小型月着陸実証機(SLIM)の月面着陸の結果について [文部科学大臣談話]

令和6年1月26日(金曜日)

  1月20日午前0時20分、多くの国民が見守る中、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小型月着陸実証機(SLIM)が我が国で初めて月面着陸に至りました。昨日の発表の通り、ピンポイント着陸の技術実証に成功し、画期的な成果をあげています。

  我が国の1950年代にはじまる宇宙開発の歴史のターニングポイントに挟まれる「栞」となる、大変意義深い着陸でした。目標とするクレーターSHIOLI(しおり)に実際に降り立ち、「降りたいところに降りる」月探査時代の新たな章に入ったものと思います。

  SLIM の月への旅は、昨年9月7日の打上げに始まりました。そして、1月20日の着陸降下開始からの固唾をのむような 20分間。この時のために、我が国の産学官のそれぞれの機関の持てる技術を投入し、努力を積み重ねてこられた技術者、関係者の皆様の果敢な挑戦に心から敬意を表したいと思います。

  また、着陸時の苦難に見舞われる中、訓練を重ねたプロジェクトチームの冷静沈着な判断・対処により、限られた時間内に取得データを無事に地球に送り届けたことは見事だったと思います。

  さらに、小型ロボットSORA-Qが、着陸したSLIMを捉え、壮麗な月の表面に静定する我が国探査機の姿を映し出しました。世界初の小型ロボットの連携による月面探査として、また、我が国初の月面着陸として、記念すべき画像となったと感じます。

  今回着陸で生じた計画通りでない事象については、その原因を突き止め、得られた教訓を今後に活かすとともに、今後も、国民に夢と希望を与え、子供たちの科学への関心を育むべく、JAXAとともにアルテミス計画をはじめとする宇宙開発利用を推進してまいります。

令和6年1月26日
文部科学大臣 盛山 正仁

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