研究炉等安全規制検討会 技術ワーキンググループ(第8回) 議事録

1.日時

平成21年12月24日(木曜日) 16時~18時30分

2.場所

文部科学省ビル 17階 17F1会議室

3.議題

  1. ウラン取扱施設における評価対象核種とクリアランスレベルについて
    • (1)文部科学省におけるクリアランスに係るこれまでの状況
    • (2)原子力安全委員会報告書「ウラン取扱施設におけるクリアランスレベルについて」
    • (3)主なウラン取扱施設におけるウラン廃棄物の状況
    • (4)ウラン取扱施設における重要放射性核種の選定
  2. ウランを取り扱う施設におけるクリアランスレベル検認に係る技術的要件及び留意すべき事項について
    • (1)主なウラン取扱施設におけるクリアランス対象物の管理、測定等の状況
  3. その他

4.配付資料

  • 資料8‐1 研究炉等安全規制検討会 技術ワーキンググループの開催について
  • 資料8‐2 研究炉等安全規制検討会 技術ワーキンググループ委員名簿
  • 資料8‐3 文部科学省におけるクリアランスに係るこれまでの状況について
  • 資料8‐4 ウラン取扱施設におけるクリアランスレベルについて(平成21年10月5日)
  • 資料8‐5‐1 ウラン取扱施設におけるクリアランスレベルについて(原子力安全委員会報告書概要)
  • 資料8‐5‐2 ウラン取扱施設における核種選定及びクリアランスレベル設定に関する原子力安全委員会の検討について
  • 資料8‐6 主なウラン取扱施設におけるウランクリアランス対象物の状況について
  • 資料8‐7 JAEA人形峠環境技術センターにおいて取り扱うウラン核種とその濃度
  • 資料8‐8 新金属協会核燃料加工部会において取り扱うウラン核種とその濃度
  • 資料8‐9 JAEA人形峠環境技術センターにおけるクリアランスに向けた取組について
  • 資料8‐10 新金属協会核燃料加工部会におけるクリアランスに向けた取組について
  • 参考資料1 第7回技術ワーキンググループ議事概要
  • 参考資料2 RS‐G‐17(Application of the Concepts of Exclusion, Exemption and Clearance, 「規制除外、規制免除及びクリアランスの概念の適用」)の概要について
  • 参考資料3 試験研究の用に供する原子炉等に係る放射能濃度についての確認等に関する規則(平成17年11月30日 文部科学省令第49号)

5.速記録(第8回技術ワーキンググループ)

研究炉等安全規制検討会第8回技術ワーキンググループ

平成21年12月24日

【吉田原子力規制室長】
 小佐古委員が遅れているようなんですけれども、定刻になりましたので、第8回研究炉等安全規制検討会技術ワーキンググループを開催させていただきます。
 委員の先生方におかれましては、年末のお忙しいところ、お集まりいただきまして、ありがとうございます。
 なお、第8回会合は、主査は前回同様、川上先生にお願いしておりますけれども、第7回をやられたのは平成17年、大分古いんでございますので、ワーキンググループのメンバーは、また今回、案件によって先生方がかわっておりますので、それまでの間、私のほうで議事を進行させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、お手元の資料で委員の紹介をいたしますので、資料8‐2を見ていただけますでしょうか。8‐2ということで、「研究炉等安全規制検討会 技術ワーキンググループ委員名簿」というものがございます。これで安念委員を紹介し、それから川上委員、それから川崎委員、それから木村委員は、今日、欠席ということで伺っておりますので、きょうは欠席とさせていただいております。それから、小佐古委員は、ちょっと遅れているようなんですけれども、見えるというふうに伺っておりますので、もうじき来ると思います。それから服部委員ということで、全部で6名の先生方でお願いしたいというふうに思っております。
 開催に当たりまして、ちょっと期間があいておりますので、我々は通常、次長と申しますけれども、渡辺原子力安全監より、一言あいさつをお願いいたします。

【渡辺原子力安全監】
 今年7月から科学技術・学術政策局の次長で、原子力安全監になりました渡辺でございます。
 先生方には、本日、年末のご多忙の中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。私も今までいろいろ原子力関係の規制、あるいは推進も含めてですけれども、いろいろやってきましたので、いろいろお世話になった先生方おられますけれども、また引き続き、よろしくお願いしたいと思います。
 この会合は、平成17年の原子炉等規制法の改正を踏まえまして、文部科学省のほうにおいても試験研究用原子炉施設及び、その照射済燃料等を取り扱います使用施設から出てくる資材等について、いわゆる対象となる放射性核種のクリアランスレベルを定めるとともに、クリアランス検認に必要な基準等を省令によって定めてきているところでございます。これに基づきまして、現在、日本原子力研究開発機構の旧JRR‐3の解体廃棄物のクリアランスの審査を進めているところでございます。
 今般、原子力安全委員会のほうにおきまして、ウラン取扱施設から出る資材等のクリアランスレベルに関する報告書が取りまとめられましたことを踏まえまして、文部科学省においても、そのクリアランスレベル等について、新たに定める必要があると考えております。したがいまして、本ワーキンググループにおきましては、原子力安全委員会の報告書を踏まえたクリアランスレベルの選定、あるいはクリアランス対象の資材等のクリアランスに係る検認を行う際の技術的要件等についてご審議いただきたいというふうに思っているところでございます。
 ご存じのように、原子力施設から出る資材等の取り扱いは、社会的にも非常に重要でありますし、また関心が高い事項でございます。先生方の忌憚のないご意見をいただくとともに、活発なご議論をいただければと思っております。また引き続き、よろしくお願いしたいと思います。

【吉田原子力規制室長】
 ありがとうございました。
 それでは、以後の議事進行におきましては、川上主査にお願いしたいと思いますけれども。
 なお、本会合は公開となっておりますので、発言は川上主査の指名の後ということでお願いいたします。また、傍聴される方々におかれましては、円滑な議事の進行にご協力くださるよう、お願いいたします。
 それでは、川上主査より、よろしくお願いいたします。

【川上主査】
 それでは、このワーキンググループの議事の進行をさせていただきます。
 では、最初に、本日の配付資料につきまして、事務局より確認をお願いいたします。

【益田係員】
 本日の配付資料につきまして、お手元の議事次第に従いまして、ご確認お願いいたします。
 まず、資料8‐1といたしまして、研究炉等安全規制検討会 技術ワーキンググループの開催について、資料8‐2、研究炉等安全規制検討会 技術ワーキンググループ委員名簿、資料8‐3、文部科学省におけるクリアランスに係るこれまでの状況について、資料8‐4、ウラン取扱施設におけるクリアランスレベルについて(平成21年10月5日)、資料8‐5‐1、ウラン取扱施設におけるクリアランスレベルについて(原子力安全委員会報告書概要)、資料8‐5‐2、ウラン取扱施設における核種選定及びクリアランスレベル設定に関する原子力安全委員会の検討について、資料8‐6、主なウラン取扱施設におけるウランクリアランス対象物の状況について、資料8‐7、JAEA人形峠環境技術センターにおいて取り扱うウラン核種とその濃度、資料8‐8、新金属協会核燃料加工部会において取り扱うウラン核種とその濃度、資料8‐9、JAEA人形峠環境技術センターにおけるクリアランスに向けた取組について、資料8‐10、新金属協会核燃料加工部会におけるクリアランスに向けた取組について、参考資料1、第7回技術ワーキンググループ議事概要、参考資料2、RS‐G‐1.7(「規制除外、規制免除及びクリアランスの概念の適用」)の概要について、参考資料3、試験研究の用に供する原子炉等に係る放射能濃度についての確認等に関する規則。
 不足等がございましたら、事務局までお申しつけ願います。
 なお、前回の議事概要につきましては、前回ワーキングからかなり間があいていることもあり、またメンバーも交代しておりますが、既に事務局で確認していることから、参考資料として、「案」を外して配付させていただいております。
 以上です。

【川上主査】
 ありがとうございました。
 そうすると、議事録確認は必要がないということでよろしいですね。

【益田係員】
 はい。

【川上主査】
 はい。わかりました。
 では、きょうの議題に入りたいと思います。
 きょうの議題に入ります前に、事務局から資料8‐1、研究炉等安全規制検討会 技術ワーキンググループの開催についてという、この資料につきまして、説明をお願いいたします。

【鎌倉保安管理企画官】
 資料8‐1でございます。
 次長からのごあいさつにもありましたように、まず開催目的でございますけれども、10月5日付で、原子力安全委員会におきまして、「ウラン取扱施設におけるクリアランスレベルについて」の報告書が取りまとめられ、了承されております。
 報告書の中には、現行制度にウラン取扱施設から発生する金属資材等のクリアランスを取り入れる際には、規制行政庁において基準類の整備等が行われる必要がある旨記載されているところでございます。これを踏まえまして、当省では、下記の2.の検討事項について検討するために、当ワーキンググループを開催するものでございます。
 2の検討事項でございますけれども、2点ございます。1点目は、当省が安全規制を実施するウラン取扱施設で発生する金属資材等のクリアランスの判断に用いる放射性核種の選定、それと、そのクリアランスレベルの設定ということが1点目でございます。2点目として、クリアランス対象物の検認を行う際の評価単位、測定方法などの技術的事項、留意すべき事項ということでございます。
 ワーキンググループの運営等でございますけれども、原則、公開のもとに開催しまして、検討結果につきましては、研究炉等安全規制検討会に報告するということでございます。なお、やむを得ず非公開とする場合には、その理由とともに、あらかじめ公表することとしております。これにつきまして、ウラン取扱施設の設備機器等について詳細に検討するというようなケースがあった場合には、核不拡散の観点で公開できないといったようなこともあり得るのではないかということでございます。
 検討スケジュールでございますけれども、本年度中、来年の3月を目途に報告書を取りまとめたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。

【川上主査】
 ありがとうございました。技術ワーキンググループの開催についての説明でございました。
 何かご質問、ご意見ございますでしょうか。よろしいですか。どうもありがとうございました。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。
 今回のワーキンググループですが、原子力安全委員会で、去る10月5日に、「ウラン取扱施設におけるクリアランスレベルについて」の報告書が取りまとめられました。また、規制行政庁としては、今後、このクリアランスレベルを法令に取り込む必要があるわけでございまして、お集まりの各委員から技術的な助言をいただくということが、このワーキンググループの目的でございます。各委員におかれましては、この観点において、忌憚ないご意見をいただきたいと思っております。
 それでは、最初の議題でございますが、ウラン取扱施設における評価対象核種とクリアランスレベルについて、この文書につきまして、事務局から、これまでの文部科学省におけるクリアランスに係る状況について、説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

【鎌倉保安管理企画官】
 はい、わかりました。
 資料8‐3でございます。文部科学省におけるクリアランスに係るこれまでの状況につきまして、その概要につきまして、簡潔に説明させていただきたいと思います。
 1ページめくりまして、2ページ目でございますけれども、平成17年度に原子炉等規制法が改正され、クリアランス制度が導入されております。この背景としましては、原子力施設の老朽化に伴う廃止措置が本格化してきている。それに伴いまして、放射性物質として取り扱う必要のないもの、クリアランス対象物ということでございますけれども、あるいは放射性廃棄物でない廃棄物が大量に発生している。そのようなものについての資源の有効活用という観点から、制度が導入されたところでございます。
 3ページ目に移りまして、クリアランスレベルでございますけれども、クリアランスレベルにつきましては、対象物に含まれる放射性核種ごとの放射能濃度として定められているところでございます。現在のところ、文部科学省所管では、試験研究用原子炉施設、それから照射済燃料等を取り扱う使用施設について定められておりまして、IAEAの安全指針、RS‐G‐1.7の値を国際的な整合性の観点から用いているというところでございます。これにつきましては、年間0.01mSvを超えない、10μSvを超えないようなものとなっております。
 続きまして、4ページ目でございますけれども、クリアランス制度の概要ということでございますけれども、まず事前評価ということで、原子炉設置者等によりまして、対象物の測定及び評価の方法の策定がなされます。それに従って、国のほうに認可申請がなされると。国のほうでは、第1段階と書いてありますけれども、その内容につきまして審査をし、認可をすると。続きまして、その認可された測定及び評価方法に基づきまして、原子炉設置者等で実施をすると。さらに、測定、評価が終了した段階で国のほうに確認申請がなされます。第2段階として、国では事業者、原子炉設置者等による測定及び評価の結果について確認を行うというものでございます。その後、原子炉設置者等では保管・管理、あるいは記録・品質保証活動等が行われる、さらには再利用を図るということになります。
 続きまして、5ページ目でございますけれども、先ほど次長からお話がありましたように、現在、この制度が進行しているのは、日本原子力開発機構の旧JRR‐3ということでございますので、以降、この件につきまして説明させていただきます。
 まず、認可申請が平成19年11月に実施されておりまして、その後、補正も行われておりますけれども、審査では原子力安全技術アドバイザーの専門的意見の聴取ですとか現地調査を実施し、昨年の7月に認可をしております。
 認可された後、日本原子力機構では、ハード面の整備ということで測定装置の整備等を行い、さらにはソフトの整備ということで、保安規定、マニュアルの制定・整備を行っております。その後、21年4月から作業を開始しておりまして、確認申請につきましては、トータル12回に分割して行う予定となっておりまして、第1回の確認申請というのが21年度中、今年度中に実施される予定となっております。全体の終了につきましては、12回の確認申請ということで、平成25年度頃ということになってございます。
 続きまして、6ページ目でございますけれども、この旧JRR‐3の全体計画でございますけれども、以降、認可された内容、それに基づいて原子力機構のほうで実施しております。その内容でございますけれども、まず全体計画でございますけれども、原子力科学研究所のJRR‐3の改造工事に伴って発生し、現在、保管廃棄施設・NLというところに保管されているコンクリート破片などについてクリアランスし、最終的には研究所内におきます路盤材等として再生利用するということでございます。対象物につきましては、コンクリート破片で、約4,000トンということでございます。
 続きまして、7ページ目でございますけれども、原子力科学研究所の全体配置図ということで、左の下が発生場所ということで、旧JRR‐3、それから上のところ、保管廃棄施設・NLというところが、現在保管されている場所でございます。右の下の部分が測定場所ということで、第3廃棄物処理棟、それから、その上のところにありますのがストックエリアということで、確認が終了したものの保管所ということでございます。
 続きまして、8ページ目に移りますけれども、それでは、その発生施設、旧JRR‐3の概要ということでございますけれども、特徴としては、炉型が重水減速、重水冷却ということでございまして、改造工事につきましては、昭和60年度から平成元年度に行われたということでございます。原子炉本体を撤去ということと、炉室内の施設を撤去してございます。クリアランスの確認対象物の主な発生場所としましては、炉室内の制御室等の室となっております。
 続きまして、9ページ目でございますけれども、今現在の確認対象物の保管場所でございますけれども、第2保管廃棄施設内の保管廃棄施設・NLのピット内に保管されております。下に、その平面図がございます。20あるピットのうちの12のピットを使っているということで、そのピットですけれども、鉄筋コンクリート製の地下ピット式で、1つのピットにつきまして、容積が250立米ということになってございます。
 次のページ、10ページ目ですけれども、ここはちょっと割愛させていただきまして、11ページ目、確認対象物の保管状況でございますけれども、第2保管廃棄施設の出入り口を、まず施錠していますということ、それから定期的に保管状況を点検しているということ、それから確認対象物の発生場所、保管履歴については、記録票により管理しているということでございます。
 続きまして、12ページ目でございますけれども、測定評価対象放射性物質を選択する前段階としまして、サンプル調査を実施してございます。これは汚染状況の把握を目的としているということで、発生する可能性のあるトリチウム、コバルト、セシウム、ユーロピウムについて調査を行ったということでございまして、13ページ目にございますように、測定評価対象放射性物質の選択ということでございますけれども、対象と考えますのが、まず1つ目として、放射化汚染ということ、それと二次的な汚染ということで、二次的な汚染につきましては、腐食生成物、それから核分裂生成物等ということ、それから重水・減速冷却ということですので、トリチウムということになります。トリチウムを除くところにつきましては、放射化計算によりまして、10核種を選定しております。ということで、最終的にはトリチウムを含めまして、コバルト、セシウム、ユーロピウムの4核種を選択してございます。
 続きまして、14ページ目でございますけれども、測定及び評価の方法の流れということでございますけれども、左側にあります1.のところでは、確認対象物の取り出し、選別を行う、それから2ということで、放射能濃度の著しい偏りがないことを確認するということ、それから3として、保管容器に収納する、保管容器の保管を行うということで、右側のほうには、その測定の手順ということで、測定試料の採取、それから調製、測定ということで、測定では、トリチウムについては液体シンチレーションカウンタ、γ線放出核種につきましてはゲルマニウム半導体検出器を用いるということになってございます。ということで、その結果に基づきまして、放射能濃度の基準を満足することを確認し、国による放射能濃度の確認を受けるという流れになってございます。
 続きまして、15ページ目でございますけれども、確認対象物の取り出し、不純物の分別の概念図ということで、左の図にありますように、これ平面図でございますけれども、ピンクのところに書いてありますように、まず取り出し、それからコンクリートの破砕、それから不純物の除去を行う、それから著しい偏りがないことの確認ということで、100キロ単位で可搬型のゲルマニウム半導体検出器で測定を行う、さらには試料の採取、さらに保管容器に収納ということになってございます。
 16ページ目でございますけれども、放射能濃度の著しい偏りがないことの確認ということで、先ほど申し上げましたように、100キロ単位で、コバルト60を対象に、可搬型のゲルマニウム半導体検出器で測定を行うということでございます。判断基準としましては、コバルト60の基準値の0.1Bq/gを下回ることということでございます。
 続きまして、17ページ目、トリチウム濃度の測定方法でございますけれども、測定評価単位というのは最大でも1トンということにしてございます。したがいまして、100キロ単位で試料を採取し、それを水浸漬ということで、水に浸しまして、それぞれまとめて1つの試料として、液体シンチレーションカウンタで測定するということでございます。測定に際しては、基準値の10分の1以下に検出限界を設けているということでございます。それによりまして測定した結果で濃度を決定するということでございます。ということで、ここでは測定評価単位ということで、1トンということで行っているということでございます。
 続きまして、18ページ目でございますけれども、γ線放出核種、コバルト、セシウム、ユーロピウムの濃度の測定方法ということで、こちらにつきましてもトリチウムと同様に、測定評価単位は最大でも1トンということで、100kgごとに試料を採取し、まとめてゲルマニウム半導体検出器で測定すると。こちらにつきましても、コバルト、セシウムについては基準値の10分の1以下の検出限界、それからユーロピウムにつきましては2分の1以下ということで測定を行い、濃度を決定するということでございます。
 続きまして、19ページ目でございますけれども、クリアランスの判断方法ということで、まずトリチウムにつきましては詳細説明しませんけれども、統計解析を行って、均一性の確認を行ってございます。
 続きまして、2つ目の丸のところでございますけれども、放射能濃度の基準を満足することの確認ということで、それぞれ4つの核種の基準値に対するそれぞれの放射能濃度の割合の和が1を超えないことを確認するということでございます。
 続きまして、20ページ目でございますけれども、確認対象物の保管・管理方法ということで、下の段になりますけれども、確認対象物への異物の混入ですとか、放射性物質による汚染を防止するという観点から、幾つか取り組むということになってございます。
 1つ目として、廃棄施設の出入り口を施錠し、立ち入り制限を行うということ、それから新たな放射性廃棄物の搬入を禁止するということ、それから保管容器は封印をするということ、それから測定試料につきましては、適切に保管・管理を行うということでございます。さらに、確認が終了した資材等を保管するストックエリアでございますけれども、こちらにつきましても、出入り口の施錠、あるいは立ち入り制限を行うということになってございます。
 続きまして、21ページ目でございますけれども、品質保証でございますけれども、保安規定に定めます品質保証計画に基づいて実施されるということで、クリアランスに係る教育訓練、あるいは業務の実施計画、それから放射線測定器の管理、評価、改善、記録ということで、品質保証活動が行われるということでございます。
 以上が認可されて、今現在行われている状況ということで、22ページ目以降、認可申請がされた段階で、私どものほうでアドバイザーの意見を聴取するなどして審査をしたところでございますけれども、その審査のポイントを幾つかお示ししたいと思います。これにつきましては、ウラン取扱施設のクリアランスの留意すべき事項として共通する点もあるのではないかと思います。
 まず、1つ目として、確認対象物の状況を踏まえた放射能濃度測定ということでございますけれども、最初のポツにありますように、解体工事が昭和60年度から平成元年度において行われたということで、クリアランスを想定していなかったということで、コンクリートのほかに、金属くず、木片等が混在した状況に保管されていたということ、信頼される放射能濃度の測定記録も存在しない状況であったということで、2つ目のポツにありますように、全数測定により放射能濃度を確認する必要があるということでございます。これにつきましては、今後、クリアランスを考える事業所などでは、あらかじめ解体を行う際に発生します資材の分別ですとか、測定記録の保管など、留意する必要があるのではないかというふうに考えております。
 続きまして、23ページ目でございますけれども、先ほど申し上げましたように、放射化汚染ということと二次的な汚染ということで、放射性核種の選定につきましては4核種を選定してございます。
 それから、2つ目のポツにありますように、放射化計算ということを用いておりますので、そのパラメータにつきましては、評価が厳しくなるよう保守的に選定していることを確認してございます。
 続きまして、24ページ目でございますけれども、測定評価単位の代表性、あるいは汚染分布の均一性の確認、それから濃度の決定方法ということでございますけれども、先ほど申し上げましたように、測定評価単位は1トン以下とするということで、γ線核種につきましては、100kgごとに可般型のゲルマニウム半導体検出器によりまして局所的な汚染のないことを確認するということをしてございます。
 最終的な測定評価単位としましては、100kgごとにサンプルを採取しまして、平均化された放射能濃度としてございます。
 続きまして、25ページ目でございますけれども、こちらはトリチウムについてでございますけれども、こちらにつきましても、100kgごとに50gのサンプルを採取して、平均化された濃度としてございます。それから、先ほど申し上げましたように、統計解析によりまして、ピット内、1つのピット約400トンぐらいになるのではないかと思いますけれども、ピット内での均質性も確認するということでございます。
 以上が審査のポイントの主な点でございまして、今後ですけれども、先ほど申し上げましたように、21年度中に第1回目の確認申請がなされる見込みでございます。すべての確認が終わるのは、約4年を要するということでございます。
 説明、以上でございます。

【川上主査】
 どうもありがとうございました。クリアランスの状況ということでご説明いただきました。
 何か、この件につきまして、ご質問、ご意見がございましたら、よろしくお願いいたします。
 よろしいでしょうか。
 この事例は、最初からクリアランスを目指すんじゃなくて、過去に解体してしまっていたものを、そのまま入れておいたと。ピットに入れたと。

【鎌倉保安管理企画官】
 そうなんです。そのようです。

【川上主査】
 それにクリアランスを適用するとなると、こういう問題が起きるという1つの事例にもなっております。したがって、今後、クリアランスを考える場合は、事前に十分調査をする必要があるということと、多分、どこから出てどこへ行ったというマニフェストですね。今はやっているマニフェストとちょっと違いますけれども、それが大事だということだろうと思いますけれども。よろしいですか。
 どうもありがとうございました。
 それでは、次の議題に入りたいと思います。
 次は、本年10月5日に原子力安全委員会が取りまとめられましたウランクリアランスレベルに関する報告書につきまして、事務局から説明お願いいたします。

【江頭安全審査調整官】
 では、ご説明いたします。資料は8‐4、それから8‐5‐1及び8‐5‐2に基づいて、ご説明させていただきます。
 資料8‐4は分厚い資料で、中が3つに分かれておりますけれども、一番上にある薄いものが原子力安全委員会のウランクリアランスの報告書の本体、それから、その後ろに付属資料という少し分厚いものがございまして、さらにその後ろに添付資料、これ全体で資料8‐4、原子力安全委員会のウランクリアランス報告書という形になってございます。
 それから、資料8‐5‐1は、この報告書の、少しエッセンスを2枚紙にまとめたものでございます。さらに資料8‐5‐2は、安全委員会のクリアランスの検討がどういう考え方に基づき行われ、最終的にどのような結論になったのかということを、流れがわかるようにポンチ絵でまとめたものでございますので、資料8‐5‐1と8‐5‐2に基づいて、ご説明させていただきます。
 まず、資料8‐5‐1の1.の経緯というところをご覧いただければと思います。
 原子力安全委員会では、放射性廃棄物・廃止措置専門部会という部会において、平成18年9月よりウラン、それからTRUを取り扱う施設から発生する資材等のクリアランスのクリアランスレベルについて、調査・審議が当時行われておりまして、さらに、その後、平成20年6月に独立行政法人日本原子力研究開発機構の法律が改正されて、いわゆる研究所廃棄物の埋設処分業務を機構が行うという規定がなされたというところでございます。このようないろんな流れを受けまして、平成20年の10月、約1年少し前ですけれども、この廃止措置専門部会のもとにウラン廃棄物埋設検討小委員会という小委員会が設置され、このウラン取扱施設におけるクリアランスレベルについて調査・審議が行われ、10月にパブリックコメント等を経まして、報告書が取りまとめられたという経緯でございます。
 次に、報告書の内容ですけれども、これは8‐5‐2に基づいて、ご説明させていただきます。
 表紙めくっていただいて、資料8‐5‐2の2ページからご説明させていただきます。
 まず、検討に当たりまして、ウラン取扱施設、これは例えば転換、濃縮、加工、それから使用施設がございますけれども、そういったところでは、いわゆるウラン238等の自然起源の放射性核種を含む、いわゆる汚染された資材等が発生するということで、まずIAEAにおいて、2004年に規制除外、規制免除、それからクリアランスの概念適用、いわゆるRS‐G‐1.7という報告書に基づいて、いろいろな検討がなされているということでございます。
 まず、RS‐G‐1.7でございますけれども、ここに書いてありますように、自然起源と、それから人工起源の放射性核種それぞれに分けてクリアランスレベルというものが示されておりまして、自然起源のものについては、世界規模での土壌、それから岩石、砂、こういったものの調査に基づいて、その上限をもとに設定されていると。その結果1Bq/gという値が示されております。
 一方で、人工起源のものについては、10μSv/年という基準に基づいて、それぞれの核種について、被ばくのシナリオを用いて、それぞれの放射性核種のクリアランスレベルが定められているというところでございます。
 このようなRS‐G‐1.7というものを横に置きながら、原子力安全委員会では、自然起源の放射性核種については、10μSv/年というもので、それぞれ国内の実情に合わせたシナリオをもとに、それぞれのクリアランスレベルを算出し、その結果をRS‐G‐1.7の1Bq/gと比較検討するという方法で検討されました。また、人工起源の放射性核種については、いわゆる10μSv/年ということで、それぞれのクリアランスレベルを算出するという方法で検討が進められております。
 めくっていただきまして3ページでございます。
 まず、どのような資材というものを検討の対象にするかということでございますけれども、このグラフは大体平成62年度までの、いわゆる代表的なウラン取扱施設であります原子力機構の人形峠センター、それからここには新金属協会核燃料加工部会、日本原燃のクリアランス計画と書いてありますけれども、いわゆるウランの加工事業を行っているところでの使用、それから加工施設というふうに考えていただければ結構なんですけれども、そこの廃棄物がこれぐらい出るというグラフでございます。
 念のために1Bq/gに満たない廃棄物がどれぐらいあるかということでございますけど、グラフの一番左でございます。約9万トン、62年度までに出てくると。そのうち約90%は金属であるということで、この原子力安全委員会のウランクリアランス報告書では、金属に対するクリアランスレベルを検討しようという形でスタートしております。
 次、ページめくっていただきまして、4ページでございます。
 4ページでは、まずそういった金属というものが、どのようにリサイクルされた後、流れていくかということを検証した上で、具体的にどういった評価のシナリオを考えていくかというところでございますけれども、金属については、環境省の白書にございますように、ほぼ100%に近い量がリサイクルされるということで、このクリアランスレベルを検討するに当たっては、金属の再利用に係るシナリオを基本として検討されております。
 なお、金属の再利用、これは溶融しなければいけないんですけれども、溶融した場合には、自然起源のウラン核種についてはスラグというものにほとんど移行すると。これはシナリオ上、100%移行するとクリアランス報告書の中では仮定しておりますし、過去、溶融炉で実際に試験を行った結果では、99.4%から99.8%がスラグに移行しているというようなデータをもって、スラグに移行するという想定をしております。
 また、念のためにスラグを埋設、埋立処分にするというシナリオについても検討がなされているというところでございます。
 次、5ページでございます。
 それでは、例えば、ウランを取扱う使用施設の代表であります人形峠の施設であるとか、加工事業所の核種というものがどのようになっているかということでございますけれども、それぞれ、これらの施設においては、天然ウラン、それから濃縮・劣化ウラン、いわゆるウラン234、235、238に代表されます天然の3核種によるウランと、それから使用済燃料の再処理によって回収したウラン、いわゆる回収ウランですけれども、そういった回収ウランに含まれるさまざまな核種ということで検討されておりまして、最終的には、一番左にありますウラン232、234、235、236、238のウランの5核種について評価対象核種とするという結果になっております。
 続きまして、6ページでございます。
 次に、これらの核種について、どのような評価シナリオを選定するかということでございますけれども、まず、金属については、先ほど申し上げたように、ほとんどが再利用されると。それから、実際にその再利用、それから金属については、右下のグラフにあるように、大体50年とか、長くても100年以内に耐用年数が設定されています。シナリオについては、クリアランス後の埋立処分シナリオが43経路、それから金属・コンクリートの再利用シナリオ49、合わせて全92経路のシナリオを抽出したということでございます。
 次のページ、7ページでございます。
 それぞれ、その5核種について、先ほどの92のシナリオのうち、最終的にどのようなシナリオを選んだかというのが、このページでございますけれども、金属の再利用における線量については、これは先ほどの92のシナリオの中でも、スラグの処理を行う作業者の粉塵の吸入被ばくというものが最も厳しいシナリオになるということで、これを決定経路というふうに選定しまして、これで皮膚被ばく以外の評価を行ったということでございます。その評価を行った結果、被ばく量については10μSv/年未満であったという結論が出ております。また、皮膚被ばくについては、金属スクラップの積み下ろし、前処理、溶融・鋳造、こういったシナリオが選定されておりまして、これについても年間50mSvに満たない値だったという結論が出ています。
 それから、念のためということで、埋立についても評価されておりますけれども、埋立については埋立作業と、それから埋立処分された後のシナリオ両方について、それぞれ検討されております。
 まず埋立作業、この真ん中のところでございますけれども、これも金属再利用のシナリオの最大線量、大体20分の1程度に包含されるということが確認されております。また、処分後のシナリオについても、評価された結果、自然環境中の濃度範囲の下限値から平均値程度に収まるということで、有意な影響を与えないということが確認されております。これは自然起源の核種、それから人工起源の核種、双方について検討されているということでございます。
 次のページでございます。
 ということで、それぞれの一番厳しい評価経路で線量を評価した結果、5つのウランの核種については、右側が原子力安全委員会の試算結果でございますけれども、それぞれ0.2、1.5、1.4、1.7、1.8という結果が出ました。また、これの結果について、IAEAの基準であるRS‐G‐1.7と比較検討したところ、おおよそ、違った値は出ていないということで、この原子力安全委員会の報告書では、最終的に国際整合性の観点からRS‐G‐1.7の値を用いることが適切ではないかということで結論づけられているところでございます。
 最後のページ、9ページでございますけれども、それぞれ、先ほどまでご説明しましたクリアランスレベルをどのように判断するかということでございますけれども、これまでの原子力安全委員会の考え方、これは人工核種において、これまで安全委員会で検討されてきましたけれども、これの考え方については、評価対象の放射性核種をクリアランスレベルで除したものの総和が1以下であることというのが基本としておりましたけれども、ウランクリアランスの場合は、自然核種のものと、人工起源のものの両方が混在している場合があるということで、2つに分けて考え方が示されております。
 まず、自然起源のものしかない場合については、それぞれの自然起源の核種のそれぞれについて、D/Cが1以下であること、そして自然起源と人工起源の両方が混在しているものについては、自然起源については、それぞれがやはり1以下であること、そして、人工核種については、それぞれの総和が1以下であること、この両方が満たされた場合にクリアランスできるということで、最終的には結論づけております。これはRS‐G‐1.7と同じ考え方でございまして、この考え方についても、原子力安全委員会の報告書ではRS‐G‐1.7と同じ考え方、同じ判断の方法を適用することが適切ということで結論づけられています。
 以上が原子力安全委員会の報告書の概要でございます。

【川上主査】
 どうもありがとうございました。クリアランスレベルそのものの検討経緯につきまして、ご説明いただきました。
 何かご質問あれば、よろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。

【小佐古委員】
 すいません。今の8‐5‐2の8ページのところに、RS‐G‐1.7に基づくクリアランスレベルということで、235とか238の数字がここに入れてあるんですが、RS‐G‐1.7のテーブルの中には235とか238は入っていないんですね。だから、ちょっと誤解を招くというか。原子力安全委員会のほうの議論でも、話題にはなったですけれども。だから、そこら辺のところは、何といいますかね。
 RS‐G‐1.7のほうは、ほかの核種もそうですが、処分場のサイズとかシナリオをみんな共通にしてやっているということです。だから、RS‐G‐1.7に基づくというふうに表現して数字を書くとしたら、共通のものでやられないと、それぞれ違うものを持ってきてRS‐G‐1.7でございますというのは、初めから変な議論をやっていることになるので、そのときもご注意申し上げて、国際整合がとれているとか、RS‐G‐1.7に基づくというのは違うでしょうという話をしたことはしておいたんですけれども、ちょっと誤解を招くのでという。

【江頭安全審査調整官】
 そうですね。この表について、少し誤解を招くかもしれませんので、報告に取りまとめるときに、こういったものを引用するときには気をつけたいと思います。

【小佐古委員】
 はい。BSSの新しい検討の中で、RS‐G‐1.7に基づく物量の大きいほうの、特に235と238の数字が抜けている点については、ちゃんと数字を評価して出すべきだというコメントは出して、ちょっとどうなるのかわかりませんけれども、そちらのほうで数字が出てくれば、安定的に運用できるんですけれども。

【川上主査】
 はい。ありがとうございました。
 これは2枚目のスライドにある、天然物であるということで、1Bq/gを入れたということですか。表のつくり方としては。

【江頭安全審査調整官】
 そうですね。

【川上主査】
 あるいは、それを注釈で入れるか、あるいは別な扱いをするかですね。
 ご指摘のように、ないものを書いていると言えばそれまで。だけど、この資料の前から2ページ目には、自然起源の放射性核種は押しなべて1Bq/gであると記載してあるんで、これを使うか使わないかの問題だろうと思います。

【小佐古委員】
 ちょっとよろしいですかね。

【川上主査】
 はい、どうぞ。

【小佐古委員】
 ちょっと、そこのところがやっぱり議論になりまして、物量の小さいほうのBSSのほうの値は数字が入っているんです。天然起源のものについては1Bq/g、235と238には10Bq/gという形で入っていて、ちょっと細かい数字を、私、はじいてないんであれなんですが、ほかの核種の類推からすると、RS‐G‐1.7のジェネリックなほうも、235とか238は10になるんじゃないのかなという気がちょっとしていて、だからRS‐G‐1.7のほうで、235と238が抜けているから、それでそのままスライドして、天然起源のものを使うとしたら、BSSの小物量のほうの考え方のところが非常に整合していないんで、やはり一番いいのはIAEAのほうが、この数字をちゃんと補完して、ちゃんとしたものを出していただくと。新しいBSSのほうで、RS‐G‐1.7に相当する物量の大きいほうのクリアランスと小さいほうの規制免除の数字との整合をきちんととっていただくというのが一番いいんじゃないのかなという気がするんです。

【川上主査】
 ありがとうございました。じゃ、そのあたりは、よく周りのバランスをとって、この資料を。

【江頭安全審査調整官】
 IAEAのほうでも、BSSの新しい改訂案の議論で、今、小佐古先生がおっしゃったようなことも踏まえて、改訂の検討作業が行われているというふうに聞いておりますので、そこら辺もちゃんとフォローしていきたいと思います。

【川上主査】
 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょう。
 よろしければ、じゃ、次に進みます。
 次は、文部科学省における主なウラン取扱施設におけるクリアランス対象物の状況でございまして、これは事務局から説明をお願いします。また、本日は、それから施設の廃棄物の状況につきまして、施設側、施設を運用されていらっしゃる方々からも説明に来ていただいておりますので、事務局からの説明に引き続きまして、JAEA、それから新金属協会から、それぞれの施設のウラン廃棄物の放射能濃度の状況等につきまして、ご説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

【江頭安全審査調整官】
 まず、事務局から、資料8‐6について、ご説明させていただきます。1枚紙でございます。「主なウラン取扱施設におけるウランクリアランス対象物の状況について」ということでございます。
 まず、「はじめに」というところでございますけれども、ウラン取扱施設の中でも、とりわけ施設規模が大きくて、また、現在、具体的なクリアランスの計画を持って調査準備を進めておられる日本原子力研究開発機構の人形峠環境技術センター、それから新金属協会核燃料加工部会のウラン燃料の使用施設の解体及び運転に伴い発生するもののうちクリアランス対象物についてご説明したものが、この資料でございます。
 なお、この資料にあるデータについては、原子力安全委員会報告書にあるデータから、文科省所管の使用施設に係る部分を抜き出して、さらに加工したデータでございます。
 2ポツでございます。
 まず、グラフを見ていただきたいと思うんですけれども、3種類に色分けしておりまして、少し分かりづらいんですけれども、紫がかったブルーが金属汚染物の累計でございます。次に、一番明るいブルー、これがその中でも1Bq/g以下の汚染物の累計、さらにグレー色のものがクリアランス対象物の累計でございます。先ほども少し触れましたけれども、平成62年度までに、施設の運転、それから解体に伴って発生する金属汚染物というのは大体8,500トンということで試算されております。この中で、いわゆる1Bq/g以下のものというのは、大体、先ほどのグラフにある程度であろうということでございます。
 平成20年度末、昨年度末のクリアランス対象物の保管量は大体3,700トン、これが平成62年度までにクリアランスされると称されるものが大体5,000トンぐらいということになっております。ちなみに保安院が対象にするような加工施設まで含めると、大体、クリアランスされるものは8万トン程度になるということなので、文科省対象施設としては、大体この程度ということになるかと思います。
 裏をめくっていただきまして、これらのクリアランス対象物の材質とか形状というのが、大体どういう割合かというのが、このグラフでございます。これは5年ごとに発生を刻んだグラフでございますけれども、暖色系、赤とか少しピンクがかったものが単純形状の資材でございまして、グレーも含めてブルー系のものが少し複雑な形状の金属の資材でございます。大体、単純形状と複雑形状が5割ずつぐらいであろうというふうに事業者のほうから聞いているところでございます。
 資料8‐6については以上でございますけれども、続きまして、各事業者のほうから、それぞれの事業所の中の廃棄物の放射性核種が大体どういう状況なのかということを事前に調査いただいておりましたので、それについて事業者のほうからご説明をいただきたいと思います。

【説明者(JAEA)】
 失礼しました。機構の武部です。よろしくお願いします。
 先ほどご説明あった資料8‐5‐1、8‐5‐2と多少繰り返しになりますけれども、先ほど核種の選定という形で説明がありましたけれども、ここでは機構の人形環境技術センターにおいて、代表としてセンターにおける取り扱うウラン核種とその濃度という形で、核種の選定についての経緯を説明したいと思います。
 資料ですけれども、人形の環境技術センターでの汚染源となる核種とその濃度を評価するために、天然ウランと回収ウランの放射能濃度を評価したものが表に書かれています。
 表1として、次のページに書かれていますけれども、これは人形峠環境技術センターでの転換施設における放射能濃度という形で、使用されている核種という形になります。これは、回収ウランの濃度はJAEAの再処理施設等を対象として、核燃料燃焼時の核種濃度の計算に一般的に用いられているORIGENコードによる燃焼計算等を行って核種を評価したものになります。
 計算結果の核種について、再処理施設における回収ウラン処理工程に伴う核種の移行割合等を考慮して核種の種類を選定したという形になります。
 そして、クリアランス対象物については、運転に伴い発生するものと、解体に伴って発生するものとがありますけれども、汚染源としてRUが生成されてから、回収ウランですけれども、クリアランスされるまでの期間を考慮して、クリアランス前に10年間経過したという仮定を置いて計算をしております。
 このウランのほうの人形のほうの施設ですけれども、パイロットプラント系のものは平成2年から停止していますので、そうすると濃縮プラントのほうでは平成13年度からというところもありますので、クリアランスしているときには10年は経過しているという仮定のもとに試算を行っています。
 また、汚染源に含まれる放射性核種のうち、したがって、半減期が1年未満という短い核種については、対象から再利用されるまで十分減衰しているという形で、クリアランスの対象物が再利用されるまで、評価対象外という形で考えています。
 また、推定した放射性核種の濃度を相対重要度を評価した結果を表2に示します。相対重要度というのは、このように表1で出てきた放射性核種の種類と濃度をクリアランスレベルで1回除します。割ってD/Cを出しまして、それに対してD/Cの大きい順に並べ直して、さらに最大となる核種をD/Cを1として比較した数字で並べ直すというようなことをしております。それについては、最終的に表2の形に相対重要度評価という形で計算結果をまとめてあります。かなり、65核種ぐらい出ていますけど、これを並べ直しまして、回収ウラン、天然ウランという形で、それぞれ評価核種という形で並べ直しますと、全体として、ここに書いてあります、1ページの中間のところに書いてありますコバルト、ストロンチウム、テクネ、カドミ、セシウム、ウラン232、234、235、236、238で、ネプチの11核種という形の核種が選定されてきたという形になります。
 上記の、この燃焼計算に基づいた放射能濃度の推定では、安全評価の観点から、人工起源の核種がより多く転換原料に移行するという設定した評価となっているということから、この計算した結果と実際にはどういうふうになっているのかという形で、その製品の放射能濃度を測定して、その分析結果をもとに、両方で比較・評価してみたという形になります。
 上記の相対重要度が3桁以内のこの11核種について、ウランの取扱施設の原料や製品の分析値に基づいた具体的な放射能濃度の検討を行った結果を表3に示してあります。先ほどの計算で出された11核種を、さらにもう一回、分析データ、表3に示しますけれども、それに基づいて、また整理をし直すという形で、上から重要な3桁目までの核種という形で整理をし直したものが表4という形になります。ここで得られました結果としては、3桁目までで入ってくる核種が、転換原料ではウランの234、238、232、235、236と、このウランの5核種。転換製品についても、同じようなウラン5核種という核種が選定されてきたという形になります。つまり、測定、計算によって計算値で評価して、11核種を選定して、さらに実測値をもとにして、実際の値をもとにして、この5核種に絞っていったという経緯がここに書いてあります。
 以上、機構のほうが行った、この核種の選定という形で、こういう形で5核種という形を選定させていただきました。
 という形で、以上です。

【川上主査】
 じゃ、次は。

【説明者(新金属協会)】
 引き続いて、新金属協会のほうの核種、濃度の選定について、ご説明します。新金属協会、麓が説明します。
 資料8‐8ですが、最初のページは委員会報告の抜粋となっております。新金属協会核燃料加工部会のウラン燃料の加工施設において発生するクリアランス対象物の主な汚染源は、濃縮商業用グレードウラン、以下「ECGU」といいますが、これを含む濃縮ウランになっています。ECGUは米国材料試験規格のC996‐標準1990年版で、その仕様値が定められております。ということで、微量の放射性核種の汚染がございます。また、これに加えて、回収ウランを転換、濃縮した濃縮回収ウラン、以下「ERU」といいますが、これにより汚染されたものも発生します。これらのクリアランス対象物に係る放射性核種は、汚染源であるECGU及びERUについての施設の受入仕様及びその根拠とした規格をもとに、ウラン235の濃縮度を5%までとした放射性核種としています。なお、当該ウラン燃料加工施設からのクリアランス対象物は、運転に伴い発生するものも、解体に伴い発生するものも、クリアランス前に6カ月経過したものとしております。このような基準で求められた放射能濃度を表2に示します。これらの放射能濃度をもとに相対重要度を評価した結果を表3に示すということで、2ページ目の表2のほうに、一番右側の濃縮回収ウラン、こちらのほうが核種的にも不純物が入っているというものです。
 それから、最終的には3ページのほうですけれども、委員会報告書にありますとおり、相対重要度評価からウラン5核種を選んでおります。
 この内容を、もう一回、4ページ以降で詳細に、もう少し詳しく説明させていただきます。
 ウラン燃料の加工施設では、ASTM‐C996‐90の濃縮度5%ウランの追加仕様に基づいて、加工事業許可上のウラン仕様を表4のとおり決めております。表4を見ますと、ウラン同位体として、ウラン232が0.1ppb以下、ウランαトータルとして1.44×105Bq/gU以下、テクネチウム99が10ppb以下となっております。
 この受入仕様は、天然ウラン、商業用天然ウラン及び劣化ウラン並びに濃縮度5%以下の濃縮ウラン及び濃縮商業グレードウラン(ECGU)に適用されます。
 次に、再処理回収ウラン(RU)及び濃縮回収ウランの受入仕様を表5としております。こちら表5のほうに、仕様値として仕様1、2とありますが、これは事業所ごとにどちらかを加工事業許可上の受入仕様としております。
 ここでU(α)と書いたのは、U‐232及び236を含む全ウラン放射能を意味しております。これらからクリアランス対象物に係る放射性核種として、ウランについてはウラン232、234、235、236及び238の5核種、それからプルトニウム(α)として書いている核種として、プルトニウム238、239及び240、それからプルトニウム(β)として仕様値に書かれているものとしてプルトニウム241、これらを選びました。それ以外に記載されているものとして、ネプツニウム237、テクネチウム99、ルテニウム106及びアンチモン125を加えまして、新金属加工部会のウラン燃料の加工施設におけるクリアランス対象物に係る放射性核種としては、濃縮回収ウランとして、合計13核種を選定しております。
 これら13核種について、値が大きな仕様1のほうをもとに推定放射能濃度を計算いたしました。数字は、表2の右側に書いたものと同じですけれども、この濃度をもとに、濃度が最も大きい核種、ウランの234を1として規格化して、相対重要度を評価した結果を表6にします。そして、これをクリアランスレベルで除しまして、D/Cの形にして評価いたしますと、先ほどの機構さんと同様に、相対重要度が3桁となる放射性核種がウランの232、234、235、236及び238の5核種となりました。ということで、結果として、ウランの5核種が対象核種というふうに結論されたものです。
 以上で説明を終わります。

【川上主査】
 どうもありがとうございました。これで説明は終わりですね。
 以上でクリアランスレベルそのものの現状、それから対象廃棄物の発生の現状についてご説明いただきました。
 以上につきまして、ご意見、ご質問ございましたら、よろしくお願いいたします。
 どうぞ。

【川﨑委員】
 すいません。8‐7の資料なんですが、これは、まず計算で求めて、あとは測定で確認したということだと思うんですけれども、測定というのは、分析数はどのくらいやられているんでしょうか。

【説明者(JAEA)】
 分析数という、ここに書かれている表3のところに、ここに大体代表的な数値として分析値を書いてあります。それぞれの分析数は、ちょっと今日持ってきていませんけれども、こういう形で、それぞれの核種、核原料、それぞれ製品の放射能濃度を測定した値というもので書いてあります。最大と最小値と、あと平均値という形でございます。

【川﨑委員】
 数点から10点ぐらいやられているという考えでよろしいんですか。

【説明者(JAEA)】
 点数は書いてなかったでしたか。

【川﨑委員】
 これは概要なんですけど。

【説明者(JAEA)】
 出し入れの関係でございますので、その都度やっておりますので、基本的には、おっしゃるとおりの数点、数十点のすべてについて品質保証に則って測定を実施しております。

【川上主査】
 これはあれですか。運転施設という設備は、ある意味の製造プロセスの中で出たデータということですか。

【説明者(JAEA)】
 品質保証の中で出てきた。

【川上主査】
 出てきているデータを含む。そうすると、点数は多いわけですね。

【説明者(JAEA)】
 はい。製品そのもののデータになります。

【川﨑委員】
 同じなんですけれども、資料8‐8で、要するに、受入仕様で書かれているんですが、これは、例えば、加工事業者さんとしては、それを確認しているということはあるんでしょうか。受入仕様がこれだからということじゃなくて、事業者さんとして測定している、そういう実績というのはあるんでしょうか。

【説明者(JAEA)】
 検討しております。ただ、役務契約等で、その契約に基づいて、出せるかどうかについては。

【川﨑委員】
 わかります。それは別にして、確認はしていると。

【説明者(JAEA)】
 一応、そういうのもご了解いただいて、お出しして、載せていくというようなことでございまして、逐一、全部はやらせていただいています。

【川﨑委員】
 そうですか。

【説明者(JAEA)】
 はい。

【川上主査】
 ほかにいかがでしょうか。

【服部委員】
 ちょっと、まだうまく理解が多分できていないんだと思うんですが、このワーキングのスコープで、レベルを決めて、それから核種の選定をやっていくということなんですが、この資料を、今、8‐7と8‐8を見させていただくと、ウラン以外にも幾つか核種は俎上に上がってくるんですが、計算で評価すると上がってくるんですが、最終的に、ちょっとこういう評価をしてみると、D/Cとして大きいものは、ウランだけがくっきりと残ってくるんだよというのが読み取れるように思うんですが、そういう読み方をしてもよろしいんですね。

【説明者(JAEA)】
 ええ、そうです。

【服部委員】
 はい。あと、もう一つ、別な質問は、この資料をつくるに当たって検討の仮定にされたことが幾つかあると思うんですが、例えば、資料8‐7の1つ目のパラグラフのところで、ORIGENで燃焼計算を行って、それから次に回収ウラン処理工程に伴う核種移行割合を考慮して推定したということになるんですが、この核種移行割合というのは、例えば、どれぐらいの核種別にわかっているものなんですか。例えばウラン。多分、元素別なのかなという想像はしますけれども、ウランはウランで大体あって、ほかの核種には、大体どれぐらいの元素ごとに、あるいはグルーピングされているのか、数字をもとにして推定されているんでしょうか。

【説明者(JAEA)】
 DF自体は、核種のそれぞれの元素ごとに、それぞれDFというような形で数値が出されているものを全部使っていますので、核種のグルーピングの数というのは幾つだろう。

【説明者(JAEA)】
 元素ごとには全部、一応押さえて、それからDFを出しているということです。

【説明者(JAEA)】
 基本的には、全部ここに出ているもの関してDFを与えていますから。はい。ということでございます。

【服部委員】
 わかりました。

【川﨑委員】
 すいません。今の件なんですが、ORIGENコードでの燃焼計算でやられたということは理解できるんですけれども、ORIGENコードというのは、こういうマイナーな核種の精度というのは。すいません。最初のところには、要するに、あれがありましたよね。ORIGENで、計算するときには、その精度がどうのこうのという話があったと思うんですけれども、この辺は大体、どういうレベルかというのは、押さえてられるんですか。これ、何か選定しているんで、ちょっとどうなのかなと思っただけなんですけど。

【説明者(JAEA)】
 一応、再処理とか、ほかのデータも、ほかのかなりの核種のデータを入れていますので、精度的にはというと、その精度自体の数字についての議論ではなくて。

【川﨑委員】
 というか、ですから、今、これでいくと234に対して2桁目、3桁目という議論になっていますよね。ということは、例えば、テクネ99、それ以外の核種がもうちょっと計算の精度からいくと、これに乗るということは、多分ないのかもしれないですけど。

【説明者(JAEA)】
 多分ないと。

【川﨑委員】
 その辺はどうなのかなと。

【説明者(JAEA)】
 一応、核種ごとに全部精査して、数値を並べていって、さらにこの11核種の中の数値のレベルを比較していっても、次のときに実際の濃度を比較してみると、かなり違うということもありますし、濃度的には、ここら辺のボーダーで、ストロンチウムとかウラン232とかありますけれども、そんなに違いが出てくるというところまでではないと思うんですけれども、そのオーダーで議論するべきぐらいだと。

【川﨑委員】
 じゃあ、そのくらいの精度はあるという具合に理解してよろしいと。

【説明者(JAEA)】
 精度はあると。はい。

【川﨑委員】
 わかりました。

【川上主査】
 それから、これはORIGENでもってウラン、それからフィッシンプロダクトや何か全部出しておいて、それに再処理のプロセスの移行割合ですか、ここで書いてあるのは。

【説明者(JAEA)】
 そうです。DFを出しておいて、それを使って……。

【川上主査】
 それを使って出していったというから、ORIGENプラス再処理プロセスの精度というか。

【説明者(JAEA)】
 再処理プロセスの精度というのは、やはり同じ安全側にかなりとってきますので、TRU核種の混合率というか混在率0.1だとか、そういうふうになってくると、そういう数値のTRU核種が、ほかの不純物がかなり残っていく。結局、核燃料のほうの仕様のほうにも、アメリカのASTMの中のやつについても、結局は不純物の濃度が結構オーバーエスティメートに評価されてきているというところがあるんです。そういう理由があって、やはり、ちゃんときっちり測ってみましょうという形で、製品を全部片っ端から測ったと。

【川上主査】
 製品からも見ていると。

【説明者(JAEA)】
 見ているという形で、製品を測った段階では、ほとんどTRU核種自体はなくて、ウランとトリウム系の娘核種がいっぱい出てきますので、そういう形での確認はされているという形です。

【川上主査】
 そんなにいろんなものが来たら再処理やる意味がないというやつだな、これ。(笑)あれ、結構大変な仕事だから。
 やはり新金協さんにしろ、JAEAさんにしろ、クリアランスを使うということは、相当、廃棄物管理の上でメリットが出ますか。

【説明者(新金属協会)】
 量的に金属、特に……。

【川上主査】
 加工のほうは、多分メリットあるでしょうね。

【説明者(JAEA)】
 ほとんど、機器的にいって。機器的というか、機材と考える分には、ほとんどが炭素棒とか、そういう機器なんで、そこら辺としては、かなりメリットが出てくると。

【川上主査】
 濃縮プラントの廃止措置みたいなことを考えると、クリアランスの意義は大きい。

【説明者(JAEA)】
 意義は大きいと。小さいパイロットとか、ほかのところですと、そんなには出てこないですが。

【川上主査】
 あんまりないですね。

【説明者(JAEA)】
 大きなところでは、かなりメリットというか、コスト効果もかなりあるのかなと。

【川上主査】
 そういう意味では、クリアランスは非常に意味のある仕事になるということになりますね。
 まだ、ほかにいかがですか。
 当ワーキンググループで議論すべきことは、ウラン取扱施設から出るウラン廃棄物のクリアランスの対象となる放射性核種、その濃度レベルについて、まずご審議をいただくと。つまり議論する条件としては、クリアランスのレベルそのもの、それから原料ということで、一番大事なのは、クリアランスレベルそのものを決めていかなければいけないということがございます。ところが、これ、もう一つは、小佐古先生が主査をやってらっしゃると思うんですけれども、原子力安全・保安院のほうでも同じことをやっているということで、そっちのバランスもとる必要があるという問題があります。一方で、原子力安全委員会の報告書では、ウラン5核種を評価対象核種として選定した上で、濃度レベルについては、原子力安全委員会が独自に計算した値と国際標準、先ほどご説明いただきましたIAEAのRS‐G‐1.7に当たる数値を比較して検討して、最終的に安全基準上は、国際整合性の観点から、RS‐G‐1.7と同じ判断の方法を適用することが適切であるという結論が出るわけですね。ということで、クリアランスレベルを、クリアランスという行為を実施するに当たっては、RS‐G‐1.7に準拠したクリアランスレベルで行うということになるんだろうと思いますが、そこで先ほどの説明のところにあった、RS‐G‐1.7の天然由来のものの1Bq/gという記述を、先ほどは見直して、よく整合性をとっていただくという条件が1つついております。
 ということと、それから小佐古先生、ちょっと早めにお帰りになりましたので、少しコメントをお伺いしておいたのですが、小佐古先生からのコメントは、大きな流れとしては、その考え方でよろしいと。ただし、BSSですね。IAEAのBasic Safety Standardで記載している内容、それから原子力安全委員会が出した、あれはRS‐G‐1.7準拠でいいと言っているわけですけれども、さっきの天然物とそうでないものとの割合については、よく吟味した上で決めてくださいと。その条件であれば、全体、大きな流れとしては承認しますということを言い残してお帰りになりましたので、ご紹介申し上げます。
 その上で、この場において、今後、クリアランスを議論していく上において、まず、ここに書いてありますような国際的整合性の観点から、RS‐G‐1.7と同じ判断の方法を適用することが適切であるという安全委員会の方針をここでも踏襲するかどうかというところでございますが、この辺についてご意見をいただければと思います。どうでしょうか。

【川上主査】
 特にご異存がなければ、原則的にはRS‐G‐1.7でいくということでご了解をいただくということにいたしたいと思いますが、そういうことでよろしいですか。

【川﨑委員】
 すいません。1点だけ。
 レベルについては、レベルは多分1Bq/gというところは多分オーケーだと思うんですけれども、今、核種としては、もうウラン核種だけになっていますよね。当初予定していたのは11核種くらい出ていたと思うんですけれども、当面、今ある対象施設においては、これ以外の核種は、もう出てこないんだという理解でよろしいんでしょうか。

【説明者(新金属協会)】
 施設で受け入れていないので。

【川﨑委員】
 今もう決まっているかという。JAEAさんも同じ。

【説明者(JAEA)】
 測定した結果も含めて、一応、確認した上で、5核種で十分いけますという形です。とにかく計算値の中で混在している部分がありますけれども、実測の中で、核種自体がもうちょっと近づいてくれば考えるでしょうけども、3桁の中に、既に、もうかなり5核種で決まってきていますので、4桁、5桁下というのは、今までもそんなにとってきていないし、3桁のもので、これは99.9%見る形になりますので、今まで核種の選定ですと90%みたいな形で評価してきている選定のやり方を考えれば、ここまで見ておけば、評価核種としては十分だなという形で考えております。

【川上主査】
 それは回収ウランを含めても大丈夫だと。

【説明者(JAEA)】
 そうですね。

【川上主査】
 そこが一番難しいんだろうと思いますけど。

【説明者(JAEA)】
 多少、所期の条件は変わりますけれども、ウランのものという形であれば、同じような形であらわれてくるという形で考えております。

【安念委員】
 すると、ここは実際に測った測定のデータを。

【説明者(JAEA)】
 計算値を参考にしながら。

【安念委員】
 実地で判断をしましたと、こういう考え方ですね。

【説明者(JAEA)】
 そう判断して並べ変えていって、実際に混在しているTRUとか核種が何桁目に来るのかという数値も出ていますので、この数値が出ていないで5核種に絞ったわけじゃないですから、それを見て5核種に絞ったということです。

【川上主査】
 よろしいですか。
 これはウラン以外のものが出てきても、RS‐G‐1.7にはほかのものも書いてあるから、ΣD/Cが1以下ならいいと言えば、それまでの話ですね。ただ、申請のときに、どこまでそれを説明し切れるかという問題はもちろんありますね。
 ということでございますので、さっき申し上げたように、基本的なレベルとしては、RS‐G‐1.7準拠でよろしいということで結論を出してよろしいでしょうか。
 はい。ありがとうございました。
 これは、また、あと数回の議論はあるかと思いますので、もし、その過程の中で、また追加の議論があれば、続けていきたいと思います。
 さっき申し上げましたように、これは保安院のほうでも並行してやることになっているようでございますので、その辺はよく連絡をとりながら、あっちとこっちで違うと言うと、人形峠なんか同じ施設の中に両方の規制の施設がございますので、その辺も考慮した上でバランスをとっていくということになるかと思います。
 きょうの議論は以上でよろしいんですかね。

【江頭安全審査調整官】
 第1については。

【川上主査】
 それじゃ、あとは、次は何ですか。6ですね。
 次は、ウランを取り扱う施設におけるクリアランスレベル検認に係る技術要件及び留意すべき事項ということでございまして、次の議題として、ウランを取り扱う施設におけるクリアランスレベル検認に係る技術的要件及び留意すべき事項についてということでございます。違うかな。これでいいんですか。

【江頭安全審査調整官】
 はい。
 冒頭、鎌倉企画官のほうから、旧JRR‐3のこれまでの事務局の経験についてご説明させていただいたところなんですけれども、それによると、主査もそのときにおっしゃっていただいたように、事前の調査とか保管の状況というのが極めて重要だというコメントいただきました。現在、クリアランスを実際に計画しておられる機構と、それから新金協、それぞれについて、事前調査であるとか、実際、資材の管理の状況についてどのようになっているのかということを、今回、これからご説明いただきます。
 さらに、これは次回以降になると思いますけれども、現在、原子力学会のほうで、クリアランス判断に関する学会標準の取りまとめ作業が行われておりまして、これについても、そろそろ案の取りまとめが行われるというふうに聞いておりますので、測定評価のほうについては、この学会標準を、次回以降、学会の方からご紹介いただくということを事務局としては予定しております。

【川上主査】
 それでは、きょうはこれからJAEAと新金属協会から、それぞれの事業所におきますクリアランス対象物の管理・測定状況についてご説明いただきたいと思います。
 それから、次回以降のこのワーキンググループでは、現在、原子力学会が策定を進めておりますクリアランス判断に関する学会標準ということにつきましてご報告をいただいた上で、検認に係る技術的要件等についても、引き続きご審議をいただくということを考えております。
 それでは、説明をお願いいたします。最初はJAEAからですか。よろしくお願いします。

【説明者(JAEA)】
 じゃあ、機構のほうから、人形峠の環境技術センターにおけるウランクリアランスに向けた取組について、現状について、ご説明したいと思います。
 これは人形のセンターで行ってきた、ウラン関連事業の概要を示したものです。探鉱・採鉱から製錬工場、転換、ウラン濃縮工場までの一連の業務を行っているという形になります。各工程についての、それぞれの、先ほど分析という話がありましたが、各工程ごとの転換、それぞれの工程ごとの製品の品質管理というデータが、今、測定されたデータとして、実際、核種の評価のほうに使われてきた品質保証のデータになっているということでございます。
 次のページですけれども、3ページ目、使用済遠心機及び発生施設ということで書いてありますが、こちら側の左側のほうに書かれている濃縮工学施設、パイロットプラント、遠心機、こちらのほうは小型の設備になりますけれども、OP‐2、OP‐1というような形でオペレーションプラントというような形で、この施設の運転は昭和54年から開始されて、運転終了は平成2年で終了されているということになります。したがって、運転開始から既に、開始というか、停止から大体19年ほど経過しているということで、先ほど仮定した設定が大体10年ということなので、さらにそれを10年超えて停止した状態で、これがこういう状態で行われると。
 あと、ウラン濃縮原型プラントといって、施設の右側のほうにDOP‐2とDOP‐1と書かれていますけれども、これが主要施設・加工施設ということで、現在こういう、この施設についても平成13年3月から、大体今ですと8年ぐらいですか、9年近く経過しているという状態になります。既にこの両施設については運転が停止された状態で、とまっているという形になります。
 これらの材料については、パイロットプラントのほうは、ほとんど小型なんで、アルミニウムとか、この濃縮のほうの大型施設のほうは炭素棒とか、そういう金属類が大部分になっております。
 次のページですけれども、これは先ほど文科省さんのほうの資料の説明8‐3の中にもあった資料ですけれども、クリアランスに向けた全体の流れというものを示しています。国の検認のときには、2カ所で2回クリアランスの話がありましたが、全体の品質保証も含めて、このような流れで書かれていると。放射能濃度確認対象物をまず選定して、事前調査において対象物の範囲の特定と濃度の推定、使用履歴、汚染性状等を調査している形になります。評価対象核種の選定をまず行って、先ほどのように計算と実際の測定というもので評価を行って、放射能濃度の測定・評価では、測定単位の設定、測定評価の方法、核種組成比または配分係数。これはASTMというアメリカの基準が、仕様を決められたものがありますけれども、これが受入仕様とか、そういうものに使われている配分係数の考え方というのもありますので、そういうものを参考につくられていると。測定器の選定とか、あとは測定条件の設定について評価していくと。それらのもとにクリアランスを判断をしていくわけです。
 先ほど議論ありましたけど、クリアランス判断では天然核種、各核種の平均放射能濃度値(D)をクリアランス値(C)で割った値が1以下であると。つまりD/Cが1以下である。天然の場合には1なので、1Bq/g以下であるということを、まず確認する。そして、人工核種の場合には、ΣD/C、それぞれの核種の総和が1以下であることの確認を行って、クリアランスの判断を行うという形になります。
 それと、最後に記録ですけれども、記録の管理としては、クリアランス判断の記録作成と維持管理を行っていくということで、これまでに、この記録は最後の記録という意味と、最終的に、この全体を囲った品質保証全体の記録管理というのもここに係ってくるということになります。それぞれの、この各工程については、この四角で囲われている品質保証体制をまず構築して製作していくという形になります。この品質保証体制というのをきっちり書かないと、なかなか次の再利用というんですか、そちらにも資料としてデータが回っていかないということもあって、やはり品質保証というのがきっちりここで行われる必要があると考えています。
 あと、次のページで、主なクリアランス対象物という形で書いてあります。
 これは先ほどの写真ですけれども、パイロットプラントのほうの遠心分離機のほうですけれども、こちらのほうは一番下のほうに単純形状、主に単純な形状で、円筒形状で、メインの材料はアルミニウム。あと、先ほどの右側のほうにありました濃縮プラントのほうですけど、遠心分離機(DP機)と書いてありますけれども、こちらのほうも、やはり同じように、大型の主に単純な円筒形状のものが出てきます。材質的には炭素鋼とステンレス鋼、その他の材質が発生してくるという形であります。それと、それぞれのプラント設備という形で、槽類・配管類等がございます。これらについては、比較的細管や複雑形状なものが出てくることになりますので、そういうものについての材質としては多種多様な材質のものが出てくるというような形になります。
 こういう複雑な形状のものについては、排出時には、できるだけ切断等をして、それぞれの形状とか、そういうものがわからないような形で、これはPP上の管理の話になりますけれども、そういうような形で搬出していくような形になってくるというような形になります。したがって、大きい小さいという言葉は入れますけれども、寸法とか、そういうところは機密情報に入ってくる形なので、ここでは割愛させていただきます。
 次のページに対象物量。先ほど文科省のほうの資料にもありましたけれども、それと同じ図で、原子力機構分だけの累積分布という形で書かせていただいています。
 ここの中の累積分布の中には、原子のときには希釈率としてNR、廃棄物じゃない廃棄物の物量が入っていますが、ここの中には、そのNRの物量は入っていないという形で、純粋にクリアランスの累積の物量ということで考えています。
 ということと、あとその下のほうに、先ほどもありましたけれども、同じように単純形状と複雑形状という形で、それぞれの材質とそれぞれ分けてありますけれども、下半分が赤、ピンク系統のものが単純形状で、ブルー系統のものが複雑形状という形で、大体50%ずつ、フィフティー・フィフティーぐらいの形で物量的には混在していると。当面対象となってきますのは、この単純形状の円盤または円筒形の金属材料という形になります。複雑形状のものについては、当面は切断をするなり除染をするなりはしますけれども、当面、保管をしておくというような形で、今、考えております。
 あと、次のページに、人形センターのクリアランスの計画というスケジュールが書かれてあります。スケジュール的には、使用施設、遠心機、これはパイロットプラントのほうですけれども、21年は準備。申請の準備とか事前調査を行った上で、22年からそれをスタートさせて、小規模運用から始めてクリアランスを行っていくと。順々に、段階的に処理台数をふやしていく契約が進められるということになります。
 また、遠心機処理とクリアランスの物量ですけれども、処理済みクリアランス対象機材は、できるだけ時間おくれなく、速やかに順次出していくというような形で考えております。
 また、最後のほうに、処分よりクリアランスが優先する理由と書かれていますけれども、資料8‐6にもありましたけれども、汚染が少なくて、形状も比較的単純で、測定・評価しやすいために、クリアランスするには最適な金属材料であるということを考えております。
 次のページに、主なクリアランスの対象物量について記入してあります。機器はすべて運転停止状態であると、先ほどお話ししましたけれども、それらの機器については、まず遠心機を撤去したり移動したりという作業を行って、遠心機の分解を行い、これはカッターとか切断をするということになります。それら切断したりしたものについては除染を行うと。除染については湿式とか乾式がありますけど、ここでは希硫酸による湿式の化学除染、強いて言えばどぶづけに近い形で、ある程度、そういうものを除染してくるという形になります。そして、大型の部品については、回転胴、これもやはり同じように切断していくと、そして保管ラックで保管し、クリアランス対象物としていくと。
 それと、先ほど言いましたけど、小型の複雑形状のものというものは、当面はクリアランス対象とせずに、当面保管して、それぞれ非常に小型のものが出てくると、複雑形状ですと、円形とかエルゴとかバルブとかというものについては、やはり表面汚染を確認するという意味では、全部を切断するという作業もかなりかかりますので、まず平行平板または円筒形のものからクリアランスをして、まずはドラム缶に保管して、これはクリアランスをしないというわけではなくて、技術が開発とか、ある程度されて、時間がある程度いただけましたら、データも整ってくるということもありますので、その後、クリアランスをしていきたいということで考えております。
 次のページですけれども、廃遠心機。測定についての話なんですけれども、クリアランス用サーベイ装置と。サーベイメーターというと、人間がハンドリングしてやると、かなり測定による誤差が大きくなるということで、サーベイメーターにホルダーとかそういう形のものを固定してやれば、そういう測定の誤差はかなり少なくなるし、一定の条件で行えば、この表面サーベイというやり方の、装置は使いますけれども、かなり効率よく測定ができるんじゃないかと考えております。
 かつ、検出器と書いてありますけれども、ちょっと見にくいですけど、よく見ると下に凸の形で、曲面に対してフルに効率的にとれるように、曲面に対して平面で測定するんじゃなくて、凸面または中については下に凸の形の検出器の面が出ています。そういう形で、できるだけその距離から、ある程度、一定の距離、10メートル以上、一定にして測定するというような工夫がなされた装置というものを開発して測定していると。こういう表面サーベイという既存のやり方ではありますけれども、これで人間による誤差とか、そういうものがかなり少なくなって、かなり有効な測定方法。機構はこういう形でできるかもしれませんけれども、大きなところとか、非常に小さな施設とかというと、やはりこういうような細かいサーベイメーターが使える方法も考えておかないと、1トンをはかるような大きなクリアランス測定専用装置まで買うと、どうしても高いでしょうし、こういうような形のものが使えるような形で、構成をとっていければと考えております。
 次ですけれども、次のページには、それと、先ほど複雑形状の話をしましたけれども、ある程度、機械はできているんですけれども、まだ今後の測定として、電離イオン式の測定装置というものがあります。
 原理としては、右の下のほうに書かれていますけれども、α線でイオン化したものを空気で流して、それの電流を測定してはかっていくと、要は電流をはかっていくというような形の装置になります。
 これのいいところは、やはりまとめて測定できますので、かなり効率がよく測定できます。また、ある程度の時間の短縮と、検出限界濃度が、ここに書かれていますように0.02Bq/gと、これはおよそですけれども、それぞれの測定条件でかなり変わってきますけれども、先ほどの表面測定に比べて、かなり低く設定できるということもありますので、これからいろんな測定データをもとに技術開発が進められると、これは非常に有効な方法として挙がってくるのではないかと考えています。装置としては、かなり、もうある程度一般化されているものでありますので、これはクリアランスにできるような形で利用していくということが、これから考えられます。
 次ですけれども、クリアランス対象物の品質保証活動。
 先ほどの最後にもありましたけれども、品質保証活動ですけれども、クリアランスの検認に係る品質保証計画をまず立てて、クリアランス検認責任者を設置して、検認に係る事項、対象物の選定や設定、クリアランスレベル以下であることの判断基準設定等が順次行われる。そして評価核種の選定等が順次行われていく形になります。
 あと、ここの品質保証活動の中で、ここには書いてませんけど、全体的な品質保証に対する体制。責任者を決めるだけじゃなくて、体制をつくるというのが1つの重要なところかなと考えています。
 それと、最後ですけれども、クリアランスの再利用についてということですけれども、再利用方法としては、主に遮蔽体、あるいは金属製品、フラワーポット、容器等に加工すると書いてありますけれども、再利用として考えると、先ほどの何千トンという単位をフラワーポットをつくると、とんでもない数になるというところもありますし、やはり耐久度とか、使えるところの遮蔽体ですね。原電のクリアランスの金属というのは、1トン程度の金属の遮蔽体として、既に加速器施設の中に遮蔽体として同じようにおさまっています。ということで、ある程度、そういう使うところで鉄の遮蔽体として加工していくのが一番有効なのかなということを、今考えております。
 あと、加工品については、まずは原子力施設内での再利用を基本的には想定しております。ただ、将来的には、このクリアランスの実績を積んだ上で、一般市場での再利用を目指していきたいと考えているという状況です。
 また、再利用に係る協力先としては、金属の加工業者、回収業者等について、現在、調査・調整中という形で検討しているという形になります。
 簡単ですけど、以上です。

【川上主査】
 ありがとうございました。具体的なクリアランスということについての取り組みということについて、ご説明いただきました。
 それじゃ、新金属協会のほうからもご説明いただいた上で、まとめて質疑をお願いしたいと思いますので、引き続きまして、新金属協会のほうからのご説明をお願いいたします。

【説明者(新金属協会)】
 新金属協会核燃料加工部会におけるウランクリアランスに向けた取組ということで、資料8‐10を説明させていただきます。
 まず、新金属協会をちょっと紹介させていただきますけれども、もともと昭和32年ごろ、原子力金属懇話会として発足したものが、37年に名称を新金属協会として、現在に至っております。
 事業内容ですが、最初を飛ばしていただいて、この「そして」から以降、9つの部会に分かれて、現在、具体的な活動を行っております。
 新金属ということで、希土類、シリコン部会、タンタル部会、ベリリウム、ジルコニウム部会、核燃料加工部会、軽水炉部会、ターゲット部会、ボンディングワイヤ部会とありますが、この中で大きな活動をしているのは、我々の核燃料加工部会、それからシリコン部会が比較的大きな活動をしております。
 現在、会員会社は31社、1団体で、賛助会員として日本原燃ほか4社です。
 核燃料加工部会自身は4社で構成されていまして、グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン、三菱原子燃料株式会社、それから原子燃料工業株式会社、それから株式会社ジェー・シー・オーで構成されております。
 3番は核燃料加工施設ということで、国内については人形さんの製錬から、転換、濃縮、再転換、そして加工。発電用の加工と、それから研究炉への成型加工と、このような形で点在しております。
 主要施設として関係していますのは、再転換工場として、生産を今終わっていますが、ジェー・シー。オー、茨城県東海村の工場、それから原子燃料工業、東海村で、これは成型加工をHTTRへ供給した施設がございます。
 4ページ目は、クリアランスの基本フローを示しておりますが、クリアランス対象物を選定して、これを分解・切断・除染、分類をいたしまして、それから評価単位を設定する。それからクリアランス……。失礼しました。
 評価単位を設定させていただいて、測定を行います。これは事業者側で全数測定いたしまして、測定の次に保管容器に入れて、保管場所で管理いたします。
 それで、測定した後は、先ほどのJAEAさんと同様、放射能濃度を決定するということで、D/Cを確認いたしまして、記録に残して、これを最終的に、国による確認を受けまして、一時保管して、再利用のほうへ流すというようなフローでクリアランスを行うことを考えております。
 5ページ目がクリアランス対象物の選定ということで、現在の物量関係を示しております。先ほどお話がありましたが、加工事業者のほうで、大体、発生廃棄物のうち30%程度が金属ですので、それをクリアランスすることで、ある程度、保管を節減していくという効果を持っております。
 こちらに示しますのは、先ほどのクリアランス、全体の物量を加工事業者で示したものですが、現在も廃棄物が、もうかなりジェー・シー・オーさんを中心にたまっている状況にあって、これをだんだんクリアランスしていくということです。
 最後のほうにピンクになっておりますが、これはこちらにも書いてありますが、平成50年から平成62年で現在の施設を解体するということ想定して物量を出していますので、その結果、最後のほうで増えております。
 それから、下のグラフは赤と灰色ですね。これは形状・材質別のクリアランス対象物発生量ということで、ここに示したのは、鉄・ステンレス系です。鉄とかステンレスのもので、単純形状のものがどのぐらい出てくる、それから複雑形状のものがどのくらい出てくるということで、これを一応クリアランス対象物と考えております。見ておわかりのとおり、単純形状が60%程度、残りは複雑形状ということになります。
 6ページは、こちらの考えるクリアランス実施スケジュールですが、2事業所ありまして、株式会社ジェー・シー・オーの事業所で、平成23年度ころから準備を開始して、小規模運用として、最初の申請が25年ぐらい、それで26年からクリアランス実施と、それから2016年以降、本格実施ということを予定しています。
 それから、原子燃料工業の東海のほうですが、平成32年度から準備を始めて、申請が34年、35年ということを予定しています。
 7ページ目はジェー・シー・オーの再転換工程の設備を示したもので、まずフローとしましては、UF6の原料を入れて、これを加水分解すると。これを溶媒抽出でウラニウムの硝酸溶液として回収し、これをアンモニアで沈殿させてADUとして回収します。これを仮焼しましてU3O8にして、水素で還元して、最終的にUO2にするという形で生産を繰り返したものです。この対象機器がクリアランス対象物というふうに考えられます。
 それから、8ページ目は、原子燃料工業、熊取のほうでございまして、高温ガス炉用燃料の製造工程ということで、上に工程がありまして、それに関連する機器を下に写真で並べております。
 まず、被覆粒子燃料として、ゾルゲル法でADUの粒をつくった後に、これを乾燥させて、UO3、焙焼してUO3にして、還元でUO2にするという形で、いわゆるUO2の粒状の燃料を製造します。この粒を、真ん中に見える写真がありますが、この流動床で、その中でカーボンとかSiCでコーティングをして、4層にして、被覆の粒子になります。この時点から密封線源になりますので、この次の燃料コンパクト工程以降は汚染のないエリアということになります。一番右の写真は、被覆した粒子と、バインダーとカーボンで、真ん中に見えるような燃料体にプレスする機械を示しています。これは焼結した後に、最終的に燃料棒として組み立てされて、4番として製品になります。こういった工程の中で、下にあるような機器がクリアランス対象となります。
 9ページですね。こちらはウラン廃棄物として、どのような施設で出るかというのを示しておりまして、操業によって操業機材、排水処理、排気処理に伴う廃棄物等が出てきますので、その例を右側に写真で示していますが、可燃物とか雑固体、スラッジ類、それからフィルター類というのが出てきます。焼却灰は、この可燃物を焼却しますと焼却灰が出てきます。
 それから5番目ですが、設備更新として、炭素鋼、ステンレス鋼等が出てきます。
 それから、除染処理に伴う廃棄物として、放射性廃棄物の除染に伴う二次廃棄物が出てきます。
 それから施設解体に伴って、発生物として、建屋、施設内設備の撤去に伴い発生する炭素鋼、ステンレス鋼、コンクリート等があります。これらをクリアランス対象金属と考えております。
 これは前処理の例として、ドラム缶の場合はどうなるかというのを示しておりますが、ドラム缶の場合でも、単純形状、測定しやすいもの以外と、複雑形状、そのままでは測定しにくいものでありまして、これらの複雑形状については、将来、溶融してクリアランス測定または埋設処分ということを考えております。
 11ページ以降は、測定・評価について記載してございます。
 11ページは、ZnS(Ag)のシンチレーション測定器で、これでαのサーベイをして、表面汚染を測定して検認する、測定することを考えております。
 12ページ目は、先ほどの電離イオン測定、JAEAさんの人形でも、先ほどお話ありましたが、それの小型のもので、こちらで同じような単純形状とか、ある程度口径の大きな配管類を測定いたします。
 それから13ページ目は、パッシブγ測定器の例で、ドラム缶に廃棄物を除染して入れて、これをドラム缶を回しながら測定していくということです。
 それから、14ページ目ですが、加工施設の場合は、いろんな形で複雑形状物が出てきますので、こういった複雑形状物については溶融して、均一体として測定するということを考えております。こちらの場合、溶融する場合はサンプルをとって、そのサンプルをパッシブγで測定するということを考えております。
 15ページは、現在の保管管理の状況ですけれども、これはクリアランス対象物の管理状況としては、このような容器に入れているという形になっています。クリアランス対象物は、測定後、敷地内の倉庫へ移動して、施錠して保管管理することを予定しております。
 品質保証につきましては、現行の保安規定や、それに準ずる社内規則等でクリアランスに係る規定を追加するということを考えています。
 最後に再利用ですけれども、クリアランス物の搬出先としては、将来、鋳造メーカーと交渉をやるということを考えて、再利用の製品としては、とりあえず、自己の事業所で使えるということで、遮蔽ブロックとかグレーチング、境界フェンスの支柱等、道路用ブロック、花壇のポット、荷重用のおもり等を考えております。
 再利用先は、当面は原子力施設での再利用を想定して、定着した後は、一般での使用というものを考えたいと思っております。
 以上で説明を終わります。

【川上主査】
 どうもありがとうございました。
 新金属協会、それからJAEA、それぞれにおけるウラン廃棄物のクリアランスというものの取組状況について、ご説明をいただきました。
 ご質問、ご意見があれば、よろしくお願いいたします。どうぞ。

【服部委員】
 資料8‐10の一番最後の写真の15ページですね。あるところ。ちょっとこれでイメージを教えていただきたいんですが。
 この説明とはちょっと違うんですけれども、今これ、この写真のように、こんな形で現状管理されていますということだと思うんですが、これを今度、測定してクリアランスしていくとしたら、施錠して、1立米ぐらいのふたつきの容器に入れようかなということをお考えになっているということだと思うんですけれども、やっぱりそれは頑丈な、イメージとしたら1立米の鉄でできたような、また金属で容器ができちゃうんですかね。それとも、こういうポリエチレンみたいな。どういうイメージされているんですか。

【説明者(新金属協会)】
 この容器そのものを考えています。

【服部委員】
 これを使って。これが1立米ぐらいの容器になっているということなんですか。

【説明者(新金属協会)】
 今、写真は小さく見えるんですけれども。

【服部委員】
 これにふたがついて、何か施錠ができるような。

【説明者(新金属協会)】
 現状も、これは施錠していますので。

【服部委員】
 そういうイメージですか。

【説明者(新金属協会)】
 ええ。

【服部委員】
 それは非常に合理的でいいんじゃないかなと思いますけど、また違う容器が出てきて、またそれをつくって、またそれを捨てるときには、またクリアランスしていってということで、切りがなくなるのかなと思ったりしてですね。
 わかりました。

【川上主査】
 せっかくクリアランスしたのが、ほかのものとは混じらないようにというのが一番大事なことなんで、そこはきちんとやる必要があるだろうと思います。

【服部委員】
 続けてよろしいですか。

【川上主査】
 どうぞ。

【服部委員】
 今の話を発展させると、異物の混入がなければいいという、そういう品質保証をどうするかということですから、必ずしも一つ一つの箱に全部ふたがあって、それで施錠がある必要もないかもしれないんですね。きちんと管理ができていて、例えば、棚みたいなところがあって、そこにきっちり入れて、ふたをして、それで施錠をして管理をしているということだってあるのかなという気がしていますので、そのいろんなやり方も含めて検討していただくのがいいのかなという気がいたしますけど。

【江頭安全審査調整官】
 旧JRR‐3においては、そういった機械的な管理に加えて、人の出入り管理もきちんとやるという形でやっていますので、そういう物理的なものとソフト的なものと組み合わせて管理いただく、それを我々は確認するという形になるのかなと思っております。

【川上主査】
 どうぞ。

【吉田原子力規制室長】
 事務局として、ちょっと確認したいんですけど。
 先ほどの説明の中で、8ページので、HTTRの高温ガス炉用の燃料の製造工程のところで熊取とおっしゃったんですけども、熊取……。

【説明者(新金属協会)】
 あ、失礼。間違えました。

【吉田原子力規制室長】
 そうですね。

【説明者(新金属協会)】
 東海です。

【吉田原子力規制室長】
 東海のほうですね。

【説明者(新金属協会)】
 申しわけありません。

【吉田原子力規制室長】
 東海ということを、ご確認をお願いしたいなと思いましたので。

【川上主査】
 この高温ガス炉用の燃料も、もう施設としては解体するんですか。そうではなくて、もう要らないと。

【説明者(新金属協会)】
 要らないです。

【川上主査】
 あ、そうですか。それはまた別の話だから、いいですけど。

【吉田原子力規制室長】
 将来でしょう。

【説明者(新金属協会)】
 今すぐやるというわけではないと。

【川上主査】
 なるほど。先行き、その対象であると。わかりました。
 ほかに。

【川﨑委員】
 資料8‐10の10ページ目で、対象物にドラム缶が出てきたのが、ちょっと意外だったんですけれども、こういうのというのは結構あるものなんですか。通常の配管だとか、そういう施設に使う、プロセスに使われているものがメインなのかなと思ったんですが。

【説明者(新金属協会)】
 最初に出していくということで、保管用に。

【川﨑委員】
 こういうドラム缶。

【説明者(新金属協会)】
 ええ。

【川﨑委員】
 こういうのも、結構あるものなんですか。

【説明者(新金属協会)】
 ええ。

【川﨑委員】
 わかりました。

【川上主査】
 これは何が入っていた? 廃棄物?

【説明者(新金属協会)】
 廃棄物。

【川上主査】
 これは廃棄物入れて処分したほうが楽ではないかと、そんなことはないですか。

【川﨑委員】
 僕もそう考えたんです。

【川上主査】
 どっちがどうかというのは、何とも言えませんけれども。
 よろしいですか。

【川﨑委員】
 あと、もう一点。

【川上主査】
 どうぞ。

【川﨑委員】
 資料8‐9で、ここにまた評価対象核種の選定というのがあるんですが、これは次回あたり、ご説明あるということでよろしいんですか。ここでまた評価対象核種の選定というのが出たので、何かちょっと。

【説明者(JAEA)】
 これは今までの評価対象核種というのは、5核種の評価対象核種は今の方法で決まって、そこから検認に必要な核種をもし決めるとすると、どうなっていくかというような形の考え方が、これから出てくるということで、5核種全部測るというやり方と、その中で、先ほど3桁もとっているということと、実際にクリアランスするのに、それを90%、ある程度、満足すればいいというところがある程度あるんで、そういう考え方でいくと、こういうふうに全部評価した上で、5核種のうちの3桁目は削れて、上2桁目で評価すると、このぐらいになりますよとか、そういう判断になってくるんだと思うんですけど。

【川﨑委員】
 今後出てくるって、ここで出てくるものですか。

【説明者(JAEA)】
 いや、これはそういうこともあるんじゃないですかということ……。

【川﨑委員】
 あ、そういうことで。

【説明者(JAEA)】
 案ということで、考えているということです。

【川上主査】
 選定というより選択みたいなもの。

【説明者(JAEA)】
 選択みたいな形です。

【川上主査】
 5核種以外のものは出てこないわけですね、ここでは。

【説明者(JAEA)】
 5核種以外のものは出てこなくていいんじゃないか。

【川上主査】
 そのうち3つとるか、2つとるか、みんなとるかみたいな話。

【説明者(JAEA)】
 そうですね。そっちの形になると思います。下が無視できるほど小さければ、変わらずになってくるし、それを確認をするという形になると。

【川﨑委員】
 わかりました。

【川上主査】
 同じ資料の、サーベイメーターにちょっとした道具をつけてジオメトリーを固定するというのは、これはいいアイデアだろうと思うんですがね。9ページ目ですか。

【説明者(JAEA)】
 同じ形状のものが大量にある場合には非常に有効だと思います。

【川上主査】
 この場合ですね。

【説明者(JAEA)】
 人間がやるというのは、かなりきついし、測定誤差を考えれば、αの場合、形成率が非常に多いんで。

【川上主査】
 特にαで測ろうと思えば、ジオメトリーが非常に大きいので。

【説明者(JAEA)】
 ええ。それを考えると、5ミリとか1センチという固定する枠というのは非常に重要になってくると考えています。
 ただ、機器は、測定方法というのは同じかもしれないんだけど、検認でも、そういう努力さえすれば、かなり効率の、小さい事業所でも使えるような形のものが考えられるんじゃないかというのは考えています。

【川上主査】
 すぐ、こんな自動装置を考えるとか言うんだけど、こういうもののほうが素直でいいのかもしれませんね。

【説明者(JAEA)】
 自動化したとしても、測定限界に係るようなものだと、なかなか小さい事業所では難しいかなと理解しております。

【川上主査】
 どうぞ。

【服部委員】
 今のこの絵でちょっと思ったんですが、測定単位ということで、こういう書き方になっていて、これはまさにこの表現で、9ページのところでも、こういう表現になるべきだと僕も思っていまして、ただ一方では別に、D/Cを判断するときの評価単位という言葉がありますよね。その2つを、これからワーキング進めていくわけですが、混乱しないようにしなくちゃいけないなと思っていまして。
 一番最初に、きょう、文科省さんでのこれまでの状況についてというご説明の中では、測定評価単位というような表現があったんです。そこの中で整理が、今のところ文科省の中ではされていて、ここの中での議論と、それからこの議論を踏まえて、どういう法律を定めていただくのかということなんですけれども、うまくその測定単位という概念と評価単位という概念が混同されない形で、うまい整理をしていただければと思います。

【説明者(JAEA)】
 はい。

【川上主査】
 うまく、そのつながりを流していかなきゃいけないといけないというわけですね。

【服部委員】
 そうですね。最後の、さっき申し上げました、施錠して、どう確認するかというあたりと評価単位というのは、少し絡んでいく話になると思いますし、全体のフローの中で、その単位をどう考えていくのか。

【川上主査】
 そこは非常に大きな問題だろうと思いますね。問題というか、システムとして、うまく組んでおかないといけないということですね。
 この10ページの電離イオン式測定器というのは、これはさっきの測定単位じゃないけれども、このチャンバーに入れた全体の量に対する汚染の絶対値がわかるということで理解すればよろしいんですか。

【説明者(JAEA)】
 そうですね。

【川上主査】
 例えば、10キロ。これは60キロか。60キロ入れて。

【説明者(JAEA)】
 60キロぐらいだったら。

【川上主査】
 その中にある放射能量がわかると。

【説明者(JAEA)】
 その中にある放射能量がトータル量としてわかる。

【川上主査】
 出てくる。

【説明者(JAEA)】
 全αとしてわかる。

【川上主査】
 どこにあるかはわからないけど。

【説明者(JAEA)】
 そうですね。

【川上主査】
 この中にこれだけあって、これの放射能量は出ると。

【説明者(JAEA)】
 出るということです。

【川上主査】
 だから、話としては合うわけですね。結論としては合うと。つまり、クリアランスをやる条件として合う、必要な条件はカバーしていると。

【説明者(JAEA)】
 カバーできると。

【川上主査】
 これでいくと、非常にうまくいくんでしょうね。これ、うまくいくんですか。うまくいくんですかって、そう言っちゃったらおしまいだけど。

【服部委員】
 いや、これはもう学会でもよくご発表されているもので、実用性もあるなと僕は思っておりますけれども。
 やっぱり複雑形状になってきたときに、どこまで適用するかしないか出てないですね。【川上主査】
 デッドスペースみたいなものがあるのかないのか。

【服部委員】
 そこら辺だと思います。

【説明者(JAEA)】
 JRR‐3でやったときは、上から100キロ単位のゲルマでやったときのあれは、どこにスポット汚染があっても、それが0.1Bq/gコバルトであれば検出できるようにという、モンテカルロで計算して、遮蔽計算をやって、それで効率出して、それで換算係数掛けて、濃度を出しているというような形でやっていますので、それと同じような、何かいろんなことを考えないといかんかなと思います。

【川上主査】
 ある意味じゃ、これは代表性は非常にいいんだろうと思うんですけどね。

【説明者(JAEA)】
 それをここに持っていくまでに、やはり1次除染か何かなされるということもあると思うんで、ここに持ってくるまでの間に、そういう確認はされると思いますけど。

【川上主査】
 はい、ありがとうございました。
 さて、よろしいでしょうか。ご質問、ご意見。
 それでは、きょうの議題は以上でございますが、全体通して、ほかに何かお気づきの点ございますでしょうか。
 もしなければ、一応、きょうの議題は終了でございますので、最後に事務局から連絡事項がございましたら。

【鎌倉保安管理企画官】
 本日は、ご議論いただきましてありがとうございました。
 次回の開催日等につきましては、原子力安全・保安院での審議の状況とも歩調を合わせて、また別途、日程調整の上、事務局よりご連絡差し上げたいと思います。
 以上でございます。

【川上主査】
 ありがとうございました。
 それでは、きょうはこれで終了いたしますが、委員の皆様には活発なご意見をいただき大変ありがとうございました。また、傍聴していただいた方々には、円滑な議事進行にご協力いただきましたことをお礼申し上げます。
 では、以上をもちまして、研究炉等安全規制検討会第8回の技術ワーキンググループを閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。

‐了‐

お問合せ先

科学技術・学術政策局原子力安全課原子力規制室

白木、益田
電話番号:03-5253-4111(内線4034)

(科学技術・学術政策局原子力安全課原子力規制室)