資料4-1_公正な研究活動の推進に関する平成29年度実施方針について(案)

公正な研究活動の推進に関する平成29年度実施方針について(案)


公正な研究活動の推進等に関し、平成29年度に文部科学省において以下の取組を実施する。


1.個別の研究機関への啓発、指導・助言等
(1)平成29年度チェックリストによる状況の把握及び指導・助言
  各研究機関におけるガイドラインに基づく取組の状況を把握するため、文部科学省又は文部科学省が所管する独立行政法人から配分される競争的資金を中心とした公募型の研究資金に応募する研究機関に対し、「「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」に基づく取組状況に係るチェックリスト(平成29年度版)」(以下「平成29年度チェックリスト」という。詳細は資料4-2。)の提出を求める。


  ○対象機関:文部科学省又は文部科学省が所管する独立行政法人から配分される競争的資金を中心とした公募型の研究資金により研究活動を実施する研究者が所属する研究機関
  ○実施時期:公募型の研究資金への申請時にチェックリストの提出を求める。
  ○チェック項目例:
   ・研究倫理教育を実施する体制を整備しているか。
   ・研究者等に研究倫理教育の受講を義務付けているか。
   ・研究者に対して一定期間研究データを保存し、必要な場合に開示することを義務付ける規程を整備しているか。
   ・特定不正行為に関する相談や告発を受け付ける窓口を設置しているか。
   ・特定不正行為の疑惑が生じたときの調査手続や方法等に関する規程を整備しているか。
  ○変更点:平成28年度については、文部科学省又は文部科学省が所管する独立行政法人から配分される競争的資金を中心とした公募型の研究資金に応募する研究機関に対してチェックリストの提出を求めていたが、平成29年度については、これに加え、文部科学省が措置する基盤的経費で研究活動を行う機関も対象とする。


※平成29年度チェックリストの結果、体制整備等の状況に不備が見られる研究機関に対して、体制整備等詳細確認調査を実施の上、管理条件の付与や翌年度の間接経費の削減等を検討していくこととする。


(2)体制整備等詳細確認調査による状況の把握及び指導・助言
  体制整備等の状況に不備が見られる機関については、速やかに体制整備等詳細確認調査を実施する。
  平成29年度における体制整備等詳細確認調査の実施対象は以下のとおり。


  ○平成28年度チェックリスト(注1)の結果を踏まえた平成28年度チェックリストフォローアップ調査(注2)の結果、体制整備等の状況に不備が見られた研究機関。
   (注1)「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」に基づく取組状況に係るチェックリスト(以下「平成28年度チェックリスト」という。)は、文部科学省又は文部科学省が所管する独立行政法人から配分される競争的資金を中心とした公募型の研究資金(以下「競争的資金等」という。)に、平成28年7月以降に応募する、又は平成29年度中にその配分を継続する機関を対象に実施し、各研究機関の体制整備等の状況を確認した。
   (注2)平成28年度チェックリストフォローアップ調査は、平成28年度チェックリストの結果、体制整備等の状況に不備が見られた研究機関に対して、3か月以上の対応期間を設けた上で、速やかに改善するよう求めるとともに、体制整備等の状況について、対応期間後に報告するよう求めたもの。平成28年度チェックリストの提出時期に応じて、平成28年11月と平成29年4月の2回に分けて実施。

○平成29年度チェックリストの結果、体制整備等の状況に不備が見られた機関
○上記の他、体制整備等詳細確認調査の実施が特に必要と文部科学省が判断した機関


 なお、管理条件の付与を行った場合については、「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドラインに基づく調査及び措置に関する要項」に基づき、管理条件対応状況調査を実施の上、公正な研究活動の推進に関する有識者会議からの助言を踏まえ、間接経費の削減等を検討していく予定。


2.優れた取組事例等の普及・啓発等
(1)「研究活動における不正行為への対応に関するガイドライン」を踏まえた体制整備等の状況に関する実態調査の実施


研究機関への訪問等により、当該研究機関におけるガイドラインを踏まえた体制整備等の状況を確認するとともに、他の研究機関の参考となる特徴的な取組や、当該研究機関で認識できていない体制整備の不備等を把握し、それを公表することにより、他の研究機関の取組を促進させる。


  ○対象機関:平成28年度チェックリスト及びそのフォローアップの回答から、ガイドラインを踏まえた体制整備等の状況が進んでいると考えられる研究機関の中から、地域性、規模、研究分野、過去の不正事案の有無等を考慮し、対象を抽出する。(15機関程度)
  ○実施時期:平成28年8月~平成29年2月目途
  ○調査内容:
   (a)研究不正防止に係る体制及び規程等の整備状況
   (b)研究倫理意識の醸成に向けた取組
   (c)一定期間の研究データの保存・開示に関する取組
   (d)その他研究不正防止に向けた取組
  ※部局等における取組状況についても調査を行うとともに、研究倫理教育に関しては、受講単元等の教育内容についても調査を行う。
  ○その他
   ・他の研究機関の参考となる特徴的な取組については、機関名を含めて公表する。
   ・調査において確認された体制整備等の不備については、速やかに改善するよう求める。また、不備の内容については、他の研究機関の参考とするために公表するが、機関名は非公表とする。

お問合せ先

科学技術・学術政策局研究環境課

研究公正推進室
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