令和6年度宇宙航空科学技術推進委託費の公募について

令和6年3月29日

文部科学省では、このたび令和6年度宇宙航空科学技術推進委託費(以下、「本事業」という。)について、下記のとおり公募を開始しましたのでお知らせします。
応募にあたっては、宇宙航空科学技術推進委託費に関するFAQページもご確認ください。

1. 事業の概要

本事業は、航空利用を新たな分野で進めるにあたって端緒となる技術的課題にチャレンジする研究開発、宇宙航空開発利用の発展を支える人材育成等、宇宙航空開発利用の新たな可能性を開拓するための取組を行い、さらなる裾野拡大を目的としています。
令和6年度は、以下のプログラムに沿った課題を募集します。
なお、本公募は、令和6年度予算の成立を前提とするものであり、予算の成立状況によっては事業内容や事業予算を変更する場合があります。

(1)(2)宇宙航空専門人材育成プログラム、宇宙航空アーキテクト育成プログラム

主に科学技術に関心のある大学院生、大学生、高等専門学校生等の学生を、宇宙航空分野に係る高い専門性を有する人材や、多岐に渡る分野の知識・経験を有し、システム全体を理解し到達ビジョンを持って先端的かつ複雑化したプロジェクトを牽引できる人材として育成するための基盤を構築・強化し、次世代の宇宙航空人材育成を促進する。

(1)宇宙航空専門人材育成プログラム
衛星・ロケット・航空機等の先端研究・技術開発、AI/IoT/ビックデータ等の最新のICTの宇宙分野への応用等が可能な、宇宙分野の高度な知識・技術や他分野の専門知識を併せ持った研究者・技術者等について、講義やセミナー、ワークショップ、海外交流、体験学習や小規模プロジェクトによるPBL(Project Based Learning)の実施、及びそれらを統合したカリキュラム構築や教材作成、指導者養成といった取組を通じて、年間十数人~数十人程度の規模で育成できる基盤の構築・強化を推進する。

(2)宇宙航空アーキテクト育成プログラム
複雑かつ高度に統合されたシステムの実現が求められる「総合工学」としての宇宙航空分野において必要とされている、多岐に渡る知識・経験のもと決断・判断を下し、到達ビジョンを持ってプロジェクトを牽引できる「アーキテクト」 としての素質を有する人材を、年間数十人程度の規模で育成できる基盤の構築・強化を推進する。
座学等を通じた本質理解に加えて、設計・開発から打上げ・運用といった実践的なプロジェクト全体を1~2年程度で経験できるような機会を、大学等の研究室レベルにとどまらず学部・学科や産学官連携部門の参画、他の研究機関や民間企業、海外機関等との連携によって創出・提供することにより、将来的にJAXAや大学等の研究機関、産業界等において、プロジェクトマネージャやサブシステム担当のリーダーといった役割を担い先端的かつ複雑なプロジェクトを牽引し得る人材の育成を促進する。

(3)「宇宙×人文社会」分野越境人材創造プログラム

宇宙開発利用の領域が拡大し、理工学領域のみならず、人文・社会科学領域の観点での宇宙活動が求められる中、将来の宇宙分野の裾野拡大や我が国のプレゼンス強化を目的とし、宇宙ビジネスの事業開発や国際展開等を牽引すべく、人文・社会科学系の知見を宇宙分野に応用するための人材育成基盤を構築する。
令和6年度は、以下のプログラムを公募する。

プログラムA 宇宙ビジネス人材育成プログラム
将来の日本の宇宙機器産業及び宇宙ソリューション産業の市場規模拡大を目指し、宇宙ビジネスの事業開発や国際展開を牽引する人材を育成するプログラム(例:グローバル経営・事業開発系、ミッション・ソリューション系の人材を育成するプログラム等)

プログラムB 宇宙活動のルール形成を主導する人材の育成プログラム
宇宙関係の国際法・国際ビジネスルールの形成を主導する人材を育成するプログラム

プログラムC その他
上記プログラムA、Bには該当しないものの将来の宇宙分野の裾野拡大や将来の宇宙分野における我が国のプレゼンスの強化を目的とした人文・社会科学分野における人材の育成プログラム

(4)航空脱炭素技術等創出プログラム

航空機の水素燃料・電動化技術や機体軽量化・効率化による温室効果ガス排出量の抜本的低減に資する技術といった、航空分野における脱炭素化に資する技術の開発・高度化や、航空分野と異分野の技術シーズ・ニーズのマッチングによる、農林水産業や気候変動、環境、交通・物流等の様々な分野における脱炭素化への取組を推進することで、将来的なカーボンニュートラルの実現及び航空分野の新たな可能性開拓に向けた価値創出・提供を目指す。

2. 事業規模、実施期間及び採択数

(1) 事業規模

原則として、1件あたり、年度ごとに以下の「通常」の金額の範囲内とします。ただし、各年度における予算の状況等によっては、減額することがございますので、あらかじめご了承ください。

  • 宇宙航空専門人材育成プログラム  通常 1,800万円/上限 2,340万円
  • 宇宙航空アーキテクト育成プログラム  通常 3,900万円/上限 5,070万円
  • 「宇宙×人文社会」分野越境人材創造プログラム  通常 1,800万円/上限 2,340万円
  • 航空脱炭素技術等創出プログラム  通常 1,800万円/上限 2,340万円

課題の提案に当たっては、通常の金額の範囲内において、目的が達成できるよう業務の目標や業務計画・方法を設定してください。
その上で、より優れた成果を創出し宇宙航空分野のさらなる発展・裾野拡大に貢献できる見込みがある場合は、通常の金額を超えて、「上限」までの範囲内で業務の目標や業務計画・方法を設定することが可能です。通常の金額を超えて、上限までの範囲で応募する場合には、上限まで措置された場合に追加で実施する内容を、提案書に明記してください。(明記がない場合、上限は認められません。)

(2) 実施期間

原則として、令和8年度末までの3カ年を上限とします。なお、宇宙航空アーキテクト育成プログラムについては、令和10年度末までの5カ年を上限とします。

(3) 採択数

原則として、各プログラムについて次の採択件数を予定しています。

  • 宇宙航空専門人材育成プログラム  1~2件程度
  • 宇宙航空アーキテクト育成プログラム  0~1件程度(※)
  • 「宇宙×人文社会」分野越境人材創造プログラム  2~5件程度
     内訳 プログラムA1~5件程度、プログラムB0~2件程度(※)、プログラムC0~1件程度(※)
  • 宇宙航空脱炭素技術等創出プログラム  1~2件程度
    ※0~1件、0~2件とは、審査評価会における審査によっては採択を行わないことを意味します。

なお、上記の採択件数はあくまでも目安であり、これにとらわれず、審査評価会における審査において、総合的な観点から採択課題を決めることとします。

3. スケジュール

公募開始から事業開始までのスケジュールはおおむね次のようになる予定です。

令和6年

 2月16日(金曜日)  公募開始(e-Radを通じて実施)
 3月8日(金曜日)14時00分~   公募説明会
 4月10日(水曜日)17時00分   公募締切(厳守)
 4月~5月  第1次審査(書面審査)
 6月上旬  第1次審査結果通知、第2次審査対象課題の決定
 6月下旬(※)  第2次審査(Web会議形式による面接審査)
 7月下旬~8月下旬  採択課題の公表、採択もしくは不採択の通知 
 10月上旬  委託契約締結、委託業務開始

(※)応募件数等を踏まえ日程を確定

公募説明会は事前登録制です。3月7日(木)10時00分までに下記登録フォームよりご登録ください。
宇宙航空科学技術推進委託費 令和6年度公募 公募説明会登録フォーム(※別ウィンドウで開きます) 

なお、公募締切以降のスケジュールはあくまで予定であり、数週間程度前後する可能性がありますのでご留意ください。

詳しくは以下の公募要領をご覧ください。
様式の作成ならびに提出にあたっては、宇宙航空科学技術推進委託費に関するFAQページもご確認ください。

お問合せ先

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(研究開発局宇宙開発利用課 宇宙航空科学技術推進委託費事務局)