専門職大学等 企業・自治体インタビュー

企業・自治体等から見た専門職大学等の魅力や長所について語っていただきました。
なお、本ページの内容や肩書きは令和5年1月現在のものです。

企業・自治体インタビュー

株式会社オンワードデジタルラボ 【国際ファッション専門職大学 臨地実務実習先】

代表取締役社長 西森 浩文 様

 国際ファッション専門職大学とオンワードグループは今後のデジタル社会に対応したプロフェッショナル人材の育成を目的とした産学連携「ONWARD みらい人財プロジェクト」に取り組んでいます。同プロジェクトは前期・後期の長い取り組みとなっています。前期は3年生全員がオンワードの直面する課題に対し、企画提案と発表をする「ONWARD VENTURE AWARD」を実施。後期は「ONWARD BUSINESS INTERNSHIP(企業インターンシップ)」。オンワードのデジタル部門での実務業務を盛り込んだ4ヵ月間インターンシップを実施しました。
 ミーティングに参加して意見をするほか、海外ECのプロモーションに取り組む等、ファッション業界のデジタルビジネスの理解を一層深めてもらえたと思います。
 この取り組みが継続的にみらい人財創出に寄与できることを大きく期待いたします。

株式会社オンワードデジタルラボ 西森 浩文 様

東急不動産株式会社 【情報経営イノベーション専門職大学 臨地実務実習先】

一宮 葵 様

 学生さんと接する中で、iU(情報経営イノベーション専門職大学)においてクリエイティブな教員の方々から多くのことを学び、様々な経験されていると感じました。
 『既存のものにとらわれず、新しいものを生み出す』といった校風・学びが学生さんにも浸透しており、今回受け入れた学生さん自身の長所のひとつにもなっていると思います。
 臨地実務実習は、大学を卒業して社会に出てから自分自身が身を置く環境を経験できる良い機会であると感じています。基本的なビジネスマナーを身につけることをはじめ、今後在学中に何を学び、どのようなアクションを起こすべきなのかを自ら考え振り返る良いき っかけになると思います。
 ぜひ失敗を恐れずに新しいことにチャレンジして欲しいです。学生の皆さんの新しいクリエイティブな思想に期待しています。

実習を経験した学生の藤本凌輔さん
実習を経験した学生の藤本凌輔さん

株式会社NTTPCコミュニケーションズ 【東京国際工科専門職大学 臨地実務実習先】

サービスクリエーション本部 担当課長 門脇 聖史 様

 今回の実務実習では、モバイルサービスのフロントエンドシステム開発に携わって頂きました。本プロジェクトでは、少人数のチームで進める「スクラム開発」を採用しており、スクラムチームの開発メンバーの一員として、参画時にスクラムの基本を座学やマシュマロチャレンジ等の体験型学習を通じて学ぶことで実務における開発に慣れて頂きました。
 当初、学習だけでは分からないスクラム独特のスタイルに戸惑いも感じていたようですが、慣れてからはスクラムマスターやチームメンバーに自ら積極的に質問をする等、意欲的に取り組んだことでスクラム開発に馴染み、実習後半では独力でサブタスク開発~検証を実施できるまで成長したように思います。
 今回の実務実習を通じてリアルな開発業務の進め方やチームでの開発とは何かを学ぶことができ、大学の講義だけでは得られない気付きを得たことはご本人にとっても良い経験になったと思われます。今回の経験を活かして自身の技術力を更に磨くことで、より一層エンジニアとしての成長に期待しています。
 最後に、本実習は企業と連携してインターンシップが教育課程に組み込まれたものなので、従来の大学では学生の貴重な春休み期間を返上して参加しなければならなかった課題を解決し、しかも長期間に及ぶため、技術や知識の向上だけでなく実際にビジネスを体感できます。この臨地実務実習は、専門職大学の魅力ではないかと感じております。

株式会社NTTPCコミュニケーションズ 臨地実務実習の様子

東京都江東区(江東区役所) 【東京保健医療専門職大学 福祉連携協定締結】

障害福祉部障害者施策課長 大江 英樹 様

①江東区から見た専門職大学の魅力とは
 東京保健医療専門職大学は、理学療法士、作業療法士を養成する大学として、高齢者や障害者の生活の質を高める知識・技術の学びなどを通して、多様な生活者が共生できる社会の実現と発展を目指しています。その建学の精神が江東区の施策目的と一致していることから、福祉事業の連携協定を締結しました。大学の持つ専門性・人材を活かした地域貢献事業の展開と官学連携の取組みに大変期待しています。

②地域貢献と学生の印象について
 連携協定に基づき、既に、認知症カフェ「塩浜ペンギンカフェ」や「出前講義」など多彩な分野の専門家教員等による事業が展開されています。さらに今回、学生にインターンシップとして地域で生活する障害者やその支援者と交流し、接し方や介助の様子などに直接触れる体験をしてもらいました。「勉強になった」との感想に加え、「もっと色々な体験をしてみたい」「もっと手話を学びたい」など積極的な意見も多くあり、学生の向上心溢れる姿勢に驚いています。さすが、現場の最前線に立つリーダーとして将来が嘱望される専門職大学の学生達だと感心しました。

教員による出前講義
教員による出前講義

株式会社イオンイーハート 【かなざわ食マネジメント専門職大学 臨地実務実習先】

代表取締役社長 奥野 善徳 様

 食産業を取り巻く経営環境はコロナ禍以降、劇的に変化しました。過去の常識が通用せず、常に変化への対応が求められるようになり、これまでの感覚的な対処や実践のみの対応だけではなく、特に現場での理論的な環境認識と戦略、打ち手の組み立てが求められ、それが組織として体系的に共有されなければ、この難局を乗り越えられない状況になっています。
 この様な中、これまでの企業内部での人材育成に加え、専門職大学の最大の特色である現場実習を通じて、理論を実践で確認し、実践を理論に組み立てる、ということが可能な専門職大学との連携は、この難局を乗り越えるために非常に有効な解決策となります。
 大学と企業がともに人材を育てる事が制度化されたことで、連携する企業にとっては、現場リーダーである店長がオペレーションを教えるだけでなく、学生とともに現場の問題を第三者の目で見つけ出すトレーニングが可能となり、学生と企業側の双方にとって新たな問題発見と解決策を構築できることが期待できます。外食産業にとって現在ほど専門職大学との連携が必要な時は無く、アフターコロナを見据えた外食の新しい未来を産学連携で見出していくという意義深いものであります。

株式会社イオンイーハート 奥野 善徳 様

敷島製パン株式会社(Pasco) 【名古屋国際工科専門職大学 臨地実務実習先】

技術部 AI・ロボット開発グループ マネージャー 水口 慎也 様

①今回の「臨地実務実習Ⅰ」の内容について
 当社は2023年1月30日~2月24日にかけて、2年生の学生4名を受け入れました。学生の新しい視点・発想から企画提案を受け、更なる生産性・品質向上につながる生産設備のIoTシステムを構築していくことが目的です。
 学生達は実際にパン製造ラインを見学したり、関係部所のメンバーと意見交換を行ったりしながら、既存のIoTシステムで収集されている生産設備のPLCデータの活用方法について、開発・実装を含め、企画提案をまとめました。
 2月24日に開催された成果発表会では、各生産設備のIoTデータを紐付ける際に重要となるタイムスタンプの付け方について、役員も参加する中、活発な議論が行われました。

②学生を受け入れて、良い意味で驚いたこと
 学生達が当社のIoTシステムをいち早く理解し、生産設備から正確なIoTデータを取得するために、工夫しながらプログラミングする姿には驚かされました。
 役割分担をしながらの実習でしたが、それぞれが他のメンバーの作業をサポートしながら、チームとして課題に取り組むことができていたように思います。

③学生に対する今後の期待
 今回の実習を通して、実際に工場が稼働している環境の中で、IoTシステムの構築をする難しさを肌で感じたことは、学生達にとって良い機会になったと思います。
 この経験を活かし、第一線で活躍できるエンジニアを目指して、頑張っていただきたいと思います。

敷島製パン株式会社(Pasco)

株式会社日立医薬情報ソリューションズ 【大阪国際工科専門職大学 臨地実務実習先】

代表取締役 取締役社長 安達 博幸 様

 大阪国際工科専門職大学は、AIやIoTなどこれからの時代に特に必要となる分野の専門職大学として関西に新しく開学し、企業とも連携した実践的な教育を行っています。
 今回当社は2年生の4週間の「臨地実務実習Ⅰ」の実習先企業として2名の学生を受け入れ、学生たちはシステム開発の分析などに取り組みました。実習の締めくくりには、成果を発表する最終プレゼンテーションを社内で実施し、実習担当の社員をはじめ、役員や私自身も参加しました。
 当社でも入社1年目にIT基礎教育の一環としてプログラミングやシステム開発の研修を行っています。今回の2名の学生は、プログラミングのスキルは既に修得されているように見受けられ、感心しました。
 IT業界の進化は非常に早いです。経営や業務に関する課題は複雑かつ多様で、それらに対するITソリューションの解は一つではありませんが、ITの専門知識やスキルの重要さは増していきますので、学生の皆さんには学びを継続してほしいと考えます。
 あわせて、社会人になるにあたりコミュニケーション能力をしっかりと養ってほしいと思います。その理由は、ユーザー視点に立ったソフトウェアを開発するためには、ユーザーの声を的確に把握する必要があるからです。さらに、ビジネス視点で考える力を養うことも忘れてはいけません。開発にのめり込み、QCD【Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)】を疎かにしてはビジネスが成り立ちません。 今回の実習がお二人の成長に役立つことを期待しています。

株式会社日立医薬情報ソリューションズ 臨地実務実習の様子

全但バス株式会社 【芸術文化観光専門職大学 臨地実務実習先】

取締役 小坂 祐司 様

 当社での実地実習は2週間でした。1年次は路線バスで地域を回り、ツアーに参加して観光地の歴史や文化を学んだりと、地域を知ってもらうことに重きを置いています。兵庫県北部但馬地域の観光の課題のひとつは交通の便です。また、バス産業は成長が鈍化しているのも問題です。そのような中でも学生の皆さんが地域の公共交通現状に触れていくことにより、新しい発想が生まれ、従業員にも良い刺激になり実際、学生のアイデアのいくつかは採用し、お客様に好評を博しているものもあります。
 研修だけでなく、芸術文化観光専門職大学ができて、これまでは地域に少なった学生と一緒に暮らすことにより様々なものが活性化したと感じています。今後も、協働し、刺激し合い、共に私たちのバス交通を始め但馬エリアをより良くしていければと思っています。

全但バス株式会社 小坂 祐司 様

医療法人真正会/通所型介護施設「ひかりサロンりゅうじん」 【和歌山リハビリテーション専門職大学 臨地実務実習先】

理事長 龍神 正導 様

 私は、和歌山市でWAKAYAMAつれもて健康体操の自主グループつくりを通し、地域に通い場つくりを行っています。今年、和歌山リフレッシュ体操「毬と殿様」を和歌山リハビリテーション専門職大学で開発していただき地域の方々に非常に喜んでいただいています。
 これからも積極的に地域貢献活動に参加していただき、和歌山を「健康で長生き」に一緒にしていきましょう!

医療法人真正会/通所型介護施設「ひかりサロンりゅうじん」 龍神 正導 様

株式会社ともにあゆむ/リハビリテーションデイサービス紀のいえ 【和歌山リハビリテーション専門職大学 臨地実務実習先】

代表取締役 嵜山 泰志 様

 専門職大学の「地域活性企業論」で理学療法学専攻・作業療法学専攻の両専攻の学生に「起業」について話をさせていただきました。そのご縁で、本事業所のとなりcaféのお弁当を大学に販売しに行かせてもらったり、3年次の地域実習を引き受けたりするなど、大学と様々な形で連携をしています。
 学生の間から、地域での実践を学べるのはこれからのリハビリテーション業界としても大変重要だと思います。和歌山県にできた養成校でかつ専門技術を身につけられる専門職大学なので、地元の事業所としても、作業療法士としても応援しています。

株式会社ともにあゆむ/リハビリテーションデイサービス紀のいえ 嵜山泰志様

株式会社アール・ケア 【岡山医療専門職大学 臨地実務実習先】

代表取締役 山根 一人 様

 超高齢化、多死、在宅での看取りなど、私たちを取り巻く社会環境や介護・医療の形が大きく変わろうとしています。そうした中、次世代の人材を育成する教育機関にも時代に即したブランディングが必須と私は考えます。そういった意味で、岡山医療専門職大学の確かな理念、基盤ゼミなどの独自色豊かなカリキュラムは介護・医療の最前線を知る私から見ても次代のニーズに則ったものだと感じています。
 これから理学療法士・作業療法士の需要はさらに高まりますが、それより先の未来、高齢者人口が減少に転じた時、療法士のニーズは大きく変わることが見込まれます。医療人を目指す学生には、ただ専門知識や技能を身につけているだけでなく、現状を見据え未来を切り拓く力、変化に対応する力が求められるでしょう。変化の大きい次代だからこそ、いかに理学療法士・作業療法士としての活路を見出し、存在を高めていくかが重要になります。岡山医療専門職大学では多様な視点で課題の本質を捉え、新たなものを生み出す創造力を育むプログラムが備えられており、時代の変化に対応できる力が身につくと考えています。岡山医療専門職大学で学んだ人材が、理学療法・作業療法の新たな可能性に光を差す存在になることを期待しています。

株式会社アール・ケア 山根 一人 様

土佐市 【高知リハビリテーション専門職大学 包括連携協定締結先】

産業振興課 課長 矢野 康孝 様

 高知リハビリテーション専門職大学は、平成10年に前身となる専門学校を本市へ移転して以来、当市と包括連携協定を締結し、社会貢献活動の推進、地域社会の発展及び人材育成に積極的に取り組んでいただいております。
 具体的には、市民の健康意識や環境等について見識を広める市民公開講座を市と共催で開催し、大学からの講師派遣にご協力をいただいております。参加した市民の方からは、「知りたい情報を得て、日々の健康活動に生かせる講座」との評価をいただくとともに、保育士や保護司などの方からは、言語聴覚学や作業療法学を通じた内容から「専門分野の実践に生かせる講座」として、高い評価をいただいております。その他、乳幼児健診への講師派遣を通じて、運動発達支援や子どもの成長に不安を持つ親への具体的な対処方法を、保健師への助言をしていただくなど、子育ての不安軽減と家庭への支援にご協力をいただいております。
 また、市内公共施設のバリアフリーの状況については、学生の主体的な研究結果として、既に公共施設の改善へと繋がっております。
 今後も引き続き、市民の健康づくりや介護予防等にご協力いただき、学生が地域の高齢者の集いの場へ参加する等の活動を実施する等、地域住民にとっても身近な大学であっていただくことに期待をしております。

お問合せ先

高等教育局専門教育課専門職大学院室

電話番号:03-5253-4111(内線3128)

(高等教育局専門教育課専門職大学院室)