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法科大学院の組織見直しを促進するための公的支援の更なる見直しについて

平成24年9月7日

1.概要

 法科大学院の組織見直しを促進するための公的支援の見直しについて、平成24年7月の中央教育審議会大学分科会法科大学院特別委員会の提言を受け、深刻な課題を抱える法科大学院について、自主的・自律的な組織見直しを更に促進する観点から、現行の公的支援の見直しの改善として、新たに「入学定員の充足率」を指標として追加する等の措置を講じることとする。

2.対象

(1)公的支援の見直しを行う対象は、下記の指標1及び指標2の両方に該当する法科大学院とする。

(2)これに加えて、新たに指標3を追加し、指標1及び指標3の両方に該当する法科大学院、指標2及び指標3の両方に該当する法科大学院も公的支援の見直しを行う対象とする。

(3)また、単独の指標にのみ該当する法科大学院であっても、下記の指標一、指標二及び指標三に示すとおり、当該指標の値が著しく低い場合は、公的支援の見直しを行う対象とする。

 【上記2.(1)(2)に関する指標】
(指標1)前年度の入学者選抜における競争倍率(受験者数/合格者数)が2倍未満
(指標2)前年度までにア、イのいずれかに該当する状況が3年以上継続
(例えば、1年目はアのみ該当、2年目はイのみ該当、3年目はア、イ両方に該当、という場合も含まれる。)
ア 新司法試験の合格率(合格者数/修了年度を問わない全受験者数)が全国平均の半分未満
イ 直近修了者(新司法試験の直前の3月が含まれる年度に修了した者)のうち新司法試験を受験した者の数が半数未満、かつ直近修了者の合格率(直近修了者の合格者数/直近修了者の受験者数)が全国平均の半分未満
(指標3)前年度までに入学定員の充足率(実入学者数/入学定員)50%未満の状況が2年以上継続

 【上記2.(3)において、著しく低いとされる場合の指標】
(指標一)前年度までに入学者選抜における競争倍率2倍未満の状況が2年以上継続
(指標二)指標2に該当し、かつ、前年度においてa、bのいずれかに該当
a 新司法試験の合格率が全国平均の1/4未満
b 直近修了者のうち新司法試験を受験した者の数が半数未満、かつ直近修了者の合格率が全国平均の1/4未満
(指標三)指標3に該当し、かつ、前年度の入学定員の充足率が25%未満

※1 なお、ある年度の入学者選抜における競争倍率が2倍未満の場合、当該年度の入学定員の充足率が50%以上であっても、50%未満とみなすものとする。

3.具体的措置

国立大学法人運営費交付金及び私立大学等経常費補助金を減額。(ただし、最終的な決定は、予算編成の状況に応じて行う。)

【国立大学法人運営費交付金】
  法科大学院の設置時に措置した額(但し、学生経費相当分を除く。)を考慮して減額調整。

【私立大学等経常費補助金】
  国立大学法人運営費交付金と同程度の額を目安に減額調整。

※2 ただし、指標2及び指標3に該当するが、指標1には該当しない法科大学院における見直し額は、上記減額分の1/2とする。
※3 また、指標1及び指標3に該当するが、指標2には該当しない法科大学院における見直し額は、上記減額分の1/4とする。
※4 さらに、単独の指標にのみ該当するが、2.(3)の対象となる法科大学院における見直し額は、上記減額分の1/8とする。

4.実施時期

 平成26年度予算から対応
  【国立大学法人運営費交付金】
    平成26年度予算編成での減額査定で対応

  【私立大学等経常費補助金】
    平成26年度配分で対応

例えば、平成26年度予算に反映させる場合、(指標1)(指標2)(指標3)は以下のとおりとなる。

  • (指標1)には、平成25年度入学者選抜の結果を使用。
  • (指標2)には、平成23~25年の各年の新司法試験の結果を使用。
  • (指標3)には、平成24、25年度の各年度の入学定員の充足率を使用。
     

また、(指標一)(指標二)(指標三)については、以下のとおりとなる。

  • (指標一)には、平成24、25年度の各年度の入学者選抜の結果を使用。
  • (指標二)には、平成23~25年の各年の新司法試験の結果を使用。
  • (指標三)には、平成24、25年度の各年度の入学定員の充足率を使用。
     

※5 ただし、指標3及び指標三については、平成26年度予算の見直しに限り、以下の特例を設けることとする。

  • 基本的には、平成24、25年度の入学定員の充足率に基づき判定する。
  • ただし、このうち、平成25年度の入学定員の充足率を算出する際の入学定員については、平成25年6月末までに、平成26年度の入学定員の見直しを行い、文部科学省に報告した場合に限り、平成26年度の入学定員の数値を用いることができることとする。

  (なお、平成27年度予算の見直しにおいて、平成25年度の入学定員の充足率を算出する際には、原則どおり平成25年度の入学定員の数値を用いることとする。)

 

(参考)

 

法科大学院における組織見直しの更なる促進方策について

平成24年7月19日
中央教育審議会大学分科会
法科大学院特別委員会

 

1.現状の取組について

(1)本特別委員会では、課題を抱える法科大学院に対する組織の自主的・自律的な見直しを促す観点から、平成22年3月に「法科大学院における組織見直しの促進方策について」をとりまとめ、文部科学省は、課題を抱える法科大学院に対する組織の自主的・自律的な見直しを促すために、法科大学院に対する公的支援の在り方について見直しを検討すべきとの考え方を示した。

(2)文部科学省においては、これらの考え方を踏まえ、課題を抱える法科大学院の自主的・自律的な組織見直しを促進するため、公的支援の見直しを行う旨を平成22年9月に発表した。

(3)具体的には、平成24年度予算より、入学者選抜における競争倍率及び司法試験合格率等の二つを指標として国立大学法人運営費交付金や私立大学等経常費補助金の減額を行うこととし、平成24年度予算においては6校の法科大学院が公的支援見直しの対象となっている。
 (なお、平成24年7月現在において、5校の法科大学院において学生の募集停止を実施、又は停止することを表明している。)

2.法科大学院特別委員会における意見の概要

【公的支援の更なる見直しの必要性】
(1)今般の司法制度改革では、司法試験において、受験技術偏重の傾向が受験者の間に顕著になってきたこと等の問題点が認められたことから、点のみによる選抜ではなく、プロセスとしての法曹養成制度を新たに整備し、その中核的機関として法科大学院を創設することとした。

(2)具体的には、司法試験の年間合格者数3,000人を目標として明示した上で、法科大学院は、その課程を修了した者のうち相当程度(例えば約7~8割)の者が新司法試験に合格できるよう、法曹養成に特化した実践的かつ体系的な教育を行うべきものとされた。また、法科大学院の創設目的および果たすべき役割に鑑み、司法試験の受験資格は、原則として法科大学院修了生に限定されることとなった。

(3)現在、法科大学院修了生の司法試験の合格状況については、高い合格率を維持し、当初期待された目的や役割に応えている法科大学院がある一方で、一部の深刻な課題を抱える法科大学院では、司法試験合格率が極端に低い状態が続いており、このような状況が推移し続けると、法科大学院が多様かつ優秀な人材を惹きつける力を失い、ひいては法科大学院を中核とする法曹養成制度全体に対する信頼を揺るがしかねない状況にある。

(4)こうした法科大学院制度を取り巻く厳しい現状を踏まえれば、深刻な課題を抱える法科大学院に対して、自主的・自律的な組織見直しを更に促進することが喫緊の課題と言える。

【更なる見直しの観点】
(1)現行の公的支援の見直しについては、各法科大学院において組織見直しの促進や入学者選抜における競争倍率の改善が図られるなど一定の成果が見られ、例えば、入学者選抜における競争倍率が2倍未満であった法科大学院は、平成22年度は40校、平成23年度は19校、平成24年度は13校と年々減少しており、その状況は着実に改善されてきている。

(2)しかしその一方で、深刻な課題を抱える法科大学院において、入学定員と実入学者数の乖離が大きくなるという状況が見られる。具体的には、入学定員充足率が50%未満である法科大学院は、平成22年度は12校、平成23年度は21校、平成24年度は35校と年々厳しい状況となっている。

(3)このような状況を改善するため、文部科学省においては、各法科大学院への入学者選抜における競争倍率及び司法試験合格率等の二つの指標に加え、現在の入学定員と実入学者数が大きく乖離する実態を是正する観点から、法科大学院の入学定員の充足状況を新たな指標として追加する措置を講じる必要がある。

(4)この新たな指標の導入をきっかけに、実際の入学者数が定員より大幅に下回っている法科大学院に おいては、その理由を分析し、質の高い教育を提供できる体制となるよう、入学定員の削減を含めた組織見直しに直ちに取り組むことが期待される。

【新たな指標の導入にあたっての留意点】
(1)新たな指標の導入の際には、入学定員の充足状況を指標に追加する場合に、課題を抱える法科大学院において競争倍率の確保も同時に図られるよう、指標の組み合わせ方などに工夫が必要である。

(2)また、入学定員充足率には歩留りが関係するため、大学が予期できない大幅な変動が起こりうることに配慮する必要がある。

(3)更に、既に平成25年度入学者選抜の学生募集を開始している法科大学院があることに鑑み、新たな指標の導入にあっては、平成25年度入学者選抜における混乱を招かないよう配慮が必要である。

お問合せ先

高等教育局専門教育課法科大学院係

電話番号:03-5253-4111(代表) 内線3349

(高等教育局専門教育課法科大学院係)

-- 登録:平成24年09月 --