ツール名 | 「いまづ」 |
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方式 | チップ方式 |
計測基準 | 1回1個 |
会費 | 登録費 0円 |
年会費 500円 | |
団体名 | ボランティアグループ「あんき」 |
ツール活用開始年月 | 平成13年 3月 |
配付対象者及び人数 | 地域住民他20名 |
配付数 | 2001年度 15人 |
人間誰しも、年をとっても身体が不自由になっても、住みなれた地域で自分らしくあたりまえの生活がしたい。そんな思いで「託老所あんき」を1997年に設立し、後に有限会社化してデイサービス等の介護保険事業を営んでいるが、それと関連して、同団体とは別に、地域の支えあいのきっかけづくりと異世代の交流を目的として、ボランティアグループ「あんき」を作り、活動を展開している。
助け合い活動は、グループ代表者がコーディネーターをして各会員に協力者になってもらっている。会の拠点のある「託老所あんき」の事務所に常時いる代表者が、その役割を負った。その他フリーマーケットも行うが、いつ、誰が商品を持ち込み、誰が会計を担当するかは、計画があがるたびに話し合いによって決めている。
地域通貨を導入するときに会員間で話し合った。地元は海が美しく、浜には小石があること、昔ながらの地名が「いまづ」で、覚えやすくなじみがあることなどから決まった。
助け合い活動を受けたときに謝礼として小石(いまづ)1個を渡す。受け取った人もそれを使って同じように助け合い活動を受けられる。また、団体主催等のフリーマーケットにおいて、現金のほか「いまづ」で商品を買うこともできる(代金相当が石1個でよいか2個にするかはその場の話し合い次第)。
団体が県の補助金を受けたときに、インドの小石1,000個をまとめ買いした。
年1回はフリーマーケットなど地域向けの活動を行い、少しずつでも地域通貨を知ってもらい、相互扶助を広げること。
元気なときは福祉や老後の問題を他人事のように考え、自分だけは痴呆にならない、ポックリ死ねると思っている人が多い。しかし現実はそううまくいかない。呆けても寝たきりになっても自分の老後を見つめられる準備をしておかないといけない。地域の人達が手をつなぎ、支え合い助け合いをしていかないと在宅では死ねないと思う。そう考えて託老所(高齢者の憩いの場)を立ち上げたところ、地域住民の協力が得られ、手伝ってもらったり、野菜の寄付をもらったりした。そして、それらに対する謝礼の仕方に悩んだとき、県主催の勉強会で「地域通貨」を知った。
高齢者問題を一人でも多くの人に気づいてもらい、助けあいの輪を広げていくための道具が地域通貨「いまづ」ではないかと思う。
掃除、買い物、子どもの世話、車の簡単な修理などの活動がある。また、ついでのお願いとして、地域内での葬儀等で列席する程でもない付き合いの人であれば、お香典をついでに持っていってもらうこと、車で出かけるときに近くまでついでに乗せてもらうことなどもしている。その他に、82歳の女性会員による痴呆高齢者を対象とした習字教室(先生役の会員には「いまづ」で謝礼を支払っている。)や、フリーマーケットへの参加などがある。
小学生の会員が増えたことで団体の雰囲気も変わり、老人、子供、青年と異世代交流が徐々にできだした。子供の自立性が芽生えた。
習字教室を開く高齢者会員は、「いまづ」そのもののことよりも、「社会参加の機会を得て元気が出てきた」と毎回言われる。
生涯学習政策局社会教育課
-- 登録:平成21年以前 --