「博士人材の社会における活躍促進に向けたタスクフォース」第3回を開催し、大学における先進的取組をヒアリング

2月21日(水曜日)
教育、科学技術・学術

  2月21日、盛山大臣を座長とする「博士人材の社会における活躍促進に向けたタスクフォース(TF)※」の第3回会議を開催し、盛山大臣、あべ副大臣、今枝副大臣が出席しました。
  今回は、三重大学の西村訓弘教授から、地域企業の経営者が大学院で学ぶことによる地域社会の変革について、北海道大学の山本文彦理事・副学長、田口茂教授から、博士人材育成の取組及び人文社会科学と脳科学・AIの文理融合的教育・研究について紹介いただきました。

  その後、“博士である必要性”についての意見交換が行われました。有識者の方々からは、博士人材は、博士論文を作成する過程で真理を探究する力を身に付けており、どの問題についても深く考えて解決できるとご意見いただきました。このような博士人材の能力は、専門分野以外でも十分に発揮できることを、学生自身や産業界等がお互いに認識することが大切であるとのお話もありました。
  また、大学は、地域社会に考える力・解く力を提供することも重要な役割であると述べられました。

  盛山大臣は、博士課程での様々なハードルを乗り越える経験は大事なことで、専門分野における能力とともに、総合的な観点を持てることは素晴らしいと話しました。また、深い議論とともに1つの分野を極めた経験がある方はアカデミアだけでなく、様々な世界で活躍できるだろうと話しました。
  そして、紹介いただいたような取組が各大学に広まると素晴らしいと思うと話し、引き続き現場の声を聴かせていただきたいと述べました。

※「博士人材の社会における活躍促進に向けたタスクフォース」
日本における博士課程への入学者は減少傾向にあり、他国に比べて博士号取得率が低い状況である。その背景には、経済的負担や、国内における博士号取得のメリット、博士人材のキャリアパスの不透明さなどがあげられる。博士人材の能力が社会において正当に評価されるとともに、博士人材の強み・魅力を可視化し、アカデミアのみならず、社会の多様なフィールドで一層活躍することを後押ししていくため、盛山大臣の下に本TFを設置し、取り組むべき施策等について集中的に検討することとした。

三重大学大学院地域イノベーション学研究科・教授、宇都宮大学特命副学長 西村訓弘氏

北海道大学理事・副学長 山本文彦氏

北海道大学大学院文学研究院教授・人間知・脳・AI研究教育センター長 田口茂氏