(2)実施計画の立案(実施学年、内容、日程等の検討)

 職場体験のねらいを明確にした後は、そのねらいを達成させるための実施計画(実施学年、内容、日程等)の検討が必要となる。職場体験のねらいを核として、学校の教育活動への位置付け(実施学年、日程等)、地域性(体験先との連携等)、事前・事後指導を考慮し、実施計画を立案する。

【実施計画策定のポイント】

○実施学年
→指導のねらいを明確に、生徒の発達段階、年間計画とのバランス等
○実施時期
→ねらいに適した時期、年間指導計画とのバランス、特別活動・総合的な学習の時間等との関連、体験先・地域への配慮等
○期間
→体験の質を高めるために、体験先・地域への配慮等
○事前指導
→事前指導の内容の確認
  • 安全、緊急対応、体験先との連絡・事前訪問等
  • 職場体験のねらいの理解、学ぶことの意義の理解、自己理解、職業理解、適性等の理解
○事後指導
→事後指導の内容の確認
  • 報告書、お礼状、事後訪問、発表会の実施、プレゼンテーションの方法等
  • 評価の方法(自己評価、相互評価、体験先からの評価、保護者からの評価等)
  • 日常の学習活動へのつながり
○その他 →体験先、支援組織等との連絡調整
→予算関係
→安全対策・緊急対応
→保護者との連携
→保菌検査等

【実施学年のポイント】

実施学年のキャリア発達課題にあった職場体験のねらいの設定
 職場体験には、進路意識、進路情報、人間関係、豊かな心、社会性、学びの意義等、多様な側面を総合的に育成する教育的効果がある。
 各校の実態や地域性、生徒・保護者のニーズに合わせ、各学年のキャリア発達課題や育成したい能力や態度に合わせ、実施学年に即したねらいを設定したい。

写真1

写真2

【実施時期のポイント】

学校側から
体験先への配慮
→ねらいを効果的に達成しやすい時期
→学校の年間計画の中での位置づけ
→総合的な学習の時間、特別活動等の流れ
→事前指導、体験、事後指導までの期間
→近隣中学校との調整
→地域の実態
→体験先の負担軽減
→体験先の都合
(多忙な時期は避ける等)
→休日の対応
→地域行事との関連
職場体験を5日間実施するメリット
生徒にとって
○体験活動そのものの充実
○より現実味がある
○体験先の方との人間関係の深まり
○働くことの厳しさの理解
○長期実施による心と態度の変化
○感動の深まり
学校にとって
○地域との連携の深化
○体験の深まりによる教育的効果
体験先にとって
○地域とのコミュニケーションの広がり
○教育活動への参画意識の強化
○生徒の成長による達成感や自信
○技術・技能の伝達

-- 登録:平成21年以前 --