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2.3.北海道浜中町立散布中学校

「わくわくエコキャンプ!!」

【活動のポイント】

 16年度に、水道・電気等が整っていない場所で、4泊5日のサバイバルキャンプ「わくわくサバイバル」を実施したが、事後の反省点の一つに、活動を通しての「大量のゴミの発生」(約トラック2杯分)があった。

  • →単なるサバイバルキャンプではなく、環境保護を意識した自然体験学習とし、ゴミの減量化を目標の一つとした。
    • ゴミを出さないキャンプの計画を立てる。
    • 班で協力してゴミ減量の取組を行い、お互いの行動を評価する。
    • 落ちているゴミを拾うなど環境の保護を考えた取組を行う。

活動内容(対象:全学年)

<宿泊先における活動に関連実施する体験活動>

学年 日時 活動内容 単位時間数 教育課程上の位置付け 活動の場所および指導者
全学年 7月7日
  • 班づくり
  • ロープワーク講習
2 総合的な学習の時間 本校 全教員
  • テーマとして、「集団や社会の一員としての自主的・実践的な態度」「人間としての生き方についての自覚を深め、自己を生かす能力」の力を育てることに重点を置いた。サブテーマとして、「便利な生活を離れ、自然の中で、様々な困難を乗り越える中で、助け合いや励まし合いなど人間関係の向上を図る」を目的とした。

<事前指導>

  • 厚岸少年自然の家(ネイパル厚岸)での宿泊体験は、昨年度の反省を踏まえ学校が提案した、自然環境に配慮したキャンププログラム、宿泊道具、資材等についての情報提供を受けた。
  • 霧多布湿原センター(注1)からは、5〜6日目にかけての湿原センターにおけるエコキャンプについて、遊具作り活動に関する事前学習や当日のプログラムの作成などの協力を得ることができた。これらの施設の情報をもとに、教師の指導の下で、生徒自身が環境保護に配慮したプログラム(注2)の検討を行った。
    • (注1)本町の地域に根ざした教育の一環として総合的な学習の時間に取り入れてきた町内の小・中学校における「自然体験学習事業」に対して、浜中町が設置し運営してきた霧多布湿原センター(3年前からNPO法人化)が中心となり、積極的に町内の学校への様々な自然体験活動のプログラムを提供していただいた。このような中、本校教職員との普段のネットワークができ、本校の長期宿泊体験学習に理解をしていただき、また支援委員会に名を連ね、共同してプログラムを推進することができた。
    • (注2)環境保護に配慮したプログラム例
      • エコクッキング
        長期宿泊体験学習で一番大きな活動である「食べること」に関して、無駄をなくす食事計画、買い物計画、残さず調理、残さず完食、ゴミ分別等後片付けの徹底を班で協力して実施した。
      • ゴミ計量
        班ごとで、毎日夕食後にゴミの量を量り、記録化して最終日に結果発表
      • ゴミ拾い
        地域清掃ボランティア活動
      • ゴミ分別
        自らの班で工夫して、ゴミ分別

<事後指導>

活動を通して感想や自己評価を行った。活動を振り返る中で、「ゴミ減量に対する意識が高まった」、「班活動や協力して活動することの難しさを改めて知る機会なった」という意見も多くあり、自己と集団や社会の一員としての在り方について生徒自身が学んだ。

【宿泊先における活動】

学年 日時 活動内容 単位時間数 教育課程上の位置付け 活動の場所および指導者
全学年 1日目
7月18日
学校集合・出発(町バス移動)〜ネイパル厚岸まで移動
班づくり,係会議
オリエンテーション,アイスブレイク
  • 宿泊体験で行われる活動をともに行う班づくり。自分たちで話し合い異学年で構成する班を決める。
2 特別活動(学級活動)
総合的な学習の時間
厚岸少年自然の家
自然の家指導員
自然探索
  • 水鳥観察館の職員を講師に招き、講義を受ける。
2 理科 水鳥観察館指導員
火おこし実習・野外炊飯
  • グループごとに自分たちでおこした火を用いて夕食を作る。
2 総合的な学習の時間
技術・家庭(家庭分野)
自然の家指導員
(ネイパル厚岸泊)
全学年 2日目
7月19日
箸づくり体験
流しソーメン試食
  • 以降の食事に使用する箸を自分で製作する。
3 技術・家庭(技術分野) 厚岸少年自然の家 指導員
オリエンテーション
バスで学校へ〜解散
1 特別活動(生徒会活動)  
全学年 3日目
7月20日
学校集合・出発(全員徒歩移動)
  • 徒歩で移動
    旧奔幌戸小学校まで・・23.5キロメートル
    • 条件は必ず班単位でまとまって動くこと。
    • 全班6時間以内に全員が到着すること。
テント設営・ドラム缶風呂
4 総合的な学習の時間 旧奔幌戸小学校校舎
食事計画づくり
野外炊飯
  • これからの宿泊体験中の食事の計画を班ごとに立てる。食材の購入に当たっては、ゴミをいかに出さないようにメニューを立てたらよいか検討する。
1 技術・家庭(家庭分野) (旧奔幌戸小学校にてのキャンプ泊)
全学年 4日目
7月21日
食材の買い出し〜町営温泉ゆうゆで入浴〜キャンプファイヤーの出し物練習
  • 町内のスーパーにおいて食材を購入。無駄なものを買わないように工夫して買う。
  • 最終日のキャンプファイヤーでは班ごとに出し物を披露する。
3 総合的な学習の時間 旧奔幌戸小学校校舎
(旧奔幌戸小学校にてのキャンプ泊)
野外炊飯
ドラム缶風呂
3 総合的な学習の時間  
全学年 5日目
7月22日
野外炊飯
エコキャンプ活動
1 総合的な学習の時間 旧奔幌戸小学校校舎
霧多布湿原センター
湿原センター職員
4 総合的な学習の時間
テント撤収 旧奔幌戸小学校〜霧多布湿原センター
  • 霧多布湿原センターに移動(町バス)
  • 湿原センターの講師の指導のもとで、自然体験活動を実施。
  • 森の中で班ごとに遊具を製作する。昼は弁当、夜は野外炊飯。
  • 夜は湿原の中をナイトハイク。
    (霧多布湿原センター泊)
全学年 6日目
7月23日
野外炊飯
食材買い出し
  • 昨日製作した遊具を他の班に発表。
  • 残りの日程分の食材を購入し、宿泊地の奔幌戸へ
3 総合的な学習の時間 霧多布湿原センター職員
旧奔幌戸小学校校舎
ボランティア清掃
ドラム缶風呂
キャンプファイヤー
  • キャンプファイヤーでは各班、時間を使って取り組んできた出し物を披露
3 特別活動(生徒会活動) (旧奔幌戸小学校にてのキャンプ泊)
全学年 7日目
7月24日
野外炊飯
オリエンテーション
テント撤収〜散布帰着(町バス移動)
2 総合的な学習の時間 旧奔幌戸小学校校舎
2 総合的な学習の時間

体験活動の支援体制

機関団体及び職名 機関団体及び職名
浜中町教育委員会指導室長
浜中町教育委員会学校教育係長
北海道厚岸少年自然の家事業課長
学校関係(校長、教頭、教務主任、生徒指導主事、各学年教員)
霧多布湿原自然学校指導員
散布小中学校PTA会長

<校内の体制>

  • 校内推進委員会(教頭、教務主任、生徒指導主事、各学年教員)を設置し、教科や領域等とのかかわりを考え、具体的な活動内容を決めるとともに、関係機関との連絡調整を図り、準備を進めた。
  • 校内推進委員会等を通じて、長期宿泊体験学習について全教職員間で共通理解を図るとともに、本校の生徒の実態から身に付けさせたい力をもとに活動内容を検討した。

<配慮事項等>

  • 野外活動の経験の少ない本校教職員だけでは、活動の計画や実施の際の安全確保が難しいことから、厚岸少年自然の家をはじめ多くの関係機関からアドバイスや援助、協力を得るなど、生徒の安全確保に十分配慮した。
  • 教職員が複数回にわたる下見を実施し、当日の天候変化に対応できる計画を立てた。
  • 盛夏期の実施のため、食品の管理やゴミの始末に特段の留意を図った。

期間中の評価・指導の工夫等

 今年度は、体験活動前後の指導の在り方を工夫し、生徒に「感想文や日記方式による自己評価」を通して意識の変容を把握させたり、活動の様子を観察させたりするなどの評価を行った。特に、今年度の宿泊体験においては、テーマとしたゴミ減量について、班ごとにその日の内にゴミの計量を実施し競わせた。また、集団生活の評価については、毎日の班活動において、コミュニケーションの大切さを感じ取らせる活動を中心に、教師も含めた討議によって評価を深めた。環境保護についての評価は日記などから行ったが、活動後の各学級の取組を通しても評価を行った。

体験活動の成果と課題

<成果>

  • 自然の中での体験活動を通して、自然・環境問題についての関心が高まった。ある学年ではその後、3年間を通したゴミ問題の取組を計画・実践するなど、積極的に活動している。
  • 便利さに慣れた日常を離れ、生活環境の整っていない場所で、自分達の工夫と自然の力を利用して生活することで、豊かな生活のありがたさや人の優しさを感じ取ることができた。
  • 全学年での集団生活を通して、協力してやり遂げる喜びと友人の新たなよさを発見することができた。それぞれの学年としての役割を自覚することができた。

<課題>

  • 体験活動の内容によっては、教職員だけでは指導できないので、各機関や団体と密に連携を図り、多くの情報と協力を得られるような体制づくりが必要である。
  • 宿泊期間が長いため、生徒の十分な安全確保のためにもボランティア・保護者の協力が必要である。
  • 体験活動を通して得た自然・環境問題等の内容を関連させるよう、各教科等の指導計画に位置付け、より一層教育活動の充実を図る必要がある。

-- 登録:平成21年以前 --