1 評価の概要
1.評価の趣旨
我が国の地震及び火山噴火予知に関する研究は、平成15年7月に科学技術・学術審議会が建議した「地震予知のための新たな観測研究計画(第2次)」及び「第7次火山噴火予知計画」(いずれも平成16~20年度)に基づき推進されている。
科学技術学術審議会測地学分科会では、これらの計画が平成20年度に終了することから、次期計画の策定に向けて現計画の実施状況、成果及び今後の課題についてレビューを実施し、本年1月に報告書をまとめたところである。
このレビュー報告書に基づき、第三者的立場から外部評価を実施し、「今後の計画の在り方」に関する意見・提言の取りまとめを行う。
2.評価の対象
- 「地震予知のための新たな観測研究計画(第2次)」
- 「第7次火山噴火予知計画」
3.評価の実施体制
- 公正で透明な評価を行う観点から、研究開発局長の私的諮問機関として、外部有識者で構成する「地震及び火山噴火予知研究計画に関する外部評価委員会」を新たに設置し評価を行った。
- 評価にあたっては、過重な負担を回避するため、科学技術・学術審議会測地学分科会にて取りまとめられた「レビュー報告書」並びに関係各機関から提出されたレビュー資料等を活用した。
- また、「レビュー報告書」の取りまとめにあたった測地学分科会の地震部会及び火山部会の部会長等との意見交換の機会を確保することとした。
4.評価の観点
「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」の評価の基本的考え方に基づき、外部評価として第三者評価を実施した。特に留意した観点は以下のとおりである。
- 目標の達成度…「有効性」
- (計画に沿って順調に進捗しているか)
- (情勢の変化等(国立大学の法人化等)に対して適切に対処できているか)
- 実施体制の妥当性…「効率性」
- (実施機関・研究者間の連携が適切にとれていたか)
- (研究テーマの重複がないように調整は図られているか)
- 学術的意義…「必要性」
- (独創性の高い内容になっているか)
- (原著論文の発表は適切に行われているか)
- 社会的貢献…「必要性」
- (防災にどのように役立っているのか)
- (今後の社会情報・社会経済の活性化への貢献が期待できるか)
- (成果は当該分野や関連分野の研究者等への科学的・技術的波及効果が期待できるものか)
- (情報発信・情報提供は適切に行われているか)
5.評価結果の取扱い
- 本評価結果ついては、科学技術・学術審議会測地学分科会で検討される次期計画の検討にあたり、適切に反映させることを目的とする。
- なお、これらの評価経過や評価結果等については、ホームページ等を活用して広く公表することとする。