平成15年2月6日(木曜日)14時~16時
三田共用会議所3階 大会議室
小佐古座長、河田座長代理、大森委員、長見委員、日下部委員、近藤委員、中村委員、東委員、山口委員、山本幸佳委員、山本英明委員
文部科学省 広瀬原子力安全監、石田放射線規制室長、米原放射線安全企画官他
石田室長より資料5‐2~5‐6(放射化物の扱いについて等)について説明
<資料5‐2関係>
【小佐古座長】古いシステムから新しいシステムに変わるところは、積極的に広報活動を通じ、更に理解をしてもらえば利用も進むことになる。
【事務局】移行期間を十分にとり、広報活動を積極的に展開していきたい。
【中村委員】線源の回収となるとRI協会にたくさん押し寄せるかもしれないが大丈夫か。
【河田座長代理】製造者責任もあるので、RI協会から頒布した線源についてはそれなりの対応をとる必要がある。
<資料5‐3関係>
【山本(幸)委員】指導、助言された方と、規制側の考え方が違うと困るので、統一性が必要。
【中村委員】規制代行業務は、最初の審査の許可も含めて全部任せることまで考えられないのか。
【事務局】類型化しているものもあるが、特有な部分があるので今は難しいのではないか。
【山本(英)委員】国以外の機関を使い、申請、計算の仕方のマニュアル等を編集することも専門機関 に依頼する仕組みを考えたらどうか。
【事務局】遮へいマニュアル等を出しているが、他の物についても整備していきたい。
【小佐古座長】機構確認は、設計承認や型式承認に移行とのことだが、全くこの確認はなくなるのか。
【事務局】機構確認をなくし、設計承認等があるので、それは何らかの外部機関に出す方向。
【事務局】設計承認、型式承認の仕組みの取り入れ時は、個々の確認はやめたい。
【山本(幸)委員】原子力安全技術センター以外の機関を認めることは考えているのか。
【事務局】法人改革等でどういう機関を指定していくかは、国会等でも審議されているところであり、その辺を確認しながら具体的に検討していきたい。
【山本(幸)委員】可能性はあるのか。
【事務局】はい。しかし、どのようになるかはまだ不明瞭。
【中村委員】今後たくさん出てくると思うが、現在の値をきちんと出させ、その時点でのベクレル数で判断するようにした方がいいのではないか。
【山本(幸)委員】原子力安全技術センター以外に参入する可能性があるとしたら、資格、条件等は明示されるのか。
【事務局】法的な代行的な部分が入れば資格要件は必要になる。
<資料5‐4>
【近藤委員】加速器施設で溶断や穿孔をやるのは年1・2回だが、発生装置室内は非密封取扱い施設の使用基準は満足していない。現在の加速器では内部被ばくが問題になることはない。
【事務局】グリーンハウスを設置し、局所排気を設けた形でやる方法もあるので、部屋の中の廃棄物を処理する時等はそのような形となることも可能。
【中村委員】作業室を作るとなると非常に大がかりとなり、ほとんど対応できないので、簡単なグリーンハウスみたいなものでもいいという対応であればきちんとできる。放射化物は勝手に出てくるので、長年使用していくとたくさん出てくる。それらを個数管理するとなるとほとんどの加速器施設はお手上げ状態になる。
【河田座長代理】放射化物は、核種の把握が非常に難しい。処分にも大変お金がかかる。クリアランス的な考え方や、半減期を考慮した規制が必要ではないか。
【山口委員】放射化物が表面密度と線量当量で定義されているが、表面密度限度をなくしてしまうと、内部被ばくをもし評価することが必要なのであれば、代表核種を考えて評価するともあるため、使用環境で定義付けをするのがよいと思う。どの時点かというのが非常にあると思うが、最大を考えて、取り外す時等に限定したらどうか。
【事務局】空気中の炭素が放射化されBe‐7となり、それが表面に付着し、線量率にして3mSv/hとなる場合もあるということですが、取り外した後、表面をふき取ることによりなくなるかもしれないが、そうした管理をすれば表面密度限度を超えることはないと思われるので、表面密度限度は残したい。
【近藤委員】「空気中で発生したBe‐7が付着し」というのは少し違うので削除したらどうか。また、ビームラインの変更等によりたくさんの放射化物が出るが、かなり長期に渡って大量に保管している。
【中村委員】置いてある物の線量率の管理はきちんとしているが、それ以上の管理を要求するのは非常に難しい。長く置いてレベルが下がった物は、放射性廃棄物から外すべき。
<資料5‐5関係>
【日下部委員】医療現場で使われる安全の確認できるものについては、早く二重規制から外していただけると非常に医療に貢献できる。
<資料5‐6関係>
【近藤委員】これはクリアランスの議論とは少し違うのではないか。最初の時点では汚染されたものとして扱われるが、出す時点では物理的にそういう物を含んでいないので、合理的な対応をして頂きたい。
【長見委員】広報活動では、誤解を生じさせないような表現や扱いぶりが必要。公表される文書については専門用語だけでなく、わかり易い言葉をつけて頂きたい。
【大森委員】免除レベルの値について、廃棄する段階で10mSvだったら免除レベルになるなら、その段階の物であっても廃棄するという方向性はどのように考えればいいのか。それともRIの物はあくまでもRIとして処理されるのか。
【小佐古座長】非常に状況が難しいのは、クリアランスされたものでも、最先端の計測技術では検出できてしまう。だから、ほとんど検出不可能というレベルのところから、検出はできるが、その健康影響とかそのほかのものは随分小さいであろうと。
【大森委員】放射化しているのだが、ある程度時間が経過し10μSv以下となっても、放射化物であるためRIとしての扱いになる。せっかく免除レベルと言っているのだから、今後の検討において考慮があってもいいのではないか。
【事務局】今回はPETの4核種で風穴をあけたい。減衰を考慮し、固体放射性廃棄物ではなく普通の廃棄物に移すとのことなので、基本的にはクリアランスとして制限できると考えている。
【事務局】永久刺入に関する検討を行っている委員会にも参加し、厚労省の方とも色々検討しているところで、今後とも連携をとっていい方向に進めていくよう努力したい。
科学技術・学術政策局原子力安全課放射線規制室