると感じた理由は,されていると感じた人は何をもってどんな企業のアクションを持って重視されていると感じていますかということで,一番濃い青31%のところが,選考の早期から履修履歴の提出が求められた,それをもってちゃんと見てくれているのだなと思っている。それからの赤8%,面接において履修履歴に基づいて成績や単位取得について質問された話題になった。それから,緑7%が同じく面接において履修履歴に基づいて特定科目の教育内容や得た知識について質問された。それから紫9%,面接において履修履歴に基づいて学問分野への関心や仕事への意識などについて質問された。履修履歴で何を勉強したのかだけではなくて,それを通じて関心を持って履修活動,活動ということ自体に関心を持って質問されたということをもって重視されていると感じたという学生が多かったということでございまして,先ほどおっしゃっていたような4割の学生が,左側43%が重視されていると感じた企業はなかった,この時の調査のことでございます。


【辻委員】  今の時期としてはそれが進んできていますという表現はここに書いていると思うし,取ることが習慣化されているということに関しては,そうじゃない。表現が,書き過ぎてないですかということを言っているだけです。


【永里共同座長】  私のほうからコメントしたいと思います。会社側の人たちにとって,辻さんのお話はこうなります。履修履歴なんかまず見ていないと,それで面接の時に質問をする材料として,何を勉強したか,その辺で答えさせる。それで,実は人物本位で見ていると,その受け答えその他について見て,人物本位で採っていく。こういうようなものが旧来の企業の考えなのです。これを理系の方で,人物本位で考えると博士課程にいくよりは修士でやめた方がいいとなるのです。
それで,ちょっとだけ宣伝させてもらいますが,日化協というところがあるのですが,化学業界はそれを恐れまして,博士人材にいくようにという奨学金まで出して,37社が一社当たり250万出して,毎年36人の博士人材を養成しているのです。ここの後にも出てまいりますが,カリキュラムがあるから,化学業界は各大学の専攻に対して頼んでいる。一緒にカリキュラムを作って化学業界に役立つことをやっているのです。今日まとめに入っているところは,実は化学業界にとっては当たり前というか,それでやっているということが書かれているのですが,今のこの話の何%かどうかということは,履歴を見ないで採用した後に履歴について質問しているので,これはどう解釈するかということは非常に難しい部分です。
この文章の表現でいくと,企業が履歴を非常に重要視してだんだんだんだんよくなってきているというふうに解釈して書いてあるのですが,そうあるべきだと僕も思うのですけれども,実態はどうかというと,どうですか。はい。


【辻委員】  化学業界は応募時に履修履歴を取る会社が本当に多いです。それとあと建設関係。ただしそれ以外のところは違います。だから業界によって違うのです。おっしゃるとおり化学業界が本当にそういう傾向があるなというのは私の調査の中でも同じかと思います。ただ,全般的にそうかといったらそうではないので,やっぱり表現はもう少しきちっとしたほうがいいのではないかということを言いました。


【江村委員】  履修履歴という単純な議論でいいのかという問題で,先ほどから申し上げている話で,その人のスキルのレベルがどこまで行っているのかというのを知るという意味で履修履歴を使えるのであれば違うのですけれど,その新卒の採用と違うのですけど,情報系でいうとIPAというのがあって,ITスキルの認定をやっています。それはどのレベルまで認定をとっているというのがわかると,この人はこのぐらいの仕事ができるというのがわかるようになっています。だからそこにあるデータの持っている意味っていうものをベースに議論しないと,履修履歴は何も語っていないのではないかなと思うので,その辺踏み込んで議論しないとそれが増えたらいいのかどうかですら議論できないのではないかなと思うのですけど。


【永里共同座長】  はい,どうぞ。


【岸本共同座長】  このスキルの意味するところも,本当はきちんと議論しないといけないかなと思いますけれども,いわゆるここで言っているスキルというのはおそらく科目をとって,プログラミングを書けるとか,あることができるという能力を表現しているのだと思いますけれども,今大学の中で教育するのは,スキルの教育とさらにそのスキルをうまく使うというある種コンピテンシーが大事で,それをどれくらい身に付けたかというのも,本来は,きちっと履修履歴にするのか,CVに書くのか,そこについて日本はあまりやってきていないので,そこら辺をきちんとやらないといけないのですけれども,そこまでここで議論してしまうと,また元に戻ってしまうので,ここのところはある種プログラムを書けるといったスキルの見せる化だけでも,一つはある種のデータがとれるぞというくらいにして,全てをここだけで評価できるのかということは強すぎるので,ここら辺をうまく書いていった方がよいのではないかなと思う。道具としては使えるとは思うのですけれども,これが全てではないといったニュアンスがどこかに入るといいなと思って読んでおりました。


【永里共同座長】  おっしゃるとおりですね。


【江村委員】  今おっしゃったことはとても大事で,大学の中で教えているものの中で,例えば数学みたいなやつは,私はコンピテンシー側じゃないかと思います。それよりも,スキルに近いものもあって,その科目によって意味が違うというのが理解されているともっと非常にいい情報になる。それを私たちでも理解して見なければならないということです。


【永里共同座長】  いや,おっしゃるとおりだと思います。はい,どうぞ。


【関委員】  その,企業さんが使われない理由の一つに,ここの書きぶりの問題ですけれども,何々という科目に優がついている,良がついているということだけでは,今おっしゃられたように,実はその中身を評価するのが非常に難しくて,仮にシラバスを見てもわかりにくくて,やはりルーブリックみたいな,その科目をとったということはいったいどういうスキルを身に付けたとか,どういう能力をそこで身に付けているということが対応されていないので,一方でこの履修履歴を活用するということを企業様に求めるならば大学側のカリキュラムというか,授業科目の方にも何か改善を求めないと,バランスが取れてないなというふうに見えます。


【永里共同座長】  はい,どうぞ


【山本委員】  こちらの文章の表現は,私も思いましたがこの文章に見られるのは就活前の学生さんや,学生時代から社会人にかけて学びを重ねて履修履歴を更新していく企業人という,その方々のキャリアアップ方策としての活用を企業に求めたもの文章だと感じました。一方でやっぱり大学の個々の先生,こういった就職だとかに詳しくない先生ですとか,個々の学生さんにどこまで浸透しているか,という点が気になります。正直言って私もこちらのにワーキングに入るまでこんなに履修履歴が進んでいるとは知らなかった面がございまして,広くそちらの方にも理解を高めていくためのと言ったような表現が少しあってもいいのかなと感じました。


【永里共同座長】  はい。履修履歴が,先ほど関先生からありましたけれど,その大学の質保証でなければいけない。これは企業が求めているというよりも,大学側が襟を正して履修履歴をきちんとやって,ちゃんと大学において,これを履修したということは世間的に通用するのですよというふうに持って行かないと,この履修履歴は活用できないのです。仏つくって魂入れずというような状態の履修履歴だったら困るわけです。その点,これは非常に大学に求めることでもあるのですね。企業はそうなると,活用することになると思いますはい。


【飯村室長】  補足的に説明いたしますと,5ページに8月に決めた行動計画で,このスキルのところがどう書かれているかというのがございます。5ページの下の方にアクションプラン,短期的対応2-3年以内というのがありまして,産業界はという主語で大学等や学生に対し理工系人材に求めるスキルを具体的に提示するという行動計画になっております。そのあとに,なおスキルの有無の評価にあたってはということで履修履歴,履修証明を活用しようということになっております,というのが一つの事実。
それから,辻委員のおっしゃった8割使っているのではなくて,活用されていないじゃないかと,むしろ課題があるのだというのは,それはご指摘の通りだと思いますので本文のところではそういうふうに書き直したいと思います。先ほどのスキルの有無というのはスキルの定義自体は何だろうかというお話にもちろん繋がると思っています。ここでは,スキルの有無を履修履歴で確認するという意味では,どのような科目をとったかというのは一つの切り口。
それからご指摘のあった通り,スキルというのは本来それだけの話ではなくて,コンピテンシーに関わるものもあれば,これはよく産業界の方がおっしゃるようなクリエイティビティですとか,コミュニケーション力,リーダーシップ,そういうことを指しておっしゃっている場合もあるのではないかというふうに考えています。従いまして,ここでは,どれくらいの広い範囲の話をするかという意味では少なくとも行動計画において,スキルというのは履修履歴のチェック,活用によって,まずその側面から見ようという計画になっておりますので,その点をしっかり書くということにしたいと思います。それ以上のスキル,コンピテンシー,クリエイティビティ等についてどう見るかということはむしろ委員の皆様のご意見をこの報告書としてどこまでいえるかというのをお聞きしたいというふうに思います。


【永里共同座長】  今の室長のお話について何かある方。コメントをどうぞ。はい。


【剣持委員】  若干的外れかもわかりませんけど,例えば,フーリエ変換ならフーリエ変換の講義の成績がAであった。しかしA大学とB大学では全然評価が違うわけですよね。だから一律に採用側が並べて評価することはできない。私はJABREE認定のプログラムでとった成績と,そうでないのでは当然そのアウトカムベースの話が違うから,そういう外部評価的なものでプログラムなり,履修履歴というものの精度が担保できるようなことになれば少し信憑性が上がってくるのかなという気がしておりました。では,JABEEのことについてこの報告書というか提言書にどう書き込むかというと,それは若干難しい気がしているところでもあります。若干的外れかもわかりませんけど例えばフーリエ変換ならフーリエ変換の講義の成績がAであったと何とか大学とかんとか大学では全然評価が違うわけですよね。だから一律に採用側が並べて評価することはできない。だから私なんかもうちょっとやっぱりJABREE認定のプログラムでとったというのとそうでないのでは当然そのアウトカムベースの話が違うからそういうものでプログラムなり履修履歴というのが担保できるようなことになれば少し信憑性が上がってくるのかなという気がちょっと感じておりました。ではJABEEのことについてこの報告書というか提言書にどう書き込むかというのは若干難しい気がしているところでもあります。


【永里共同座長】  はい。JABEEについては,第1回で議論をちょっとしているのです。そういうわけでそのA大学とB大学に書いてある履修履歴が一緒でも,企業側が割り引いて,A大学だったら100%,Bは80%と割り引いていくとか,変な話になるのですよね。ここでちょっとJABEEに似てくるのですけど,責任を持って,自分のところで質保証をするような,JABEEのように外から評価するというのがあると質保証となるかもしれないと思うのですけれども,今そこまではここには書けませんね。


【岸本共同座長】  そうすると,これは産業界が見せるだけじゃなくて,必要なスキルや知識や履修履歴の在り方について産業界と大学がよく対話を積み重ねるということもいれてもいいのではないかなと思う。これだと一方的に産業界がこうですよというのだけども,やはり対話に基づいて大学のカリキュラムに入れてくるということが必要だとすれば,そこでの議論を持って履修履歴を促すと,もう一段階があってもいいかと思います。


【永里共同座長】  落としどころはそうしましょうかね。


【飯村室長】  ありがとうございます。それからさきほどさっき申し上げたようなスキルは履修履歴で,コンピテンシー以外,それでそのそれが項目自体であるとともに,多分どれくらい身に付いたかというその指標もまた別なので,そういうことも含めて,大学と産業界でしっかりそもそも何を評価して,どのように評価して,という議論をすべきだということです。


【永里共同座長】  では,そういうことでまとめて頂ければ。次は,(3)産業界のニーズを踏まえたカリキュラムの提供に移りたいと思います。これについて,先ほどオフザジョブトレーニングの話もありましたけれども,議論あるいはコメントをお願いしたいと思います。


【江村委員】  はい。ちょっと今回の議論じゃないかもしれないのですけど,やっぱり産業界から学び直しといったときに,大学で学び直してそれが資格認定みたいなセットにするといいよねといった話は私も申し上げているのですけど,これを今度企業側でどう使うのかという問題があって,企業でも各社が社内に人材の資格認定制度のようなものをが各社かなり持っていて,それとのリンクを作っていかないといけなくて,結構NECなんかでいえば,いわゆるアメリカ系の企業がやっている,シスコとか,そういうところの認定みたいのものは,人材のスキルセットをカウントするのに入れていたりするのですけれど,そういうのとリンクさせる,そういう部分をちょっと私は今日の場ではあまり責任をもっていえないのですが,人事部門とそういう繋がりについてどう考えるかということをつなげていくというのをが多分アクションとすべきしているのではないか,先ほどの話と似ているのですけど。


【永里共同座長】  そうですね。他にご意見は,はい,どうぞ。


【岸本共同座長】  書きにくいかもしれないのですけれども,ここで考えていることは学び直しをした技術者が同じ企業に留まって,そこの中で活躍するということを考えているとともに,おそらく産業界が移り変わっていくので,行きたいところにいって仕事ができるようにする,というように一種のキャリアアップをすることによって,これから日本の技術者も職を転換していく,そういった時に産業界と大学とか学び直しがどのような位置づけになるのかということがなかなか読みにくくて,もっと人材の流動化を図るのであれば,企業内でやっていたら流動化されたら困るだろうし,そうしたらもっと大学の方が担わないといけないといったようなその辺の問題はここで議論できることかどうかわかりませんけれども,そんなところがどのように見えてくるのか,ちょっと気になりました。


【永里共同座長】  そのことについて,私はちょっと意見がございまして。やっぱり学び直しというのは,Aという会社で,少し自分は専門を変えなきゃならないというときに,大学に行って学び直して,Aという会社に戻るのでなくて,Bという会社に行くというような選択肢がなければいけないと思います。というのは,今終身雇用じゃなくなってきたのです。実際そうなってきていますので,一番いい例が大企業の中の事業が,どんどん無くなったり売られたりしている,そういう時に,自分はどう生きるのか,同じ会社にいるのか,あるいは自分の専門とともに移っていくのか。色んなことを踏まえて,この社会人の学び直しは書くべきだろうから,それについて書いていないですよね。元来私はそういうことを言っていたつもりだったのですけれど,これは言っていなかったみたいで,申し訳ございませんでしたけれども。ジョブホッピングとかキャリア形成において,学び直しが必要であるということと,これから出てきますJMOOCでまた学び直しが手軽にかつ簡易にできるというメリットもある訳ですね。そこら辺についての書きぶりでちょっと事務局には申し訳ないのですけれども。はい,どうぞ。


【山本委員】  今の話にちょっと続けてなんですけども,私も企業の研究開発人材の流動化についてちょっと気になることがあって,お分かりになる方にお伺いしたいと思います。それは文科省の科学技術学術政策研究所の調査の中で,研究開発の人材について非常に中途採用が伸びているというデータがありまして,何故かということを取材しそびれておりまして気になっています。それなりの数があるので,修士クラスが中心かなと思いまして。それに,理由として専門はそのままで,一般的な転職が増えているという面もあると思いますし,それこそITかける各分野と言っていたような新ニーズが増えてきて,動くチャンスが増えてきたということもあるのかもしれません。しその状況によって,そのMOOCの学び直しもどういう位置付けか変わってくるので,現状としてどういう感じの流動化がなぜ進んでいるのか,お分かりになる方いらっしゃれば,お願いします。


【永里共同座長】  あの,無理してもいいから,どうぞ。


【福島企画官】  すいません。私も詳細は把握しておりませんが,知らないのですけれども調査もよく知らないのですけれど取材してそれこそ先ほどの座長の問題意識も踏まえた形で,文章の修正等々考えさせていただければと思っております。


【江村委員】  議事的にはふさわしくないかもしれないのですけど,いくつかのパターンがあると思っていて,研究者はいくつか例があると思うのですけど,学び直しということに,学び直さざるを得ない立場になっちゃう人,要は産業が移り変わることによって,そうならざるを得ないと言う場合と,どんどんどんどん新しいところに自ら入っていく,変わっていく,その2パターンか,もっとパターンがある。そういうときに,その人の置かれている状況というのが非常に違うと思います。だから,転職するのがいいよというのはいいのですけれど,学び直しといったときに,ある部分,個人で負担しなければならない。自分のライフの問題と非常にリンクするところがあって,それはMOOCでやれば負担があまりかからないよという構造ができてくれば,それでもよいのかもしれないですけど,ある程度大学に通いながら,といったときにこの議論をしていくと給与体系の問題など複雑な話になっちゃうので,あまりここではしたくないのですけれど,ですからどういうパターンの人なのかというところをよく考えないといけないなと私は思っていて,どんどん移れる人は移れればいいし,企業も事情によってある程度切り離していくのはファクトとしてあるのですけど,そうしたときにどういうデザインに,社会的にしておいた方がよいかというのは,本当は非常に重要ではないかなと思っております。


【永里共同座長】  大変重要な問題です,それでは,どうぞ。


【萩谷委員】  社会人の学び直しに関しては,今ご議論があったように,要するに,会社を変えて一旦大学で学び直してまた別の会社に行くと言う場合と,それから会社の中で変わらずに,スキルアップするためにということで大学に行って学ぶというのでは,その大学側のカリキュラム等が全然違ってくるわけですよね。要するに一旦仕事を辞めてということであれば従来の,例えば修士のプログラム等で,ある程度対応できると思うのですけれども,その社内の教育の一部を大学でやるというところでは,また全然違ってくる。ということでその辺の企業の現実的な要望がどうあるかということをやっぱり汲み取って大学側がきちんと対応することが必要ではないかというふうに思います。


【剣持委員】  私も少し関連意見があります。さっきMOOC,JMOOCといったときに手軽という表現があったのだけど,あまり転職とかそういうことを考えないで,今自分がずっと会社に残っていて,あまり会社に迷惑をかけずに勉強する方法というのがもっと議論されてもいいなと思っています。この報告書の今後取り組むところでBPのところは,120時間とか,そのくらいかかるとかいうようなお話があるけれど,もう一つの下のポツで短期間に新たな知識をというその新たなプログラム,文科で平成29年度からというのお話がありますが,そういうのにはすごく興味があります。これがあったらいいと思うので,この提言書の中では,どういうことを目的に,こういうことが今動いているなどという具体的なことがもう少し出てくるといいなと思いました。私も少し関連があります。さっきMOOCJMOOCといったときに手軽とかそういう表現があったのだけどあまり転職とかそういうことを考えないで今自分がずっと会社に残っていてあまり会社に迷惑をかけずに勉強する方法というのがもっと議論されてもいいなと思ってこの報告書のところの今後取り組むところでBPのところは120時間とかそのくらいかかるとかいうようなお話があるけれどもう一つの下のポツで短期間に新たな知識をというその新たなプログラム文科で平成29年度からというのがあってそういうのはすごく興味があってこれはあったらいいと思うのだけど何かちょろちょろっと終わっちゃうからもう少し詳しくこの提言書の中でもどういうことを目的にこういうことが今動いているということがもう少し出てくるといいなというふうに思いました。


【福島企画官】  今おっしゃったように上のBPについては,例えば大学の履修証明は120時間というふうになっていますので,それ相当ということでやっております。そのBPについていろんなご意見をお伺いすると,やはりもう少し時間の短いものとか,いろんな要望をいただいております。ですので,我々ショートBPと言っているのですけれども,ショートBPを制度化するということで,今厚生労働省の方とも調整を進めておりますので,ここについての29年度創設という形で,文科省としては進めていくつもりでおります。


【永里共同座長】  その学び直しにつきましては,自分のスキルをアップして,そしてまた自分の会社に戻ってくるというような場合には,それを期待している会社の方からも援助をするというようなことがここに書いてありますけれども,そういう会社もまた多いのですね。それからもう,あっさりこの会社を見限ったということでスキルアップしていくための学び直しは,これは自腹で行くでしょう。それはそれで,今度はその方はどの大学のどこに移るかということについても,どこに行くかということについても非常に研究しているかと思いますので,そこは大学側もあまり気にすることはないのかもしれません。というわけで,このところについては,ちょっとどういう人が受けるかによって変わってくると言うことですね。はい。書き方は一緒くたになっておりますので,会社を移ると言うことを前提にした書き方ではないのですね。


【飯村室長】  そうですね,あの例えば4ページ目のそのため,というところがあるのですけども,オフザジョブトレーニングによる学び直しが人事評価に繋がるような仕組みとなるような検討を進めることが求められると今記載しておりまして,これはあの文科省さんがこういう形で議論したいということで書かれているのですけども,その根底にあるものはやはり働き続ける上で人事評価に繋がって評価されるという前提で書いているということでございます。今のご指摘はもっと広くて,キャリアアップも含めて,学び直しをどうとらえるか,社会的に位置づけるかと。


【永里共同座長】  書き方は色々あると思うのですけど,はい。


【江村委員】  前提なのは,最初に言われた情報系の人材で,情報系ではない企業の中に情報のものを入れたいというときに,人はいるのですけど,情報のことはあまり知らない,それをかなり早いスピードで人数を増やしたいみたいなニーズがあって,私も結構聞いているので,そういうのにこう一番マッチしている話ですね。


【永里共同座長】  そうですね。それに非常にマッチしていますね。そういうことを踏まえますと,この文科省さんも考えていらっしゃるオフザジョブトレーニングの評価と言うことはまだ生きてくると思うのです。はい。


【江村委員】  書いてあることにどうこうということではないのですけれども,未来と言ったときに今起きていることは,いつも人材が足りない足りないとなっていて,何年先にどのような人材が必要になるかということに対して,手が打てていなくて,今足りない人をこれから作ろうといって作っていたら,作った人材は10年後には違う人材が必要になっていましたという構造になっているように思っている。少しその長期的に必要な人材像をどこかでイメージするというアクションをしないと永遠に同じパターンを繰り返すのではないかと思っていて,長期的人材養成というような視点とはちょっと異なるのだけれども,でもなんかそこに課題があり,それはもう一つ,もうちょっと根っこの方に戻ってくると,新しい領域が日本でなかなか起きていないという問題に実は紐付いてきちゃうので,結構難しい問題なのですけど,融合領域とかどんどんどんどん新しく出てくるというなかで人材についてどういう議論をしておかなければいけないかというのは,その辺が本質じゃないかなと個人的には思います。


【永里共同座長】  どうぞ。


【岸本共同座長】  よろしいでしょうか。ここのところは未来の産業社会変革をやっぱり日本としてどんどん起こしてきたいとなると,だれが起こすのかとなると,育成された人材が起こすのだとすると,対応というとそれは何かが起きた時にアジャストするというふうに見えるとすると,受け身的に思えるのですね。もっと能動的にやってもらいたい人と,それについてきて欲しい人と両方いると思うのですが,今後の取り組むべき方策のところで今議論しているのが,両方のことを議論していますよね。だから,これをリードする人とそういう世界でもきちんと働ける人と両方狙っているとすると,その辺のところを,うまくかき分ける必要があるのかなと思いました。ここのテーマはものすごく広いので,ある種限定もいるかと思いますが,今のように社会構造を改革していく人と一緒に仕事ができる人,それぞれを教育していかないといけないようになるのかなと思いますが,その上でこの数理データサイエンスの教育のところというのはどうなのかという議論になっているのかと思いますけれども。


【永里共同座長】  ここのところは,実をいうとかなり苦労をして書いているのです。工学教育の検討の方で,やっぱり3年から,5年とか,短期的なものから,長期的なものから,それから柱をいくつか書いて,その辺をかき分けているのですけれども,それをここで紹介しているというところです。ここはかなり苦労をしているというところでございます。


【福島企画官】  まさに今,座長からお話頂いたように,工学系の委員会の方でも,今目の前の話だけではなくて,その次をやっていかないと永久に遅れ続けていくという話になりますので,そういう軸の話とそれから層としてエンジニアの変革を担うような層,それからその下の実務を担う層というエンジニアの層を分けるべきではないかという意見もいただいております。
ただその視点の部分とそれから具体的にどういう仕掛けでやっていくかというところが,まだ厳密に結びついてないというのはおっしゃる通りかなと思っておりますので,そこはちょっと我々もっと工夫をしていく必要があるかと思っておりますが,まさにこの工学系の委員会の方では今2回親会議をやって,ワーキングで議論しているところですけれども,今後具体的な個別の例えば,先ほどの新領域の話ということで言えば,やっぱりその学科の縦割りというものがあるので,それをどういうふうに時代の状況,あるいは産業の構造に対応した形で,より大学が組みやすいような形にしていくかというようなことも出ておりますので,そういうことと先ほどの時間軸でありますとか,エンジニアの層の話がうまくクリアに見えれば,より行動が取りやすいのかなと思っていますが,そこは我々もっと工夫をしたいなと思っております。


【岸本共同座長】  ここのところも,最初のところが協働で作るというような,産業界との対話というものがあるため,まさにここのところずっと対話を続けていかなきゃいけないものの一つだというふうに締めくくるのもありかなと思います。ここでこのようにやめないで,産業界と大学との対話を深めていくことが必要だというような形がよいかなと。


【永里共同座長】  そういうことかもしれませんけれど,これはやっぱり,どんどんどんどん社会が変容していくわけでしょう。あと20年30年,そのときに何が重要か,何を勉強しているとよいか,工学系のあり方という話だと思うのです。ということは,これは本当に基礎的なことではないのですかね,きっと。工学系の基礎になる勉強をしっかりやっていくということですよね。だから,別の検討委員会においても,委員の人たちは何人かでそれを言っていますよね。


【福島企画官】  そういう意味で言えば,今検討の柱というものがありますけども,その中で今あったように,基礎をしっかりやって,その展開をできるような力,そういうのをつけさせるべきじゃないかというお話をいただいております。ただそういう時に例えば,それを4年でやるのか,あるいは6年でやってどの段階でやるのかという議論がまた出てきておりますので,その基礎をやると,それから基礎という時に,大学側の考えている基礎と,企業側で考えている基礎というのが,かみ合っているかということ本当にどうなるかというのもありますので,そこは今座長,岸本先生がおっしゃったように対話によって調整していくしかない部分かなと思っておりますので,当然この工学系の議論は結論を出しますけれども,当然それで終わりということはありませんので,当然議論をしながら今後進めていく部分だというふうに考えております。


【永里共同座長】  はい。


【萩谷委員】  ここでもは基礎的素養が重要だという話になってしまったのですが,それは置いておきまして,この短期とか中期とか長期ということなのですけれども,やっぱり重要なのは,特に長期と短期が戦略的に結びついていくということだと思うのです。つまり,新しい技術を先端のところで開発しながら,それと同時に,その技術を担う人材を育成するその教育プログラムはどういうものかかというのも一緒に考えていく。そうするとその技術が実り始めた時にその技術を担う人材もでき始めていく。ということで米国のそういうITの進展とか見ていくと,まさになんかそういう状況になっていきて,うまくいっているというような感じがしています。


【剣持委員】  産学連携の重要性というのはもう本当に長い昔から言われていますね。今回の全体の提言書を見ても,基本的には全然違和感ないのだけれど,どうしてみんなそういうことがわかっているのに早くやれなかったのかというところが問題になると思います。それはやはり企業文化と大学やアカデミアの文化の時間軸が違う,スピード感が全然違うからだという気がしています。それでは欧米がどうなのかというと,やっぱアメリカなどでは,そのスピード感の差が少ないためか,産学連携うまく進んでいるというふうに思います。それで,やはり今の基礎が重要だという話にアンチテーゼを出すわけですけど,やはり日本の工学教育というものはもう少し職業教育に近い方にぶれた方がいい。もちろん両方重要なのですけれど,今は若干,基礎重視に日本の大学は,サイエンスに少し寄っているから,もうちょっとテクノロジーベースの方に寄ったほうがいい。そうすると大体車の両輪の真ん中ぐらいにくるのかなというふうに考えています。従って,基礎はもちろん重要だけど,もう少しスキルベースの話も若干弱いから大学教育ではそれを進めるのがいいのではと思っております。私も産学連携の重要性というのはもう本当に長い昔から言われていて今回の全体の提言書を見ても基本的には全然違和感ないのだけれどどうしてみんなそういうことがわかっているのに早くやれなかったのだろうねというところが問題になろうかと思います。それでやはり企業文化と大学やアカデミアの文化の時間軸が違うスピード感が全然違うなという気がしていてそれは欧米がどうなのかというとやっぱアメリカなんかではそのスピード感の差がないのかな産学連携うまく進んでいるなというふうに思います。それでやはり今の基礎が重要だって話にアンチテーゼを出すわけですけどやはり日本の工学教育というものはもう少し職業教育に近い方にぶれた方がいいもちろん両方重要なのですけれど今は若干基礎重視というふうに日本の大学はサイエンスに少しよっているからもうちょっとそのテクノロジーベースの方によったほうがいい。そうすると大体車の両輪で真ん中ぐらいにくるのかなというふうに考えているところであります。従って基礎はもちろん重要だけどもうちょっとそのスキルベースの話も若干弱いから大学教育ではそういうのを進めるのがいいのかなというふうに思っております。


【永里共同座長】  はい。これに対して何か意見がある方。


【江村委員】  これに関連している話で,まず基礎と言ったときに,特に私たちがデータとかAIとかでやっていく中では工学系の基礎だけをやっていていいのかということがあって,人文系科目,例えば倫理などのとかというのを基本的なベースが,やっぱり必要になっているのかなというのがあります。それから2点目というのが,今おっしゃった話で,日本の場合サイエンスとテクノロジーの区別があまりはっきりしていなくて,逆に欧米だと昔はテクノロジーの扱いがひどくてという部分があって,これが,技術が大事だねということになって,エコールポリテックなどができている。日本はこれが曖昧だから,東京大学に世界で初めて工学部ができましたというような構造になっているわけですよね。それって,今どっちの議論をしているのですかという最初の議論にやっぱり戻っている気がするんですね。工学的な基礎というのは,どういったやって人がちゃんとやるのですか,とかというのは,やはりクリアにしていく必要があるかなと思っております。それから,もう1点だけついでに言わせて頂くと,最初のところにでてきた,意見を交換する大学協議体,そういうものを継続してやることについては賛成なのですけど,これまで出てきた議論みたいにもう少しプラクティカルに実際に落としてやる議論をするためには,でこういうメタな協議体と産業界が対話すると言うことはいくらやっても具体論にならないので,プラクティカルな議論それをどこでやるかというふうな話が最初にあるのではないかなと思っています。


【永里共同座長】  はい,どうぞ。


【福島企画官】  最後の大学協議体のところにつきましては,まさに今おっしゃられたとおりで,一つは円卓会議の親会議の方はまさに学長クラスと企業のトップというところですので,もう少し実践的で詳細な議論をということで今回は例えば学部長クラスでやろうかということでやっております。その上で,例えばその議論にしても,漫然と議論をするというよりは少しポイントを絞った形でやるということ,それから,その議論というのは,前提に信頼関係がないとなかなか進んでいかないと思いますので,そういう意味でいけば,何かプロジェクトとかを決めてやるという形で議論をしたいと思っています。その部分でやはりその進み具合によっては,その関係者がもっと限定されてくるということもありますので,それは必要に応じてその関係者だけで密に議論をするというような進め方ができればというふうに考えているところでございます。


【岸本共同座長】  補足しますと海外の有力な大学で改革をしたときに中心的に動いている人,ディーンがある意味で現場監督的なのですけど,その人たちが動くことによっていろんな教育改革だとか研究が進んでいくということを考えれば,日本もそういう形に,これを通じてもっていければいいかなと,だからもっとディーンの役割というものをみんなで考えて,リーダーシップをとってもらうような仕組みになっていくことを期待して,これができるといいなと思っております。


【関委員】  まさにこの仕掛けで議論していくので,テーマもある程度絞って,まず情報教育とかとしたとき,産業界から適切な人が出てくるかが一番ネックなのではないかと,大学側は限られていて全部入れろと言われれば,入るわけですけど,それに対応する産業界が適当な人を出していただけるかということで,これがうまくいくのかが決まるのかなと,そういう実務的な人が出てくるのかどうかということではないかと思うのです。


【江村委員】  私の感覚なので,産業界の意見とは違うかもしれないのですけれども,これは産業界というより,例えばNECがどこかの大学と具体的な議論をして,プラクティスができますという具体的なレベルまで行かないと,ことは起きないのではないかな。そのときに,ちゃんと私たちも自社としてこういうことをやりたい,こういう人材を採りたいというベースで議論をしようとすると,多分最も適任な人を出す。だから,どこまで落としたら本当にいいのか,じゃあそれって各社でやればいいということでしょという議論になるのかと,それともじゃあ電気業界全体でというと,適任がでてくるかというと難しく,進め方が一番重要。


【関委員】  あの,私が言おうとしたのは,おっしゃるのは本当によくわかるのですけど,NECさんは業界のリーダーなのだから,その自社,1社だけのことで考えていただけるのであれば,その方が望ましいのではないかというふうな意味で申し上げました,はい。


【江村委員】  それはおっしゃるとおりで,産学連携とかも,例がいいかどうかわからないのですけれども,さっき化学の話をされていて,遅れているのですけど,私たち奨学金をだしているのですよ。自分たちがやり出したら他の人たちも同じことをやるのではないかという思いでやっているので,だから我々がよければいいということではなくて,でもその誰かがその最初の第一歩をどう踏み出すかということをどうやっていくかということが大切だと考えていますです。


【永里共同座長】化学業界というのはこういうことについては危機意識を持っていまして,みんなそういう意味で,お金を37社が出し合ってやっているのです。だからそこは日化協というところがあって,日本化学協会もありますし,色々とそういう団体が目的をもってやっています。ということは,1社だけうまいことやろうということとは違って,業界としても,やろうということでやっているので,NECさんが自分ところのことだけではなくて,業界のためになさるというのは,多分そういう気持ちを持てば,そういうふうに業界の人たちもなっていくのではないかと思うのですね。


【江村委員】  私もそう思っていて,インターンシップなんかも,長期のものをやりましょうといったときに,電気業界の中でも結局自分のところに期待しており,自分の会社に来なくてもいいからとにかく大学と長期インターンシップをみんなでやっていけばパイが広がるからよくなるよねというような話はしているので,それが化学業界みたいにもっとシステマティックになっていけるような努力はいるかなと思っております。


【永里共同座長】  先ほど江村議員がおっしゃったAI等について,人文系の教養のような専門も必要だろうと言うようなことについては,これは書いてございますのではい。


【飯村室長】  それから本文の方で今お話にありました,NECと東大の共同研究という切り口でありますけれども,人材育成も含めて,それから奨学金,インターンシップ,今の文理横断も含めて,構想というのは本文の方に記載しておりますので,こういう形も含めて,メタクラスでどんな議論の課題があるかという話と,実務として誰が何をやってこんな成功例があるから他でもできるというふうにみせることと両方必要ではないかと思っております。その企業体,企業単位という,分解能もあると思いますし,座長のおっしゃった日化協さん,こちら今掲載していないのですが,図7-2というところではJEITAJEITAさんの方は同じように業界団体としてIT人材の育成確保は急務だということで,講師派遣をされている。すでに,例えば28年度の実施状況では10大学12講座,年間で650名の方が授業を受けていると,こういう取組みをされているということですので,メタクラスの課題と,具体的に進んでいるという例を見ていただくと,両方やっていただくことが必要かと思っております。大学協議体も,そういう議論が具体的にできる場という形にしたいと思っています。


【渡邉補佐】  大学協議会につきましては,現在産業界,あの誰が出るかということは,先ほど飯村より,経団連あるいはと新経連の二つはということを申し上げましたが,やはり具体的なプロジェクトをどうやって持っていくのかということにつきまして,まさに今調整しております。大学協議体という舞台で,今回初めて産業界と意見交換をするということですので,しっかり具体のプロジェクトを作り込めるように,経済産業省としては,産業界側

にしっかり促進していって面白いものを持っていきたいと思っております。


【永里共同座長】  はい,どうぞ。


【山本委員】  あの協議体の中でのプロジェクトのイメージがちょっとつかみにくいので質問です。その協議体議論の場という時には皆さんが出て来られててそれ議論するのだろうこそオープンアンドクローズなのかなと思ってはいるのですけども,その個別の少し対象者を絞ったプロジェクトというのはどのようなイメージかお願いできれば。


【渡邉補佐】  少し今経済産業省で考えていることを申し上げますした。2ページでございますが,今後取り組むべき方策の上から三つ目でございまして,まさしくやはり業界団体等で講師派遣,教材提供の仕組み,これを新しく作れないかと考えております。すなわち,産業界側から業界団体レベルでとかなど,大学さんに対してこういうふうな講師派遣,教材提供をまとめてやるので,是非ともその大学側から関心あるところは手をあげて欲しい,そういう形で実は協議体の意見交換の場ができないかと,今ある団体と議論しているところでございます。


【永里共同座長】  先ほど,剣持委員が,日本の工学部は,ちょっと問題があるんじゃなかろうかということについて,Natureが発表しましたけれども,研究開発力が衰えているということで,これはこれでゆゆしき問題で,これは大学の教授たちの研究論文が非常に劣化しているのだと,相対的にということが書いてありましたけれども,そのことと剣持委員がおっしゃっていることが矛盾しないのですよね。いわゆる研究開発とかノーベル賞をもらうようなことについて,日本の大学の価値が劣化しているということと,それから,イノベーションを起こすような産学連携,そちらの方は工学部の仕事だと思うのですけど,こちらの方がはっきり言いますと,JSTの濱口理事長がおっしゃっていましたけれども,どうも工学系が,理学系のことをやり出しているのですね。昔のエンジニアリングの工学部系ではなくなりつつあって,そうするとますます,今度はイノベーションを起こすような産業,いわゆるそういうような日本のものづくりが弱くなってきているということで,そのための需給ギャップの委員会だと思うのですよね。
ということで,そこを心配して底上げするにはどうしたらいいか,工学系,技術者をどうするかというのが,今回のワーキンググループの需給ギャップ委員会だと思います。


【江村委員】  それと,私の方でも就職支援とかできるようにしているのですけれども,いわゆるエンジニアリングの基礎みたいなところを大学で教えなくなっているというと表現は悪いですけれど,それは,工学部の先生の評価尺度が理学部の先生と一緒なわけですよね。論文を何本書きましたかということで,これが変わらないと,工学部から出てくる人は出てくるけど,さっき本当に必要なスキルを持って出てきますかというと,そうではなくなっているというのが問題で,この中にはあまり書かれていないような気もするのです。


【永里共同座長】  まったく,これが結論だと思うのです。要するに理学部と同じような尺度で工学部を評価したら,工学部の存在価値はなくなっていくのですよね。だからここでちょっとそれについて警鐘を鳴らした方がよいかもしれませんね。このどこかに。また余計なことを言ってしまいましたけれども大丈夫でしょうか。やっぱりエンジニアリングということを考えて,いわゆるノーベル賞とかそれとは違った部門の研究もやってほしいと思います。工学部として。


【岸本共同座長】  こういうことをいうと時間が長くなってしまうのですけど,これは大学の教える人達,教員のグループの組み方とかも変えていく必要が多分あるのではないかと,教員評価とかですかね。そういうことがここに入るかどうかなんですね。未来の産業構造社会変革に対応した人材育成をするためには,それを担う教育をする側の意識改革だとか,評価というのも変えていく必要もあるというのを出せるかどうかですね。この段階で,書ければ書き込んでもいいのかなというふうに思いますけれども。


【剣持委員】  はい。やっぱり教えるのが得意な先生というのがなかなか偉くなれないとかそういう人事評価制度,やっぱり論文評価,論文数で評価するじゃないですか。そうするとすごい教育熱心であの先生の授業がよくわかるという人は一生うだつがあがらないというふうなことでは,やっぱり育成というのは,今日は人材育成という面ではすごく問題になると思います。


【岸本共同座長】  ある意味では,具体的には,いわゆる研究寄附講座じゃなくて,教育的な寄附講座を大学に置いて,そこに教育専門の教員を特別なポストとして入れていく。今の人事構成だとそういうのができれば,教育専門というか,それを中心とした評価認定を作っていけるのではないかと思っております。


【永里共同座長】  そうですね,それをこの本文の中に書いてあったのではないかというふうに思うのですけれども,アメリカでは,実は教育を非常に重要視していますよということがあ合ったのではとなかったですかね。私は書出いてあいるような気がしたのですけれども。


【関委員】  その通りでありまして,今の議論の最後のところに,工学系教育のあり方に関する検討委員会ではかなりその議論が行われていて,教員の評価の話も出ていますし,ですから大学の構造もう少し柔軟にしなくちゃいけないというふうな結論がもうすぐ出そうな方向で今進んではいます。それをここにそのまま書き込んでいくかどうかちょっとこの作り方の問題なのかなと思うのですけど,どうでしょうか。


【福島企画官】  ちょっとそこはある種書き方の問題というところもありますので,ご相談させていただきたいと思いますが,今の段階のところでは,この工学系の委員会の方にその具体的な部分はつなぐ形でさせていただければありがたいかなというふうに思っております。


【永里共同座長】  はい。


【江村委員】 途中でその,産業界と一緒にプログラムを作っていく教育プログラムを作っていくというのがあるじゃないですか。でも本当は,それはある意味産業界が先生になるというのが本来ありたい姿で,そのときにいろいろなやり方はあると思うのですけれど,実はその流動性を高める上で,評価尺度を変えていただく,それで私たちは大学側が難しければ,学会に働きかけて,学会がもうちょっと最先端論文じゃなくて,実用化実務家論文みたいなのも論文として認めてもらうというやり方もないかという議論をしているのですけど,そういうなかでやっぱりエンジニアリングを企業である程度経験を積んだ人が工学部で教えるという形ができるようなデザインについて,もうすこし議論の余地があるのではないかというふうに思います。


【福島企画官】  今お話に出た,例えば5ページのところでもその同委員会での議論を踏まえてというところがございますが,まさにその産業界との教員人事交流の推進というのをここに書いておりまして,ただこれを具体的にどう進めていくのかというところがまさに今のお話であると思いますので,そこについてはまさにその工学系のところでもクロスアポイントの話とか,今議論も出ていますので,その中で,より具体的なところを打ち出していければなというふうに考えております。


【永里共同座長】  ほぼ時間になりましたが,何か言いたりないことはありますでしょうか。この最後の方の,5ページについては別添2の89ページ,千葉大の関先生の資料の中に色々書かれているということなのですけれど,後ろをよく見てもらったら,オンライン教育ということを非常に重視しているということを書いております。
では,時間になりましたので本日頂いたご意見を踏まえ,取りまとめたいと思います。取りまとめにあたっては,両座長一任とさせていただいてよいか,お諮りしたいと思います。では,そうさせていただきます。ありがとうございます。それではそのように進めていきます。
それでは,最後に共同座長であります岸本座長より,また事務局の文科省の福島企画官,経済産業省の飯村室長より一言お言葉を頂きます。まず,岸本座長お願いいたします。


【岸本共同座長】  はい。わずか3回のワーキングの会合だったのですけども,その途中途中で,文科省の方々,経産省の方々,精力的にいろいろな作業をしていただいたのではないかなと思います。本当に短い期間で,委員の方々とも意見を交わすことができまして,私としても非常に勉強になりました。これがレポートとしてまとまった形になったと思いますけれども,次は4月になったらやはりこれによってアクションを起こしていかないといけないのではないかと。みんなエンジニアというのは,何かものを作ったり起こしたりしていくことなので,まさにこれからこれによって仕事が始まれはいいかなと思っております。皆さんどうもありがとうございました。


【福島企画官】  取りまとめと言うことで,文科省としても少し申し上げさせていただきます。委員の皆様,お忙しい中,会議にご参加いただきまして,ありがとうございました。産学協働ということにつきましては,昨年8月の円卓会議で行動計画がまとまってそれ以降どうしていくのかということでこの場を設けさせていただいております。7月の円卓会議の時には私どもの局長の方から,やはり大学・大学院が,その知的資源の場として活きるように,ぜひお力いただきたいというようなことを申し上げております。
今日は実は国会の方で,給付型奨学金の議論がちょっと行われており,これにつきましては高等教育をやるということがその社会全体にとって価値があるということで,今やっているわけですけども,それは投資をしていただくのに,やっぱりふさわしい大学教育の中身になる必要があるというふうに我々も考えています。今日もいろいろご意見いただいておりますけれども,やはり行政としては,今日いただいたご意見をある意味解けるような課題に落として実行していくということが我々の仕事だというふうに考えておりますので,今日のご意見それからこの取りまとめを踏まえて,4月から具体的なアクションにつなげていきたいというふうに考えております。どうもありがとうございました。


【飯村室長】  3回に渡りましてご議論重ねていただきまして,誠にありがとうございました。円卓会議の行動計画のフォローアップ,新しいデータに基づいてさらに具体的に議論するという趣旨でご議論いただいておりましたけれども,本日の議論にも代表されるように,より本質的なところまで触れた形で議論を進めていただいたのではないかと思っております。そういう意味では報告書を一任いただきましたがけど,まとめるのは難しいと思いますので,ぜひ文科省さんと永里座長,岸本座長と文言についてはご相談させていただきたいと思います。これは後程,5月ごろに円卓会議の方に報告していくということですけれども,報告書を上げておしまいではなくて,まさに岸本座長がおっしゃっていたようにアクションにしていくことが,一番大事だと思っておりますので,現段階では紙の上でに文字にはちょっと書ききれないところもあるのですけれども,実際にどんな教育プログラムをやっていこうか,そういう議論は具体的に進めておりますので,ぜひ進展を見ていただけるようにと思っております。今回はここまででございますけれども,ぜひこの後も,忌憚のないご意見を,様々な形でインプットし続けていただければと考えております。どうもありがとうございました。


【永里共同協働座長】  昨年12月に第1回を開催して以来,委員の皆様におかれましては精力的にご議論いただき,本日人材需給ワーキンググループの議論をしていただきまして,若干の加筆や修正がございますけれども,改めて,感謝申し上げます。このまとめを今後5月頃に開催される円卓会議に報告し,理工系人材の質的充実,量的確保に向けた取組を一層推進されることを期待しております。本日の議事はこれで全て終了いたしました。長時間にわたりご審議いただきありがとうございました。

―― 了 ――

お問合せ先

高等教育局専門教育課

科学・技術教育係 小野、野村、松村
電話番号:03-5253-4111(内線2485、2563、2502)
メールアドレス:senmon@mext.go.jp

高等教育局専門教育課

企画係 生方、竹内、高橋
電話番号:03-5253-4111(内線2501、2500)

-- 登録:平成29年05月 --