資料4-1 会計検査院による平成21年度決算検査報告(国立大学法人における目的積立金について)


1.目的積立金の概要

 目的積立金とは、各法人の経営努力により得られた利益を特定の事業の財源として積み立てたものである。各法人は、中期計画の中で目的積立金の使途を「教育、研究及び診療の質の向上に充てる」などとしている。

2.指摘の概要

 国立大学法人は、法人化以降平成20年度までに2,281億円を目的積立金として積立て、857億円を教育研究事業に使用しているが、うち347億円は消耗品や修繕等に充てられるなど、その目的が不明確なため、国民に対する説明責任の観点から、より具体的な使途を財務諸表等において公表する必要がある。

 ※使用した額857億円のうち指摘を受けなかった510億円は、学生宿舎の改修や研究用設備の更新等に充てられている。

3.文部科学省における対応(案)

 指摘を踏まえ、日本公認会計士協会の協力を得て国立大学法人会計基準等を速やかに改訂し(本年度中目途)、使途についての詳細な情報を財務諸表等において公表するよう国立大学法人を指導する。

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高等教育局国立大学法人支援課

(高等教育局国立大学法人支援課)