盛山正仁文部科学大臣記者会見録(令和5年10月27日)

令和5年10月27日(金曜日)
教育、科学技術・学術

キーワード

JT-60SAのプラズマ初生成、子供の読書キャンペーン特設ページの開設と読書離れに対する対策、生徒会選挙における公平性やプライバシーへの配慮について

盛山正仁文部科学大臣記者会見映像版

令和5年10月27日(金曜日)に行われた、盛山正仁文部科学大臣の記者会見の映像です。

令和5年10月27日盛山正仁文部科学大臣記者会見

令和5年10月27日盛山正仁文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

盛山正仁文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私から2件ございます。まず23日の月曜日ですが、日本と欧州の協力により建設が進められてまいりました、世界最大のトカマク型超伝導核融合実験装置「JT-60SA」において、初めてプラズマを生成しました。初プラズマの生成は、複雑な各システムがうまく連携し、装置として運転できたことを意味し、今回の成果を大変喜ばしく思います。この装置に関わってこられた皆様に敬意を表します。フュージョンエネルギーは、エネルギー問題と環境問題を根本的に解決し得る次世代のクリーンエネルギーです。文部科学省としては、「JT-60SA」を活用し、原型炉開発につながる成果をいち早く創出するとともに、将来を担う人材を育成してまいります。
 もう1点です。本日から読書週間が始まることを受けまして、文部科学省のホームページに「子供の読書キャンペーン~君に贈りたい1冊~」の特設ページを開設しますのでお知らせします。特設ページでは、子供たちが様々な本に触れ、読書に親しむ機会が増えるよう、著名人の皆様からのおすすめの本とメッセージなどを紹介しています。今回は、芸能分野から上白石萌音さん、古坂大魔王さん、中江有里さん、野村萬斎さんの4名、スポーツの分野から金城梨紗子さん、髙木美帆さん、益子直美さん、三宅宏実さんの4名、合計8名の方々によるおすすめの本を御紹介しております。また、私からも子供たちに向けて本との出会いの素晴らしさなどについてメッセージを添えさせていただきました。キャンペーンは、来月※4月23日の「子ども読書の日」まで継続し、複数回にわたり、本の紹介を行う予定としております。当省としては、子供たちや読書に親しむ機会が増えるよう、今後とも取組を進めてまいります。
 以上です。
※「来月」は、正しくは「来年」です。

記者)
 読書のお話をされましたけれども、読解力、極めて子供たちにとって重要な課題だと思うのですが、文科省として他の政策と合わせて意気込みであるとか意義であるとか抱負であるとか、大臣の御言葉をいただきたいと思います。

大臣)
 最近、読書離れと言われているわけですが、本を読む、あるいはいろんな文章を読むというのは、知的で心豊かな国民生活と活力ある社会の実現にとって欠かせないものであると考えます。若い世代から読書に親しみを持てるようにするために、子供の頃から読書習慣を身につけることがやはり大事ではないかなと考えています。先ほど申し上げましたとおり、本キャンペーンについてもその一環として実施するものです。このほか、本年令和5年3月に策定された第5次「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」では、不読率の低減に向けて、学校図書館の活用などにより、子供が主体的に読書に興味・関心を持てる取組の推進を図ることが重要とされているところです。本計画を踏まえ、文部科学省では、発達段階などに応じた読書活動の先進的なモデル事業の実施、地方財政措置による学校図書館の整備充実や地域における図書館の振興などを実施しているところであり、これらの取組を通じて、引き続き、読書活動の総合的な推進に取り組んでまいります。

記者)
 先日、大分県内の公立学校の生徒会選挙で教育支援アプリを使った投票が行われたのですが、その際に生徒の投票先が先生に筒抜けになってしまうという事案が発生しました。こういった事案が発生したことを文科省側として把握しているかということと、一般論としてこういった生徒の投票先が先生に筒抜けになってしまうという事例についてどう思われるかということを、大臣の思いをお聞かせください。

大臣)
 御質問の趣旨につきましては報道で私たちも承知をしております。一般論として申し上げれば、生徒会は、学習指導要領において、生徒が主体的に組織をつくることとしており、その上で役員等の、これは生徒会の役員という意味ですね、等の具体的な決定方法については、各学校の判断で決められております。その際、役員を選挙等で選出する場合には、生徒会規則等に則り、公平性や生徒のプライバシー等に配慮しながら行われることが重要だと思います。また、いずれにしても、新たな技術を活用する際には試行錯誤はつきものです。当省では学校現場が参考になる事例や留意点の提供を充実させていきたいと考えており、学校現場では萎縮することなく端末の積極的な活用をお願いしたいと思っています。また、報道によりますと、大分市教育委員会としては、「今回の件を受けまして、タブレット端末を使用して選挙をする時は、誰に投票したかがわからないアプリやソフトを活用していきたい」とコメントしております。ですから、今後は適切に対応していただけるものと考えております。以上です。

(了)

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