『自分探し・自分つくり』の体験活動
本校では、キャリア教育推進を学校目標に掲げ、総合学科の特徴を生かし、3年間のキャリア・サポートプログラムを作成している。学校設定科目の1年次「産業社会と人間」(2単位)、2年次「キャリアデザイン」(1単位)、3年次の総合的な学習の時間(本校名称:「いいなんゼミ」)(3単位)を中心に、体験活動を取り入れた系統的・体系的なキャリア教育を推進し、希望進路実現能力の育成を目指している。
生徒一人ひとりが選択した系列に関連する大学・専門学校について調査するとともに、実施目的、移動方法、当日の注意事項について確認する。
以下の大学・専門学校等を訪問し、学校の説明、体験授業、施設見学等を行うことによって、系列学習に向かう姿勢を高め、学習意欲の喚起につなげる。
学んだ内容を報告書にまとめ、スライドを作成し、クラス別に発表会を行った。
4月より月間目標を設定して、日誌の書き方、報告書の書き方、マナー講習会、ボイストレーニング、自己分析、事業所への各種提出書類の書き方、計画書の作成等を指導する。
自己の進路希望に沿った事業所・大学・専門学校等を選び、自ら交渉・依頼し、5日間のインターンシップを行う。大学・専門学校等の希望者は、オープンキャンパス等へ参加する。
生徒一人ひとりが報告書及びスライドを作成し、クラス別に発表会を行った。自己分析、日程調整、電話連絡、実施、お礼、報告書作成、発表という一連の学びに対し、不安を抱えつつ行動した生徒、自信満々に行動した生徒、思わぬ発見を得た生徒、それぞれが得たもの、気づいたことを共有し、今後につなげる。
改めてこの3日間で人の気持ちを理解し、そして人の気持ちを大切にすることの大切さを知りました。最近、いじめや殺人などといったニュースが増えてきていますが、保育所のような小さい頃からの指導が、成長したときに本当に大切になってくるのだなと感じました。また、私たちが体験をして、安全面では本当に気を使わなければならなかったことがとても心に刻まれました。私たちが安全に気をつけていなければ、ちょっとしたことがとても大きなことになってしまうからです。保育所長さんにそのような話しをしていただいた時には、本当に緊張しました。子どもたちの様子にも気を使わなければなりません。
私たちが考える以上に保育士という仕事は大変なものでした。私たちもいつか子どもを見る一人の親として子どものことは真剣に考えなければなりません。世の中の悪い出来事が少しでもなくなっていくには、一人一人が命の尊さを考え直す必要があると考えます。
私たちも親からいただいた一回きりの人生を無駄にすることなく生きていきたいと思います。本当に親には感謝の気持ちでいっぱいです。この3日間の体験を通して改めて大切な事を学ぶ事ができ、そしてまた考え直す事ができてよかったです。
私たちにとってこの3日間の体験は本当に貴重な体験となりました。
生徒一人ひとりが選択した系列に関連する大学・専門学校に出向き、より発展的な学習内容を学ぶ。日々の授業をより大切にするとともに、実施目的、移動方法、当日の注意事項について確認する。
以下の大学・専門学校・企業を訪問し、講義及び施設見学等を行うことによって、系列学習に向かう姿勢を高め、学習意欲を喚起し、今後の将来設計を具体的なものにする。
総合的な学習の時間(本校名称:いいなんゼミ)の目標、目的、テーマ設定の視点を説明し、今年一年間の変化と成長を確認するとともに、ゼミ活動計画書を作成する。進路実現に生かせるテーマ設定となるよう指導する。
豊かな体験活動推進事業校内研究委員会(校長、教頭、事務長、1、2、3年学年主任、教務主任、生徒指導主任、進路指導主任)を中心に推進し、必要に応じてキャリア教育推進委員会(校長、教頭、各学年キャリア教育担当者、進路指導主任、中高一貫教育担当者)とも協議・協力して、実践している。
学校設定科目「キャリアデザイン」の教育目標は、体験活動から日々の授業の大切さに気づかせ、体験を通して自分自身を見つめ、進路意識を高め、人生において大切なことを発見することである。生徒の報告書には、「この経験を生かして早く進路を決めたい」「保育士こそ自分の天職だと感じた」「仕事をしていくうえで集中力が必要」「親の背中から学んだ」などの報告があり、進路意識は高まったと言える。一方で、保護者が大きく関わりすぎているインターンシップを体験した生徒もおり、自らの進路を自ら切り開くには程遠い事例もある。また、体験が日常の学習・生活に結びつかず、単なる「思い出」の一つになっている事例もある。
本校では総合学科の特色を生かし、4系列それぞれに高い目標と高度な学習内容によって専門教育が進められている。生徒が系列学習に積極的に取り組み、専門性を身につけ、自信を持って行動できる力が獲得できるよう、キャリアサポートプログラムの内容・方法・効果を点検し、日々の学習の下支えとなるよう改善を継続する必要がある。
-- 登録:平成21年以前 --