習熟度別・少人数指導項目への回答分布については、国語について習熟度別・少人数指導を行った学校の割合よりも、算数/数学について習熟度別・少人数指導を行った学校の割合の方が高い。また、習熟度別・少人数指導の中においても、習熟の早いグループに対する発展的指導を行った学校の割合よりも、習熟の遅いグループに対する少人数指導を行った学校の割合が高い。
平成19年度全国学力・学習状況調査(以下「調査」という。)においては、各学校における個に応じた指導の実施状況及び教科に関する調査結果との関係等を把握・分析するため、小学校及び中学校に対する学校質問紙調査において、
についての質問項目を設定した(以下、「習熟度別・少人数指導質問項目」という。)。これらの質問項目に関して、多くの時間で行った/どちらかといえば行った/あまり行っていない/全く行っていない、の4つの選択肢を設けて回答してもらった。なお、上記の質問項目の指導方法を、「習熟度別・少人数指導」と記述する。
調査の対象となった全ての学校における習熟度別・少人数指導質問項目への回答分布は、表1と表2のとおりとなっている。その回答分布を見ると、小学校及び中学校の両学校種において、国語について習熟度別・少人数指導を行った(多くの時間で行った/どちらかといえば行った)学校の割合よりも、算数/数学について習熟度別・少人数指導を行った学校の割合の方が高い。また、習熟度別・少人数指導の中においても、習熟の早いグループに対する発展的な内容の指導を行った学校の割合よりも、習熟の遅いグループに対する少人数指導を行った学校の割合が高い。
このことについては、算数/数学は習熟度別・少人数指導の効果が高い教科であると考えられていること、習熟の遅いグループに対する少人数指導の方がより重視されていることによるものと考えられる。
表1 習熟度別・少人数指導質問項目への回答分布の単純集計(小学校)
(44)国語 少人数 | (45)国語 発展的 | (47)算数 少人数 | (48)算数 発展的 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1.多くの時間で行った | 1,830 | 8.3パーセント | 614 | 2.8パーセント | 8,733 | 39.5パーセント | 4,028 | 18.2パーセント |
2.どちらかといえば行った | 6,340 | 28.7パーセント | 4,688 | 21.2パーセント | 9,070 | 41.0パーセント | 9,237 | 41.8パーセント |
3.あまり行っていない | 6,615 | 29.9パーセント | 9,238 | 41.8パーセント | 2,382 | 10.8パーセント | 6,330 | 28.6パーセント |
4.全く行っていない | 7,292 | 33.0パーセント | 7,535 | 34.1パーセント | 1,892 | 8.6パーセント | 2,482 | 11.2パーセント |
無回答 | 28 | 0.1パーセント | 30 | 0.1パーセント | 28 | 0.1パーセント | 28 | 0.1パーセント |
全体 | 22,105 | 100.0パーセント | 22,105 | 100.0パーセント | 22,105 | 100.0パーセント | 22,105 | 100.0パーセント |
表2 習熟度別・少人数指導質問項目への回答分布の単純集計(中学校)
(46)国語 少人数 | (47)国語 発展的 | (49)数学 少人数 | (50)数学 発展的 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1.多くの時間で行った | 902 | 8.4パーセント | 480 | 4.5パーセント | 3,942 | 36.7パーセント | 2,357 | 22.0パーセント |
2.どちらかといえば行った | 2,685 | 25.0パーセント | 2,517 | 23.5パーセント | 3,832 | 35.7パーセント | 3,923 | 36.6パーセント |
3.あまり行っていない | 2,937 | 27.4パーセント | 3,798 | 35.4パーセント | 1,420 | 13.2パーセント | 2,779 | 25.9パーセント |
4.全く行っていない | 4,180 | 39.0パーセント | 3,910 | 36.4パーセント | 1,510 | 14.1パーセント | 1,646 | 15.3パーセント |
無回答 | 26 | 0.2パーセント | 25 | 0.2パーセント | 26 | 0.2パーセント | 25 | 0.2パーセント |
全体 | 10,730 | 100.0パーセント | 10,730 | 100.0パーセント | 10,730 | 100.0パーセント | 10,730 | 100.0パーセント |
習熟度別・少人数指導は、各教科等の授業において、例えば、1つの学級を習熟度別に2つのグループに分けたり、2つの学級を3つのグループに分けて少人数で授業を行う授業形態・方法である。
習熟度別・少人数指導は、1つのグループを少人数にして指導を行うことにより、児童生徒一人一人に対してきめの細かい指導を行うことが可能となり、そのことによって指導の効果を高めることをねらいとして実施するものである。したがって、習熟度別・少人数指導の効果をより高めるためには、もともとある程度の規模の学校において実施することが有効と考えられる。
また、学校単位の集計量のばらつきは、学校内の児童生徒数の影響を受けることを考慮することが必要である。例えば、図1は、小学校国語Aの解答児童数と平均正答数で小学校をプロットしたものである。これによると、学校における解答児童数が少ないほど、学校の平均正答数は個々の児童の正答数の影響を受けやすくなり、ばらつきが大きくなっている。このため、平均正答数が少ない、又は多い学校は解答児童数も少ない学校が多い。
一方、小学校第6学年及び中学校第3学年が1学級で7人以下の学校であっても、2割から4割の学校が習熟の遅いグループに対して少人数指導を「多くの時間で行った」と回答しており、習熟度別・少人数指導の効果を分析するためには、このような小規模の学校の影響を考慮することが必要と考えられる。
図1 解答児童数と平均正答数(国語A)
以上のように、習熟度別・少人数指導の効果を分析するに当たっては、学校規模を考慮した分析が適切であることから、分析対象を小学校第6学年及び中学校第3学年の解答児童生徒数が21人以上の公立学校に限定し、本分析における「集計対象学校」とすることとした。
多くの時間で習熟の遅いグループに対する少人数指導や習熟の早いグループに対する発展的指導を行った学校の方が、少人数指導や発展的指導を行っていない学校より、学校の平均正答数はやや高い傾向が見られる。
習熟度別・少人数指導の効果を分析するため、学校の平均正答数を習熟度別・少人数指導質問項目への回答別に算出して比較を行った。
集計結果は表3及び表4のとおりであり、習熟の遅いグループに対する少人数指導を「多くの時間で行った」学校(以下「多くの時間で少人数指導を行った学校」という。)と、「全く行っていない」又は「あまり行っていない」学校(以下「少人数指導を行っていない学校」という。)との間で平均正答数を比較すると、多くの時間で少人数指導を行った学校の方が少人数指導を行っていない学校より、学校の平均正答数はやや高い傾向が見られる。また、習熟の早いグループに対して発展的な内容の指導を「多くの時間で行った」学校(以下「多くの時間で発展的指導を行った学校」という。)についても、「全く行っていない」又は「あまり行っていない」学校(以下「発展的指導を行っていない学校」という。)よりも平均正答数がやや高くなる傾向が見られる。
表3 習熟の遅いグループに対する少人数指導と平均正答数
小学校 | 多くの時間で行った | どちらかといえば、行った | あまり行っていない | 全く行っていない |
---|---|---|---|---|
国語A | 14.73 | 14.67 | 14.66 | 14.67 |
国語B | 6.23 | 6.16 | 6.17 | 6.20 |
算数A | 15.62 | 15.53 | 15.46 | 15.53 |
算数B | 8.83 | 8.78 | 8.75 | 8.81 |
中学校 | 多くの時間で行った | どちらかといえば、行った | あまり行っていない | 全く行っていない |
---|---|---|---|---|
国語A | 30.33 | 30.29 | 30.22 | 30.23 |
国語B | 7.20 | 7.20 | 7.18 | 7.17 |
数学A | 26.02 | 25.80 | 25.64 | 25.83 |
数学B | 10.33 | 10.21 | 10.19 | 10.23 |
表4 習熟の早いグループに対する発展的指導と平均正答数
小学校 | 多くの時間で行った | どちらかといえば、行った | あまり行っていない | 全く行っていない |
---|---|---|---|---|
国語A | 14.88 | 14.76 | 14.65 | 14.65 |
国語B | 6.39 | 6.25 | 6.15 | 6.17 |
算数A | 15.72 | 15.60 | 15.43 | 15.43 |
算数B | 8.94 | 8.82 | 8.69 | 8.72 |
中学校 | 多くの時間で行った | どちらかといえば、行った | あまり行っていない | 全く行っていない |
---|---|---|---|---|
国語A | 30.52 | 30.35 | 30.19 | 30.22 |
国語B | 7.31 | 7.24 | 7.16 | 7.16 |
数学A | 26.23 | 25.95 | 25.53 | 25.69 |
数学B | 10.43 | 10.30 | 10.10 | 10.16 |
今回の調査結果においては、習熟の遅いグループに対する少人数指導を多くの時間で行った学校ほど学力層Dの児童生徒の割合の少ない学校が多い傾向が見られ、習熟の遅いグループに対する少人数指導が児童生徒の学力の底上げと関連があると考えられる。
また、習熟の早いグループに対する発展的指導を多くの時間で行った学校ほど、発展的指導を行っていない学校よりも学力層Aの児童生徒の割合の多い学校が多い傾向が見られ、習熟の早いグループに対する発展的指導が児童生徒の学力を伸ばすことと関連があると考えられる。
習熟度別・少人数指導の効果として、習熟の遅いグループの児童生徒の学力を底上げする効果があると考えられる。また、習熟の早いグループの児童生徒の学力を伸ばす効果があると考えられる。このことを踏まえて習熟度別・少人数指導の効果を分析するため、児童生徒を4つの学力層に分けて、習熟度別・少人数指導を実施した学校とそうでない学校とにおいて、学力層別の児童生徒の割合の状況を分析することとした。
具体的には、集計対象学校における正答数分布のヒストグラム(図2)において児童生徒の学力層を四分位により分類し、正答数の多い層から学力層A、B、C、Dとした。その上で、学校における学力層Dの割合が集計対象学校全体における学力層Dの割合を下回っている学校の比率を習熟の遅いグループに対する少人数指導の有無別に求めた。
同様に、学校における学力層Aの割合が集計対象学校全体における学力層Aの割合を上回っている学校の比率を、習熟の早いグループに対する発展的指導の有無別に求めた。
なお、集計対象学校全体における学力層Dと学力層Aの児童生徒の割合は、表5のとおりである。
図2 集計対象小学校における国語Aの正答数分布
表5 学力層Dと学力層Aの割合
集計対象小学校
学力層D | 学力層A | |
---|---|---|
国語A | 17.39パーセント | 28.26パーセント |
国語B | 17.23パーセント | 37.87パーセント |
算数A | 22.13パーセント | 37.59パーセント |
算数B | 22.18パーセント | 33.58パーセント |
集計対象中学校
学力層D | 学力層A | |
---|---|---|
国語A | 22.02パーセント | 30.74パーセント |
国語B | 22.51パーセント | 37.16パーセント |
数学A | 24.98パーセント | 28.59パーセント |
数学B | 21.69パーセント | 28.84パーセント |
集計結果は表6のとおりであり、習熟の遅いグループに対して多くの時間で少人数指導を行った学校ほど、少人数指導を行っていない学校よりも学力層Dの児童生徒の割合が少ない学校が多い傾向が見られた。
表6 習熟度別・少人数指導と学力層Dの割合
小学校 | 多くの時間で行った | どちらかといえば、行った | あまり行っていない | 全く行っていない |
---|---|---|---|---|
国語A | 58.08パーセント | 53.31パーセント | 52.81パーセント | 52.82パーセント |
国語B | 55.30パーセント | 51.64パーセント | 52.66パーセント | 53.46パーセント |
算数A | 56.05パーセント | 51.65パーセント | 49.56パーセント | 51.71パーセント |
算数B | 53.17パーセント | 50.65パーセント | 49.18パーセント | 51.71パーセント |
中学校 | 多くの時間で行った | どちらかといえば、行った | あまり行っていない | 全く行っていない |
---|---|---|---|---|
国語A | 57.18パーセント | 55.10パーセント | 55.30パーセント | 54.58パーセント |
国語B | 60.94パーセント | 56.80パーセント | 55.06パーセント | 54.55パーセント |
数学A | 57.62パーセント | 53.12パーセント | 49.19パーセント | 52.44パーセント |
数学B | 59.82パーセント | 54.61パーセント | 53.26パーセント | 52.36パーセント |
学校種別に見ると、小学校においては、国語A、算数Aで多くの時間で少人数指導を行った学校と少人数指導を行っていない学校の学力層Dの児童生徒の割合の差(約5ポイント)の方が、国語B、算数Bでの差(約2ポイント)より大きくなっている。一方、中学校においては、国語B、数学A、数学Bで多くの時間で少人数指導を行った学校と少人数指導を行っていない学校の学力層Dの児童生徒の割合の差(約6~8ポイント)の方が、国語Aでの差(約2ポイント)より大きくなっている。
集計結果は表7のとおりであり、習熟の早いグループに対して多くの時間で発展的指導を行った学校ほど、発展的指導を行っていない学校よりも学力層Aの児童生徒の割合が多い学校が多い傾向が見られた。
表7 習熟度別・少人数指導と学力層Aの割合
小学校 | 多くの時間で行った | どちらかといえば、行った | あまり行っていない | 全く行っていない |
---|---|---|---|---|
国語A | 54.55パーセント | 49.92パーセント | 44.19パーセント | 44.27パーセント |
国語B | 53.41パーセント | 46.86パーセント | 43.90パーセント | 45.33パーセント |
算数A | 51.86パーセント | 46.88パーセント | 40.48パーセント | 40.97パーセント |
算数B | 50.18パーセント | 45.45パーセント | 39.51パーセント | 41.11パーセント |
中学校 | 多くの時間で行った | どちらかといえば、行った | あまり行っていない | 全く行っていない |
---|---|---|---|---|
国語A | 51.74パーセント | 51.66パーセント | 46.89パーセント | 46.71パーセント |
国語B | 54.78パーセント | 53.27パーセント | 47.95パーセント | 48.42パーセント |
数学A | 50.16パーセント | 46.32パーセント | 41.21パーセント | 43.88パーセント |
数学B | 52.46パーセント | 47.97パーセント | 42.01パーセント | 45.47パーセント |
学校種別に見ると、小学校においては、国語A、算数Aで多くの時間で発展的指導を行った学校と発展的指導を行っていない学校の学力層Aの児童生徒の割合の差(約11~15ポイント)の方が、国語B、算数Bでの差(約6~10ポイント)より大きくなっている。一方、中学校においては、国語B、数学Bで多くの時間で発展的指導を行った学校と発展的指導を行っていない学校の学力層Aの児童生徒の割合の差の方が、国語A、数学Aでの差より大きくなっている。
上記、については、地域差等の他の要因によることが考えられる。このことが地域差などの影響を考慮した場合でも認められるかどうかを確かめるため、
を基準変数とし、習熟度別・少人数指導質問項目(基準変数が学力層Dの場合は少人数指導、学力層Aの場合は発展的指導)の1項目に学級数、地域規模区分、就学援助の3つの項目を加えた4項目を説明変数としてロジスティック回帰分析(注)を行った(別表1・別表2)。
この結果、一般に多くの指導を行ったという回答選択肢ほど係数が大きく、地域差などの影響を考慮した場合であっても、学力層Dの児童生徒の割合が全国平均を下回った学校の割合、学力層Aの児童生徒の割合が全国平均を上回った学校の割合が多いことが示された。
今回の調査結果においては、習熟の遅いグループに対する少人数指導を多くの時間で行った学校ほど、少人数指導を行っていない学校よりも学力層Dの児童生徒の割合が少ない学校が多い傾向が見られ、習熟の遅いグループに対する少人数指導が児童生徒の学力の底上げに関連があると考えられる。
また、習熟の早いグループに対する発展的指導を多くの時間で行った学校ほど、発展的指導を行っていない学校よりも学力層Aの児童生徒の割合が多い学校が多い傾向が見られ、習熟の早いグループに対する発展的指導は児童生徒の学力を伸ばすことに関連があると考えられる。
習熟度別・少人数指導の質問項目に関連して、当該項目と児童生徒の学習に対する関心・意欲・態度に関する児童生徒質問紙調査項目との関係について分析を行った。具体的には、
という質問項目について、学校において「当てはまらない」又は「どちらかといえば、当てはまらない」と回答した児童生徒の割合が集計対象学校全体における割合を下回っている学校の比率を習熟度別・少人数指導質問項目への回答別に求めた。
集計結果は表8・表9のとおりであり、習熟度別・少人数指導を行った学校では、習熟度別・少人数指導を行っていない学校よりも、
といった児童生徒の割合が少ない学校が多い傾向が見られる。
表8 習熟度別・少人数指導と消極的態度の児童(小学校)
習熟の遅いグループに対する少人数指導
小学校 | 多くの時間で行った | どちらかといえば、行った | あまり行っていない | 全く行っていない |
---|---|---|---|---|
「国語の勉強が好きだ」を当てはまらないとした児童が少ない学校の割合 | 51.89パーセント | 50.87パーセント | 49.47パーセント | 49.08パーセント |
「国語の勉強は大切だ」を当てはまらないとした児童が少ない学校の割合 | 57.70パーセント | 56.86パーセント | 55.58パーセント | 54.21パーセント |
「国語の授業内容はよくわかる」を当てはまらないとした児童が少ない学校の割合 | 55.93パーセント | 53.83パーセント | 51.50パーセント | 50.88パーセント |
「算数の勉強が好きだ」を当てはまらないとした児童が少ない学校の割合 | 56.46パーセント | 48.19パーセント | 41.97パーセント | 45.93パーセント |
「算数の勉強は大切だ」を当てはまらないとした児童が少ない学校の割合 | 57.20パーセント | 54.10パーセント | 51.51パーセント | 53.75パーセント |
「算数の授業内容はよくわかる」を当てはまらないとした児童が少ない学校の割合 | 56.97パーセント | 49.46パーセント | 45.42パーセント | 48.93パーセント |
習熟の早いグループに対する発展的指導
小学校 | 多くの時間で行った | どちらかといえば、行った | あまり行っていない | 全く行っていない |
---|---|---|---|---|
「国語の勉強が好きだ」を当てはまらないとした児童が少ない学校の割合 | 53.79パーセント | 54.50パーセント | 49.58パーセント | 47.72パーセント |
「国語の勉強は大切だ」を当てはまらないとした児童が少ない学校の割合 | 60.23パーセント | 60.81パーセント | 55.27パーセント | 53.13パーセント |
「国語の授業内容はよくわかる」を当てはまらないとした児童が少ない学校の割合 | 57.95パーセント | 56.92パーセント | 51.38パーセント | 50.36パーセント |
「算数の勉強が好きだ」を当てはまらないとした児童が少ない学校の割合 | 60.74パーセント | 51.74パーセント | 44.80パーセント | 44.03パーセント |
「算数の勉強は大切だ」を当てはまらないとした児童が少ない学校の割合 | 59.21パーセント | 55.77パーセント | 52.06パーセント | 52.35パーセント |
「算数の授業内容はよくわかる」を当てはまらないとした児童が少ない学校の割合 | 60.47パーセント | 53.65パーセント | 45.98パーセント | 46.16パーセント |
表9 習熟度別・少人数指導と消極的態度の生徒(中学校)
習熟の遅いグループに対する少人数指導
中学校 | 多くの時間で行った | どちらかといえば、行った | あまり行っていない | 全く行っていない |
---|---|---|---|---|
「国語の勉強が好きだ」を当てはまらないとした生徒が少ない学校の割合 | 52.83パーセント | 52.37パーセント | 49.12パーセント | 49.43パーセント |
「国語の勉強は大切だ」を当てはまらないとした生徒が少ない学校の割合 | 57.31パーセント | 59.89パーセント | 56.94パーセント | 56.22パーセント |
「国語の授業内容はよくわかる」を当てはまらないとした生徒が少ない学校の割合 | 56.13パーセント | 56.08パーセント | 51.23パーセント | 51.08パーセント |
「数学の勉強が好きだ」を当てはまらないとした生徒が少ない学校の割合 | 53.03パーセント | 47.65パーセント | 45.97パーセント | 49.15パーセント |
「数学の勉強は大切だ」を当てはまらないとした生徒が少ない学校の割合 | 58.95パーセント | 52.65パーセント | 49.88パーセント | 52.40パーセント |
「数学の授業内容はよくわかる」を当てはまらないとした生徒が少ない学校の割合 | 56.37パーセント | 51.06パーセント | 49.06パーセント | 52.64パーセント |
習熟の早いグループに対する発展的指導
中学校 | 多くの時間で行った | どちらかといえば、行った | あまり行っていない | 全く行っていない |
---|---|---|---|---|
「国語の勉強が好きだ」を当てはまらないとした生徒が少ない学校の割合 | 57.39パーセント | 54.31パーセント | 48.71パーセント | 48.73パーセント |
「国語の勉強は大切だ」を当てはまらないとした生徒が少ない学校の割合 | 56.96パーセント | 60.85パーセント | 57.79パーセント | 54.93パーセント |
「国語の授業内容はよくわかる」を当てはまらないとした生徒が少ない学校の割合 | 59.13パーセント | 55.87パーセント | 51.58パーセント | 51.06パーセント |
「数学の勉強が好きだ」を当てはまらないとした生徒が少ない学校の割合 | 54.84パーセント | 50.14パーセント | 45.81パーセント | 47.09パーセント |
「数学の勉強は大切だ」を当てはまらないとした生徒が少ない学校の割合 | 59.45パーセント | 55.15パーセント | 51.40パーセント | 51.25パーセント |
「数学の授業内容はよくわかる」を当てはまらないとした生徒が少ない学校の割合 | 58.97パーセント | 52.73パーセント | 49.40パーセント | 50.79パーセント |
本分析は、平成19年度全国学力・学習状況調査の実施時点における児童生徒の学力や学校の状況について分析を行ったものであるが、習熟度別・少人数指導と学力の関係については、少人数指導の態様などの様々な要因に影響されると考えられること、また、より厳密に指導の効果を測定するためには、指導実施の前後における当該児童生徒の変化を見ることが有効であると考えられる。
このため、習熟度別・少人数指導に関する分析については、本分析のみではなく、実地調査等を含む専門的な研究においてその効果を測っていくことも有効であると考えられる。
別表1 ロジスティック回帰分析結果(集計対象小学校)
基準変数:国語Aの学力層Dが全国の割合を下回っている、あるいは学力層Aが全国の割合を上回っている
説明変数 | 自由度 | (44)少人数指導 | (45)発展的指導 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | |||
習熟度項目 | 3 | 7.71 | 12.96 | 35.65 | 35.07 | |||||
多くの時間で行った | 0.204 | 0.279 | 0.397 | 0.432 | ||||||
どちらかといえば行った | 0.023 | 0.040 | 0.222 | 0.236 | ||||||
あまり行っていない | 0.005 | 0.008 | 0.005 | 0.022 | ||||||
全く行っていない | 0.000 | 0.000 | 0.000 | 0.000 | ||||||
学級数 | 2 | - | 24.42 | - | 63.47 | |||||
地域規模区分 | 3 | - | 153.37 | - | 306.51 | |||||
(19)就学援助 | 5 | - | 658.04 | - | 529.20 |
基準変数:国語Bの学力層Dが全国の割合を下回っている、あるいは学力層Aが全国の割合を上回っている
説明変数 | 自由度 | (44)少人数指導 | (45)発展的指導 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | |||
習熟度項目 | 3 | 4.54 | 6.87 | 15.12 | 14.39 | |||||
多くの時間で行った | 0.070 | 0.162 | 0.324 | 0.378 | ||||||
どちらかといえば行った | 0.068 | 0.046 | 0.062 | 0.084 | ||||||
あまり行っていない | 0.038 | 0.027 | 0.062 | 0.029 | ||||||
全く行っていない | 0.000 | 0.000 | 0.000 | 0.000 | ||||||
学級数 | 2 | - | 48.55 | - | 146.94 | |||||
地域規模区分 | 3 | - | 337.03 | - | 605.89 | |||||
(19)就学援助 | 5 | - | 768.89 | - | 639.35 |
基準変数:算数Aの学力層Dが全国の割合を下回っている、あるいは学力層Aが全国の割合を上回っている
説明変数 | 自由度 | (47)少人数指導 | (48)発展的指導 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | |||
習熟度項目 | 3 | 36.07 | 45.19 | 109.89 | 90.02 | |||||
多くの時間で行った | 0.167 | 0.221 | 0.433 | 0.409 | ||||||
どちらかといえば行った | 0.007 | 0.024 | 0.238 | 0.220 | ||||||
あまり行っていない | 0.093 | 0.070 | 0.020 | 0.011 | ||||||
全く行っていない | 0.000 | 0.000 | 0.000 | 0.000 | ||||||
学級数 | 2 | - | 19.81 | - | 37.40 | |||||
地域規模区分 | 3 | - | 103.98 | - | 300.11 | |||||
(19)就学援助 | 5 | - | 530.18 | - | 430.22 |
基準変数:算数Bの学力層Dが全国の割合を下回っている、あるいは学力層Aが全国の割合を上回っている
説明変数 | 自由度 | (47)少人数指導 | (48)発展的指導 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | |||
習熟度項目 | 3 | 12.07 | 17.66 | 91.72 | 65.68 | |||||
多くの時間で行った | 0.056 | 0.108 | 0.363 | 0.317 | ||||||
どちらかといえば行った | 0.041 | 0.018 | 0.172 | 0.138 | ||||||
あまり行っていない | 0.102 | 0.078 | 0.065 | 0.062 | ||||||
全く行っていない | 0.000 | 0.000 | 0.000 | 0.000 | ||||||
学級数 | 2 | - | 61.68 | - | 153.65 | |||||
地域規模区分 | 3 | - | 225.95 | - | 474.37 | |||||
(19)就学援助 | 5 | - | 678.88 | - | 554.28 |
別表2 ロジスティック回帰分析結果(集計対象中学校)
基準変数:国語Aの学力層Dが全国の割合を下回っている、あるいは学力層Aが全国の割合を上回っている
説明変数 | 自由度 | (46)少人数指導 | (47)発展的指導 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | |||
習熟度項目 | 3 | 0.97 | 2.71 | 14.69 | 10.94 | |||||
多くの時間で行った | 0.089 | 0.176 | 0.198 | 0.184 | ||||||
どちらかといえば行った | 0.022 | 0.040 | 0.201 | 0.185 | ||||||
あまり行っていない | 0.033 | 0.028 | 0.015 | 0.034 | ||||||
全く行っていない | 0.000 | 0.000 | 0.000 | 0.000 | ||||||
学級数 | 2 | - | 2.91 | - | 4.95 | |||||
地域規模区分 | 3 | - | 100.63 | - | 126.88 | |||||
(21)就学援助 | 5 | - | 474.09 | - | 373.74 |
基準変数:国語Bの学力層Dが全国の割合を下回っている、あるいは学力層Aが全国の割合を上回っている
説明変数 | 自由度 | (46)少人数指導 | (47)発展的指導 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | |||
習熟度項目 | 3 | 7.24 | 11.48 | 16.56 | 10.76 | |||||
多くの時間で行った | 0.253 | 0.344 | 0.239 | 0.208 | ||||||
どちらかといえば行った | 0.088 | 0.100 | 0.197 | 0.172 | ||||||
あまり行っていない | 0.023 | 0.010 | 0.008 | 0.005 | ||||||
全く行っていない | 0.000 | 0.000 | 0.000 | 0.000 | ||||||
学級数 | 2 | - | 15.39 | - | 3.90 | |||||
地域規模区分 | 3 | - | 97.04 | - | 156.79 | |||||
(21)就学援助 | 5 | - | 622.52 | - | 542.02 |
基準変数:数学Aの学力層Dが全国の割合を下回っている、あるいは学力層Aが全国の割合を上回っている
説明変数 | 自由度 | (49)少人数指導 | (50)発展的指導 | |||||||
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Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | |||
習熟度項目 | 3 | 28.04 | 24.19 | 31.56 | 24.27 | |||||
多くの時間で行った | 0.204 | 0.186 | 0.240 | 0.234 | ||||||
どちらかといえば行った | 0.031 | 0.045 | 0.092 | 0.105 | ||||||
あまり行っていない | 0.127 | 0.146 | 0.103 | 0.071 | ||||||
全く行っていない | 0.000 | 0.000 | 0.000 | 0.000 | ||||||
学級数 | 2 | - | 9.50 | - | 22.36 | |||||
地域規模区分 | 3 | - | 103.22 | - | 197.79 | |||||
(21)就学援助 | 5 | - | 476.36 | - | 360.12 |
基準変数:数学Bの学力層Dが全国の割合を下回っている、あるいは学力層Aが全国の割合を上回っている
説明変数 | 自由度 | (49)少人数指導 | (50)発展的指導 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | Wald | 係数 | |||
習熟度項目 | 3 | 29.38 | 21.73 | 42.70 | 33.38 | |||||
多くの時間で行った | 0.298 | 0.271 | 0.272 | 0.261 | ||||||
どちらかといえば行った | 0.090 | 0.100 | 0.103 | 0.111 | ||||||
あまり行っていない | 0.041 | 0.026 | 0.128 | 0.101 | ||||||
全く行っていない | 0.000 | 0.000 | 0.000 | 0.000 | ||||||
学級数 | 2 | - | 17.02 | - | 7.87 | |||||
地域規模区分 | 3 | - | 99.05 | - | 211.52 | |||||
(21)就学援助 | 5 | - | 608.73 | - | 417.72 |
-- 登録:平成21年以前 --