資料2 一般社団法人国立大学協会提出資料(学生への経済的支援の在り方について(中間まとめ)に対する意見)

学生への経済的支援の在り方について(中間まとめ)に対する意見

平成25年12月11日
一般社団法人国立大学協会

 

1. 貸与型支援の在り方について

(1)機構の貸与奨学金は無利子奨学金が本来の姿」、「原則に立ち戻り、無利子奨学金を基本とする姿を目指すべき」との観点から、無利子奨学金の拡充(有利子から無利子へ)について、是非ともその実現をお願いしたい。

 

2. 返還者の経済状況に応じた返還方法について

(1)遅延金の賦課率の見直しについて、遅延金賦課率の引き下げ(10%→5%)について、是非ともその実現をお願いしたい。また、賦課方法の見直し等、真に困窮している返還者に対する救済措置の一層の拡充を検討願いたい。
(2)返還猶予制度の年数制限の延長、返還猶予制度等の適用基準の柔軟な適用について、是非ともその実現をお願いしたい。
(3)諸外国において多く導入されている「所得連動返還型奨学金制度」の導入に向けて、早急に具体的な準備・検討をお願いしたい。

 

3. 給付的な支援について

(1)給付型奨学金制度の導入に当たっては、財源等の問題、制度設計上の課題が存在するが、給付型奨学金を創設する方向で検討を進めていただきたい。
(2)授業料減免制度については、全般的にその拡充を図ることが望ましいが、国公私立を通じた制度設計の整理・見直しについては、設置形態によって事情が異なることから慎重な検討が必要と考える。
(3)学内のワークスタディ、TA・RAの充実策、取組の活性化を図っていくことは、学生に対する教育研究上の効果から重要であり、支援枠の拡大を図っていく必要があるが、奨学金とは趣旨が異なることに留意が必要である。

 

4. その他の検討事項・改善事項について

(1)学生の学修を経済的側面から支援することと同時に、学修の質の向上を図るためには、学修の場である大学の教育環境の整備・充実や質の高い大学教育の提供のための財政支援も重要な課題であるので、この点を「総合的な経済的支援策の充実について」検討する際の論点として加えていただきたい。
(2)高度専門職業人、若手研究者の育成の重要性に鑑み大学院の充実が極めて重要であるが、現在、諸外国に比べて我が国の大学院生への支援は劣っている。したがって、大学院生への経済的支援の充実方策について、早急な検討・実現をお願いしたい。

 

以上

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