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文部科学省防災業務計画

平成13年1月6日
12文科人第28号
文部科学大臣決定

沿革

平成16年4月1日文科施第1号修正
平成16年5月20日文科施第63号修正
平成16年10月27日文科施第323号修正
平成18年7月10日文科施第164号修正

平成20年6月30日文科施第138号修正

平成24年11月20日文科施第353号修正

平成26年2月5日文科施第450号修正

平成26年6月12日文科施第136号修正

平成27年10月1日文科施第322号修正

目次

第1編 総則

第2編 地震災害対策

    第1章 災害予防
    第2章 災害応急対策
    第3章 災害復旧,復興
    第4章 地域防災計画の作成の基準

第3編 津波災害対策

    第1章 災害予防
    第2章 災害応急対策
    第3章 災害復旧,復興
    第4章 地域防災計画の作成の基準

第4編 風水害その他の災害対策

    第1章 災害予防
    第2章 災害応急対策
    第3章 災害復旧,復興
    第4章 地域防災計画の作成の基準

第5編 原子力災害対策

    第1章 災害予防
    第2章 災害応急対策
    第3章 災害復旧,復興
    第4章 地域防災計画の作成の支援

第6編 大規模な事故による災害対策

    第1章 災害予防
    第2章 災害応急対策
    第3章 災害復旧,復興
    第4章 地域防災計画の作成の基準

第7編 東海地震の地震防災対策強化地域に係る地震防災強化計画

第8編 南海トラフ地震防災対策推進計画

第9編 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進計画

第1編 総則

第1節 この計画の目的

この計画は,災害対策基本法(昭和36年法律第223号)第36条第1項及び第37条第1項,大規模地震対策特別措置法(昭和53年法律第73号)第6条第1項,南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法(平成14年法律第92号)第5条第1項並びに日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法(平成16年法律第27号)第6条第1項の規定に基づき,文部科学省の所掌事務について,防災に関する必要な事項を定め,もって防災行政を総合的かつ計画的に推進することを目的とする。

第2節 この計画の目標

この計画においては,次に掲げる目標達成に努める。

(1) 学校その他の教育研究機関(以下「学校等」という。)における幼児,児童,生徒,学生(以下「児童生徒等」という。)及び教職員,大学の附属病院における患者等並びに研究開発機関等の関係機関の職員等の生命,身体の安全を図ること。

(2) 災害による教育研究遂行上の障害を取り除き,教育研究活動の実施を確保すること。

(3) 学校等の土地,建物その他工作物(以下「文教施設」という。)及び設備並びに研究開発機関等の関係機関の土地,施設及び設備の防護,復旧に万全を期すること。

(4) 防災に関する研究活動等の効率化と強化を図ること。

(5)原子力施設及び運搬中の核燃料輸送物(以下「原子力施設等」という。)に係る 原子力災害(原子力災害が生ずる蓋然性を含む。)の発生において,原子力災害対策本部等の要請に基づき,必要な協力を行い,被害の拡大防止に努めること。

(6) 被災者の救援活動に関し,的確な連携,協力を行うこと。

(7)本計画は,今後の科学技術の進展に伴い,その研究成果等を取り入れ,必要に応じて修正を行う。

第3節 防災体制の確立

第1 文部科学省における防災体制の整備

(1) 防災に関する事務分掌

・ 文部科学省の所掌する防災に関する事務は,文部科学省組織令に規定する大臣官房及び各局課並びにスポーツ庁の所掌事務に係る防災に関する事務とする。その事務処理は,この防災業務計画において定めた諸計画に基づいて,それぞれ関係局課の所掌事務に応じ,組織的,計画的に実施するとともに,相互の連絡協調を図り,この計画の目標の達成に努める。

また,政務三役が会議等を通じ防災業務全体を総括し,重要事項について迅速かつ適切な判断ができるよう,それぞれ関係局課の所掌事務に応じ,必要な情報の収集及び伝達を組織的,計画的に実施する。

(2) 文部科学省防災連絡会議
・ 文部科学省の所掌する防災に関する事務について有機的に連携を図り,防災対策を円滑かつ的確に推進するため,本省に文部科学省防災連絡会議を設置する。
文部科学省防災連絡会議の組織及び必要な事項については,別に定める。

(3) 文部科学省非常災害対策本部等
・ 文部科学大臣は,非常災害が発生し又は発生するおそれがある場合,特に必要があると認めるときは,応急対策について万全の措置を講ずるため,本省に文部科学省非常災害対策本部を設置する。
また,非常災害に関する事務の連絡調整を円滑に行うため,文部科学省非常災害対策本部に非常災害対策班を設置することができるものとする。

文部科学省非常災害対策本部の組織及び必要な事項については,別に定める。
ただし,原子力施設等での事故に関しては,第5編に定めるとおりとする(以下本節第1(3)~(7)における対策本部等において同じ)。

(4) 文部科学省災害応急対策本部
・ 相当規模の災害が発生した場合,特に必要があると認めるときは,応急対策に関する事務の連絡調整を円滑に行うため,本省に文部科学省災害応急対策本部を設置することができる。
文部科学省災害応急対策本部の組織及び必要な事項については,別に定める。

(5) 文部科学省災害情報連絡室
・ 災害発生後の初動期等における迅速かつ適切な情報収集,連絡活動を行うため,本省に文部科学省災害情報連絡室を設置することができるものとする。

文部科学省災害情報連絡室の組織及び必要な事項については,別に定める。

(6) 災害対策関係省庁連絡会議,政府対策本部等への対応
・ 災害対策関係省庁連絡会議,政府対策本部,政府現地災害対策本部,政府現地調査団等が開催又は設置された場合,関係職員を参画させ,災害対策の連絡調整等の円滑な実施に努める。その際,文部科学省非常災害対策本部等と参画させた職員との間で,密接な連絡調整を図り,防災業務が総合的かつ有機的に実施されるように努める。

(7) 連絡体制,非常参集体制
・ 災害の規模及び程度に応じた防災体制の確立のため,関係職員への情報伝達,非常参集等を迅速に行う。
連絡体制,非常参集体制については,別に定める。その際,首都圏が被災し,通信が途絶した場合を考慮したものとする。

(8) 文部科学省を含む首都圏が被災した場合の措置
・ 文部科学省を含む首都圏が被災した場合,職員及び来訪者等の避難,庁舎施設・設備の安全点検,応急復旧,職員の安否の確認等の緊急対応や被災時でも継続すべき通常業務(以下「非常時優先業務」という。)が円滑に実施されるよう,体制の整備を図る。
なお,より具体的な非常時優先業務の体制や内容等については,別に定められる業務継続計画によることとする。

・ 文部科学省において業務を行うことが困難な場合,政府の災害対策本部との連携に十分留意し,関係機関の協力を得て,代替機能を確保する措置を検討する。

(9) 関係機関との連携
・ 本計画の実施に当たっては,関係行政機関,地方公共団体,大学その他関係機関との間で,平素より密接な連絡調整を図り,防災業務が総合的かつ有機的に実施されるよう努める。

第2 学校等の防災体制の整備

(1) 国立学校への指導及び助言
・ 国立学校(国立大学法人の設置する学校等をいう。以下同じ。)に対し,その防災体制の整備に関し,適切な予防対策,応急対策,復旧対策(以下「災害予防対策等」という。)の計画及び実施について,文部科学省の所掌事務に関し,指導及び助言を行い,その防災体制の整備の推進を図る。

(2) 公立学校及び私立学校への指導及び助言
・ 公立学校(地方公共団体の設置する学校及び公立大学法人の設置する学校をいう。以下同じ。)及び私立学校(大学,短期大学及び高等専門学校を除く。)等における災害予防対策等の計画及び実施について,文部科学省の所掌事務に関し,都道府県又は市町村に対する指導及び助言を行い,防災体制の整備の推進を図る。
 
(3) 私立大学等への指導及び助言
・ 私立大学,私立短期大学及び私立高等専門学校(以下「私立大学等」という。)に対し,その災害予防対策等の計画及び実施について,文部科学省の所掌事務に関し,指導及び助言を行い,その防災体制の整備の推進を図る。

第3 文部科学省所管の独立行政法人,特殊法人等の防災体制の整備

・ 文部科学省所管の独立行政法人,特殊法人等(以下「独立行政法人等」という。)に対し,その災害予防対策等の計画及び実施について,文部科学省の所掌事務に関し,指導及び助言を行い,その防災体制の整備の推進を図る。

第4 広域支援体制の整備

・ 被災地域の国立学校,都道府県,市町村,私立大学等及び独立行政法人等(以下「関係機関」という。)への,他の関係機関からの援助活動等の円滑な実施に向けて,関係機関に対し広域的な支援体制が整備されるよう,指導及び助言を行う。
また,被災地域から要請があった場合には,必要に応じて他の関係機関からの職員の派遣のあっせんを行う。

第2編 地震災害対策

第1章 災害予防

第1節 防災に関する計画等の整備

・ 学校等において,災害時の安全確保方策,日常の安全指導体制,教職員の参集体制,情報連絡体制等の防災に関する計画及び対応マニュアル等の整備が図られるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

・ 学校等の防災計画の作成については,学校等が指定避難所等(災害対策基本法における「指定緊急避難場所」及び「指定避難所」のことをいう。以下同じ。)となった場合の運営方法,施設使用上の留意点も含め,災害対策担当部局やPTA,自主防災組織等と連携しつつ,適切な計画が作成されるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

・ 対応マニュアルの作成については,災害発生時別の避難,保護者への引渡し又は学校での保護方策,臨時休業等の措置等,児童生徒等の安全確保が適切に行われるものとなるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

第2節 防災上必要な教育の実施

(1) 学校における防災教育等の充実

・ 災害時における児童生徒等の安全の確保及び防災対応能力育成のため,防災上必要な安全教育や自他の生命尊重の精神,ボランティア精神を培うための教育の徹底が図られるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

・ 学校の教職員の災害,防災に関する専門的知識のかん養及び応急処置,カウンセリング等の技能の向上を図り,防災対応能力を高めるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

(2) 関係職員に対する教育

・ 関係職員の災害,防災に関する知識のかん養及び技能の向上を図り,防災対応能力を高めるため,防災関係の指導資料の作成,配布,講習会の実施等を促進する。

(3) 防災意識の普及

・ 公民館等社会教育施設及びPTA,青年団体,婦人団体等社会教育関係団体並びに独立行政法人日本スポーツ振興センターその他の関係団体の諸活動を通じ,防災意識の普及を図る。

第3節 防災上必要な訓練の実施

(1) 文部科学省における防災訓練

・ 原則として毎年9月1日に行うほか,必要に応じ適宜行う。

・ 具体的に訓練の目的や災害種別・規模等を想定し,文部科学省防災業務計画に基づき,情報収集,伝達訓練,非常参集訓練,本部設置訓練,応急対策訓練等の必要な訓練を実施する。

・ 政府の総合防災訓練,関係機関等の行う防災訓練に積極的に関係職員を参加させ,防災業務に関する連携に努める。

(2) 学校等の防災訓練

・ 学校等において,各々の防災に関する計画に基づき家庭や地域,関係機関等との連携を図りつつ,児童生徒等,学校及び地域の実情に即して,多様な場面を想定した避難訓練,情報伝達訓練等の防災上必要な訓練の徹底が図られるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

第4節 文教施設・設備等の災害予防対策

災害時の被害を最小化する「減災」の考え方を踏まえ,災害による文教施設・設備及びその他の文部科学省関係施設・設備の被害を予防し,人命の安全を確保し,教育研究活動その他の活動遂行上の障害を取り除くため,設置者は次の計画について実施するとともに,文部科学省は関係機関に対し,指導及び助言並びに援助を行う。

第1 文教施設の安全性の向上

・ 文教施設を火災,地震,台風等の被害から防護するため,これらの施設の整備に当たっては,十分な耐震性を確保し,不燃化及び堅ろう化を促進する。

・ 既存施設については耐震診断等に基づき,必要に応じ,補強,改築等の予防措置を講ずる等の施策を推進する。

また,電気,ガス,給排水設備等のライフライン,及び天井,照明器具等の非構造部材等についても,災害時における被害を最小限にとどめるため,定期的に安全点検を行い,危険箇所,補修箇所等の補強,補修等の予防措置を講ずる。

・ 校地の選定,造成及び演習林の管理をする際は,地震,暴風雨等の災害に対する安全性に留意し,適切な予防措置を講ずる。

第2 防災機能の整備

・ 災害時に学校等において,迅速かつ適切な消防,避難及び救助が実施できるよう,必要な消防,避難及び救助に関する施設・設備等の整備を促進する。
その際,学校等における飲料水,食料,毛布,緊急医療用資材等の備蓄又は大学病院における担架及び折りたたみ寝台等の救助設備並びに避難はしご,誘導灯及び誘導標識等の避難設備の整備に留意する。

・ 地域防災計画に指定避難所等として位置付けられた学校等の施設については,周辺住民を収容することも想定し,教育施設としての機能向上を図りつつ,必要に応じた防災機能の整備,充実を促進する。

第3 設備・備品の安全対策

・ 震災等の災害において,設備・備品の転倒,破損等による被害を防護するため,テレビ,パソコン,事務機器,図書館の書架,医療機器等の固定,転倒防止対策や,薬品,実験実習機器等危険物管理の徹底を図る等適切な予防措置を講ずる。

第4 清掃防疫その他の保健衛生対策

・ 災害発生時における児童生徒等及び教職員並びに大学病院における患者等の保健衛生に留意し,建物内外の清掃,飲料水の浄化及び伝染病の予防等の措置並びにそれらに必要な防疫用薬剤及び機材の確保を行う。

第5 危険物等の保安対策

・ 学校等において管理する電気,ガス(高圧ガスを含む。),危険薬品,アルコール,石油その他の危険物の保安に関し,災害発生時におけるこれらの使用の停止,又は安全な場所への移動などについてあらかじめ計画を定める等適切な予防措置を講ずる。

・ 放射性物質,病原微生物及び実験動物を管理する大学等においては,これらに伴う災害を防止するため,関係法令に従い,適切な災害予防措置を講ずる。

・ 原子炉等を設置する大学等においては,原子炉等による災害を予防するため,関係法令に従い,適切な災害予防に関する措置を講ずる。

第6 文教施設・設備以外の施設・設備の災害予防対策

・ 文教施設・設備以外の施設・設備について上記第1から第5までに準じた措置を講ずる。

第5節 災害対策担当部局との連携強化

学校等が災害時の指定避難所等並びにボランティア活動拠点,応急仮設住宅の建設用地として利用される場合に備え,防災機能の充実,指定避難所等としての円滑な運営,早期の教育機能の回復への配慮などに関し,災害対策担当部局との連携が図られるよう関係機関に対し指導及び助言を行う。

第6節 防災に関する研究活動等の効率化と強化

防災に関する研究活動等の効率化と強化を図るため,次の計画について,実施し,又は,関係機関等に対し指導及び助言を行う。

第1 防災に関する科学技術の総合的推進

・ 防災に関する科学技術について,基本政策の企画,立案及び推進並びに関係行政機関の事務の総合調整及び経費の見積り方針の調整等を通じ,その総合的推進を図る。

第2 防災に関する研究活動等の推進

・ 地震,火山噴火予知を含む自然災害及び防災に関する研究活動等を促進するため,大学及び関係各省庁の研究開発機関等の連携を推進すること等により,共同研究の促進,研究情報の交換等を実施し,研究活動等の効率化と強化を図るよう必要な措置を講ずる。

第3 大学等における研究体制等の整備

・ 大学等における研究体制及びその研究施設・設備の整備を図る。

第4 防災科学技術研究所における研究開発の推進

・ 国立研究開発法人防災科学技術研究所における防災科学技術に関する業務を総合的に推進するため,必要な措置を講ずる。

第5 国立研究開発法人等に対する指導等

・ 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構,国立研究開発法人日本原子力研究開発機構その他の国立研究開発法人等における防災に関する研究開発を促進するため,指導その他の必要な措置を講じる。

第7節 地震調査研究推進本部に関する業務の実施

地震防災対策特別措置法(平成7年法律第111号)に基づき地震調査研究推進本部が行う,地震に関する調査研究に関する総合的かつ基本的な施策の立案,関係行政機関の予算等の事務の調整,総合的な調査観測計画の策定,関係行政機関,大学等の調査結果等の収集,整理,分析及び評価並びにそれに基づく広報等の事務を円滑に実施するため,地震調査研究推進本部の庶務を適切に実施するとともに,地震調査研究推進本部の方針に基づき,関係省庁との密接な連携の下に必要な業務を実施する。

第2章 災害応急対策

地震災害発生の場合は,次に掲げる応急措置を講ずる。

第1節 情報の収集,伝達

(1) 発災情報の把握

・ 気象庁等関係省庁との連絡を密にし,災害に関する情報の収集を図るほか,テレビ,ラジオ,インターネット等の情報にも留意し,広範な情報の把握に努める。

(2) 被害情報の収集・伝達

・ 災害の規模,程度に応じ,迅速に情報収集に関する体制をとる。

・ 被害情報について被災地域の関係機関から必要な情報を収集する。各局課は事務分掌に基づき必要な情報を収集し,文教施設企画部施設企画課(文部科学省非常災害対策本部が設置された場合は,非常災害対策本部)に報告する。

・ 情報の収集は災害発生後,できるだけ迅速に行い,順次精度を上げるよう努める。

・ 災害により電話,インターネット等の通信が途絶した場合,携帯電話等の通信機器やテレビ,ラジオ等の活用のほか,必要に応じ,本省の職員等を現地に派遣することや都道府県に対し区域内の被災した市町村へ職員の派遣を依頼するなど,あらゆる手段での情報の収集,伝達に努める。

第2節 災害時における広報活動

学校等の被害状況,活動状況,応急対策の措置状況等,災害対策上必要な情報について,必要に応じ,文部科学省ホームページに掲載するとともに新聞,テレビ,ラジオその他の報道機関を通じ,正確に伝達するよう努める。

第3節 学校等における安全対策

(1) 児童生徒等の安全の確保

・ 災害の状況に応じ,児童生徒等の安全対策や保護者を含めた安否確認等を速やかに実施するよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

(2) 大学病院の患者等の安全の確保

・ 大学病院においては,災害の状況に応じ,患者等の安全な場所への避難及び医療機関への収容等を適切に行い,患者等の安全対策に万全を期するよう,関係大学に対し指導及び助言を行う。

第4節 教育に関する応急措置

(1) 施設・設備の安全点検,応急復旧等

・ 災害発生後,二次災害の防止や学校再開等のため,施設・設備の安全点検をできるだけ早急に行い,被災により教育の実施が困難となった場合,必要に応じ,危険建物の撤去,応急復旧や仮設校舎の設置,仮運動場の確保等の措置が講じられるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

・ 施設・設備の安全点検に関し,被災地域の関係機関の要請に基づき,必要に応じ,技術職員の派遣等技術的支援の実施に努める。

(2) 教育に関する応急措置に対する援助

・ 被害を受けた児童生徒等の教科書の確保に関して必要な措置を講ずるとともに,都道府県等に対し,指導及び助言を行う。
また,被害を受けた児童生徒等の学用品の確保に関して当該市町村への援助等の必要な措置を講ずるとともに,関係機関に対し,指導及び助言を行う。 
さらに,必要に応じ,関係団体等に援助の要請を行う。

・ 学校給食物資の確保及び応急給食の実施に関して必要な措置を講ずるとともに,関係機関に対し,指導及び助言を行う。
また,必要に応じ,関係団体等に援助の要請を行う。

(3) 児童生徒等の転入学に関する措置

・ 被災地から一時的に転学する児童生徒等に対し,災害の状況に応じ,速やかに転入学の受入れ及び教科書の支給が行われるよう必要な措置を講ずるとともに,都道府県等に対し,指導及び助言を行う。
また,転学した児童生徒等に対し,速やかに学用品の支給が行われるよう当該市町村への援助等必要な措置を講ずるとともに,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

(4) 教職員の補充措置

・ 教職員の被災に伴う補充措置に関して,都道府県及び各学校の設置者等に対し指導・助言を行う。

(5) 卒業,入学試験,就職活動に対する措置

・ 教育に関する応急措置の期間が卒業,入学試験,就職等の時期に及ぶ場合は,必要に応じ,その円滑な実施のため適切な措置を講ずるとともに,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

第5節 児童生徒等及び教職員の健康管理 

 ・ 災害後,外傷後ストレス障害等児童生徒等や教職員の心身の健康状態を把握するとともに,心身の健康が保(たも)てるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

・ 被災により,精神的に大きな障害を受けた児童生徒等の心の健康の問題に対応するため,心の健康相談活動等の支援体制の整備に関し,関係機関に対し,指導及び助言等の措置を行う。

第6節 学校再開時等の清掃防疫その他の保健衛生管理

・ 学校教育活動等の再開時における児童生徒等及び教職員並びに大学病院における患者等の保健衛生に留意し,管理が適切に行われるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

第7節 災害発生時における危険物等の保安

・ 放射性物質,病原微生物及び実験動物を管理する大学等に対し,災害発生時におけるこれらの保安のため,使用の停止又は安全な箇所への移動等必要な措置に関し,指導及び助言を行う。

・ 原子炉等を設置する大学等に対し,災害発生時に原子炉等の放射能汚染の拡大を防止するため,管理上必要な措置に関し,指導及び助言を行う。

第8節 被災者の救護活動への連携,協力

(1) 物資等の援助

・ 被災地域の関係機関の要請に基づき,必要に応じ,物資,食料,被災者受入れ施設の提供等の援助の促進が図られるよう,関係大学及び関係機関に対し,協力を要請する。
また,必要に応じ,学校給食施設等を活用した炊き出しについて,関係都道府県及び関係機関に対し,協力を要請する。

(2) 大学病院の救急医療活動

・ 大学病院に対し,迅速かつ円滑な被災地域の患者の受入れに協力するよう要請する。

・ 大学病院に対し,迅速かつ円滑な被災地域への医療チームの派遣及び医薬品等の搬入に協力するよう要請する。

・ 患者の搬送,医師の派遣,医薬品等の搬入に関しては,必要に応じ,緊急輸送として関係省庁に要請するなど,被災地と周辺地域の円滑な輸送が行えるよう努める。

(3) 教職員の救援活動等への配慮

・ 関係機関に対し,災害の状況に応じ,教職員が災害救援活動等に積極的に協力できるよう,配慮を要請する。

また,公立学校の教職員が,災害救援業務に従事する場合の人的支援体制の整備について,都道府県等に対し,指導及び助言を行う。

(4) 学生ボランティアへの支援

・ 学生がボランティア活動に参加しやすいような環境づくりをするよう,大学等に対し要請する。

(5)帰宅困難者への支援

・ 首都圏を始めとする大都市圏においては,公共交通機関が運行を停止した場合,自力で帰宅することが困難な帰宅困難者が大量に発生することから,「むやみに移動しない」という基本原則の広報等により,一斉帰宅の抑制を図るとともに,必要に応じて,滞在場所の確保等の帰宅困難者等への支援を行う。

第9節 地震調査研究推進本部に関する業務の実施

・ 被害地震等の発生に際して地震調査研究推進本部地震調査委員会が臨時に地震活動の評価を行うに際し,その庶務を適切に処理する。

第3章 災害復旧,復興

第1節 復旧,復興事務体制の整備  

(1) 文部科学省復興対策本部,復興対策班

・ 災害復旧,復興対策について万全の措置を講ずるため,特に必要があると認めるときは,本省に文部科学省復興対策本部を設置する。
また,災害復旧,復興対策に関する事務の連絡を円滑に行うため,文部科学省復興対策班を設置することができる。
文部科学省復興対策本部及び復興対策班の組織及び必要な事項については,別に定める。

(2) 文部科学省災害復旧現地調査対策室

・ 文教施設・設備の災害復旧に当たり,調査,災害査定等を迅速に実施するため,特に必要があると認めるときは,本省に文部科学省災害復旧現地調査対策室を設置することができる。

第2節 文教施設・設備等の復旧

・ 被災した文教施設・設備及びその他の文部科学省関係施設・設備について,可能な限り迅速かつ円滑な復旧事業の促進を図るよう努めるとともに,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

・ 被災地域の関係機関の要請に基づき,必要に応じ,災害復旧計画等の策定に関し,技術的支援の実施に努める。

・ 文教施設・設備及びその他の文部科学省関係施設・設備の災害復旧事業について,次の措置を迅速かつ的確に講ずるとともに,関係機関に対し,指導及び助言を行う。
また,災害の規模,程度により,必要に応じ,事業の円滑な実施に資するため,特別の措置について検討する。

ア.国立学校の施設・設備の災害復旧事業

「国立大学法人施設整備費補助金交付要綱」による国立学校の施設の災害復旧事業に対する補助等

イ.公立の文教施設・設備の災害復旧事業

1.「公立学校施設災害復旧費国庫負担法(昭和28年法律第247号)」及び「公立諸学校建物其他災害復旧費補助金交付要綱」による公立学校の施設の災害復旧事業に対する補助

2.「激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律(昭和37年法律第150号)」による措置
 

a. 「公立学校施設災害復旧費国庫負担法」の規定の適用を受ける公立学校の施設の災害復旧事業に対する特別の財政援助

b. 公立の公民館,図書館,体育館その他の社会教育に関する施設の建物等の災害復旧事業に対する補助

ウ.私立学校の施設・設備の災害復旧事業

1.「激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律」による私立学校の施設の建物等の災害復旧事業に対する補助

2.「日本私立学校振興・共済事業団法(平成9年法律第48号)」による被災私立学校施設の災害復旧に必要な資金の貸付けに関する必要な措置

エ.独立行政法人等の施設・設備の災害復旧事業

所管の独立行政法人についての,各種補助金交付要綱による施設の災害復旧事業に対する補助

第3節 教育研究活動の再開

(1) 教育研究活動の早期再開

・ 被災地域の学校等において,被災後,可能な限り早期に教育研究活動を再開できるよう,必要に応じ,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

(2) 児童生徒等及び教職員に対する援助

・ 教育活動の再開に当たって,児童生徒等及び教職員に対する援助を行うため,次の措置を講ずるとともに,関係機関に対し,指導及び助言を行う。また,災害の規模,程度により,必要に応じ,事業の円滑な実施に資するため,特別措置について検討する。

ア.災害に伴う「就学困難な児童及び生徒に係る就学援助についての国の援助に関する法律(昭和31年法律第 40号)」,「学校保健法(昭和33年法律第56号)」,「学校給食法(昭和29年法律第160号)」による補助金の交付に関すること。

イ.災害に伴う「盲学校,聾(ろう)学校及び養護学校への就学奨励に関する法律(昭和29年法律第144号)」による就学奨励費負担金及び交付金の交付に関すること。

ウ.災害を受け,修学困難になった優秀な学生等に対する日本学生支援機構による学資の貸与等に関し必要な措置を講ずること。

エ.被災教職員に対する救済措置に関すること。

(3) 学生生活の支援

・ 災害により,下宿,アパート等居住場所を失った学生,生徒に対し,必要に応じ,住宅を確保するため,関係機関に支援を要請するとともに,大学等において住宅情報の提供,あっせんが行われるよう指導及び助言を行う。

・ 被災した外国人留学生が,所期の留学目的を達成できるように,必要な支援措置を講ずるよう努めるとともに,大学等に対し,指導及び助言を行う。

第4章 地域防災計画の作成の基準

文部科学省の所掌事務に関し,地域防災計画の作成の基準となるべき事項は,おおむね次の事項のとおりとする。

第1節 災害予防に関する事項

第1 防災に関する計画等の整備に関する事項

(1) 学校等における防災に関する計画及び対応マニュアル等の整備に関すること。

(2) 災害時における学校等との情報連絡体制の整備に関すること。

第2 防災上必要な教育に関する事項

(1) 学校における児童生徒等に対する防災上必要な安全教育やボランティア精神を培うための教育及び教職員の防災対応能力の向上に関すること。

(2) 防災関係の指導資料の作成及び配布,講習会の実施等並びに関係職員の災害及び防災に関する専門的知識のかん養及び技能の向上に資する方策に関すること。

(3) 一般住民の防災に関する認識を高めるための防災意識の普及に関すること。

第3 防災上必要な訓練に関する事項

(1) 学校等における防災上必要な訓練に関すること。

(2) 学校等が参加する防災上必要な訓練に関すること。

(3) 関係職員に対する防災上必要な訓練に関すること。

第4 文教施設・設備の災害予防対策に関する事項

(1) 文教施設の施設整備の際の耐震性の確保,不燃化及び堅ろう化の促進並びに非構造部材についての安全点検等に関すること。

(2) 災害時の迅速かつ適切な消防,避難及び救助のための施設・設備等の整備の促進並びに防災上必要な物資の備蓄に関すること。

(3) 災害時の設備,備品の転倒・破損等の防止対策や薬品等危険物の管理に関すること。

(4) 校地の選定,造成等をする場合の適切な災害予防措置に関すること。

第2節 災害応急対策に関する事項

第1 気象及び災害情報の収集,伝達に関する事項

・ 災害が発生するおそれがある場合の気象及び災害情報の収集並びに学校等における児童生徒等及び教職員等に対する災害に関する予報,警報及び警告の伝達に関すること。

第2 施設・設備の緊急点検等に関すること

・ 災害が発生するおそれがある場合の施設・設備の緊急点検及び重要な教材,教具,書類等の安全な箇所への移動等被災防止措置に関すること。

第3 児童生徒等の安全対策に関する事項

・ 発災時や災害の状況に応じた児童生徒等の安全確保に係る適切な措置に関すること。

第4 教育に関する応急措置に関する事項

(1) 災害の発生時又は発生するおそれがある場合の学校において臨時に授業を行わないこと等の措置に関すること。

(2) 二次災害の防止や学校再開等のための施設・設備の安全点検,被災状況に応じた応急復旧,仮設校舎の設置等の措置に関すること。

(3) 児童生徒等の教科書,学用品の確保,学校給食物資の確保及び応急給食の実施に関して当該市町村への援助等の教育に関する応急措置に関すること。

(4) 被災地から一時的に転学する児童生徒等に対する,迅速な転入学の受入れ及び教科書,学用品等の支給に関すること。

(5) 教職員の被災に伴う補充措置に関すること。

(6) 教育に関する応急措置の期間が卒業,入学試験,就職等の時期に及ぶ場合のその円滑な実施のための措置に関すること。

第5 災害発生時における清掃防疫その他の保健衛生に関する事項

・ 災害発生時における児童生徒等及び教職員等の保健衛生に留意した建物内外の清掃,飲料水の浄化及び伝染病の予防等の措置並びにそれらに必要な防疫用薬剤及び機材の確保に関すること。

第6 災害時における危険物等の保安に関する事項

・ 災害発生時における電気,ガス(高圧ガスを含む。),危険薬品,アルコール,石油等その他の危険物の保安について必要な措置に関すること。

第7 被災者の救護活動への連携・協力に関する事項

(1) 学校等が指定避難所等となる場合の円滑な運営等に関する学校と災害対策担当部局との連携に関すること。
その際の,早期の教育機能の回復の観点からの,施設使用上の留意点についての事前の備えや災害後の対応に関すること。

(2) 学校等の施設が災害時のボランティアの活動拠点として利用される場合の必要な措置等に関すること。

第3節 災害復旧に関する事項

第1 文教施設の復旧に関する事項

・ 被災した文教施設・設備についての迅速かつ円滑な災害復旧事業の実施のための措置に関すること。

第2 教育活動の再開に関する事項

(1) 被災地域の学校等における早期の教育活動の再開のための措置に関すること。

(2) 教育活動の再開に当たって,授業料の減免,学資の貸与,就学援助等の被災した児童生徒等及び教職員に対する援助等に関すること。

(3) 被災により,精神的に大きな障害を受けた児童生徒等の心の健康の問題に対応するための措置に関すること。

第3編 津波災害対策

第1章 災害予防

津波災害については,第2編 第1章(第7節を除く。)によるほか,次に掲げる災害予防に関する措置を講ずる。

第1節 防災に関する計画等の整備

・ 迅速な対応が迫られるため,避難経路,指定避難所等の設定及び点検や児童生徒等の保護者への引渡しの基準及び方法の設定等,あらかじめ対応マニュアルを作成し,そのマニュアルに基づいた訓練を通して,避難完了するまでの時間の把握,明らかになった課題等の改善を行うことにより,児童生徒等の安全確保が適切に行われるものとなるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。
さらに,外部の専門家の確認及び助言を受け改善を図る等,対応マニュアルが,一層充実したものとなるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

第2節 学校等における発災時への備え

・ 津波災害が発生するおそれがある学校等において,最大クラスの津波を想定し,素早い避難行動を行うことや,その際,状況に応じてあらかじめ設定した指定避難所等の変更を行うこと等,児童生徒等の安全対策が万全になされるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

・ 保護者への引渡しについては,状況に応じて引渡しが適切かどうか判断する等,児童生徒等の安全確保が最優先されるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

第3節 文教施設等の災害予防対策

・ 津波災害が発生するおそれがある学校等において,迅速かつ適切な避難及び救助が実施できるよう,      敷地が確保できる場合には安全な高台等に施設を整備することや,近隣高台,屋上等への避難路,避難階段を整備することなど,必要に応じた災害予防対策が図られるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

第2章 災害応急対策

地震等の発災後,津波災害が発生するおそれがある場合については,第2編 第2章 第1節から第8節までによるほか,次に掲げる応急措置を講ずる。

第1節 気象及び災害情報の収集,伝達

・ 津波災害が発生するおそれがある場合,気象官署その他関係機関との緊密な連絡を保ち,テレビ,ラジオ等の情報にも留意し,気象及び災害情報の収集に努める。

・ 学校等において,児童生徒等及び教職員並びに大学病院の患者等に,津波災害に関する予報,警報及び警告を迅速かつ正確に伝達するよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

第2節 児童生徒等の安全対策

・ 学校教育活動時中に津波災害が発生するおそれがある場合,最大クラスの津波を前提とし,素早い避難行動を行うことにより,児童生徒等の安全対策に万全を期するよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

・ 遠方において地震が発生した等,一定の時間を経て津波災害が発生するおそれがある場合,臨時に授業を行わないこと等の措置を適切に講じ,児童生徒等及びその保護者に当該措置が確実に伝達されるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

・ 大学病院における患者等について,安全確保のため,最大クラスの津波を前提とし,必要に応じ,安全な場所への集団避難を適切に行い,患者の安全対策に万全を期するよう,指導及び助言を行う。

第3章 災害復旧,復興

第2編 第3章による。

第4章 地域防災計画の作成の基準

第2編 第4章による。

第4編 風水害その他の災害対策

第1章 災害予防

第2編 第1章(第7節を除く。)による。

第2章 災害応急対策

風水害等のように事前に警戒体制を取り得る場合については,第2編 第2章 第1節から第8節までによるほか,次に掲げる応急措置を講ずる。

第1節 気象及び災害情報の収集,伝達

・ 災害が発生するおそれがある場合,気象官署その他関係機関との緊密な連絡を保ち,テレビ,ラジオ等の情報にも留意し,気象及び災害情報の収集に努める。

・ 学校等において,児童生徒等及び教職員並びに大学病院の患者等に,災害に関する予報,警報及び警告を迅速かつ正確に伝達するよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

第2節 児童生徒等の安全対策

(1) 臨時休業等の措置

・ 災害が発生するおそれがある場合,授業を実施することが困難と思われるときには,臨時に授業を行わないこと等の措置を適切に講じ,児童生徒等及びその保護者に対し,当該措置が確実に伝達されるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

(2) 学校等における安全対策

・ 学校教育活動時中に災害が発生するおそれがある場合は,予測される災害の規模等を勘案し,必要に応じ,臨時に授業を行わないこと等の措置を適切に講じ,保護者への引渡し,学校での適切な保護又は児童生徒等の安全な場所への集団避難等を適切に行い,児童生徒等の安全対策に万全を期するよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

・ 大学病院における患者等について,安全確保のため,予測される災害の規模等を勘案し,必要に応じ,安全な場所への集団避難を適切に行い,患者の安全対策に万全を期するよう,指導及び助言を行う。

第3節 施設・設備の緊急点検等

・ 災害が発生するおそれがある場合,学校等において施設・設備の緊急点検及び巡視を実施するとともに,必要に応じ,被災防止措置が適切に講じられるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

・ 災害が発生するおそれがある場合,必要に応じ,重要な教材,教具,書類等の損失,損傷を防護し,安全な箇所への移動等,適切な管理が行われるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

第3章 災害復旧,復興

第2編 第3章による。

第4章 地域防災計画の作成の基準

第2編 第4章による。

第5編 原子力災害対策

この編においては,防災基本計画(平成27年7月7日中央防災会議)第12編原子力災害対策編及び原子力災害対策マニュアル(平成27年6月19日一部改正 原子力防災会議幹事会)(以下「防災基本計画等」という。)で規定されている文部科学省の所掌事務について,原子力災害対策に関する必要な事項等について定める。

第1章 災害予防

第1節 連絡体制の整備

・ 夜間,休日の場合等においても対応できるよう,情報の収集体制,連絡体制,非常参集体制の一層の整備,充実を図る。

・ 警戒事態(防災基本計画等で定める事象をいう。以下同じ。),また,施設敷地緊急事態(原子力災害対策特別措置法(平成11年法律第156号。以下「原災法」という。)第10条第1項前段の規定に基づく通報を行うべき事態をいう。以下同じ。)及び全面緊急事態(原災法第15条に規定された事態をいう。以下同じ。)の発生時における文部科学省と関係機関との間の連絡のための通信手段の確保を図る。

第2節 災害応急体制の整備

被ばく医療に係る医療チーム並びに必要な資機材について,その組織及び動員体制の整備,維持に必要な措置を講じる。

第3節 教育,訓練

・ 必要に応じて,応急活動のためのマニュアルを作成し,職員に周知するとともに,緊急時に対処するための体制を随時確認し,緊急時における職員の対応能力の向上を図る。
また,原子力規制委員会,地方公共団体,原子力事業者等が共同して行う総合的な防災訓練に職員を参加させ,実践的な防災活動の習熟に努める。

第4節  学校等における原子力防災上必要な措置等

学校等においては,原子力災害に関しても,第2編 第1章 第1節から第3節までに準じて,防災計画の整備,防災教育等の充実,防災意識の普及,学校等の防災訓練の実施が図られるよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

第5節 緊急被ばく医療体制の支援

国立研究開発法人放射線医学総合研究所(以下「放医研」という。)及び国立大学法人広島大学等による緊急被ばく医療体制の実効性向上に向けた取組に対する支援を図る。

第2章 災害応急対策

第1節 情報の収集・連絡及び通信手段の確保

第1 警戒事態及び施設敷地緊急事態発生時の連絡等

・ 原子力規制委員会から,原子力施設等に係る警戒事態発生の連絡があった場合には,施設敷地緊急事態への進展に備え,非常参集要員,関係機関等との情報連絡体制を確保し,必要に応じて,相互の連絡を密にする。

・ 原子力規制委員会から,原子力施設等に係る施設敷地緊急事態発生の連絡があった場合には,直ちに関係省庁事故対策連絡会議等に職員を派遣し,施設敷地緊急事態の概要,全面緊急事態への進展の見通し等,事故情報等について,常時継続的に必要な情報の把握及び共有を図るとともに,関係機関との情報連絡を密にする。

・ なお,原子力災害が文部科学省所管の施設(大学・研究機関等の所有に係る試験炉等)で発生した場合は,事態の大きさに応じて,担当部局において,事故発生施設の状況把握等のための情報連絡体制を確保する。

第2 原子力緊急事態宣言発出後の連絡等

・ 原子力規制委員会から,原子力施設に係る全面緊急事態発生の連絡があった場合には,直ちに原子力規制庁緊急時対応センター(以下「ERC」という。),緊急事態応急対策等拠点施設(以下「オフサイトセンター」という。)等に所定の会議又は原子力災害対策本部事務局の機能班の構成員となる職員を派遣し,緊急事態応急対策活動の状況,被害の状況等に関する情報について,常時継続的に必要な情報の把握及び共有を図るとともに,関係機関との情報連絡を密にする。

第2節 活動体制の確立

第1 専門家等の派遣

・ 原子力施設等に係る全面緊急事態発生の連絡を受けた場合には,応急対策の迅速かつ的確な準備・実施等に資するため,原子力規制委員会,関係地方公共団体等からの要請に基づき,関係機関等の専門家の現地への派遣に協力を行い,また専門的知識を有する国の職員を現地に派遣する。

第2 原子力災害対策本部等

(1) 原子力災害対策本部等

・ 原子力施設等に係る原子力緊急事態宣言が発出され,原子力災害対策本部(本部長:内閣総理大臣)が設置された場合,文部科学大臣は構成員として,その任に当たる。

・ なお,全面緊急事態が発生した原子力施設が,大学・研究機関等の所有に係る試験炉等の場合には,防災基本計画等に従って,原子力災害対策本部長は,必要に応じて,オフサイト対応のため原子力利用省庁の担当大臣として,文部科学大臣を副本部長に任命する。また,この場合,文部科学大臣は,環境大臣とともに,避難区域の住民避難の完了を一つの目途として設置される原子力災害対策本部事務局原子力被災者生活支援チームのチーム長として,その任に当たる。

・ 防災基本計画等に従って,官邸及びERCに設置される原子力災害対策本部事務局(事務局長:原子力規制庁長官(官邸),原子力規制庁次長(ERC))の機能班の構成員となる職員を速やかに派遣し,その任に当たらせる。

・ 防災基本計画等に従って,関係局長等会議(議長:原子力規制庁長官)及びモニタリング調整会議(議長:環境大臣)の構成員となる職員を速やかに派遣し,その任に当たらせる。

(2) 原子力災害現地対策本部等

・ 原子力施設等に係る全面緊急事態宣言が発出され,原子力災害現地対策本部(本部長:環境副大臣(又は環境大臣政務官),事務局長:原子力規制庁原子力地域安全総括官)及び原子力災害合同対策協議会(事務局長:原子力規制庁原子力地域安全総括官)が設置された場合,防災基本計画等に従って,機能班の構成員となる職員を速やかに派遣し,その任に当たらせる。

第3節 輸送支援の要請

原子力施設等に係る全面緊急事態発生の通報を受けた場合,原子力災害現地対策本部等の要員及び医療関係者等の派遣に際して,必要に応じ,原子力規制委員会を通じて,緊急輸送関係省庁(国土交通省,海上保安庁,防衛省,消防庁,警察庁)に対し,輸送支援を要請する。

第4節 緊急被ばく医療

原子力災害対策本部等の要請に基づき,放医研の派遣する医療従事者等からなる被ばく医療に係る医療チームの現地への派遣に協力する。同チームは都道府県の災害対策本部の下で,被ばく患者(被ばくしたおそれのある者を含む。)に対する診断及び処置について,現地の医療関係者等を指導するとともに,自らもこれに協力して医療活動を行う。
また,放医研等は,現地医療機関で遂行困難な放射能除染,障害治療,追跡調査等を行うものとし,被ばく医療に対応可能な国立大学病院は,独立行政法人国立病院機構と互いに緊密な連携をとってこれに協力するものとする。

第5節 関係者等への的確な情報伝達活動

情報提供を行う際には,周辺住民のニーズを十分に把握し,文部科学省が講じている施策に関する情報等周辺住民に役立つ正確かつきめ細かな情報を適切に提供する。

なお,その際,民心の安定並びに高齢者,障害者,外国人,乳幼児,妊産婦その他の災害時要援護者及び一時滞在者等に十分配慮するとともに,被災時の男女のニーズの違い等,男女双方の視点に十分配慮した情報伝達に努める。

第6節  学校等における安全対策等

学校等においては,原子力災害に関しても,第2編  第2章  第1節から第4節まで及び第8節に準じて,情報の収集,伝達,学校等の安全対策,被災者の救護活動への連携,協力に万全を期するよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。

第3章 災害復旧,復興

学校等においては,原子力災害に関しても,第2編  第3章  第3節に準じて,教育研究活動の早期再開,児童生徒等及び教職員の健康管理に万全を期するよう,関係機関に対し,指導及び助言を行う。その際,校舎・校庭等の利用判断における考え方の整理(線量の目安値等)や児童生徒等が受ける線量低減のための取組,学校給食の安全・安心の確保については,原子力規制委員会等関係省庁と連携して対応する。

第4章  地域防災計画の作成の支援

地方公共団体が作成する地域防災計画について,地域的特性を十分配慮して作成されるよう,原子力施設に係る関係地方公共団体に対し,必要に応じて支援を行う。

第6編 大規模な事故による災害対策

第1章 災害予防

第2編 第1章(第7節を除く。)による。

第2章 災害応急対策

海上での船舶からの危険物等の大量流出事故,航空機による事故,鉄軌道での列車による事故,道路構造物の被災,石油コンビナート等危険物等関係施設での事故,大規模な火事,林野火災その他の大規模な事故による災害(以下「事故災害」という。)が発生し,その影響が及び,又は及ぶおそれがある場合については,第2編 第2章 第1節から第8節まで及び第4編 第2章によることとし,災害対策担当部局その他関係機関との連絡を密にとり,影響把握に努めるとともに,事故災害の状況に応じ学校等における安全対策等,必要な応急措置を講ずる。

第3章 災害復旧,復興

第2編 第3章による。

第4章 地域防災計画の作成の基準

第2編 第4章による。

第7編 東海地震の地震防災対策強化地域に係る地震防災強化計画

この編においては,大規模地震対策特別措置法の規定に基づき,文部科学省の所掌事務について,地震防災に関し必要な体制を定めるとともに,地震防災応急対策,地震防災訓練並びに地震防災上必要な教育及び広報(以下「地震防災応急対策等」という。)に関する必要な事項,それを実施するために必要な関係機関に対する指導及び助言並びに援助について定める。

第1節 地震防災体制の整備

第1 文部科学省等における地震防災体制の整備

・ 文部科学省は,本編で定めるところにより,地震防災応急対策等を実施するとともに,学校等における地震防災応急対策等の計画及び実施について,都県若しくは市町村の地震防災強化計画又は国立学校若しくは私立大学等における地震防災応急計画において具体的に定めるよう都県,市町村,国立学校又は私立大学等に対し,必要な指導及び助言を行う。

・ 所管機関に係る地震防災応急対策等の計画及び実施については,本編の定めるところによるほか,それぞれの機関の防災規程等において別に定めるところによる。

第2 文部科学省地震災害警戒本部の設置

・ 文部科学大臣は,地震災害に関する警戒宣言が発せられたときは,地震防災応急対策に係る措置を執るため,本省に文部科学省地震災害警戒本部を設置する。また,地震災害警戒に関する事務の連絡を円滑に行うため,文部科学省地震災害警戒本部に地震災害警戒班を設置することができる。

文部科学省地震災害警戒本部の組織及び必要な事項に関しては,別に定める。

第2節 地震防災応急対策に係る措置に関する事項

第1 東海地震予知情報等の伝達等

・ 東海地震注意情報,東海地震予知情報,警戒宣言その他これらに関連する情報(以下「東海地震予知情報等」という。)について文部科学省から都県,市町村及び学校等への伝達並びに避難状況等の学校等からの報告(以下この編において「情報の伝達等」という。)の経路については,次のように取り扱う。なお,都県,市町村及び学校等以外への東海地震予知情報等の伝達の経路及び方法は別に定める。

東海地震予知情報等の伝達に際しては,できるだけ平明な表現を用い,反復して確実を期するように努める。

・ 文部科学省では,文部科学省地震災害警戒本部が,都県,国立学校及び私立大学等への情報の伝達等を担当する。
都県,市町村及び学校等において,情報の伝達等の担当部局について,次のとおり定めるよう,指導及び助言を行う。

ア.都県の地震防災強化計画において,市町村,都県立学校等及び私立学校等(私立大学等を除く。)への情報の伝達等の担当部局を定める。

イ.市町村の地震防災強化計画において,市町村立学校等への情報の伝達等の担当部局を定める。

ウ.学校等において,情報の伝達等の担当部局を定める。

情報の伝達等の担当部局間の経路は,次の3経路とする。

ア.文部科学省,都県,市町村,市町村立学校等

イ.文部科学省,都県,都県立学校等又は私立学校等(私立大学等を除く。)

ウ.文部科学省,国立学校又は私立大学等

・ 学校等において,部内における情報の伝達等の方法について定めるよう,指導及び助言を行う。

第2 観測データの監視等

・ 東海地震注意情報あるいは東海地震予知情報が発表されたときは,観測データの監視その他必要な措置を講ずるよう国立研究開発法人防災科学技術研究所に要請する。

第3 地震調査研究推進本部地震調査委員会のための情報収集等

・ 東海地震予知情報等の内容に応じて,関係部局において,関連情報の収集等地震調査研究推進本部地震調査委員会の庶務を適切に処理する。

第4 地震防災応急対策の実施要員の確保

・ 地震防災応急対策の実施に必要な職員等の確保について定める。

また,都県,市町村及び学校等において,地震防災応急対策の実施に必要な職員等の確保について定めるよう,指導及び助言を行う。

第5 地震災害発災後に備えた資機材,人員等の配備手配

・ 学校等において,地震災害発生後に備えた資機材,人員等の配備手配について明示するよう,指導及び助言を行う。
この場合において,寄宿舎を有する学校,帰宅できなくなることが予想される児童生徒等が在学している学校,大学病院等について,主要食糧,生活必需品,医薬品等に特に配慮する。

第6 警戒宣言前の情報に基づく準備行動

・ 学校等において,警戒宣言前の情報に基づき,政府による準備行動を行う旨の公表があった場合は,必要に応じた児童生徒等の帰宅等の安全確保対策等ある程度時間を要する準備行動をとるよう,指導及び助言を行う。

第7 警戒宣言発令時の広報

・ 学校等において,警戒宣言が発せられた場合における東海地震予知情報等の内容,交通規制の実施状況等について,児童生徒等当該施設の利用者等に対して行う緊急広報の方法を明示するよう,指導及び助言を行う。

第8 施設の管理又は運営に関する対策

・ 動物園及び大学等の動物実験施設において,警戒宣言が発せられた場合の緊急点検,巡視の実施必要箇所及び実施体制を明示するとともに,地震発生の場合の危険防止措置の具体的内容,実施方法等について明示するよう,指導及び助言を行う。

・ 学校等において,工事中の建築物その他の工作物又は施設について,安全上実施するべき措置について明示するよう,指導及び助言を行う。
この場合において,地震の発生の危険に鑑み,原則として,工事の中断の措置を講ずる。特別の必要により補強,落下防止等の措置を実施するものについては,作業員の安全に特に配慮する。

・ 石油類,火薬類,高圧ガス,毒物,劇物,核燃料物質等の製造,貯蔵又は取扱いを行う施設を有する学校等において,地震が発生した場合に生じる可能性のある火災等を防止するため必要な緊急点検,巡視の実施等の応急的保安措置に関する事項について,授業,実験,研究,治療等の状況及び時間帯を考慮して明示するよう,指導及び助言を行う。

・ 東海地震が発生した場合の直接的被害を極力軽減するため,学校施設等の耐震化を促進する。

第9 警戒宣言に伴う退避等

・ 幼稚園,小学校,中学校及び特殊教育諸学校の児童生徒等の保護の方法について,次のとおり取り扱うよう,指導及び助言を行う。

ア.在校中に警戒宣言が発せられた場合における児童生徒等の保護の方法については,通学方法,通学距離,時間,通学路,交通機関の状況等を勘案し,あらかじめ保護者の意見を聞いた上で,実態に即して具体的に定める。

イ.登下校中又は在宅中に警戒宣言が発せられた場合における措置について,あらかじめ児童生徒等及び保護者に周知徹底する。

ウ.上記ア,イの場合において,教職員が果たすべき役割について定める。

・ 高等学校,大学等の生徒,学生の退避等について,学校の置かれている状況等に応じ適切に定めるよう,指導及び助言を行う。

・ 大学病院,社会教育施設,社会体育施設等不特定かつ多数の者が出入りする施設(以下「大学病院等」という。)において,患者,観客,顧客,宿泊者等に東海地震予知情報等を伝達する方法を明示するとともに,これらの者の退避の誘導方法及び退避誘導実施責任者又は安全確保のための措置を明示するよう,指導及び助言を行う。

・ 学校等が避難対象地区にあるときは,指定避難所等,避難ルート,避難誘導方法,避難誘導実施責任者等を具体的に明示するよう,指導及び助言を行う。

・ 児童生徒等の災害時要援護者に必要な支援を行う。

・ 学校等で運営する避難生活について,原則屋外によるよう,指導及び助言を行う。

ただし,児童生徒等の災害時要援護者の保護のため,安全性を勘案の上,必要に応じ屋内における避難生活を運営できる。

・ 屋内避難を実施するに当たって,「東海地震の地震防災対策強化地域に係る屋内避難施設の選定及び安全確保のための指針(平成12年5月30日中央防災会議決定)」によるよう,指導及び助言を行う。

第3節 大規模な地震に係る防災訓練に関する事項

強化地域に係る大規模な地震を想定した防災訓練を年1回以上実施し,その実施内容,方法等を明示する。
また,都県,市町村及び学校等において,強化地域に係る大規模な地震を想定した防災訓練を年1回以上実施し,その実施内容,方法等を明示するよう,指導及び助言を行う。
この場合において,警戒宣言前の準備態勢,警戒宣言に伴う地震防災応急対策及び地震災害発生後の災害応急対策等に係るものについて行う。

第4節 地震防災上必要な教育及び広報に関する事項

次の事項について,関係職員に対する地震防災上必要な教育の充実を行う。
また,都県,市町村及び学校等に対し,関係職員及び児童生徒等に対する地震防災上必要な教育の充実並びに保護者等に対する広報を行うよう,指導及び助言を行う。

ア.警戒宣言の性格及びこれに基づきとられる措置の内容

イ.東海地震の予知に関する知識

ウ.地震予知情報等の内容

エ.予想される地震及び津波に関する知識

オ.東海地震予知情報等が出された場合及び地震が発生した場合に具体的にとるべき行動に関する知識

カ.各地域における津波危険予想地域,がけ地崩壊危険地域等に関する知識

キ.各地域における避難地及び避難路に関する知識

ク.教職員等が果たすべき役割

ケ.地震防災対策として現在講じられている対策に関する知識

コ.今後地震対策として取り組む必要のある課題

サ.その他必要と認める事項

第8編 南海トラフ地震防災対策推進計画

この編においては,南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法の規定に基づき,文部科学省の所掌事務について,防災体制,津波からの円滑な避難の確保,防災訓練並びに地震防災上必要な教育及び広報等(以下「地震防災対策」という。)に関する必要な事項,それを実施するために必要な関係機関に対する指導及び助言並びに援助について定める。

第1節 防災体制に関する事項

第1 文部科学省等における防災体制の整備

・ 文部科学省は,第2編 地震災害対策によるほか,本編で定めるところにより,地震防災対策を実施するとともに,学校等における地震防災対策の計画及び実施について,都府県若しくは市町村の推進計画又は国立学校若しくは私立大学等における対策計画において具体的に定めるよう都府県,市町村,国立学校又は私立大学等に対し,必要な指導及び助言を行う。

・ 所管機関に係る地震防災対策の計画及び実施については,本編の定めるところによるほか,それぞれの機関の防災規程等において別に定めるところによる。

第2 災害対策本部等の設置及び要員参集体制

・ 文部科学省における災害対策本部等の設置に関する事項等は,第1編 第3節による。

・ 都府県,市町村及び学校等において,南海トラフ地震が発生した場合における的確な応急対策の実施のため,担当職員の緊急参集,災害対策本部等の設置等に関する事項について明示するよう,指導及び助言を行う。

第3 地震発生時の応急対策

・ 都府県,市町村及び学校等において,南海トラフ地震が発生した場合における被害の防止・軽減のため,地震及び津波の状況,被害状況等の情報の収集・伝達,必要な要員の緊急参集・配置,通信の確保,施設の緊急点検・巡視,及び二次災害防止のための必要な措置等の必要な応急対策について明示するよう,指導及び助言を行う。

第4 物資の備蓄

・ 学校等において,被害想定等を基に,自らが行う防災活動等のために,必要な食料・飲料水・生活必需品等の物資の備蓄計画を作成し,明示するよう,指導及び助言を行う。
この場合において,寄宿舎を有する学校,帰宅できなくなることが予想される児童生徒等が在学している学校,大学病院等については,主要食糧,生活必需品,医薬品等について特に配慮する。

第2節 津波からの円滑な避難の確保に関する事項

第1 津波に関する情報の伝達等

・ 気象庁が発表する津波警報等の情報について文部科学省と都府県,市町村及び学校等の伝達並びに避難状況等の学校等からの報告(以下この編において「情報の伝達等」という。)の経路については,次のように取り扱う。なお,都府県,市町村及び学校等以外への津波警報等の伝達の経路及び方法は別に定める。

・ 文部科学省では,各局課が事務分掌に基づき必要な情報について,都府県,国立学校及び私立大学等への情報の伝達等を担当する。

都府県,市町村及び学校等において,情報の伝達等の担当部局について,次のとおり定めるよう,指導及び助言を行う。

ア.都府県の推進計画において,市町村,都府県立学校等及び私立学校等(私立大学等を除く。)への情報の伝達等の担当部局を定める。

イ.市町村の推進計画において,市町村立学校等への情報の伝達等の担当部局を定める。

ウ.学校等において,情報の伝達等の担当部局を定める。

情報の伝達等の担当部局間の経路は,次の3経路とする。

ア.文部科学省,都府県,市町村,市町村立学校等

イ.文部科学省,都府県,都府県立学校等又は私立学校等(私立大学等を除く。)

ウ.文部科学省,国立学校又は私立大学等

・ 学校等において,部内における津波に関する情報の伝達等の方法について定めるよう,指導及び助言を行う。

・ 大学病院等において,患者,観客,宿泊者等に対し,津波警報等を伝達する方法を明示するよう,指導及び助言を行う。
また,施設が海岸近くにある場合には,強い地震を感じたとき,又は弱い地震であっても長い時間ゆっくりした揺れを感じたときは,津波警報等の発表が行われる前であっても,直ちに避難するよう患者等に対し,伝達する方法を明示するよう,指導及び助言を行う。

第2 避難対策等

・ 学校等において,避難地,避難路,避難誘導方法,避難誘導実施責任者等を具体的に明示するとともに,保護者との連絡方法等を平時から確認しておき,津波が来襲した場合の備えに万全を期するように努めるよう,指導及び助言を行う。
この場合において,児童生徒等の災害時要援護者の避難誘導について配慮する。

・ 学校等において,必要な安全確保対策を計画に明示する場合,強い揺れ(震度4程度以上)を感じたとき,又は,弱い揺れであっても長い時間ゆっくりとした揺れを感じたときは,直ちに海浜から離れ,急いで安全な場所に避難すること,揺れを感じなくても,津波警報が発表されたときは,直ちに海浜から離れ,急いで安全な場所に避難することを原則とする。その後,津波に関する情報を把握し津波到達までに時間的余裕があると認められる場合には,避難に要する時間を十分確保した上で,必要な安全確保対策を実施する旨の計画を作成するよう,指導及び助言を行う。

・ 大学病院等において,患者等の避難誘導方法及び避難誘導実施責任者を明示するよう,指導及び助言を行う。その際,高台等への避難に相当な時間を要する場合で,耐震性・耐浪性を有するなど安全性が確保されている場合,その地域に予想される津波の高さより高い床標高を有する階(原則として3階以上)を指定避難所等とすることも考慮する。

第3 施設の管理又は運営に関する対策

・ 大学の動物実験施設等において,津波避難への支障の発生を防止する等の観点から所要の措置を講じることとし,その具体的内容,実施方法等を検討するよう,指導及び助言を行う。

・ 学校等において,工事中の建築物その他の工作物又は施設について,津波来襲に備えて安全確保上実施すべき措置についての方針を明示するよう,指導及び助言を行う。
この場合において,津波の来襲のおそれがある場合には,原則として工事を中断し,特別の必要により津波被害の防止対策を行う場合には,作業員の安全確保のため津波からの避難に要する時間に配慮する。

・ 石油類,火薬類,高圧ガス,毒物・劇物,核燃料物質等の製造,貯蔵又は取扱いを行う施設を有する学校等において,津波が来襲したときに生ずる可能性のある火災等を防止するため,必要な緊急点検,巡視の実施等の応急的保安措置に関する事項について,授業,実験,研究,治療等の状況及び時間帯を考慮して具体的に明示するよう,指導及び助言を行う。

・ 南海トラフ地震が発生した場合の直接的被害を極力軽減するため,学校施設等の耐震化を促進する。また、併せて天井落下防止対策等の非構造部材の耐震対策を推進する。
公立学校については、平成27年度までのできるだけ早期の耐震化の完了を目指す。
国立学校については、「第3次国立大学法人等施設整備5か年計画」を踏まえ、できるだけ早期の耐震化の完了を目指す。
私立学校については、国公立学校の耐震化の状況を勘案しつつ、できるだけ早期の耐震化の完了を目指す。
・津波災害が発生するおそれがある学校施設について、津波対策を促進する。

第3節 防災訓練に関する事項

推進地域に係る大規模な地震を想定した防災訓練を年1回以上実施し,その実施内容,方法等を明示する。

また,都府県,市町村及び学校等において,推進地域に係る大規模な地震を想定した防災訓練を年1回以上実施し,その実施内容,方法等を明示するよう,指導及び助言を行う。

第4節 地震防災上必要な教育及び広報に関する事項

次の事項について,関係職員に対する地震防災上必要な教育の充実を行う。

また,都府県,市町村及び学校等において,関係職員及び児童生徒等に対する地震防災上必要な教育の充実並びに保護者等に対する広報を行うよう,指導及び助言を行う。

ア.南海トラフ地震に伴い発生すると予想される地震動及び津波に関する知識

イ.地震及び津波に関する一般的な知識

ウ.地震が発生した場合に具体的にとるべき行動に関する知識

エ.各地域における避難対象地区,急傾斜地崩壊危険箇所等に関する知識

オ.各地域における避難地及び避難路に関する知識

カ.教職員等が果たすべき役割

キ.地震防災対策として現在講じられている対策に関する知識

ク.今後地震対策として取り組む必要のある課題

ケ.その他必要と認める事項

第5節 調査研究の推進に関する事項

文部科学省は,南海トラフ地震発生の予測精度の向上のための調査研究を推進する。

第9編 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進計画    

この編においては,日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法の規定に基づき,文部科学省の所掌事務について,地震防災対策に関する必要な事項,それを実施するために必要な関係機関に対する指導及び助言並びに援助について定める。

第1節 防災体制に関する事項

第1 文部科学省等における防災体制の整備

・ 文部科学省は,第2編 地震災害対策によるほか,本編で定めるところにより,地震防災対策を実施するとともに,学校等における地震防災対策の計画及び実施について,道県若しくは市町村の推進計画又は国立学校若しくは私立大学等における対策計画において具体的に定めるよう道県,市町村,国立学校又は私立大学等に対し,必要な指導及び助言を行う。

・ 所管機関に係る地震防災対策の計画及び実施については,本編の定めるところによるほか,それぞれの機関の防災規程等において別に定めるところによる。

第2 災害対策本部等の設置及び要員参集体制

・ 文部科学省における災害対策本部等の設置に関する事項等は,第1編 第3節による。

・ 道県,市町村及び学校等において,日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震が発生した場合における的確な応急対策の実施のため,担当職員の緊急参集,災害対策本部等の設置等に関する事項について明示するよう,指導及び助言を行う。

第3 地震発生時の応急対策

・ 道県,市町村及び学校等において,日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震が発生した場合における被害の防止・軽減のため,地震及び津波の状況,被害状況等の情報の収集・伝達,必要な要員の緊急参集・配置,通信の確保,施設の緊急点検・巡視,及び二次災害防止のための必要な措置等の必要な応急対策について明示するよう,指導及び助言を行う。

第4 物資の備蓄

・ 学校等において,被害想定等を基に,自らが行う防災活動等のために,必要な食料・飲料水・生活必需品等の物資の備蓄計画を作成し,明示するよう,指導及び助言を行う。

この場合において,寄宿舎を有する学校,帰宅できなくなることが予想される児童生徒等が在学している学校,大学病院等については,主要食糧,生活必需品,医薬品等について特に配慮する。

第2節 津波からの円滑な避難の確保に関する事項

第1 津波に関する情報の伝達等

・ 気象庁が発表する津波警報等の情報について文部科学省と道県,市町村及び学校等の伝達並びに避難状況等の学校等からの報告(以下この編において「情報の伝達等」という。)の経路については,次のように取り扱う。なお,道県,市町村及び学校等以外への津波警報等の伝達の経路及び方法は別に定める。

・ 文部科学省では,各局課が事務分掌に基づき必要な情報について,道県,国立学校及び私立大学等への情報の伝達等を担当する。

道県,市町村及び学校等において,情報の伝達等の担当部局について,次のとおり定めるよう,指導及び助言を行う。

ア.道県の推進計画において,市町村,道県立学校等及び私立学校等(私立大学等を除く。)への情報の伝達等の担当部局を定める。

イ.市町村の推進計画において,市町村立学校等への情報の伝達等の担当部局を定める。

ウ.学校等において,情報の伝達等の担当部局を定める。

情報の伝達等の担当部局間の経路は,次の3経路とする。

ア.文部科学省,道県,市町村,市町村立学校等

イ.文部科学省,道県,道県立学校等又は私立学校等(私立大学等を除く。)

ウ.文部科学省,国立学校又は私立大学等

・ 学校等において,部内における津波に関する情報の伝達等の方法について定めるよう,指導及び助言を行う。

・ 大学病院等において,患者,観客,宿泊者等に対し,津波警報等を伝達する方法を明示するよう,指導及び助言を行う。
また,施設が海岸近くにある場合には,強い揺れ(震度4程度以上)を感じたとき,又は弱い揺れであっても長い時間ゆっくりした揺れを感じたときは,津波警報の発表が行われる前であっても,直ちに避難するよう患者等に対し,伝達する方法を明示する。

第2 避難対策等

・ 学校等において,避難地,避難路,避難誘導方法,避難誘導実施責任者等を具体的に明示するとともに,保護者との連絡方法等を平時から確認しておき,津波が来襲した場合の備えに万全を期するように努めるよう,指導及び助言を行う。

この場合において,児童生徒等の災害時要援護者の避難誘導について配慮する。

・ 学校等において,必要な安全確保対策を計画に明示する場合,強い揺れ(震度4程度以上)を感じたとき,又は,弱い揺れであっても長い時間ゆっくりとした揺れを感じたときは,直ちに海浜から離れ,急いで安全な場所に避難すること,揺れを感じなくても,津波警報が発表されたときは,直ちに海浜から離れ,急いで安全な場所に避難すること,津波注意報でも海水浴やいそ釣りを伴う学校教育活動は行わないことを原則とする。その後,津波に関する情報を把握し津波到達までに時間的余裕があると認められる場合には,避難に要する時間を十分確保した上で,必要な安全確保対策を実施する旨の計画を作成するよう,指導及び助言を行う。

・ 大学病院等において,患者等の避難誘導方法及び避難誘導実施責任者を明示するよう,指導及び助言を行う。避難誘導方法について,避難路の凍結等によって避難が困難となることを踏まえ,冬期においても津波からの円滑な避難が確保できるよう配慮する。
その際,高台等への避難に相当な時間を要する場合で,耐震性・耐浪性を有するなど安全性が確保されている場合,その地域に予想される津波の高さより高い床標高を有する階を指定避難所等とすることも考慮する。

第3 施設の管理又は運営に関する対策

・ 大学の動物実験施設等において,津波避難への支障の発生を防止する等の観点から所要の措置を講じることとし,その具体的内容,実施方法等を検討するよう,指導及び助言を行う。

・ 学校等において,工事中の建築物その他の工作物又は施設について,津波来襲に備えて安全確保上実施すべき措置についての方針を明示するよう,指導及び助言を行う。

この場合において,津波の来襲のおそれがある場合には,原則として工事を中断し,特別の必要により津波被害の防止対策を行う場合には,作業員の安全確保のため津波からの避難に要する時間に配慮する。

・ 石油類,火薬類,高圧ガス,毒物・劇物,核燃料物質等の製造,貯蔵又は取扱いを行う施設を有する学校等において,津波が来襲したときに生ずる可能性のある火災等を防止するため,必要な緊急点検,巡視の実施等の応急的保安措置に関する事項について,授業,実験,研究,治療等の状況及び時間帯を考慮して具体的に明示するよう,指導及び助言を行う。

・ 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震が発生した場合の直接的被害を極力軽減するため,学校施設等の耐震化を促進する。

第3節 防災訓練に関する事項

推進地域に係る大規模な地震を想定した防災訓練を年1回以上実施し,その実施内容,方法等を明示する。
また,道県,市町村及び学校等において,推進地域に係る大規模な地震を想定した防災訓練を年1回以上実施し,その実施内容,方法等を明示するよう,指導及び助言を行う。

第4節 地震防災上必要な教育及び広報に関する事項

次の事項について,関係職員に対する地震防災上必要な教育の充実を行う。

また,道県,市町村及び学校等において,関係職員及び児童生徒等に対する地震防災上必要な教育の充実並びに保護者等に対する広報を行うよう,指導及び助言を行う。

ア.日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に伴い発生すると予想される地震動及び津波に関する知識

イ.地震及び津波に関する一般的な知識

ウ.地震が発生した場合に具体的にとるべき行動に関する知識

エ.各地域における避難対象地区,急傾斜地崩壊危険箇所等に関する知識

オ.各地域における避難地及び避難路に関する知識

カ.教職員等が果たすべき役割

キ.地震防災対策として現在講じられている対策に関する知識

ク.今後地震対策として取り組む必要のある課題

ケ.その他必要と認める事項

第5節 調査研究の推進に関する事項

文部科学省は,日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震発生の予測精度の向上のための調査研究を推進する。

防災業務計画 参照

文部科学省防災連絡会議設置要領
文部科学省非常災害対策本部設置要領
文部科学省災害応急対策本部設置要領
文部科学省災害情報連絡室設置要領
文部科学省復興対策本部設置要領
文部科学省地震災害警戒本部設置要領
文部科学省地震発生時非常参集要領
首都直下地震発生時における文部科学省非常時参集要員の代理指名等について

お問合せ先

大臣官房文教施設企画部施設企画課防災推進室

防災調整係
電話番号:03-6734-2290
メールアドレス:bousai@mext.go.jp

(大臣官房文教施設企画部施設企画課防災推進室)

-- 登録:平成24年12月 --