令和4年12月26日
このたび、南極観測船「しらせ」が、現地時間12月24日(土曜日11時21分(日本時間17時21分)、昭和基地の沖合約260mの定着氷に到着し、昭和基地に接岸しましたので、お知らせします。 |
第64次南極地域観測隊(伊村第64次南極地域観測隊長)を乗せた南極観測船「しらせ」(波江野艦長)は、現地時間12月24日(土曜日)11時21分(日本時間17時21分)、昭和基地の沖合約260mの定着氷に到着し、昭和基地接岸(基地に桟橋はないため沖合の定着氷接岸)を果たしました。
第64次隊の行動計画は、新型コロナウイルスの感染防止を実施しつつ、オーストラリアに寄港して物資や燃料を補給したうえで、昭和基地沿岸への航海を行う計画となっております。今般の接岸までは、概ね計画どおりに進捗しております。今シーズンは、往路におけるラミング回数は535回でした。
南極地域観測隊は、一年間の越冬観測を支える燃料や物資、食糧などを昭和基地に搬入することとしており、予定どおりに輸送が完了すれば、2月1日に第63次越冬隊と交代して第64次越冬隊が一年間の越冬観測を開始することになります。
※「昭和基地接岸」とは
昭和基地内の貯油タンクへ燃料をパイプライン輸送するためのホース展張ができる沖合(東オングル島沖合約1km以内の定着氷)に「しらせ」が到着すること。
※「ラミング」とは
勢いをつけて氷に乗り上げ、船体の重さで氷を砕いて進む砕氷行動のこと。
南極観測船「しらせ」は、令和4年11月11日(金曜日)に東京国際クルーズターミナルから南極昭和基地に向かって出港。
令和4年11月11日(金曜日)~令和5年4月10日(月曜日)
「しらせ」は、現地時間12月24日(土曜日)11時21分(日本時間17時21分)昭和基地の沖合約260mの定着氷に到着。
第64次南極地域観測隊行動実施計画(第161回南極地域観測統合推進本部総会(令和4年10月31日開催)に基づき、一年間の越冬観測を支える燃料を南極観測船「しらせ」からパイプラインによる輸送を行うほか、雪上車による氷上輸送やヘリコプターによる空輸で車両や物資・食糧を基地に搬入を実施。
○ しらせの概要
建造年 |
2009 |
喫水 |
9.2m |
長さ |
138m |
排水量 |
12,650t |
幅 |
28m |
連続砕氷能力 |
1.5m×3ノット |
○ 過去の昭和基地接岸の状況
船名(隊次) 接岸 |
回数 |
宗谷(1-6) |
0/ 6 |
ふじ(7-24) |
6/18 |
前しらせ(25-49) |
24/25 |
現しらせ(51-63) |
11/13 |
※前「しらせ」は、第35次(平成5年度)、現「しらせ」は、第53次(平成23年度)、第54次(平成24年度)に接岸断念。
※第63次(令和3年度)は、令和3年12月19日に接岸。
南極地域観測統合推進本部事務局〔文部科学省研究開発局海洋地球課〕
担当:吉野(よしの)、細野(ほその)
電話:03-5253-4111 (代表)(内線4144)、
03-6734-4144 (直通)