留学生30万人計画実現に向けた留学生の住環境支援の在り方検討会(第5回) 議事録

1.日時

平成26年7月25日(金曜日)13時00分~15時00分

2.場所

文部科学省東館16階16F1会議室
(東京都千代田区霞が関3-2-2)

3.議題

  1. 外国人留学生の住環境を整備するための今後の支援の在り方に関する報告書(案)について
  2. その他

4.出席者

委員

上野委員,太田委員,谷口委員(主査),友岡委員,山本委員

文部科学省

渡辺学生・留学生課長,大川学生・留学生課課長補佐,田中学生・留学生課課長補佐

オブザーバー

米川理事(日本学生支援機構),鈴木留学生事業部長(日本学生支援機構)

5.議事録

【谷口主査】  それでは,定刻になりましたので,第5回の留学生30万人計画実現に向けた留学生の住環境支援の在り方に関する検討委員会を開催いたします。
 本日は,暑くて,御多忙の中を御出席いただきまして誠にありがとうございます。初めに,事務局より配付資料の確認をお願いいたします。
【大川学生・留学生課長補佐】  配付資料につきまして御説明いたします。
 まず,議事次第,1枚お手元にあるかと思います。
 それから,資料1としまして,留学生30万人計画実現に向けた留学生の住環境支援の在り方に関する検討会第4回の議事録でございます。
 それから資料2といたしまして,外国人留学生の住環境を整備するための今後の支援の在り方に関する報告書(案)をお配りしております。
 御確認いただいて,過不足あれば教えていただければと思います。
【谷口主査】  それでは,議事に入ります。
 本日は,検討委員会の報告書(案)について,事務局より説明いただいた上で,質疑応答を行います。事務局より報告書(案)について,説明をお願いいたします。
【大川学生・留学生課長補佐】  お手元の資料2に沿って御説明をさせていただければというふうに思います。全て説明でよろしいですか。
【谷口主査】  そうですね,1,2,3のところと,4,5を分けて説明いただければと思います。
【大川学生・留学生課長補佐】  はい。では,早速ですが始めさせていただきます。
 今まで4回にわたり議論をさせていただきました。様々な議論を頂いた中で,資料2のような形で,まとめさせていただいております。
 まず,はじめにという構成,全体像を申しますと,はじめに,それから2ページでございますが,2.として,外国人留学生の住環境整備の必要性等,それから2ページ下になりますが,3.の外国人留学生の宿舎の現状等,それから,おめくりいただきまして4ページになりますが,4.としまして,外国人留学生の住環境を整備するための今後の支援の在り方,7ページ,最後のページですが,おわりにということで,5.おわりにというような構成をしております。
 まず初めに3.までということで御指示ございましたので,前半の方の説明をさせていただきたいと思います。
 1つ目の1ページ目でございますが,はじめにというところでございます。
 まず,外国人留学生の受入れの重要性ということで,前回,太田委員からも少子化から入るのはおかしいのではないかという御指摘も頂きました。まさに外国人留学生の受入れの必要性,各国の人材育成への貢献ということ,さらには,いろいろな異文化の交流,それから教員交流なども促進が図られるという中で,我が国の学生等の学修環境の充実であるとか,大学の観点から見ましても,我が国の大学の国際化について大きく貢献するものである。
 また,こういった関係が国家レベルでも,国際関係の改善であるとかというようなところ,それから,我が国の成長への貢献といったような多様な中での国益であり,意義を有するものというふうなことを記載させていただいております。
 2つ目は,今後そういった中で,更に言うと,少子化という時代も更に進んでいく中で,外国人留学生の確保が非常に必要性が高まっているということを明記しております。
 留学生30万人計画が,2008年,福田総理大臣のときに示されましたけれども,このたび,25年6月で閣議決定という形でまさに位置付けが上がったというような状況にございます。
 それから,一方で現状を見たときに,外国人留学生は,これは25年5月1日現在という数でございますが,13万5,500人というところで,32年まで,2020年までに倍増しなければいけない,30万人と少なくとも倍増以上しなければいけないという迫った状況にあるという旨を記載させていただいております。その中でも,この住環境の整備は非常に重要なものであるということをここで認識をしつつ,更に言うと,量的にも質的にも対応が後れているというところを記載しております。
 次の段落でございますけれども,後で詳細に記載をさせていただいていますが,行政刷新会議等々による事業仕分けというようなところを受けまして,今までに日本学生支援機構が有する国際交流会館が7つほど売却されてきたという経緯もございます。
 こうした中で,本検討会において30万人計画を実現するためにどういうふうな住環境の整備をしていったらいいだろう。そういう中で大学等の宿舎整備の在り方,運用等の支援への在り方,日本学生支援機構が所有する国際交流会館等の活用方針等々,外国人留学生受入れのための住環境整備について提言をするものという導入をしております。
 2ページでございますが,2.は,この住環境整備の必要性というところでございます。
 第1段落は,外国人留学生側にとっての要素でございます。住環境を整備すること,その前に,住環境そのものは,行き先での安全・安心の確保,宿舎整備,生活の支援等々,安全が確保されるということは,来やすいということをあらかじめちゃんと認識してくるということになりますので,非常に重要な要素である。特に行った先でしっかりと勉強しよう,学修しようと思ったときには,学生はまず第1に考える要素の1つであろうということを記載してございます。
 2つ目には,日本人学生,それから日本にとっての,我が国にとっての必要性,これはいろいろな国際交流をする中で,我々の日本としての文化,それから習慣も理解してもらうし,日本人としてもそういった異文化をしっかり知るという中で,外国人留学生にとっては,知日派,それから親日派を育成するということに非常に大きく貢献する。これがひいては世界における我が国のプレゼンスを高めるものであるということを記載しております。
 なお書きで,必要性等の「等」に当たるところでございますけれども,これからやるに当たって1つ留意しなければいけないのは,単に宿泊施設として住んでもらうというだけではなくて,外国人学生,留学生と我が国の学生,それから地域がしっかり交流するというところを創出することが非常に重要だと。これによって2つの前の段落に書かせていただいた効果を更に高めるとともに,我が国の学生にとっても留学気運を向上させたり,また,外国人留学生にとっても,若しくは地元の企業にとっても就職に結び付きやすくなったり,また,そういう中で地域自身の国際化にもつながるということで,非常に大きな効果が生まれるだろうというところを示しております。
 まとめとしまして,この住環境整備,極めて効果の高い取組であるという中で,今後ますます深刻な少子化時代,それから,2020年(平成32年)には東京オリンピック・パラリンピックの競技大会も開催されるという中で,今後の我が国の在り方という観点からも重要な鍵を握るのではないかというところをお示ししております。
 3番目に参ります。
 一方で現状をお示ししております。会議でも資料等でお配りしておりますが,外国人留学生約14万人という中の4分の1,23%が公的宿舎,これは大学であり,公益法人であり,日本学生支援機構でありというようなところ,若しくは地方公共団体でありというところが設置している宿舎でございますけれども,これに入居しているのが4分の1でございます。4分の3が民間の宿舎,アパート等に入居している状況というところでございます。
 おめくりいただきまして,民間の宿舎に入居している外国人留学生の中で,大学等宿舎への入居を希望した者は,アンケートによりますと33.3%,3分の1というところでございます。さらに,入居を希望していないと答えた外国人留学生,残りの3分の2の中の36.5%の者が,大学にそもそも宿舎がないから希望すらできないというような状況にあるというような結果が出ております。
 また,次の段落に移りますけれども,生活実態調査によれば,留学後の宿舎を探すことが大変であるという回答が1つ大きな課題として上がってきております。また,大学に対するアンケート,これは国立大学を対象にしたものでございますけれども,国に要望したいこととして,外国人留学生のための宿舎整備のための予算措置といったようなことも挙げられているというような状況でございます。実質としてところを具体的なデータでお示しさせていただいているところでございます。
 それから(2)でございます。(2)は,行政改革の流れ,先ほど冒頭にちょっとはじめにで触れましたが,行政改革の流れと,留学生政策に係る国の方針というところをお示ししております。
 まず,そもそもの経緯を1段落目に書かせていただいております。日本学生支援機構,独立行政法人になる前から,宿舎整備については,国及び公益法人が協力してけん引してきました。独立行政法人の日本学生支援機構の前身である財団法人の日本国際教育協会,内外学生センター,それから国際学友会といったようなところが,国の施策に呼応する形でいろいろ整備を進めてきていました。そういった中でこれらが設置されてきた国際交流会館については,単独の大学であるとか,学校若しくは地域によって確保することができない低廉な宿舎の役割などを果たしてきたといったところを明記させていただいております。
 そうした中で平成22年の行政刷新会議による事業仕分けにおきまして,日本学生支援機構が有する寄宿舎等の設置及び運営事業については「事業の廃止」とされ,その後の平成22年12月になりますけれども,「独立行政法人改革等に関する基本的な方針」の中では,「大学・民間等への売却を進め,平成23年度末までに廃止する」とされたところでございます。
 これを受けまして,日本学生支援機構では,当初,その当時に有していた13の国際交流会館の中で,7会館を23年度中に売却をしてきたというところでございます。
 その後,「独立行政法人の制度及び組織の見直しの基本方針」が24年1月に閣議決定され,やむを得ない事情により売却が困難なものについては,廃止の在り方について現行中期目標期間終了時までに結論を得るとされたところでございます。
 また,これを受けて,文部科学省において開催されました「独立行政法人日本学生支援機構の在り方に関する有識者検討会」におきましては,「国際交流会館等については引き続き売却をめざす。ただし,留学生交流の効果を十分に発揮させる上で必要な交流拠点の中核的役割を果たすにふさわしい条件を備えた施設があれば,「中核的な留学生交流の場」としての再構築も視野に入れるべきである」という新たな視点での指摘がなされたところでございます。
 その後,政権交代後に閣議決定されました平成25年度の予算編成の基本方針という中におきましては,「「独立行政法人の制度及び組織の見直しの基本方針」は,それ以前より決定していた事項を除いて当面凍結し」ということで,「ただし,独立行政法人の見直しについては,引き続き検討し,改革に取り組む」とされたところございます。
 これを受けまして,次のページでございますけれども,「独立行政法人改革等に関する基本的な方針」,平成25年12月でございますけれども,「現在,売却見込みの立っていない国際交流会館等については,留学生交流の場としての活用を含め,経済性を勘案しつつ総合的に処理方針を検討し,平成26年夏までに結論を得る」というふうにされたところでございます。
 これは今まで申し上げてまいりましたが,行政改革の流れでございます。こうした行政改革の流れと並行しまして,いわゆる留学生政策の国の方針としましては,平成25年5月でございますけれども,教育再生実行会議の第3次提言,「これからの大学教育等の在り方について」の中におきまして,優秀な外国人留学生の戦略的な受入れ拡大のため,国,大学等は,中略しますが,宿舎整備等の生活支援を充実・強化する旨,提言がなされ,閣議了解されているところでございます。
 また,平成25年,昨年の日本再興戦略,それから,第2期教育振興基本計画の中では,留学生30万人計画の実現を目指し,戦略的に優秀な外国人留学生の確保を推進するということが明記されたところでございます。
 さらにはということで,本年の6月の再興戦略改訂版でございますけれども,改訂2014におきましては,「留学生30万人計画の実現に向けて,外国人留学生を受け入れる宿舎整備の重要性に鑑み,留学生30万人計画の実現に向け,日本留学の魅力を高め,優秀な外国人留学生を確保するため,国内外の学生が交流する宿舎・交流スペース等の整備の支援を行うとともに,国内外の学生が交流する機会等の創出,(中略)等の受入れ環境の支援を強化する」と明記されたところでございます。
 こうした行政改革の流れ,それから,留学生政策の流れを3番でまとめさせていただいておるところでございます。
 済みません,ここまでで以上でございます。
【谷口主査】  では,一旦1,2,3の御意見を伺うことにいたします。
 まず,1ページのはじめに,それから,2ページの2外国人留学生の住環境整備の必要性等,3の外国人留学生の宿舎の現状等について,いろいろ議論されてきた経過も含めて,ここに取りまとめました。
 それでは,この順番に御意見を伺いたいと思います。はじめにのところは何回か書き直しいただいたかと思います。まず,外国人留学生の受入れの意義,次に,国の現状,最近の閣議決定の内容,現在の日本に学ぶ留学生数,今後,2020年を目指して留学生受入れ30万人というものです。その中での住環境整備の量的,質的な問題に関しての現状,外国人留学生の住環境整備について,行政刷新会議で事業仕分けを受けたわけです。その中で13ある国際交流会館について,7会館が大学に売却をされて,留学生のための宿舎として現在も活用されています。
 このような内容で,はじめにを書きました。何か委員の先生方から御意見があれば,発言いただければと思います。
【山本委員】  よろしいですか。
【谷口主査】  はい,山本委員どうぞ。
【山本委員】  意見ではないんですけれども,1と2,両方に出てくる文言の中で,「学生等が日本留学を決める上で最も重要な要素の一つである」ということの根拠を脚注かなんかでお示しになった方がいいと思います。頂いた資料では,留学後に苦労したものの中に宿舎探しが大変だったということはあるんですが,「学生等が日本留学を決める上で最も重要な要素の一つである」,これはやっぱり打ち出した方がいいと思うんです。30万人達成のために宿舎整備が非常に重要だという,だから,もしそういう根拠資料があれば,注書きでも,1と2で2回出てくるものですから,もし入れることができるのであれば入れた方がいいということで,なければ,こういう格好でもいいかなと思いましたけれども。
【谷口主査】  ほかにございますか。
 はい,上野委員,お願いします。
【上野委員】  はじめにの2段落目のところ,2行目に,「高度外国人材を確保していく必要があり」という文言と,2ページの3段落目の最後の方に,「高度人材を確保することにもつながる」という言い方があって,4ページ目の2つ目の段落の真ん中辺に,「優秀な外国人留学生の戦略的な受入れ」とあるんですけれども,1枚目の高度外国人材を確保していく必要があるというのが,何かもう高度と中度と低度みたいな,外国人に対する差別とは言わないけれども,何かそういう意識がこれに突っ込まれないかなという,ここは「高度」をとっても,後ろの方に「ますます,優秀な外国人留学生を確保する必要性が高まっている」というふうに書かれているので,ここはちょっと抜いてもいいのではないかなというふうに思いました。
【谷口主査】  はじめにのところですね。
【上野委員】  はい。ほかのページは,わりとすっと入ってくるんですけれども,ここがちょっと引っかかっているなと。
【友岡委員】  特に2ページ目の方は,読み方からすれば,これは日本人も含んでいますよね。2ページ目の高度人材,「外国人」はあえて意識して付けていないのかどうか分かりませんけれども,日本人の学生と交流とかというのを踏まえて書いてありますから,深読みかもしれないけれども。
【谷口主査】  最初のはじめにのところは,「高度」は要らないのではないかという上野委員の御指摘だと思いますが。
【大川学生・留学生課長補佐】  この点は整理をしたいと思います。よく法務省の言葉で使っているものなので,そういう意味では,紛(まぎ)れはないかなと,入国管理との関係で,要は,単純労務職員は基本的には受け入れないという方向の中で,それでない人たちを高度人材という言い方を,外国人材という言い方をしていますので,そこは一応確認をした上で整理をさせていただければと思います。
【谷口主査】  はい,どうぞ。太田委員。
【太田委員】  言葉のニュアンスだけの問題なんですけれども,はじめにの最初のパラグラフの終わりのところ,2行目のところに,「我が国の持続的な成長」とありまして,その次のパラグラフの1行目にも,「我が国の成長」というふうにあるんですけれども,「成長」と言うと,どうも経済成長に割と制約されるイメージがありまして,やっぱり文化的ないろいろな側面も当然あるわけなので,いい言葉は見つからないですけれども,例えば「繁栄」とか,何かそういったふうな,「成長」と言うと,私の受け取り方がもしかしたらまずいのかもしれないですけれども,経済成長的なニュアンスで,そこに限った受け取り方をしてしまうというか。
【谷口主査】  「成長」という文言の扱い方だと思いますが,今,太田委員からは「繁栄」とか,「発展」とか,そういう文言を考えていただければと思います。
 ほかにございませんでしょうか。
 では,この3点について検討させていただいた上で,文言の修正をしていただきたいと思います。
 それでは,2番目,2ページの外国人留学生の住環境整備の必要性等について,御意見を頂ければと思います。
 はい,どうぞ。友岡委員。
【友岡委員】  ちょっと読み方次第だと思うんですけれども,4つの段落から成っていて,1つ目は,とにかく優秀かどうかはさておき,たくさん留学生を持ってくるために住環境整備が大事だということを書いてありますね。住環境を整備するとたくさん来ると。それから2つ目も,間接的にそういうふうに書いているのかもしれませんけれども,住環境を整備するからこうではなくて,第2段落も,やっぱりたくさん来るとこうなるということが書いてあるように読めるんです。第2段落で,「外国人留学生の住環境を整備することは」と,それが原因の方になっているんですけれども,ここは住環境を整備するとたくさん来るからこうなるという意味で書かれているならいいんですけれども,ここ自体は,後段,日本における云々(うんぬん)を読んでみると,これも増えるという話ですよね。というふうに,僕にはちょっとそう読めたんですね。
【太田委員】  私も同じようなニュアンスで受け取りまして,住環境の整備が。
【友岡委員】  そうそう増えるか。
【太田委員】  日本語を話すことができる人材が増える云々(うんぬん)につながるのかというと。
【友岡委員】  それで,第3段落の2行目に,「上記の効果を更に高める」と書いてあるんですけれども,第3段落こそ,住環境整備を単に住むところではなくて,もっと何か考えていけばという話なので,2番目は住環境整備固有の話ではないと思う。増やす話。第1段落と第2段落はセットというか,同じように,少なくとも私にはそう読めた。
【大川学生・留学生課長補佐】  増やすというのは,外国人留学生を増やすということですか。
【友岡委員】  そうそう。だから,第1段落は,住環境整備をすると増えるよと。2つ目は,住環境整備をするとこうなるよというふうに書いてあるんですけれども,第2段落は,住環境整備をすると増えるから,増えるとこうなるよという話に読めるんです。第2段落は,住環境ではなくて,増えることの効果が書いてある。
 第3段落で言うと,もっと積極的に住環境整備の話ぽくはなりますけれどもね。
【谷口主査】  だから,第2段落が外国人留学生の住環境を整えるということと,それ以下のところは,どのようになりますか。
【友岡委員】  増えるからこういうふうになる。
【大川学生・留学生課長補佐】  分かりました。ただ,ここに「外国人留学生の住環境を整備することは」と入っているのが,ちょっとつながっていないのではないかということですね。
【友岡委員】  そうそう。だから,「整備すると増えるから」と入ればいいですし,「増えることによって」でもいいんだけれども,増えることの効果が書いてある。
【大川学生・留学生課長補佐】  分かりました。ちょっと整理します。
【友岡委員】  あと,4つ目の最後のところですけれども,これもすごく抽象度が高いことが書いてあるんですけれども,4つ目のこれからの我が国の在り方というのは,これが何か雰囲気で流せばいいのかもしれないけれども,何か具体的なものがあって抽象的に書いている場合と,何となく雰囲気で書かれているのと,ちょっと重みが違うと思うんですけれども,少子化時代,それからオリンピック・パラリンピック,で,住環境整備は,ちょっと飛躍が余りにもあり過ぎて。
【谷口主査】  そこをどう結び付けるかですね。
【友岡委員】  ちょっと余りにも,その間に幾つステップが入るのか分からないですけれども。
【大川学生・留学生課長補佐】  分かりました。多分言葉は住環境がいきなり在り方に行くから飛んでいるように見えるので。
【友岡委員】  いや,少子化もオリンピック・パラリンピックもどう結び付くのか。書かれた人の頭の中にはあるのかもしれないけれども。
【大川学生・留学生課長補佐】  ええ。結局,住環境整備というのが,この間が抜けているからそうなっているのだと思うんですけれども。
【友岡委員】  たくさん抜けているように思う。
【大川学生・留学生課長補佐】  ええ。優秀な外国人をより多く集めるというところが非常につながってくると。そうなってきたときに,オリンピック・パラリンピックでこれからいろいろな世界から人を迎えていかなければいけないとか,少子化で人が足りないとかというところに出てきたときに。
【友岡委員】  少子化の方はちゃんと分かりますね。オリンピック・パラリンピックは。
【大川学生・留学生課長補佐】  オリンピック・パラリンピックも多分そういうことが企業では出てくるのではないかと思いますけれども,そういった時代を迎える我々にとって非常に重要なところで,大上段に書き過ぎているところがある。
【友岡委員】  結局,あんまり抽象度が高いと,読む人がちょっとうさん臭く思う気がするんです。だから,そう思われると損だなという意味で申し上げました。
【谷口主査】  住環境整備と東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催ということに距離があるので,もし結び付けるならば,少し文言を入れる必要があるのではないかという御指摘だと思います。
【大川学生・留学生課長補佐】  この間に入れる文言は余りないと思いますけれども。
【友岡委員】  いや,ないんならやめればいい。
【大川学生・留学生課長補佐】  住環境と,この少子化及びオリンピック・パラリンピックとの間に言葉が足りないのではないかということであれば,ちょっと整理をさせていただいて。
【友岡委員】  でも,言えることがないなら,やめた方がいいわけで。
【大川学生・留学生課長補佐】  少子化とオリンピック・パラリンピックとの関係というのは,少子化は。
【友岡委員】  違う,違う。少子化とオリンピック・パラリンピックとの関係ではないですよ。
【大川学生・留学生課長補佐】  そうではないんですね。
【友岡委員】  そこは「また」になっている。
【谷口主査】  少し言葉が要るのではないかという話です。
【大川学生・留学生課長補佐】  その前にですよね。はい,了解しました。
【太田委員】  普通にすっと読むと,今,友岡先生がおっしゃったような意味で捉えるんだと思うんですよ。そうじゃなくて,友岡先生もおっしゃっていたんだけれども,例えば,東京オリンピック・パラリンピックをやるときに,いろいろな宿泊施設とかいろいろなものを整備しますよね。それの跡利用とか,そういうことをいろいろ考えているんだったらこれを入れてもいいんだろうけれども,その具体がちゃんとあるんですかということですよね。
【友岡委員】  通訳していただいて,ありがとうございます。
【大川学生・留学生課長補佐】  考えていないことはないんですが。
【谷口主査】  そこまでなかなか言い切れない。東京オリンピック・パラリンピックがあることは間違いないれども,それと外国人留学生の住環境整備がどのように結び付いているのかといところをクリアに説明をする必要があります。ただあるからという話ではない。今,太田委員がおっしゃったように,それを住環境に跡地を使うとか,そういう考え方があるならば,それはそれとして,住環境整備ということに結び付くのだけれども。
【大川学生・留学生課長補佐】  跡地利用とかということも全く否定はしませんが,ここでちょっと言い過ぎるとあれなのであれですけれども。
【谷口主査】  多分,最後の方に,また出てきますよね。だから,そことの関連もないことはないと思うので,もう一度,最後まで読んだところで,ここのところは書き直すかどうかと考えてはどうかと思います。
【大川学生・留学生課長補佐】  率直な趣旨で言うと,まさに,さっき,言葉が足らないのではないかという御指摘のところだと思うんですけれども,より多く外国人留学生に来ていただいて,日本人も国際化してもらう。そういう中で,我々でオリンピックなりパラリンピックを迎えていかなければいけない。そうじゃないと,やっぱり大会の成功もそうですし,それを契機にしたその後の我が国の国際化であり,そういったところについてもうまくつながるという意味で,私はそもそもほかに整備をしているということを。
【友岡委員】  分かりました。僕の読みが浅かったのでしょうけれども,そうしたら分かりますよね。ちょっと,余り抽象的だと,さっき言ったようにうさん臭く見えてしまう。
【大川学生・留学生課長補佐】  なるほど。
【谷口主査】  よろしいですか。
 では,この内容で2ということで,この4段落目については,書きぶりを少し変えていただくという,そういうことになると思います。あるいは,追記していただくと。
 それでは,3番目の外国人留学生の宿舎の,これは現状ですから,この現状をこのように見ているということと,行政改革との流れの中でこの議論が行われてきたわけですけれども,留学生政策との,国の方針ということがずっと時系列で書かれている。これは事実を書いてあるんですけれども,この点についていかがでしょうか。
【太田委員】  よろしいですか。
【谷口主査】  はい,太田委員どうぞ。
【太田委員】  これも受け取り方だけの問題なんですけれども,3ページの(2)の2行目の終わりの方で,「国が公益法人と協力してけん引してきた」というふうに書いてあるんですけれども,依然として4分の3が民間アパートに住んでいる状況を勘案したときに,胸を張ってけん引してきた言い切っていいものなのかどうなのか。若干疑問を感じるということです。
【谷口主査】  けん引してきたことの意味ですね。
【大川学生・留学生課長補佐】  ここはまさに公益法人で宿舎整備をやってきましたので,けん引してきた思います。結果として足りていたか,足りていなかったというところは,以前から足りていなかったというところだと思います。
【渡辺学生・留学生課長】  確かにおっしゃるように,現状においても十分ないわけではあるんですけれども,単純な事実,ファクトだけで申し上げると,そういう中にあっても,例えば昨今であれば,PFI等も含めて,随分民間の活力を導入しながら進めているんですけれども,そうではなくて,過去はこういう体制でやってきたということのファクトだというふうに御理解いただければと思います。
【友岡委員】  いや,言われているのは,多分「けん引」という言葉が力強過ぎるということですね。
【太田委員】  そういうことです。

【谷口主査】  果たしてけん引してきたかということですか。
【大川学生・留学生課長補佐】  ここは御意見として承りたいと思います。
【谷口主査】  ぼやかした表現でいかがですか。
【太田委員】  そうそう。
【谷口主査】  もうちょっとやわらかい表現で,「整備をしてきた」とか。
 それでよろしいですね。
 この3項目は外国人留学生の宿舎の現状ですから,これはこのとおりですので,行政改革の流れと留学生政策に係る国の方針について,文言も含めて御指摘を頂ければと思います。
 経過はここに記されていると思います。
 その中で,(2)の3段落目のところ,「「独立行政法人日本学生支援機構の在り方に関する有識者検討会」においては,「国際交流会館等については引き続き売却をめざす。ただし,留学生交流の効果を十分に発揮させる上で必要な交流拠点の中核的役割を果たすにふさわしい条件を備えた施設があれば,「中核的な留学生交流の場」としても再構築も視野に入れるべきである」という,そういうまとめが行われました。
 それから,4ページについては,その後の安倍内閣が発足してからのいろいろな留学生政策に関わる取組が書かれています。
 比較的事実に基づいて記載してありますが,何か御指摘があれば,御指摘ください。
 よろしゅうございますか。
 それでは,4項目の外国人留学生の住環境を整備するための今後の支援の在り方と,5項目のおわりにというところで御説明をお願いいたします。
【大川学生・留学生課長補佐】  4番目でございます。外国人留学生の住環境を整備するための今後の支援の在り方というところでございます。基本的な考え方を(1),具体的な取組は(2)としてあります。
 考え方としましては,初めに,単にこの場でも多数議論いただきました宿舎運営に係る経済的効率性だけを考慮するのではなくて,外国人留学生の住環境整備のもたらす公益的な価値をしっかり考慮する必要があるという点を書かせていただいております。
 それから,2段落目でございますけれども,先ほど,3.で示しました現状を踏まえてと,留学生30万人計画に向けてということを考えますと宿舎が足りない。そういう意味では,公的な宿舎を含め,数を確保しなければならない現実があるという旨を記載させていただいております。
 3.の(2)で示しました行政改革の流れがある中でも,受入れのための宿舎が減少するというような住環境整備の後退ということがないようにしなければならない。むしろ先ほど来,申し上げている現状,必要性,それから国の方針を含めまして,量的にも質的にも我が国全体として外国人留学生の住環境の整備を充実させていく必要があるだろうということを考えております。
 こうした中で,大学等といたしましては,外国人留学生を受け入れる宿舎を量的に確保するということについての取組が必要であろう。国として,外国人留学生にとって,我が国への留学が魅力的なものになるように,国としての外国人留学生を受け入れるための宿舎機能を有する国際交流拠点を構築し,その姿勢をしっかり示していかなければならないのではないだろうかという点。
 それから,前段落で申し上げた大学個々の取組をしっかりけん引するということを役割を果たしていかなければいけないというところを書いております。
 こうした取り進めに当たって,我が国の生活がより魅力的になるように,単なる数を増やしましょうというだけでなくて,その運用の仕方についても工夫をしていこうということを記載をさせていただいております。
 それでは(2)の具体的取組について説明をさせていただきます。
 先ほど,大学と国ということを申し上げましたので,まず1で,大学等の宿舎整備・運用等の住環境整備への支援というようなところをお示ししています。
 量的な確保という中で,(ア)から(カ)で具体的に記載をしておりますが,国による支援とともに,例えばPFIによる宿舎整備,それから長期借入金の活用等による宿舎整備,さらには,民間施設等を活用した宿舎の確保といった多様な方法を駆使していく必要があるであろう。さらに,その運営についても,単なる宿泊施設というわけではなくて,教育の場として,我が国の学生等,それから地域住民等と外国人留学生が交流するような機会を充実させていくような形でやらなければいけない。そのための支援を国としてしっかりやっていきましょうということを書いてございます。
 1つ目が,国内外の学生が交流する宿舎・交流スペース等の整備をしっかり国でも補助していきましょうという点。
 2つ目は,大学等の民間アパートを借り上げた場合による宿舎の確保に対する支援というようなもの。この会議でもいろいろ御指摘いただいた短期プログラムについても,しっかり視野に入れてやっていこうというようなことを考えております。
 それから,(ウ)につきましては,長期借入金の活用,PFI等々による多様な宿舎整備に関する指導助言ということで,グッドプラクティスなどをお示ししていけるような形になっていかなければいけないかなと考えております。
 それから,(エ)としましては,これは直接的宿舎整備というわけではございませんけれども,外国人留学生が民間宿舎に入りにくいというようなところ,いろいろございます。そういった入居手続の負担軽減に係る指導助言,日本国際支援協会等々でいろいろ保証等もやっていただいておりますけれども,こういったものに対してどういうふうに対応したらいいかというような指導助言。
 さらには,宿舎の運営に当たる「「インターナショナルハウス」化の促進」と書いておりますが,先ほど来,申し上げておりますように,我が国の学生と外国人留学生が共に居住し,相互に異なる文化に直(じか)に触れながら生活できる環境。
 さらには,学修プログラムを例として挙げていますけれども,共同で取り組みながら共に学ぶような環境を整備するものを促進していきたいというふうに考えております。
 さらに,(カ)としましては,地域との交流の促進についても図っていこうというようなところを記載させていただいております。
 次に,6ページでございます。国際交流会館等の活用ということで,先ほど,基本的考え方のところで申し上げましたけれども,国として国際交流の拠点を構築するというようなところを記載をしました。これに当たっては,国際交流会館等を十分に活用する必要があるであろうというふうに考えております。この会議で再三御議論いただきましたけれども,行政改革の指摘のあった経済性というところにつきましては,売却できない一方で,その活用を停止することによって生じる経済的な損失を十分に考慮し,また,国際交流会館等が有する公益的な価値の運用を停止した場合の損失も考慮する必要があるだろうということを明記しております。
 こうした経済性,公益性の双方の観点から,国際交流会館等の運営改善を図りつつ,以下のような(ア)から(カ)を挙げておりますけれども,取組を進め,国際交流の拠点としての機能を最大限発揮させていく,活用させていくということが求められるのではないだろうかというところを記載しております。
 特に,この会でいろいろ御議論いただきました日本学生支援機構が所有している国際交流会館等の中で,特に東京国際交流館,それから兵庫の国際交流会館については,その機能を存分に生かして,国として整備すべき国際交流の拠点として活用すべきということを明記しておるところでございます。
 以下のような取組と申し上げたところが,(ア)から(カ)になります。
 1つは,公的に支援をする,提供するという中で,民間に比して低廉な家賃の宿舎を提供するというところ。特にここでも御議論いただきました都市部において低廉な宿舎を確保していくべきではないか。
 それから(イ)としまして,複数の大学等の利用できる交流拠点として活用する。
 もう1つは,優秀な国内外の学生が共に居住する拠点としての活用。
 (エ)といたしまして,こうした国際交流会館等を利用した卒業生による大学等の枠を超えた同窓会組織の構築。
 (オ)としまして,国際交流会館等に居住していない外国人留学生ですとか,日本人学生等を含めた交流拠点としての活用。
 最後に,国際交流会館等を拠点とした就職支援の充実。
 こういったようなことを,まさに国際交流の拠点としての取組として進めていくべきではないかということを記載をしております。
 それから,3としまして,その他の宿舎の確保ということで,国としても,大学としても多様な方法で宿舎を確保するということを述べました。
 3としては,それ以下にも方法があるだろうということで,1つは,独立行政法人都市再生機構が設置するUR賃貸住宅の活用といったようなところ。
 それから,公益財団法人の留学生支援企業協力推進協会においてやっていただいておりますように,民間企業が有する宿舎の活用に関して,しっかりと情報提供することによって,外国人の留学生が宿舎が得られるような,確保できるような形にしていきたいということを記載しております。
 4といたしまして,外国人留学生に対する経済的支援ということで,今まで3までは,まさに宿舎そのものなり,交流拠点としての促進,支援について述べてまいりましたけれども,単にそれだけではなくて,来た学生に対する奨学金等の経済的支援という中で宿舎は得られるような来やすい環境というのも併せて考えていく必要があるだろうということで4で記載をしておるところでございます。
 おわりに,7ページでございます。5.でございますけれども,結びの言葉といたしまして以下の6段落を入れております。
 最初に,受入れそのものについてでございますけれども,米国などは象徴的によく言われますけれども,まさに国力の源泉だというようなことを言われます。そんな中で,今,国際競争,特に人材獲得競争が過熱しています。例えばということで出しておりますが,中国や韓国,それぞれ平成32年までに,50万人であるとか,20万人という受入れ目標を示し,今,大学改革を含めて積極的に取り組んでいる。
 こうした中で,傾斜交流,水平交流といった言われ方をすることもございますけれども,今,我が国に来る留学生について,待っているだけで日本に学びに来ますという時代は終わりを遂げただろう。そういう中でまさに打って出るという言い方をしておりますけれども,取ってくる取組,言葉はちょっと悪いですけれども,取組が必要なんだろうということを記載しております。そのための住環境整備がどうあるかというところについて,まず宿舎が圧倒的に足りないという現状の認識,それから,住環境整備という中での公益性,必要性をしっかり国として認識する必要がある旨,記載をしております。
 それに当たっては,ハード面,それからソフト面の双方を視野に入れ,関係省庁,大学等,それから企業等が連携しながら,多様な方法で,量的にも質的にも取り組んでいかなければいけないというところを記載しています。
 さらにはというところで,ちょっと意気込みを書いておりますが,単に現存する国際交流会館等を活用するだけではなくて,場合によっては新たな国際交流会館等を設置することも視野に入れる必要があるだろうということで,意気込みとしてここに記載をしております。
 次の段落でございますが,危機感という中で平成32年まで,今から言いますと,あと6年しかないというところ,これに対して30万人計画実現というところについて,知恵を結集しなければいけない,叡知(えいち)を結集しなければいけないというところ,これも意気込みを書かせていただいております。
 そういった「おわりに」の中で,会議の中でも御指摘あったかと思いますが,単に住環境整備だけやれば30万人を達成するかというと,そうではないということだと思います。まさに入り口から出口までという書き方をしておりますけれども,ここについて,住環境整備だけやればいいですよという会で終わってはいけないという御指摘もありますから,こういった最後の段落も入れさせていただいたというところでございます。
 済みません,だらだらとなりましたが以上でございます。
【谷口主査】  ありがとうございました。
 きょうの議論の中心になるところだと思いますので,御議論を頂ければと思います。
 4項目,4ページの外国人留学生の住環境を整備するための今後の支援の在り方ということで,基本的な考え方,次に具体的な取組として,大学等の支援,国際交流会館等の活用,その他,経済的支援があります。まず基本的な考え方のところで御指摘いただければと思います。
 はい,どうぞ。
【友岡委員】  4ページの一番下のところは,量的にも質的にも我が国全体云々(うんぬん)と書いてあるんですけれども,その後のところで,質的というのがどこかへ行ってしまって,量的という言い方をしなければならない文脈はあるんですけれども,例えば5ページの2行目などは,いきなりここで量だけになるのが,ちょっと違和感があるんですけれども。
 (2)の1の1行目あたりは,量的なというのがなじむとは思うんですけれども,5ページの2行目あたりは,ここは何か。
【大川学生・留学生課長補佐】  ここはあえてそういうふうにしてあるんですけれども。
【友岡委員】  そのあえての心は。
【大川学生・留学生課長補佐】  (2)の前の1段落で,要は,質的に高めていかなければいけないというところについては,まさに運用の仕方という意味で質的に高めていかなければいけないというところだというふうに整理をしております。
 そういう意味で,5ページ目の上から3段目で,まさに双方,こういう宿舎整備をするに当たっては,運用についても工夫をする必要がある,ここをまさに質的なと捉え,2段落を受ける形で記載をした,整理をしたということです。
【友岡委員】  質は,1の第2段落目ですか。
【大川学生・留学生課長補佐】  4.の(1)の5ページ目の,4ページの一番後に「量的にも質的にも」と書いてあると思うんですけれども,大学について質的なところがないではないかという御指摘については,この5ページの上から3段目でまさに質的なところを担保するといいますか,やっていくという意味で記載をしておるところでございます。
【友岡委員】  通して読んだ場合に,ここはたまたまページが変わっていますけれども,これは読み方の問題ですけれども,私としては,ちょっとそう読めたという。
【大川学生・留学生課長補佐】  分かりました。
【谷口主査】  よろしいですか。
【友岡委員】  運用が,イコール質かというと,ちょっと違いますよね。
【山本委員】  そうですね。
【友岡委員】  それは違いますよね。
【谷口主査】  山本委員,どうぞ。
【山本委員】  いやいや,だから,狭くてもいいのかという問題もありますし,今,友岡先生がおっしゃったニュアンスが入ればいいと思います。事務局のお考えもよく分かりますけれども,それよりも,多分,友岡先生も一番お気になされていると思うんですけれども,文部科学省で言う従来これで財務省に打ち勝ってきたならいいんですけれども,公益的機能,公益性ということであれば,何も国でなくてもいいのではないかと言われかねないので,最低独立行政法人にやるわけですから,公益的機能とかと,公益性では弱いのではないか。むしろ公共性と言い切れないのかというのが気になったんですけれども,今まで在り方懇とか,従来の行政改革の議論の中で公益性ということで突っぱねているのであれば,その同じ文言の方がむしろ刺激しないのでいいと思ったんですけれども,その論法で従来されていたのであれば,私はむしろこのまま現在の言葉を御活用になることを支持しますけれども,今回新たに公益性というものが出てきたのであれば,それはやや慎重にお使いになった方がいいのではないかというのが質的な話と絡めて気になりました。要するに,ほかにも公益財団法人云々(うんぬん)がこういうことをやっている,では,それは公益財団とか,あるいは別のところでやらせた方がいいのではないでしょうか。国とか独立行政法人が関与しなくてもいいんじゃないですかという議論を逆に喚起しなければいいなという,余計な心配かもしれませんが,それだけ確認したかっただけで,従来こういう言葉をお使いになっているとすれば,むしろ淡々とお使いになった方がいいということだけなんです。
【谷口主査】  公益性と公共性という話ですけれども,よろしいですか。
【大川学生・留学生課長補佐】  今までこの会議でまさにその公益性というところは議論されてきたというふうに認識をしておりますが,それと違いますか。
【山本委員】  公益性というのは弱いんですね。国がやる事業の性格を担保するものとしては,それは要するに,民間活力などを使ってでもいいんじゃないでしょうかという議論が成り立つ余地があるので,以前から公益性ということで行政改革とか財務省に折衝されているのであれば,あえてまた別の言葉を使うのは危険なので,このままでいいかと思うということだけです。特に他意はないです。
【大川学生・留学生課長補佐】  余り「公共性」は使っていないですね。
【山本委員】  「公益性」で従来頑張ってこられたんですね。
【大川学生・留学生課長補佐】  はい。「公共性」の方が,よりみんなが供する,供する供は違いますけれども。
【太田委員】  多分一般的には,公共施設というのは国なり自治体なりがやるんです。公益施設みたいなものは,まさにおっしゃったNPOがやってもいいしという,そういう受け取り方が一般的ですよね。
【山本委員】  そうそう。
【大川学生・留学生課長補佐】  公益施設とは言わないですね。公益的な法人。
【谷口主査】  よろしいですか。
【大川学生・留学生課長補佐】  いや,もうお任せします。
【上野委員】  今のに関連してちょっとよろしいでしょうか。
【谷口主査】  はい,どうぞ。上野委員。
【上野委員】  2ページ目に現状の公共が用意している宿舎の割合が出ていますよね。今度,30万人にするために,これをどうするのかという具体的な数値目標なり何なりはどこかに書かなくていいんですか。それとも,これを終わった後にどこかがまたやるんですか。
 例えば,23%と言っているけれども,これは25%にしましょうとか,30%にしましょうという目標の立て方もあるし,今おっしゃったように,もっと民間に頑張ってもらって,国は23%のままでいいというやり方もあるし,だけど,倍増しなければいけないですよね。割合がそうだとしたら。その辺の何か具体的な数値目標みたいなものは決めなくていいですか。
【太田委員】  今の上野先生の御指摘と関連するんですけれども,この宿舎の住環境の整備の重要性については,この4ページの4.の前のところで,もうはっきりと,一番直近で言うと,26年6月24日の閣議決定で大事だということは明確になっているわけですね。だから,あえてそこは必要性は,もうこれまで十分述べてきていることというふうに理解していいんだと思うんです。今,上野先生がおっしゃったように,最初に留学生30万人計画が出されたのが福田内閣のときが平成20年ですけれども,そのときの公的宿舎入居留学生数は24.3%,それが今の直近のものだと23%に減少しているわけです。いかにハードルが高いのかということをやっぱりきちんと言う必要があるんだと思うんです。それを25%にするとか,26%にするとかという数字を入れることはなかなか難しいにしても,現在13万幾らの外国人留学生の数の中で,それが30万人になるわけですから,とてもハードルが高いことをやるんだということを,私は指摘しておく必要があると思います。この抽象論,精神論みたいなものではなくて,ファクトを挙げながらというふうに思うんですけれども。
【谷口主査】  いかがですか。
【大川学生・留学生課長補佐】  有り難い応援のお言葉を頂きましてありがとうございます。
 具体的な数については,我々もうちょっと精緻に,キャパシティとしてどれだけあるかとか,今これ,入っている現状ですから,というのも併せて調べていかなければいけないのだろうと。逆に言うと,大学の皆様にもこれだけやっぱり施設が要りますよと,整備してくださいねということも考えていかなければいけないのだろうというところでございますので,もうちょっと精緻に今後検討させていただければというふうに思います。
【谷口主査】  国が全て支援をするというわけにいかないと思いますが少なくとも現状よりも留学生は増えるので,そこはきちっと担保する必要があります。それから,住環境と言ってもピンからキリまであるじゃないですか。だから,どういう部分を国が住環境として整備していくのか,あるいは,どういう対象に対して支援していくというようなことも考えていかないといけないと思います。30万人の全ての留学生について国が住環境を整備するということにはならないのではないですか。
【太田委員】  ですよね。
【谷口主査】  例えば,民間の役割とか,それから公共の役割とかというようなこと。役割分担みたいなことをする中で,国としてはこういう点を押さえてやりましょうという,そこらあたりを少し切り分けて書けばと思うんですけれどもね。今おっしゃった質問に対してはね。
【太田委員】  はい。
【谷口主査】  ほかにございませんか。
 なかなか難しい内容だと思いますが。それぞれの民間あるいは大学,それから国,それぞれの機能,役割が違ってくると思いますね。その機能の違い方でどういう役割分担をしていくのか。大学ではとてもできないような内容を国が担うとか,あるいは,民間がやれないことを大学がやるとか,そういう機能的な違いによって役割分担をしていかない限り,国が全ての住環境の面倒を見るということは,とても無理な話ですので,そこは一定の役割みたいなことを書く必要があります。 何か御意見ございますか。
【太田委員】  今のに関連して,具体的取組のところも申し上げてよろしいのでしょうか。
【谷口主査】  太田委員どうぞ。
【太田委員】  5ページの。
【谷口主査】  はい,どうぞ。
【太田委員】  まさに5ページの下の段のところで,(ア),(イ),(ウ),(エ),(オ),(カ)というふうにあるんですけれども,そこの(ウ)のところで,長期借入金の活用云々(うんぬん)とありますが,指導助言ということでよろしいのか。実態がよく分からないけれども,例えば長期借入金を大学が活用しようとした場合に,もっと何か優遇というか,条件がよくなるような方策はないのかとか。要するに,政府ができることは,(ア)のところにあるような,直接的に資金的な支援をするというやり方と,それから,制度的に窮屈になっている部分を,規制緩和とか,そういったようなことで対応する部分とがあるんだと思うんですけれども,その長期借入金の場合もそうですし,PFIを活用する場合も,多少制度的に障害になるようなことにあるんでしたら,そこを排除するための働きをしてもらうといったようなことを言われた方がいいのではないかと思います。
【友岡委員】  関連して,ここの(ア),(イ),(ウ),(エ),(オ),(カ)のところの言葉の確認ですけれども,「整備」,「支援」,「指導助言」,「促進」と使い分けていますよね。例えば,「支援」というのは,これは財政支援のことも意味しているんですか。
【大川学生・留学生課長補佐】  はい,そうです。
【友岡委員】  「整備」はどうですか。
【大川学生・留学生課長補佐】  「整備」もそうです。
【友岡委員】  その辺の言葉の使い方について一応確認させていただけますか。
【大川学生・留学生課長補佐】  全部「支援」にしてもいいんですけれども,私もそこはどうしようかと悩んだんですが,一番聞いたときに日本語としておかしくない形にしようと。ハード面だと,若しくはいろいろなスペース等々,場所,運用で見たときには,「整備の支援」でもいいんですけれども,ちょっとくどいかなと。あと,「促進」と「支援」というのは同じでもいいかなとは思います。
【友岡委員】  では,これは言葉でなじむものを選んだということで,基本的には財政支援ですね。
【大川学生・留学生課長補佐】  はい。知恵も絞ります。
【友岡委員】  でも,先ほど言われた「指導助言」だと,それを逆に言うと,積極的に除外されていますね。
【太田委員】  そうですね。
【大川学生・留学生課長補佐】  「指導助言」は除外しています。
【友岡委員】  でも,言われたのは,そうか,財政支援ではなくて,制度のつくりを変えるとか。
【太田委員】  同じく言葉の問題で,(オ)の括弧のところなんですけれども,「我が国の学生と外国人留学生」というふうに書いてあるんですけれども,留学生も日本の大学に学籍を持っていれば我が国の学生なのではないかと単純に思ってしまうんですけれども,「日本人学生と外国人留学生」というふうに表現した方がいいのかなという,ニュアンスの問題です。
【大川学生・留学生課長補佐】  ここは一応通しで,今,「日本」という言葉を使わずに「我が国」という言い方を通してきているので,定義付けするか。
【太田委員】  日本の大学に学籍を持っているのに我が国の学生ではないのかと言われたら,反論しにくいのではないですか。
【友岡委員】  そこに「人」,いやいや,「日本の」ではなくて,「日本人」ならいいですよね。
【太田委員】  はい。
【友岡委員】  「我が国の」だと「人」が入っていないですよね。
【谷口主査】  日本人学生という表現はいかがですか。
【米川理事】  日本の問題が出てくるのではないですか。
【谷口主査】  そうですね。
【友岡委員】  世論でもありますけれどもね。
【谷口主査】  それは分かりますけれども。日本人,日本。この点について,ちょっと表現を考えてください。
【大川学生・留学生課長補佐】  はい。
【谷口主査】  はい,どうぞ。上野委員。
【上野委員】  全体を通じて,この住環境整備が新しく何かをつくるというニュアンスが相当強いような気がするんですね。一方で,留学生にとっての住環境はいっぱい必要だけど,それこそ人口減になってきて,住居が余ってくるという状況も出てくると思うんですね。そういうものをうまく転換するというか,そういう視点をどこかにちょっと入れておいていただけるとうまいかなと思います。
【大川学生・留学生課長補佐】  貴重な御指摘だと思います。今,実は一部のところから,今,空き家になっているところを丸ごと借りて運営するということはできないかなというのを,大学と都道府県で相談しているという話も伺ったりします。1つ立てるかどうか,私,実は悩んだんですけれども,そういう意味では,5ページの(2)の1(ウ)などでも読めるかなと思って今は除いてあります。等になってしまっているので,そこを明確に切り出してということであれば。
【谷口主査】  積極的に記入したらどうですか。
【大川学生・留学生課長補佐】  そうしましょうか。そういった取組なんか,例えば,地域のいいところがあれば,京都であれば町家みたいなものがあったりしますけれども,うまく権利義務なんかが整理されるのであれば,そういったところで活用して日本流に生活してもらうというのは非常に,個人的には魅力的だなというようなことを思ったりもしていますので,ちょっと切り出す形で,ちょっとかぶるかもしれないですけれども。
【谷口主査】  ただ,地方の場合には,逆に人口減に伴って住居は余ってくるという可能性もありますよね。住む場所を提供するということは非常に大事なことだと思います。
【上野委員】  あと,大学でも職員宿舎は廃止する方向とか,その土地は売却しようみたいな話があるんですけれども,なかなか売れないとかというときに,やっぱり留学生のために使うというようなやり方ももしかするとあるのかなというのは,ちょっと思いました。
【大川学生・留学生課長補佐】  (ウ)の「等」がどんどんなくなっていくので,ちょっと寂しいのでありますけれども,そういったところを含めていろいろ多様な宿舎整備の在り方の情報提供。どうしましょう,両方とも並べるか。並べますか,はい。
【友岡委員】  ここは情報提供のレベルの話ですか。
【大川学生・留学生課長補佐】  そうなると思います。
【友岡委員】  つまり,再活用のための支援というのは,どこにかかるとか,つまり,転用するためにまたお金を掛ける必要があるじゃないですか。そういうものはどこに入っていますか。
【大川学生・留学生課長補佐】  ちょっとそこはいきなり支援から入るのかどうか,知恵を絞る範囲があるのではないかとも思いますので,そこまでは最初から言いにくいかと思います。逆に言うと,ちょっと突っ込んだ話をすれば,例えば,地元で余っている家があります。そこを不動産屋さんは逆に言うと困るわけですよね。留学生が入ってくれて,一定の収入があれば,ないよりはましというか,ウェルカムなわけで,収入の面でもそうですし,例えば大学と提携をして,一部運営費に回せるような家賃に設定をして,留学生にはこの分を払わせて,一部は大学で運用するというようなことも考えられるので,そこはちょっと具体を見て,どういうやり方がいいのか,まずはついてくる実態を見ながら整備をしようと思います。
【谷口主査】  かなり地域性が高いと思いますよね。
【太田委員】  そこまで広げるとすると,例えばホームステイとかには,多少触れなくてもいいんですか。
【上野委員】  ホームステイ。
【太田委員】  ええ。まさに地域との交流も入ってくるわけですよね。
【大川学生・留学生課長補佐】  どんどん「等」がなくなるんですが。書き出すときりがないので,ちょっと幾つか絞って。
【谷口主査】  典型的な例を少し挙げてもらってはいかがですか。
【大川学生・留学生課長補佐】  はい。
【谷口主査】  いろいろ多様な活用の仕方というのが必要だと思います。日本も人口減少社会になってきますので。
【太田委員】  そうですね。
【友岡委員】  新しく作るだけではないんだよということが含意にされるのが大事なんじゃないですか。
【谷口主査】  そうですね。
【大川学生・留学生課長補佐】  はい。
【谷口主査】  この国際交流会館のところはよろしいですか。
【友岡委員】  (ア),(イ),(ウ),(エ),(オ),(カ)の(イ)の複数の大学というのは,これは日本の大学をイメージしているんでしたか。
【大川学生・留学生課長補佐】  そうですね。はい。入っていらっしゃる,こっちへ来ている大学。
【友岡委員】  日本の大学ですか。
【大川学生・留学生課長補佐】  日本の大学です。
【谷口主査】  よろしいですか。
【友岡委員】  いや,それでいいのかな。これだけだと何か分かったような分からないような気がします。
【谷口主査】  現実的にそういうところがありますので。
【太田委員】  質問ですけれども,この国際交流会館等の活用の中身には,基本的には異論ないんですけれども,4ページのところにある「平成26年夏までに結論を得る」ということの答えとして,これで十分なのかどうなのか,それがちょっと気になっているんですけれども。
【谷口主査】  そこはどうですか。
【田中学生・留学生課長補佐】  ここのところ,一応,今の最終的な報告書であれば,今現在まだある6つについて結論を得るということで閣議決定は頂いております。その中で,今回のレポートの中では,東京と兵庫については,「その機能を存分に生かし,国として整備すべき国際交流の拠点として活用すべきである」というふうな記述を頂いております。まずはこれをもって,最終的に結論を得るというのは,文部科学省の,これは閣議決定の中では,どこが結論を出すと,別に検討会を開けとも何とも書いていませんので,最終的には文部科学省で,こういうようなレポートも頂きましたということも踏まえて結論を出すというような形をとることになるかと存じます。
【谷口主査】  太田委員,よろしいですか。
【太田委員】  はい。
【谷口主査】  国際交流会館等の活用は,これでよろしいですか。
 その他,宿舎の確保,それから外国人留学生による経済的支援というのもありますが,ここのところはいかがですか。
【大川学生・留学生課長補佐】  今のところ,ちょっと意味もしっかり御理解いただきたいのは,2のところで書いて,4ページにもありますように,売却の見込みが立っていないところの処理方針。
 1つは,売る,売らないという議論は別途あるかもしれませんけれども,売れないところを使いませんとか,宿舎が減るような形にしますというのは違うだろう。まさに使いますというところを示しているという整理で理解していただければと思います。
【太田委員】  はい。
【谷口主査】  よろしいですか。
 では,その次の最後のおわりにというところで御意見を頂きたいと思います。ちょっと踏み込んだ書き方もあるものですから。
 私の方から少し,3段落目の2行目のところで,「外国人留学生を受け入れるための宿舎が圧倒的に足りない状況」ということがあるけれども,これは「公的宿舎」ではないでしょうか。
 日本にいる13万5千余人の留学生は,みんなどこかに住んでいるわけで,宿舎はあるわけですから,いわゆる公的な宿舎が圧倒的に足りないのではないかという,「公的」というのを入れていただく必要があると思いますけれども。
 ほかに何かございませんか。
【友岡委員】  でも,今の30万人計画実現,もっと増えていた分,今は路上にいる人はいないけれども,これが30万人になったらという,その間接的な支援もあるのでしょうか。さっき,「公共」と「公益」で線を引くのはよく分かりませんけれども,どうなんでしょうね。別にいいですけれども。書かれた方はどちらの含意で書かれたか。
【大川学生・留学生課長補佐】  多分今,私というよりは,谷口主査がおっしゃった趣旨は,増えるのだったら,いずれにせよ今のままではいかんだろうということでよろしいんですよね。
【友岡委員】  まあ,そうですね。
【谷口主査】  はい。
 ほかにございませんか。
 「新たな国際交流会館等を設置することも視野に入れる必要がある」というような,そういう形も書いてあるけれども。
【友岡委員】  書きぶりですけれども,この「オールジャパン」というのは,どういうニュアンスですか。
【谷口主査】  オールジャパン。
【友岡委員】  「オールジャパンとして求められる」というのは,どういう意味ですか。
【谷口主査】  私の理解では,各省庁だというふうに理解しますけれども。文部科学省だけではなくて。
【太田委員】  掛け声みたいな感じですよね。
【友岡委員】  読者によって受け取り方が違うだろうけれども,どういう意味かなと。
【渡辺学生・留学生課長】  今,随分,各大学は,例えば東大なんかも日本人を含めて3,000人分の宿舎をつくるような構想もお持ちでありますし,大学ごとには,それぞれ構想を持ってされているんですけれども,ただ,やはり政府として,国として,やはり30万人の計画を打ち出してやっていく以上,各大学がいろいろな取組をやるお手本となるようなことも含めた,ほかをやっぱりリードできるような取組をきちんとやるべきではないかと,そういう趣旨でございます。
【友岡委員】  何か「オールジャパン」という片仮名ではない,もうちょっとうさん臭くない表現はないですか。
【大川学生・留学生課長補佐】  ございませんので,御意見を頂ければ。
【谷口主査】  友岡委員,どうぞ。
【友岡委員】  代案はないですけれども,何かこういうのは。
【谷口主査】  もう一度考えるということですか。
【友岡委員】  もっともらしいけれども,何かうさん臭いという。
【谷口主査】  後でこの表現について御意見を頂ければと思います。
 おわりにの部分,よろしいですか。
【山本委員】  オリンピック・パラリンピックの話も,おわりにのどこかにこそっと書いたら。オリンピック・パラリンピックを書くことは,文部科学省だから私はよく理解できるんですけれども,最初に出てくるよりも,ここら辺のどこかに入れておけば,それほど刺激的ではない気がしますけれども。最初にどうしても入れたいお気持ちがあるとすれば,それはそれでいいと思いますけれども。
【谷口主査】  よろしいでしょうか。
 だから,オリンピック・パラリンピックを最後の方に入れた方がいいんじゃないでしょうか,文章としては落ち着きますね。
【大川学生・留学生課長補佐】  そうですね。はい,分かりました。
【谷口主査】  ほかに。
 それでは,もう一度元へ戻って,全体を通して,この点が落ちているのではないかという御指摘があれば,少し加えたいと思いますけれども。
【米川理事】  報告書のタイトルが検討会のタイトルとかなり違っているというようなことですけれども,これは意図的にこういう形でされているということなんでしょうか。
【大川学生・留学生課長補佐】  はい。
【米川理事】  留学生30万人計画実現というような表現が検討会のタイトルになるのですが,報告書にはないといいうことですね。
【大川学生・留学生課長補佐】  入れた方がいい,ちょっと長いかなと思って落としましたけれども。
【米川理事】  特に大きな意味はないですが。
【大川学生・留学生課長補佐】  それをあえて抜いたわけではないです。入れましょうか。
【谷口主査】  長いから短くしたという,単純にはそういうことですか。
【大川学生・留学生課長補佐】  はい。留学生30万人計画実現。
【米川理事】  でも,報告書案では「外国人」と入っていますよね。この検討会の名称としては「外国人留学生」ではなくて,そこの部分はこれ,逆に長くなっているんですよね。
【大川学生・留学生課長補佐】  済みません,文言の統一で「外国人留学生」を全部使っていて,標題だけいろいろ,「留学生」があり,決まったワードで30万人計画は「留学生30万人計画」といったように使っていますけれども,どうしましょう。
【谷口主査】  タイトルとして。
【大川学生・留学生課長補佐】  「30万人計画に向けた」を入れましょうか。
【谷口主査】  そのまま書いた方が素直ではないですか,何か裏があるのではないかと思われる可能性があるので,ちょっと文言としても慎重に扱った方がいいと思いますね。
【大川学生・留学生課長補佐】  検討会に関する報告書という形にしましょうか。
【谷口主査】  それはそれでいい。何かうまい表現ではないでしょうか。
【大川学生・留学生課長補佐】  「今後」をどうするかというところにあったので,「今後」は。
【谷口主査】  「今後の支援の在り方に関する報告書」というよりも,むしろ「住環境支援の在り方に関する検討会の報告書」というのが素直でいいと思います。
【大川学生・留学生課長補佐】  分かりました。
【谷口主査】  何か裏があるのではないかと思われるのはよくないと思います。だから,素直に,長くてもそのまま使った報告書にした方がいいと思います。
【友岡委員】  あるいは,「検討会」は入らなくても,「留学生30万人計画の実現に向けた留学生の住環境支援の在り方に関する報告書」。
【谷口主査】  それでも構わないですね。
【友岡委員】  「検討会」をなくす。
【太田委員】  それでもいいですね。
【友岡委員】  検討会のタイトルの最後のところだけ「に関する報告書」にすればいい。「検討会」のところを「報告書」にする。
【谷口主査】  主査としては,検討した報告書だという具合に思いますけれども。そうでないとちょっとまずいですね。
【友岡委員】  検討会報告書。
【大川学生・留学生課長補佐】  検討会の報告書にしますか。
【谷口主査】  検討会の報告書だと思います。例えば支援の在り方ということになると,大きな範囲になってしまうので,ここで議論した範囲の中だとすれば,検討会という制約が付くので,それはそういうものだと受け取っていただければと思います。
 各委員から,まだこの点が気になるという点がありましたら,御指摘を頂ければと思います。
 よろしいでしょうか。
 ないようでしたら,最後にいろいろ詰めの議論を頂きましてありがとうございました。報告書の最終的な調整については,主査に一任させていただければと思います。きょうまたいろいろな御意見を頂きましたので,それを踏まえて調整をさせていただきたいと思いますが,よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。
 それでは,一任を頂きましたので,報告書については,事務局と調整の上,私の方で取りまとめさせていただきたいと思います。
 場合によってはきょう意見を出していただきましたけれども,もうちょっとこの点はどうだったのかという,そういう御質問もあるかと思いますので,個別に意見を頂戴するということがあるかも分かりませんので,その点も御協力をお願いしたいと思います。
 報告書が確定いたしましたら,委員の皆様に事務局よりメールで送付させていただきます。
 本検討会は,きょうが最終回ということになっています。暑いのに何度もこの会場に足を運んでいただきまして誠にありがとうございました。
 先ほど申しました点で,いましばらく御協力をお願いするかと思いますが,先ほど御意見が出ていましたことを踏まえて,私の方から重要な点を取りまとめさせていただきたいと思います。
 本検討会としては,本報告書の方針にのっとって,1点目は東京と兵庫の国際交流会館については,継続してJASSOにおいて活用していただく。2点目はそれ以外の会館については,留学生宿舎として維持していくことで,これまでどおり,地方公共団体とか,大学において,留学生宿舎として活用に向けた調整を今後も引き続き行い,処理についてその対応を行っていただく。3点目は,売却が見込めない間は,宿舎を休止するのではなく,留学生宿舎として,全体としての数が減少しないよう,JASSOは活用に努めるという形で取りまとめたいと思っています。
 それでは,渡辺課長の方からお願いします。
【渡辺学生・留学生課長】  今,最後に主査にまとめていただきまして,これまで5回,この検討会を開催させていただきましたけれども,本日頂いた御意見を踏まえた最終的な報告書を頂きまして,我々としては,今最後に主査からも御指摘いただいた点も踏まえて,行政として行政改革の観点から指摘された点に対してきちんと答えを出していきたいと思います。
 ただ,やっぱり最後に主査に御指摘いただいた点は大変重要でありまして,今回は2つの国際交流会館については残すような方向できちんと対応しなさいということと,それから,それ以外のものについても,少なくとも,我々はやっぱり留学生30万人計画を目指して,これからもこの留学生交流会館をきちんと確保していくということについての重要性を御指摘いただきましたので,ほかの地域のものにつきましても,これが今後ともきちんと留学生交流のための施設として有効に活用されていくように,我々としても十分に対応していきたいというふうに考えています。
 もちろんその際に,どういう形態で運用していくのが最もよいのか,これは行政改革の視点も踏まえてしっかりと対応させていただきたいと思いますので,今後とも個別にまた御指導等頂くこともあろうかと思いますけれども,よろしくお願いいたします。
 どうもありがとうございました。
【谷口主査】  それでは,本日の議事は終了いたします。何度も検討会に足を運んでいただきまして,誠にありがとうございました。お礼申し上げます。

 

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