資料1-1_公正な研究活動の推進に関する平成29年度活動実績について

公正な研究活動の推進に関する平成29年度活動実績について

公正な研究活動の推進等に関し、平成29年度には文部科学省において、主に以下の取組を実施した。

1.個別の研究機関への啓発、指導・助言等
(1)チェックリストによる状況の把握及び指導・助言(平成29年度分チェックリスト)
  各研究機関におけるガイドラインに基づく取組の状況を把握するため、文部科学省又は文部科学省が所管する独立行政法人から配分される競争的資金を中心とした公募型の研究資金に応募する研究機関に対し、「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」に基づくチェックリスト(以下、「平成29年度チェックリスト」という。)の提出を求め、対応が不十分な研究機関に対して指導・助言を実施した。

 ○平成29年度チェックリストについて
  平成29年度チェックリストは、文部科学省又は文部科学省が所管する独立行政法人から配分される競争的資金を中心とした公募型の研究資金及び文部科学省が措置する基盤的経費(以下「競争的資金等」という。)に、平成29年度に応募する、又は平成29年度中にその配分を継続する機関を対象に実施し、各研究機関の体制整備等の状況について報告を求め、2,015機関から回答の提出があった。(提出期間:平成29年4月~平成30年3月)

 ○体制整備等の進捗状況について
  平成29年度チェックリストで回答があった2,015機関について、体制整備の不備がみられた研究機関に対しては指導・助言を行った結果、平成30年3月末時点においても体制整備が完了していない機関は、78機関(約3.9%)となっており、引き続き指導・助言を進めている。

(2)チェックリストによる状況の把握及び指導・助言(平成28年度分チェックリスト)
  平成28年度チェックリストの対象機関は1,892機関であり、このうち、体制整備等の状況に不備が見られる機関については、必要に応じて、指導及び助言を行った。
  さらに、チェックリストの提出後に行った指導への対応が平成29年5月までに完了しなかった31機関を、平成29年度の体制整備等詳細確認調査の対象とし調査を行った。
  体制整備等の不備が確認された機関に対しては、体制整備等の完了に向けて助言するとともに、早急に体制整備等を完了させるよう指導した結果、平成29年8月までに全ての機関において必要な対応が実施された。調査の対象となった全機関において、ガイドラインに基づく体制整備等が完了したことから、平成29年度は管理条件の付与は行っていない。

2.優れた取組事例等の普及・啓発等
(1)「研究活動における不正行為への対応に関するガイドライン」を踏まえた体制整備等の状況に関する実態調査の実施
  研究機関への訪問等により、当該研究機関におけるガイドラインを踏まえた体制整備等の状況を確認するとともに、他の研究機関の参考となる特徴的な取組や、当該研究機関で認識できていない体制整備の不備等を把握するため、実態調査を実施した。
  また、他の研究機関の取組を促進させることを目的に、実態調査の結果を公表した。(結果の詳細については資料1-2参照。)

 ○対象機関:平成28年度チェックリスト及びそのフォローアップの回答から、ガイドラインを踏まえた体制整備等の状況が進んでいると考えられる研究機関の中から、地域性、規模、研究分野、過去の不正事案の有無等を考慮し、対象として15機関を抽出した。

 ○実施時期:平成29年9月~平成30年1月
 〇調査方法:対面での聞き取り、研究者等との意見交換、実態調査事前調査票の記入欄等の確認等
 ○調査内容:
  1.研究不正防止等に係る体制及び規程等の整備状況
  2.研究倫理意識の醸成に向けた取組
  3.一定期間の研究データの保存・開示に関する取組
  4.その他研究不正防止に向けた取組
  ※部局等における取組状況について調査するとともに、研究倫理教育に関しては、受講単元等の教育内容についても調査を行った。

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科学技術・学術政策局研究環境課

研究公正推進室
電話番号:03-6734-3874
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(科学技術・学術政策局研究環境課研究公正推進室)