盛山正仁文部科学大臣記者会見録(令和6年4月23日)

令和6年4月23日(火曜日)
教育、スポーツ

キーワード

教師の処遇改善や長時間勤務の改善に向けた中央教育審議会の議論、教師不足や未配置に向けた実態把握、夏のスポーツ大会に関する暑さ対策

盛山正仁文部科学大臣記者会見映像版

令和6年4月23日(火曜日)に行われた、盛山正仁文部科学大臣の記者会見の映像です。

令和6年4月23日盛山正仁文部科学大臣記者会見

令和6年4月23日盛山正仁文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

盛山正仁文部科学大臣記者会見テキスト版

記者)
 先週19日に中教審の特別部会が、教員確保に向けた総合的な方策の素案を示しました。この素案に対する大臣の受け止めをお聞かせください。
 
大臣)
 今お話がありましたとおり、先週19日に、中央教育審議会の「質の高い教師の確保特別部会」が開催されました。そこでは、これまでの議論を踏まえた「審議のまとめ」の素案について御議論いただきました。今回の素案は、審議の途中段階のものでございます。引き続き、特別部会において議論が継続される予定でございますので、今後、5月頃までに「審議のまとめ」を取りまとめていただくこととしております。文部科学省としては、今後、中央教育審議会からお示しいただく考え方も踏まえ、教育の質の向上に向けて、学校における働き方改革のさらなる加速化、教師の処遇改善、学校の指導・運営体制の充実、教師の育成支援を一体的に進めてまいりたいと考えています。
 
記者)
 教員不足に関して伺いたいと思います。今年度も始まりましたけれども、年度当初に教員が不足している、未配置があるというような声も現場から聞こえてきておりますし、実際に人数がどのくらいの規模で不足しているのかというような数を公表したような自治体もございます。文部科学省として、今年度の当初のこういった未配置教員不足の人数等に関して調査するお考えはございますでしょうか。また、教員不足が年度後半に行くにつれて深刻になるということも知られておりますけれども、今年度はどのように取り組んでいかれるかというところも合わせてお聞かせください。
 
大臣)
 教師不足への対応については、本年1月私から直接、各教育長に対しまして、教師人材確保の取組の強化をお願いしております。現在、各自治体の取組状況を取りまとめ中でございますが、現職以外の教員免許保有者向けの研修や計画的な正規教員の採用など各自治体の状況を踏まえた取組が加速しつつあると認識しております。このような取組も踏まえた令和6年度当初の教師不足の状況を確認するため、昨年度と同様、各教育委員会に対して、令和5年度当初と比べて教師不足の状況が「改善しているか」、「悪化しているか」、「同程度であるか」について、アンケート形式により把握したいと考えており、近日中に各教育委員会に依頼する予定としております。年度後半に育休取得者等の代替が見つからないことにより発生する「教師不足」に対しても、各教育委員会において大学・民間企業等とも連携をした教師のなり手発掘・確保の取組が進むよう、教師人材の発掘を強化する取組への支援事業等を通じて、各教育委員会の取組を支援してまいります。以上です。
 
記者)
 先ほどの中教審特別部会の素案に関連してなのですけれども、その素案の中で将来的な在校等時間を20時間にするという目標を提言されていましたけれども、現実の実態に照らし合わせればなかなか容易ではないと推測されるのですけれども、大臣が一番20時間程度にするにあたって課題と認識されていることはどのような点でしょうか。
 
大臣)
 今おっしゃった時間も含めてですね、まだ中教審の最終ではないものですから、最終が出てから検討するということになると思いますが、時間であり、そして処遇のお給料ということになりますが、その改善であれ、そういったことをどのようにしていくのか、合わせて検討していきたいと思います。
 
記者)
 スポーツの話題なのですけれども、先週、日本高野連などが今年の夏の甲子園で暑さ対策として試合を午前と夕方に分けて行う2部制を開幕からの3日間導入するということを決めました。暑さが問題になるのは甲子園の大会だけではなくて、予選となる地方大会もそうですし、野球だけではなくてインターハイで実施される他の競技にも共通することだと思います。こういうことだけではなくて、もっと根本的な対策が必要だと思うのですけれども、文科省としての受け止めをお聞かせください。
 
大臣)
 高野連がそういう2部制にするということを決めたということは報道で承知しておりますが、その他のスポーツについてもというお問い合わせでございますけれども、気温の高い日にスポーツを行うということで、近年と言うのですかね、地球温暖化が本当に肌で感じるぐらい進行していると思いますので、そんな中で我々が昔の感覚でずっとスポーツに限らないと思いますけれども、いろんな行事、こういったものを開催するのがいいのかという、こういう御指摘だろうと思います。できるだけそれぞれの責任をお持ちの方、あるいはお持ちの団体、組織のほうで徹底した熱中症対策に取り組んでいくということが重要であると考えます。文部科学省として、具体的に全体的にどうするということを言う立場にあるのかどうかよく分かりませんですけれども、まずはそれぞれの主催者において御検討を賜り、そしてまた我々としても、必要であればそういった対策への取組について我々も一緒になって検討していくということではないかと思います。
 
(了)

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