「公立学校施設における津波対策状況調査」の結果について

 平成26年10月28日

 文部科学省では、全国の公立学校を対象として、現時点における津波対策の状況について調査を行い、その結果を取りまとめましたので公表します。

1.調査の趣旨

 文部科学省では、平成26年3月に「災害に強い学校施設の在り方について~津波対策及び避難所としての防災機能の強化~」を取りまとめ公表しました。当該報告書では、学校設置者が学校施設の津波対策を検討する際は、まず学校の立地状況の把握を行った上で、周辺の高台や避難ビル等に避難が可能な場合は避難路等を整備、高台等がない場合は校舎の屋上への避難階段等を整備、津波の浸水が屋上を超える場合は高台への移転や高層化を検討することが重要である等との指摘がなされています。
 また、今後の国による推進方策の一つとして、学校施設の津波対策について実態を把握するとともに、事例を収集し普及啓発を図る必要があると提言されています。
 このため、津波対策の全国的な概況把握を目的として、津波による浸水が想定される公立学校の数や、施設面での対策の予定等について調査を実施しました。

2.調査の概要

調査対象:全国の公立の幼稚園、小学校、中学校、中等教育学校、高等学校、特別支援学校(東日本大震災により被災前の学校施設が全て使用できない学校(仮設校舎、他校の施設、学校以外の施設を使用している学校)は調査の対象外)
調査時点:平成26年5月1日現在
調査方法:全都道府県教育委員会に調査票を送付し、域内の市区町村からの回答を集計した上で、全ての都道府県より回答を得た

3.結果の概要(平成26年5月1日現在の状況)

*詳細は別紙の通り

(1)津波による浸水が想定される学校数※:2,860校(園)

・幼稚園 417校(園)
・小学校 1,442校
・中学校 671校
・中等教育学校 2校
・高等学校 276校
・特別支援学校 52校

注)津波浸水想定の見直し等により、今後、学校数に変更が生じる可能性がある。
※各学校設置者が想定する学校数。原則として「津波防災地域づくりに関する法律」第8条第4項に基づき、都道府県知事が設定し公表した津波浸水想定を用いて各学校設置者が回答。現時点で同法に基づく津波浸水想定が設定されていない場合は、現在都道府県や市区町村が設定している浸水想定やハザードマップ等を用いて回答。
参考)学校基本調査速報値(平成26年8月7日)による平成26年5月1日現在の全国の公立幼・小・中・中等・高・特支の総学校数は39,674校である。

(2)今後の施設整備による対策予定の有無

津波には明確な対策実施の基準がないが、設置者の判断として今後の施設整備による対策予定の有無を調査
・従来の施設で安全性が確保されており対策の予定なし:1,290校
・施設整備による対策を実施済みであり対策の予定なし:306校
・施設整備による対策の予定あり:169校
・検討中:1,066校
・その他(廃校等のため対策の予定なし):29校
今後の施設整備による対策予定の有無のグラフ

お問合せ先

(調査内容全般について)大臣官房文教施設企画・防災部参事官(施設防災担当)付

電話番号:03-6734-2235(直通)

(公立学校施設への財政支援について)大臣官房文教施設企画・防災部施設助成課

電話番号:03-6734-2466(直通)

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(大臣官房文教施設企画・防災部参事官(施設防災担当)付)

-- 登録:平成26年10月 --