第4章 2学校図書館の状況



2 学校図書館の状況

 文部科学省が実施した「学校図書館の現状に関する調査」(平成16年2月25日発表)から、公立小学校・中学校・高等学校の学校図書館における読書活動の推進状況を整理する。

(1) 司書教諭発令の状況
 12学級以上の公立学校における司書教諭の配置状況は、小学校・中学校・高等学校とも、ほぼ100パーセントに近い達成状況となっている。

図表4-2-1 12学級以上の学校における司書教諭の発令状況

 

国立

公立

私立

小学校

学校数

73

11,335

109

司書教諭発令学校数

73

11,251

89

割合

100パーセント

99.3パーセント

81.7パーセント

中学校

学校数

51

4,625

263

司書教諭発令学校数

50

4,551

187

割合

98パーセント

98.4パーセント

71.1パーセント

高等学校

学校数

12

3,193

1,154

司書教諭発令学校数

12

3,038

994

割合

100パーセント

95.1パーセント

86.1パーセント

資料:「学校図書館の現状に関する調査」

(2) 蔵書の状況
 公立の小学校・中学校・高等学校の1校あたりの蔵書冊数は、小学校は6,800冊、中学校は8,400冊、高等学校は20,800冊となっている。小学校・中学校と比べ、高等学校の蔵書規模は2倍~3倍となっている。

図表4-2-2 公立学校における1校あたりの蔵書冊数

 

14年度末蔵書冊数

13年度末蔵書冊数

増加冊数

14年度間購入冊数

14年度寄贈冊数

14年度廃棄冊数

小学校

6,834冊

6,752冊

82冊

288冊

58冊

263冊

中学校

8,441冊

8,277冊

164冊

356冊

46冊

238冊

高等学校

20,828冊

20,496冊

332冊

565冊

90冊

324冊

資料:「学校図書館の現状に関する調査」

(3) 読書活動推進の状況
1 全校一斉の読書活動の実施状況
 全校一斉の読書活動は、小学校では8割以上が実施している。中学校では7割、高等学校では3割となり、学年があがるほど全校一斉の読書活動は少なくなっている。

図表4-2-3 公立学校における全校一斉の読書活動の実施状況

 

全校一斉の読書活動をしている学校数

小学校
N=22,738

19,110校
84パーセント

中学校
N=10,251

7,175校
70パーセント

高等学校
N=3,998

1,208校
30.2パーセント

資料:「学校図書館の現状に関する調査」

2 全校一斉の読書活動を実施している時間帯
 全校一斉の読書活動を実施している学校のうち、実施している時間帯は、始業前の時間帯が最も多い。高等学校では1割が授業中に実施している。

図表4-2-4 全校一斉の読書活動を実施している時間帯

 

始業前

授業中

昼休み
放課後

その他

小学校
n=19,110

16,431校
86パーセント

1,123校
5.9パーセント

792校
4.1パーセント

1,406校
7.4パーセント

中学校
n=7,175

6,134校
85.5パーセント

480校
6.7パーセント

465校
6.5パーセント

463校
6.5パーセント

高等学校
n=1,208

815校
67.5パーセント

143校
11.8パーセント

29校
2.4パーセント

225校
18.6パーセント

資料:「学校図書館の現状に関する調査」

3 全校一斉の読書活動を実施している頻度
 全校一斉の読書活動は、小学校では週に1回~数回程度、中学校・高等学校では半数が毎日実施している。

図表4-2-5 全校一斉の読書活動の頻度

 

毎日

週に数回

週に1回

月数回程度

その他

小学校

3,270校

6,551校

6,378校

838校

2,073校

n=19,110

17.1パーセント

34.3パーセント

33.4パーセント

4.4パーセント

10.8パーセント

中学校

4,022校

1,214校

422校

324校

1,193校

n=7,175

56.1パーセント

16.9パーセント

5.9パーセント

4.5パーセント

16.6パーセント

高等学校

594校

114校

33校

28校

439校

n=1,208

49.2パーセント

9.4パーセント

2.7パーセント

2.3パーセント

36.3パーセント

資料:「学校図書館の現状に関する調査」

4 必読書・推奨図書等の設定状況
 必読書・推奨図書等を定めている学校は、小学校では3割台、中学校では2割台、高等学校では3割弱となっている。

図表4-2-6 必読書・推奨図書の設定状況

 

必読書・推薦図書等を定めている

小学校
N=22,738

8,246校
36.3パーセント

中学校
N=10,251

2,771校
27パーセント

高等学校
N=3,998

1,174校
29.4パーセント

資料:「学校図書館の現状に関する調査」

5 必読書・推奨図書等の冊数
 必読書・推奨図書等の冊数は、小学校と中学校は30冊以内が6割台、高等学校では30冊以上が6割弱となっている。

図表4-2-7 必読書・推奨図書の冊数

 

1~3冊

4~30冊

31~100冊

101冊以上

小学校

575

4,647

2,053

971

n=8,246

7パーセント

56.4パーセント

24.9パーセント

11.8パーセント

中学校

663

1,213

724

171

n=2,771

23.9パーセント

43.8パーセント

26.1パーセント

6.2パーセント

高等学校

152

337

483

202

n=1,174

12.9パーセント

28.7パーセント

41.1パーセント

17.2パーセント

資料:「学校図書館の現状に関する調査」

6 公共図書館との連携状況
 公共図書館との連携を実施している学校は、小学校では半数以上、中学校では3割台、高等学校では2割台である。連携の内容は7割から8割が図書館資料の貸借となっている。

図表4-2-8 公共図書館との連携状況

 

公共図書館との連携

小学校

12,198

N=22,738

53.6パーセント

中学校

3,495

N=10,251

34.1パーセント

高等学校

1,133

N=3,998

28.3パーセント

資料:「学校図書館の現状に関する調査」

図表4-2-9 公共図書館との連携内容

 

図書館資料の貸借

定期的な連絡会

司書などの巡回訪問

その他

小学校

9,583

1,521

1,953

2,026

n=12,198

78.6パーセント

12.5パーセント

16パーセント

16.6パーセント

中学校

2,731

623

297

534

n=3,495

78.1パーセント

17.8パーセント

8.5パーセント

15.3パーセント

高等学校

995

81

27

131

n=1,133

87.8パーセント

7.1パーセント

2.4パーセント

11.6パーセント

資料:「学校図書館の現状に関する調査」


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