総合型地域スポーツクラブ育成マニュアル 1-6 設立準備委員会の結成(1)

 地域住民やスポーツ団体等との話し合いを踏まえて、総合型地域スポーツクラブの設立を目指し、クラブ設立準備委員会を組織します。そして、文字通りクラブの規約や組織、事業など、クラブの創設に必要な準備作業を行います。

1 準備委員会の委員構成と事務局

 準備委員会のメンバーとしては、キーパーソンをはじめとした推進グループだけでなく、施設や指導者、財務や広報などで協力や支援が必要となることが予想される、その地域の学校、スポーツ団体、自治会などから、必要に応じて参加してもらうことが望ましいでしょう。そして、地域住民主体の組織とするため、できれば行政職員はオブザーバー的な参加となるような委員会にするべきでしょう。また、体育指導委員には、是非中核的な役割やとりまとめ役を期待したいものです。
 なお、会費等の恒常的な収入が得られるまでの当面の活動資金の確保策についても検討しておく必要があるでしょう。

2 設立準備委員会の役割

 設立準備委員会の主な役割としては、以下のようなことが考えられます。

  1. 設立趣意書、各種規約等の作成(クラブの理念や目的の明確化)
  2. クラブの基本的な枠組みの決定
    組織体制の在り方、活動拠点施設の確保、スポーツ大会など事業計画案の策定、予算案と資金の計画(特に会費の扱いについて)など
  3. 指導者やスタッフの募集・委嘱方法の決定
  4. 会員の募集方法(入会手続き及び案内の作成、会員管理システムなど)の決定
  5. 発起人会の開催(発起人の選任と依頼、資料の作成、会場準備、案内 など)
  6. 設立総会の準備(役員の選任と依頼、資料の作成、会場準備、案内 など)
  7. 事務局体制の確立(事務所の設置、事務用品の購入や専用電話の設置 など)
  8. 先進事例の調査

コラム

 設立準備委員会をいかに地域住民主体の組織とできるかが、永続的なクラブとなり得る重要なカギを握っています。行政は、委員の力を引き出すコーディネイト役に回るのが望ましいでしょう。
 また、地域のすべての団体の代表が同一歩調で参加できることが理想ですが、設立することがクラブつくりのゴールではありませんので、協力・支援の程度に最初は温度差があっても仕方ないのではないでしょうか。ただし、クラブ設立のメリットは、当初から設立に加わった者のみが得られるのではなく、参加すれば地域の誰でも共有できることが外から見て理解できるような組織体制をとりましょう。

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スポーツ・青少年局スポーツ振興課

(スポーツ・青少年局スポーツ振興課)

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