量子ビーム

(2)なにができるの?

 私たちの目は物質に当たって跳ね返ってきた(散乱した)光を見て物質の形や色を認識しています。また、このような散乱以外にも、光は物質に当たったとき、光は吸収や回折など様々な相互作用を起こしています。
 SPring-8では、極めて明るく品質の良い放射光を使って、光と物質の様々な相互作用(図)を利用した分析が可能です。
 例えば、「蛍光X線分析」という分析手法は、X線を物質にあてると物質に含まれる元素に応じた波長のX線が出てくるという作用を利用して、その出てきたX線を測定することで、調べたい物質がどのような元素をどれくらいの比率で含んでいるか調べる手法で、考古学、地球科学等の幅広い分野で用いられています。SPring-8のとても明るいX線の放射光を用いることで、この分析を高い精度で行うことができます。
 その他にも、下図にあるような様々な手法を用いて、物質の形や色以外にも様々な状態や機能に迫ることができます。

物質と光の様々な相互作用を利用した実験としては、光電子分光、蛍光X線分析、XAFS(X線吸収微細構造)、イメージング、材料改質などがある。

図:物質と光の様々な相互作用とそれを利用した分析・加工手法


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(3)どんな成果があるの?

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科学技術・学術政策局研究開発基盤課量子研究推進室

(科学技術・学術政策局研究開発基盤課量子研究推進室)

-- 登録:平成24年02月 --