クリアランス技術検討ワーキンググループ(第18回) 議事要旨

1.日時

平成22年6月30日(水曜日)13時30分~15時30分

2.場所

文部科学省 15階 科学技術・学術政策局会議室1

3.議題

  1. JT-60のクリアランス物量等について
  2. クリアランスレベル暫定値の算出における子孫核種の影響の見直しについて
  3. 評価シナリオの妥当性評価について
  4. その他

4.出席者

委員

近藤主査、飯本委員、石田委員、上蓑委員、木村委員、服部委員、古川委員

文部科学省

明野原子力安全課長、中矢放射線規制室長、上田放射線規制室長補佐、石井専門官

オブザーバー

宮、栗原、武部(原子力機構)、桝本(高エネ研)

5.配布資料

資料第18-1号:  第17回クリアランス技術検討ワーキンググループ議事概要(案)
資料第18-2号: 放射線障害防止法におけるクリアランスレベルの設定に係る検討(放射化物に係る確率論的解析の結果)(案)
資料第18-3-1号: JT-60施設におけるクリアランス対応
資料第18-3-2号: KEKにおけるクリアランスへの取り組み -放射化物の事前評価-   
参考資料1: クリアランス技術検討ワーキンググループ委員名簿

6.議事要旨

(1)資料第18-1号の第17回クリアランス技術検討ワーキンググループ議事概要(案)について
近藤主査から、修正すべき点等があれば、会合の1週間後までに事務局へ連絡するよう要請がなされた。

(2)資料第18-2号に基づき、事務局から、放射線障害防止法におけるクリアランスレベルの設定に係る検討に関連して、放射化物に係るクリアランスレベルの算出に用いた評価シナリオの妥当性評価の結果について説明が行われた。委員からの主な質問及び意見は、以下のとおり。
【飯本委員】パラメータの分布に関する設定を取りまとめた表において、対象として選定されていて、「分布型や分布幅選定根拠」の記載がないものについては、記載がない理由を表中に記載する方が良い。また、表の中に、核種依存のパラメータも含まれていることから、表のタイトルを「パラメータの分布に関する設定(放射化物)」とするべき。

(3)資料第18-3-1号に基づき、日本原子力研究開発機構 宮研究主席から、「JT-60施設におけるクリアランス対応」について説明が行われた。当該装置は、平成20年に運転を終了している。委員からの主な質問及び意見は、以下のとおり。
【近藤主査】中性子の発生量が18年間で10の20乗個となっているが、これは中心から4パイの方向に出ているのか。
【古川委員】JT-60では、真空容器でトリチウムの内壁付着とあるが、例えば金属の結晶格子内に入っているということか。もしそうなら、他の核種の放射化とは少し違うように思う。
【宮氏】 もちろん表面に付くトリチウムが殆どだと考えているが、エネルギーの高いトリチウムの一部は金属中にも入っているものもあると考える。

【木村委員】Ag-108mの核種は、加速器では対象としていなかったと思うが、想定されている濃度はどのくらいか。
【古川委員】JT-60では、普通の発生装置とは違う核種が含まれ、物量も評価に入っていない様に思うので、本ワーキンググループの議論にはのってこないものと思うが。
【桝本先生】クリアランスレベルの算出のための物量調査に関するアンケートは回答を頂いているので、第2次中間報告書でとりまとめたクリアランスレベルの算出結果には、JT-60の物量は反映されていることとなる。
【石井(事務局)】核種及び物量に関する情報については、原子力機構にもう一度精査してもらう。

(4)資料第18-3-2号に基づき、高エネルギー加速器研究機構 桝本教授から、「KEKにおけるクリアランスへの取り組み」について説明が行われた。委員からの主な質問及び意見は、以下のとおり。
【近藤主査】KEK-Bファクトリーでは、大量のマグネットが出てくるが、再利用はされないのか。クリアランスでは、大量に出てくるものについて、きちんと測定して、区分けしていくことが重要である。
【服部委員】放射能濃度の評価に対するサーベイメータの連携使用について御説明がありましたが、大きな対象物を測定する時に、汚染している場所で測定を行った場合には、バックグラウンド値の影響が大きくなると考えるが、既に測定値とバックグラウンド値の関係についてのデータを取得しているか。
【石田委員】対象物の区分で、低レベル、クリアランス、非放射性というような三区分をしているが、非放射性とは、使用環境から見て明らかに放射化するはずがなかったというものを言っているのか。それとも何か他の判断基準があったのか。
【桝本先生】KEK-Bファクトリーの加速器については、設計段階から非常にビームコントロールに気をつけており、ビームロスが起こる場所とか、起こらない場所というのは想定できている。一応、サーベイで確認して非放射化部分というのを明示しているが、基本的には設計上も、ビームロスが起こらないことは明らかにしている。ただ、正確に示すためには、評価方法についても実際にクリアランス手続のときには、提示する必要があると考えている。

(5)事務局から、次回のクリアランス技術検討ワーキンググループについては、日程等調整して、別途連絡することが伝えられた。

以上

お問合せ先

科学技術・学術政策局 原子力安全課 放射線規制室

(科学技術・学術政策局 原子力安全課 放射線規制室)